Workers & Resources: Soviet Republic

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第一次五か年計画(The first Five-Year Plan)の策定要項 - WRSR Early to Mid Dev Tips -
By tKitashiro
for English speakers. - no problem! Feel free to use it.
Will explain the Tips and Walkthrough points from early to mid stage, incorporating the Five-Year Plan strategy in the WRSR.
There is no plan to translate this entire guide, but As you want of Reprint or Use texts and datasheets.

WRSRでソ連風五か年計画を踏襲した経済計画と、そのポイントについて纏めてみました。
本ガイド記載のポイントとテクニックはこのゲーム全体で応用できるよう解説していますが、基本的には最序盤~中盤に掛けての攻略ガイドとして作成しています。
※特記無き限り、"Ver,0.7.4.0"での動作を前提に記述。
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計画策定の順序と大まかなの要点 - Mission planning
五か年計画では、生産目標を基準に経済発展と産業開発を実施してゆきますが、これをゲーム内に反映させるため順を追って解説してゆきます。
    策定の順序
  • A. 目標生産能力の設定。
    手順要点: 鋼材(粗鋼)生産高○○t、作付面積○○ha、原油生産(採掘)量○○bbl、を尺度に取り入れた生産目標を達成するために共通する留意事項と、最低限の貿易収支の確保、など。
    (重要なことなので繰り返しますが、ソ連型社会主義での経済評価は原則としてGDPや輸出金額を尺度には取りません、あくまで生産能力(=設備+労働力×機械化)が価値基準です。
  • B. 生産設備建設に必要な建材と、建設および生産に必要な労働力の確保計画の検討。
    手順要点: 建設地域の重心推定による都市の造営計画や、基礎建材の自給および建設作業の留意事項、など。
  • C. 建設作業時、および設備稼働後の物流計画策定。
    手順要点: 地上交通網(道路と鉄道)の計画する上での要点と、改修その他工事実施時のポイント、など。
  • D. それらの活動で必要とする物資調達の安定化と、外貨獲得手段の確保。
    手順要点: 貿易の基本ルールと電力取引、および税関での車両出入りについて、など。
    (くどいようですが、カネ(外貨準備)の大小は計画経済に本来無関係です、あくまで経済建設に必要な物資の調達源としての価値しか持ちません。


- ポイントを抑えつつ、実際にプレイしてみる(計画の執行) -
    計画達成結果の確認
  • E. 上記目的(Objective)を完了させるか、設定した年月(通常は名前の通り5年後の当月末または会計年度末)まで推進し、結果を確認し次へ活かす。
    注釈
  • 具体的なポイントとテクニックは、作業順序とテーマ分類に応じて項番を振っています。
    -ただし、Steamガイドのスタイルシート制約があるため、副項番(小文字アルファベット)は手入力しています。
  • 手順の冒頭書きは太字強調され、補足説明は「※」の代用として「-」を付記しています。
ポイント - A. 目標生産能力の設定
    ~ はじめに ~
  1. 生産目標を設定しましょう、社会主義の経済開発とは生産能力の決定に始まり、その達成で完了します。
    現実世界では様々な単位で取引される資源ですが、ゲーム内では原則としてトン(作付面積はヘクタール)で記録されるため、まずは計画の完了時に"何をどれだけ"生産可能かを予定しておきましょう。
    -したがって、資源の集積地を見極め、その開発に必要となる物流(必要に応じた税関接続)の優劣を判断することは、ゲームを進める上でもキーポイントとなります。
    -農業は資源として実際に収穫出来るまで期間を必要とする産業であるため、その開墾面積(Ha)と作業効率で判断することもできます(データ上は収穫高が表示されます)。
    (現実の社会主義では、政治委員が荒唐無稽な計画を策定し、技官たちは辟易するという構図もありましたが、今や全ては貴方の手中に委ねられています!
  2. 最初期は生産設備を一切持たないため、ほぼ全ての物資と原料、および建設労働者を外国に頼ることになります。
    -したがって、後述の建設事務所などに建設機械を配備し、早期無償化を実現できる地形造成以外では、ほぼ外貨を必要とすることになります。
    -前述の説明とは相反するように思えるでしょうが、全ての建設事業は完全に自給することが可能で、当面はそれを目指すべきです。
  3. 我々は今や社会主義国の上に立っています、マルクス・レーニン主義であろがあるまいが、東側諸国との関係は常に重要です。
    円滑な経済運営には両陣営と上手く付き合うことが肝要ですが、西側諸国は基本的に輸送機器の売却や移民の送り出しに消極的です。
    したがって、これらの入手に必要な外貨を捻出しやすい東側諸国の税関近くは、初期の開発において魅力的です。
    (自動車産業の実装が予定されているため、将来的にはライセンス生産車両などによって、更なる完全自給を目指す事が出来るかもしれません。)
    -充分な出生率と、死亡および逃亡者数の差が取れ、教育施設を充実させることで、移民に頼る必要は無くなってゆきます。
    -初期の外国人材招聘は重い負担であるため、既に居住している住民や住居の活用を検討しましょう。
    (他の住居へ移動することを、公共の福祉を理由として"命令"する事もできます。)
  4. 後の汎ゆる作業段階と同様に、これらの輸入資源は国境距離に比例した配送(輸送)コストを徴収されるため、マップ中央寄りの地域開発は後手に回すことをお勧めします。
  5. 鉱業、林業のような一次産業品は、産業のサプライチェーンを回すのに最重要な資源ですが、同時に外国での取引相場は安く、立地によっては国内輸送費(車両の燃料コスト)の方が高く付いてしまう事もあり、輸出品(貿易財)としては適当ではありません。
    -原料は工場(二次産業)を稼働させるのに必須ですが、品目によっては国境近くの倉庫で自動輸入してしまい、それを自前手段で配送することにより、これらの初期投資と生産、配送コストを別の建設事業に回すことも有効な策です。

    ~ 外貨獲得に有利な資源 ~
  6. (a): 原油を採掘する油井と荷積み設備は、完全無人運転が可能で、取引相場も良好です。
  7. (b): 国境近くで、輸入原料による石炭処理工場(選鉱所)をセットアップすることは、有効な初手になります。
    石炭鉱石(粗炭)は加工後の差額をある程度確保でき、後の工程で必要になる輸出可能な建材生産(れんがとセメント)でも活用できます。
ポイント - B. 建材と労働力の確保
    ~ 地政学的な地形の判断 ~
  1. (a): 前段手順において、最低限の貿易収支(消費財とエネルギー輸入コストを相殺出来る程度)を確保できたかと思います。
    したがって、次に開発を予定する産業施設たち(最初期では砂利やコンクリートを製造する窯業が重要です)と、既存の開発地帯との"重心"を探してみましょう。
    -それらの拠点の中間に、重要度や地形の平坦さなどといった地政要素を考慮してみてください、それが都市圏重心となります。
  2. (b): この"重心"は、地域を一体開発する上で重要なポイントとなり、人や物の移動を平均的に集約する拠点としての価値を有しています。
    -次の五か年計画などで造営する重心地同士を接続することで、物流と人の移動管理が容易になり、国土を一体のものとして発展させる事も簡単になります。
    (現バージョンでは住民の移動経路計算に難があるため、物流のみに関係する要素ですが、将来はこのルーチンが適用されるはず)
  3. (c): 住居から離れる程に、産業施設への安定した労働力供給は困難になります。
    しかし、期間労働者(農業や建設作業)と一般労働者を同じ地域に居住させることで、余剰労働力管理と、住民向け施設の需給管理を一箇所に集約することが可能になります。
    -バスにしろ鉄道にしろ、複数の車両を等間隔に運行させることは、時差出勤による施設の連続稼働に良い影響を与えます。


    ~ 窯業を例にした産業チェーンの考え方 ~
  4. (a): 大半の建材原料である砂利の生産設備を計画するときは、砂利採石場の近くを検討しましょう。
    砂利製造工場(砕石場)の原料輸入には自動車以外を使用ことができず、砂利採石場(石切場)から離れてしまうと、廉価な切り石を連続搬入するのに必要な車両調達コストと、燃料コストが上昇します。
    -しかしながら、フル稼働した砕石場であっても、窯業全体の砂利需要を賄う場合では自動輸入を併用する必要も発生し得ます
  5. (b): コンクリート(生コンクリート)とアスファルトは貿易財として輸出することこそ出来ませんが、製造プラントを建てることで配送コストを圧倒的に安く上げられ、潜在的には最重要である建設資材の自給率も向上させてくれます。
  6. (c): コンクリートの製造原料であり、砂利と石炭で製造出来るセメントは石炭~原油の中間程度で取引されることがあり、外貨獲得源の分散と資本調達のベースアップに一役買ってくれます。
    -社会主義で外貨は必須で無いものの、単独資源(モノカルチャー)による外貨獲得行為は、取引相場の下落に弱く計画推進の支障になります

    ~ 建設工事の施工手順と使用機器 ~
  7. (a): 工事作業は順を追って着工され、道路では「砂利の敷設」、「アスファルト舗装」、「街灯の設置」の準に施工されてゆきます。
    砂利の敷設ではブルドーザー、アスファルト舗装では原料積載のダンプ車とペイバー(アスファルトフィニッシャ)のセット、"その後に"ロードローラーの区間往復、街灯の施工ではクレーンが必要になります。
    -砂利道の敷設には掘削機(油圧ショベル)を利用することも出来ますが、ブルドーザーよりも施工速度は遅くなります
  8. (b): 建築物では「基礎工事」「レンガ積みorコンクリートの敷設(打設)」「鋼材組み上げ」の準に施工されてゆきます。
    基礎工事では掘削機(油圧ショベル)、レンガ積み以降ではクレーンが必要になります。
    -ただし、電柱やベルトコンベアなど資源移動を自動化する設備工事では、前段階は存在しない場合があります
  9. (c): ペイバー(アスファルトフィニッシャ)やロードローラーなど鈍足な車両と非自走式の建設機械は、積載重量を満たした平ボディトラック(および牽引式のトレーラートラック)に積込み、現場まで移動させることが出来ます。
  10. (d): 建設機械には車速や出力以外に"スピード"という特徴レベル値が存在し、これが高い機械ほど施工速度は早くなります。
    -この値は、車両の機関性能とは関係ありません
    -全てのクレーンは同じ作業を担当できますが、タワークレーンは現場搬入用車両と電力供給を必要とします



    ~ 建設作業全般の注意事項 ~
  11. (a): 建設工事の多くは大量の労働力投入で完了させることも可能ですが、この場合大変に時間の掛かるものとなるでしょう。
    投入できるだけの建設機械が送り込まれるよう手配し、迅速に工事が完了するよう取り計らいましょう
    -これは、一部の鉱業でも適用されます。
    -ひとつの建設工事を、複数の建設事務所に担当させることができます。
  12. (b): 建設工事を加速させたい時は、任意のタイミングで自動建設へ切り替えることができ、同様の手順で戻すことができます。
    -工事進捗は通常の施工手順と同様に消化され、その代金は実際に完了した分から決済されてゆきます(徐々に請求されます)。
    -自動建設に必要な労働力は、相応の工数(営業日)を以て請求されます(外国の労働力は無料ではありません)。
ポイント - C. 道路や鉄道、物流計画の策定
    ~ 道路ネットワークと自動車インフラの整備 ~
  1. (a): 泥道(あぜ道)は、"無料で即時に"敷設できます。
    これは、造成に必要なブルドーザーと掘削機(油圧ショベル)が対応可能であれば、自動車の路線計画は完全にタダで行える事を意味するため、五か年計画の策定と実現において非常に重要なポイントになります。
    -車両デポや建設事務所に配備された建設機械は、一定の範囲においてのみ活動することが出来ます。
    社会主義的五か年計画におけるあぜ道とは正義であり、正義はあぜ道にあるのです!
  2. (b): 道路改修とネットワーク化に向けた道路接続を検討しましょう。
    上位の舗装道路にはアスファルトを必要としますが、この施工には概ね時間が掛かり、工事期間中は一般車両は通り抜けできない為、泥道で仮設迂回路を設ける事も出来ます。
    しかし、この時点で車両往来の分散化を兼ねた砂利舗装の支線などを事前に計画、完工させておくと後の交通ネットワーク計画や、広い用地を必要とする産業の区画確保にも応用することができます。
    -自動車は追い越しを行うこともありますが、充分な速度差が付かないと煽りによる自爆急停車を繰り返すに留めてしまうため、加速や速度の出しにくい貨物車と旅客移動(長距離バスなど)のルートを分けたり、意図的に配備車両の性能に差を付けることは、この対策に有効です。
    (道路バリエーションと交通機能は改修予定なため、改善の可能性有)
    -より洗練された道路は燃費と輸送効率の改善に役立ちますが、街灯は純粋に歩行者のためのものです
  3. (c): 自動車はガソリンスタンドからの燃料供給を必要とするため、ある程度の距離を置いて給油網を整備しましょう。
    燃料残量に応じて自動的に給油ポイントで補給を行いますが、目的地まで必要な燃料がない場合は、先に最寄りのガソリンスタンドへ立ち寄ります。
    -液体物の移動全般に関連しますが、ガソリンスタンドの給油作業には、ポンプを動かす電力供給を必要とします。
    (現バージョンではスタンドに向かうまで残量ゼロで移動する場合があるが、仕様か意図しない動作かは不明)



    ~ 鉄路建設と鉄道インフラの整備 ~
  4. (a): 鉄道建設はレール工事事務所を起点におこないますが、このインフラ整備は原則として大量の資材(特に鋼材)を要求するため、特に入念な計画を定める必要があります。
    -レール工事事務所にも資材を保管出来ますが、滞りなく工事を推進させるためには、専用の資材保管所を接続すべきです
    -レール敷設車(操重車)とそれに必要な燃料、および必要な建設労働者はここから供給されます
  5. (b): エンジン搭載の鉄道車両は燃料スタンド、電気のそれは鉄道の電気接続(電車変電所)からのエネルギー供給を必要とします。
    エンジン搭載車両のエネルギーは、燃料残量に応じて自動的に給油ポイントで補給を行いますが、適切なポイントがない場合は、ガス欠で立ち往生する場合があります
    -鉄道の給電ポイントは電車変電所ですが、そこから架線を敷設することで初めて電化されます

    ~ 物流網計画全般の注意事項 ~
  6. (a): 自然に逆らわない美しい交通網は、施工コストと運行費の両方を抑えてくれます。
    交通機関は最短距離(による最短時間)で結ばれることが理想的ですが、山脈や大河をも突っ切る計画には莫大な工事コストを要求し、また、このゲーム特有の癖として、分かりづらい勾配による加速性と燃費の悪化(あるいは車速そのものの低下)を招きます。
    -急勾配を超えるためには高いエンジン出力やモーター回転数を必要とし、これにはより多くのエネルギーを要求します。
    -適度なトンネルや橋梁の敷設は道のりを劇的に改善してくれますが、前後の勾配と地形を考慮した最短経路に設けるよう心がけましょう。
  7. (b): 路線計画は常に将来を見越して検討しましょう。
    道や鉄路は人と物の移動の基本であり、必要以上に迂回や乗り継ぎを増やすことは効率の悪化を招き、基本インフラをゼロから再検討することは一般に困難なことですが、大まかな計画に基づいて空けておいた用地や迂回路は、この作業の将来的な手助けになります。
ポイント - D. 計画執行中の物資輸入計画と貿易(外貨獲得手段の確保)
    ~ 貿易の基本ルールと収支の見方 ~
  1. 大原則を覚えましょう。
    輸入は必要なモノを手に入れるために行う行為で、輸出は"その代金を稼ぐ"ために行う行為です("稼ぐ"行為そのものに意味はありません)。
    汎ゆる生産行為と資源確保が自給出来れば理想的ですが、現実的には工場の稼働効率や操業そのものが止まってしまう可能性を避けるため、輸入によって需要ギャップを埋め、供給ギャップのある品物を放出して相殺することが、計画経済における貿易の主目的です。
    -それ以上には、原則として急場の保険や建設工事の推進、外国人材(建設作業の外注費や移民労働者)の招聘原資の蓄積以外に意味を持ちませんが、車両だけは国産化できないため、現在のところ輸出取引を完全に廃した経済開発は不可能です。

    ~ 自動輸入と手動輸入 ~
  2. 他のポイントにもある通り、自動輸入による取引は資源確保以外に、距離に応じた輸送コスト(配送料)が徴収されるため、マップ中心部で実行されるほどに輸入総額は高騰します。
    したがって、国境沿いに資源ピックアップ用の荷降ろし拠点を設けて、ここを自動輸入の拠点とし物資配送することで、輸入超過(貿易赤字)に占める輸送コストを、より安価な燃料価格へ付け替える事が可能になります。
    (総額は変わらないものの、仕向地在庫がフルになるまで輸入を続ける事になるので、初期の支出は増大します)
    -これは汎ゆる輸入行為に適用され自動建設などでも同様で、配送料は自前で輸送する為の燃料費や車両購入費よりも、相対的に高止まり傾向にあります。
  3. 自動輸入は最小限に留めましょう、積増し在庫は原料供給に対する途絶耐性を与えますが、生産効率には全く影響を与えません。
    この機能は、設定した数量になるまで常時在庫を増やし、その代金は実際に納入されたものから決済されていきます(徐々に請求されます)。
    -手動輸入取引は、設定した数量まで"瞬時に納入"され、代金も同様に決済されるため(一度に請求されます)、この輸入方法は緊急時に効果を発揮します
    -現実世界や資本主義的な保管コストは存在しませんが、過剰在庫は需要変動の保険以上の意味を持ちません



    ~ 電力と税関 ~
  4. 石炭や原油、燃料は在庫することができますが、電力は在庫することができません。
    100%の輸入であっても発電効率低下時の保険としても有効な買電取引ですが、電気というモノの特性上、購入に必要な外貨が底を着いた瞬間に供給は停止します。
    しかし、代金が用意でき次第ただちに供給は再開されます。
    -電力は、その変電所で取り扱う最大取引量を設定するため、序盤では最大値に指定しておくことをお勧めします(需要を超えた買電は行いません)。
  5. 税関チェックと荷降ろし作業(通関)には一定時間を必要とします。
    税関の車両待機場所は1から最大4レーンありますが、出入りは1台づつ行われ、荷降ろし毎に決済が行われれます(徐々に入金されます)。
    これは、税関が通関待車両で詰まっている場合、その税関の処理上限に達している事を意味し、実際の輸出能力と取引高を引き上げる為には、別の税関へ仕向地を振り分ける必要が生じてる事を意味します(そのままでは輸出資源の積出量を増やしても意味がありません)。
    -車両の出入りについては、他の施設にも同じルールが適用されます
ポイント - E. 計画達成の後 ~ 検証と次の五か年計画に向けて ~
以下を参考に次の五か年計画を策定し、更なる生産力の拡大と、次なる経済発展のための青写真を描いてみましょう。
  1. 予定期限までに計画を達成した場合は、その達成年月と予定期限の差を記録しておきましょう(その差は貴方の能力の証明です!)。

    **** STR_TELEX_TRANSFER ************************
    Sb: Progress Report(End FY1965), Dated April 15.
    to: Comrade General Secretary.
    Fm: Vladimir T=Kitashiro Ulyanov.
    Deputy Secretary of Political and Economic Planning Department,
    Party of the United Front of Workers and Resource

    ----------------
    おめでとうございます。
    貴方の緻密な計画と卓越した指導力によって共和国は発展し、社会主義陣営における立場も向上したことでしょう。

    資本主義諸国では、同様の計画を更に短期で完了させるという単調な繰り返し作業へ方針転換することもありますが、貴方ほどの力量があれば、同じ期限で更に倍加された生産計画の策定と執行も可能なはずです!

    2年前倒しで完了した計画を繰り返し生産力を二倍にするよりも、同じ期間で更に倍の生産計画を設定することは意欲的であり、社会主義の同胞たちを勇気付け、党内局やモスクワの指導者達の覚えも向上するはずです。

    レーニン勲章の叙勲も間近でしょう、繰り返し良きご指導を。
    ************************ END_TELEX_TRANSFER ****

  2. 予定期限までに計画を達成できなかった場合は、引き続き計画を推進するか、中断し再検討(またはリスタート)するかを決断しましょう。
    (a). 継続する場合は、目標到達年月と予定期限の差を記録しておきましょう。
    (b). 中断する場合は、予定期限までに達成した生産高と予定生産計画の差を記録しておきましょう。
    -いづれもの場合も、その差は計画の遅滞率と共に躓いた箇所の見直しポイントであり、次の計画またはリスタート時の参考とすることができます。
    -熟達したプレイヤーであっても五か年計画を成功させ続ける事は徐々に困難になりますが、失敗こそ成功の糧であり、達成への近道となるでしょう!

    **** STR_TELEX_TRANSFER ************************
    Sb: Progress Report(End FY1965), Dated April 15.
    to: Comrade General Secretary.
    Frm: Vladimir T=Kitashiro Ulyanov.
    Deputy Secretary of Political and Economic Planning Department,

    [Already censored]
    Reason: This person was transferred to the Outer Party on May-1.
    Representative Political commissar of Intelligence and Political Education Department,
    Party of the United Front of Workers and Resource

    ----------------
    同志、申し上げるのは大変心苦しいのですが、今回の五か年計画は満足のゆく結果におわる事ができませんでした。

    我々の情報局によると、(東)ドイツのウルブリヒト同志は鉄鋼生産偏重で国内の不満に対処しきれておらず、モスクワの指導であっても農業計画の不振が起きているとの事であり、時勢的に止む終えない状況とも言えます。

    しかし、私の元には今回の計画未達と現実は、優秀な報道統制によっても調整しきる事ができず、人民には僅かながらの政府不信が漂っているとの報告も寄せられております。
    次の五か年計画は必達するか、現実的な計画へ変更し確実な結果を残してゆくことが肝要かと思われます。

    今回の件について、モスクワの党内局から弁明に馳せ参じるよう言付かっておりますが、同志は次の計画策定に注力すべきと考えますので、僭越ながら私が代行して参ります。

    恐らく2週間ほどで戻れるかと思いますので、その折には本場のウォッカを片手に、希望に満ちた将来の計画を語らい合いましょう!

    P.S.
    先にウラルへ立ち寄るよう命令を受けたため、移動で連絡が付き難いかもしれません。
    向かいの叔母さんにアシャ(可愛い猫の娘です)の世話をお願いしてますが、もう少し掛かる場合は世話をお願いできますか?
    ************************ END_TELEX_TRANSFER ****
番外: ゲーム概念と社会主義用語集(ソヴィエペディア) - the Soviepedia
「共産主義」という名前で知られる事も多い社会主義経済ですが、これは我々が日常的に享受してる経済システムとは大分異なり、かつこのゲームの最大の特徴でもあるため、経験上の知識差異を埋めずにプレイすると上手く経済が軌道に乗らない事も度々あります。
-乱暴な言い方をすれば、カネが無くとも経済の維持には一切問題なく、見掛け上債務や利息といったものも存在しません

こういった独特なギミックや時代考証への理解を深めることは、プレイアビリティと楽しみの両立に繋がりますが、同時に政治経済史の勉強にもなってしまうため、テーマの絞り込みを誤ると収拾を付けることが困難になりやすいものです。

これらのうち、可能な限りゲーム要素に絞った用語と、それに直接関連する概念の概説(ソヴィエペディア)を次のDropboxファイルに纏めましたので、ゲームプレイの参考、および読み物としてお楽しみください。
https://www.dropbox.com/s/m6h7s5xz3vmz1cj/%5B%E7%95%AA%E5%A4%96%E7%B7%A8%5D%E3%82%BD%E3%83%93%E3%82%A8%E3%83%88%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD%E7%9A%84%E7%94%A8%E8%AA%9E%E3%81%A8%E9%9B%91%E6%96%87%E5%AD%A6%E8%AA%9E%E9%8C%B2%E9%9B%86.txt


~ ゲームと関連性の低い話題を直接ガイドに記述するのは適当ではないと思われますが、特に重要な貿易に関する記述を抜粋します。 ~
  • 貿易収支 - Balance of trade (財政)
     自分たちで必要な資源が入手出来ず、それが食糧やサプライチェーンの最上流資源であった場合、文字通り社会の存亡に関わる事態となるが、友好的な近隣コミュニティが欲している物品を持っている場合ならば、互いに交換することで問題を解決し互いの欠点を補う事が可能となり、これが交易または貿易と呼ばれるものである。

     貿易の歴史は人類発祥の初期まで遡り壮大な文章量にのぼるため詳説は他の文献に譲るが、貨幣経済の発達により異なる物品の価値を同じ尺度で計れる様になったことは貿易において画期的な出来事であり、今日でも貿易の流量や内訳は何らかの通貨単位を基に計量, 説明, 研究され、この差額を貿易収支と呼ぶ。
     広域に通用する貿易通貨は長年貴金属が採用される事が多かったが入手性や通用度を満たせば限定されることは無く、日本などでは米などが通貨としても流通し、これの根源価値は保存可能な食糧であることだった。
     (こういった貨幣経済は穀物を本通貨として他の流通用貴金属や預り証との相互両替、また実物交換を伴わない為替取引や信用通貨にも派生してゆく事になる)

     つまり貿易収支が表すところの本質は、"一定期間に相手と物資交換を行なった結果による外貨の在庫変化(ストック)"であり、黒字(フローの輸出超過)であれば国内の物品が減った代わりに外貨準備が増えた事を意味し、赤字(フローの輸入超過)であれば物品在庫の増加と外貨準備の減少である、しかしながら中央銀行(..と後援の政府)の信用に基づく通貨制度が主流な現代において、外貨は自国内において何らかの価値を有する事はなく銀行機関ないし外交取引(ex.前者は市中銀行の一般取引やIMFの通貨引出権の行使、後者は借款条約や通貨スワップ協定など)によって自国通貨へ両替するか外貨を求める相手から外貨建で物品を入手する事で初めて価値を実現せしめるものである(膨張し続ける通貨の信用循環をうまく引き受けてくれるのが投資と金融業である)。

     幸か不幸か、この"手に入れる為の輸出"という考え方は重商主義よりも社会主義に通ずるところが多いが、それは富という価値観の根源が貴金属通貨から生産力そのものへ移動した為である(GDPや成長率は一見貨幣の存在を前提にしているようにも見えるが、これは生産財や労働力をある通貨建で換算した結果であり通貨の本来の用途に近い)。

     今日貿易収支で国家間が争うことがあるが、これは富の流入を重視する重商主義に端を発する考え方である。
     しかしながら現代的な経済の分析と成長施策は国内総生産(GDP)など生産力そのものの成長を基本としており、この場合輸出取引の意義は生産に必要な原料や機材の入手、余剰物資の放出による外貨準備の積増しや外交的プレゼンスの行使、あるいは必需品を安定供給する事にあり、相手が物品の代価として求める"外貨"という品物をファイナンスする手段としての意味しか持たない。

     共産圏でも通商取引は行われ開発途上でもそれは変わらないが、資本主義諸国の開発援助は外貨の贈与ないし利子の別による借款で実現される(IMFによる借款援助の場合は財政経済政策の"管理"がよく伴う)のに代え、途上国でも生産可能な資源を工業製品や鉱物資源と物々交換を行うケースもあり、これは「バーター貿易」、「バーター取引」などと呼ばれる。

     この形式による開発援助では商品作物と引き換えに禁輸措置を受けて入手し辛い機械製品や輸送機器、他にソ連邦で豊富に採掘可能な鉱物資源(特に石油)が用いられる事が多く、工業化に必須な資源の実質的供与はソ連主導の共産陣営拡大と維持に一役買った。
    (バーター貿易は人道支援政策の一環として取り入れられる事もあり、湾岸戦争後のイラクにおける"石油食料交換プログラム"などでも応用された)

     相手国の通貨発行権は通常相手国が持つため、理論的には基軸通貨の発行国は巨額な貿易赤字を抱え輸出物資が存在しなくとも外国物品による経済発展が可能であり、 USドルの発行権を持つ米国はまさにこの好例で、特にルービン財相以後のドル高容認政策は輸入代金のドルが金融業を経て国内投資へ還流するグローバル経済体制と、USドルベースの信用創造とGNP,GDPの拡大を確立したため、ドルは"米国最大の輸出品"であるとも形容される。
番外: 参考考察と資料


策定した経済計画の妥当性を評価する上で、見込み生産高を計る事は重要です。
しかし、ゲーム的なデフォルメとしてこれらの値は"トン"で評価されるため、現実世界の感覚や指標と一致しません。
この項目では、より一般的に用いられる計量単位とトンの換算手順、および概算値を説明します。
-"トン"はメートル法のトン(メートルトン, メトリックトン)を前提として記述します。

(石油)バレル/トン換算 - Converting formula of bbl/tonne
石油生産高と国際取引には、主に石油バレル(bbl)が用いられます。
石油製品は、産地とその別によって比重(密度)が異なるため一様に換算することはできませんが、原油については"0.135"を指標とすることができ、計算式は以下の様になります。
  • バレル換算量 = [トン] * 0.135
    計算例: トンあたり35.00USDの原油の、バレル単価換算値。 (倍率1): $ 35.00/t × 0.135 ≒ $ 4.73/bbl (倍率4): $140.00/t × 0.135 = $18.90/bbl
-燃料(特に自動車と航空機)など、小売製品の流通では米液量ガロン(gal)が一般的な単位です。
-ゲーム舞台である東欧では、西欧と比べソ連国内と北海油田の需給動向が重要でした。
-石油製品の具体的な比重差については、石油連盟などの資料を参考にしてください。
http://www.paj.gr.jp/statis/kansan

ブッシェル/トン換算 - Converting formula of bsh/tonne
農業(特に穀物)生産高と国際取引には、主にブッシェル(bsh, bu)が用いられます。
穀物製品は、品目品種によって比重(密度)が異なるため一様に換算することはできませんが、小麦, 大豆類は"0.0272"、コーン, モロコシ類は"0.0254"を指標とすることができ、計算式は以下の様になります。
  • 小麦のブッシェル換算量  = [トン] * 0.0272
  • コーンのブッシェル換算量 = [トン] * 0.0254
    計算例: トンあたり116.70USDの農作物の、単純平均によるブッシェル単価換算値 (倍率1): $116.70/t ÷ 2 = $58.35/t 1.Wheat: $58.35/t × 0.0272 ≒ $1.59/bsh 2.Corn : $58.35/t × 0.0254 ≒ $1.48/bsh (倍率1.5): $175.05/t ÷ 2 = $87.525/t 1.Wheat: $87.525/t × 0.0272 ≒ $2.38/bsh 2.Corn : $87.525/t × 0.0254 ≒ $2.22/bsh *穀物品種と比重が明確な場合は、割数の調整で単価を比率別に算出してください。
-穀物は人間が食べるものとして当然に重要ですが、近代以降での主な用途は飼料、加工原料、および発酵によるアルコール生産で、デンプン質の多いコーンが多用されます(直接的な食糧としては適しません)。
-ゲーム舞台である東欧では、西欧と比べ大麦やオーツ麦の需給動向が重要でした。
-農業製品の具体的な比重差については、アメリカ穀物協会などの資料を参考にしてください。
https://grains.org/markets-tools-data/tools/converting-grain-units

ヘクタール/トン換算 - Converting formula of hectare/tonne
農業の作付面積は、主にヘクタール(ha)が用いられます。
この値は面積を表すもので、現実には生産能力のみを表し(実際の生産高はブッシェルです)、植え付ける品種と農業技術の程度、時代にもよりますが現代日本のそれではヘクタールあたり"47.1t"を一つの参考とすることができます。
しかし、ゲームが気候、技術革新などに応じた収量変化をサポートするかは未知数なため、ロールプレイの参考に留める事を推奨します。
農業作物の公式拡張については、現在のところ否定的な見解が述べられています
Average yield: Appx. 47.1t/ha (Hokkaido: 492kg/a, Gunma Pref.: 451kg/a)
-繰り返しになりますが、農作物は作付する品種、気候、時期、土壌や治水によって収量は千差万別で、20世紀の農業革命とは作付面積の拡大以上に、その単位収量の劇的な向上と共に語られるほどです
-日本の農業小麦収量については、農林水産省などの資料を参考にしてください。
http://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1311/01.html
Data Sources. a part English correspondence.
個人的に纏めた資料の一部を、以下のDropboxサイトにて公開しています。
※随時更新中。
ご自由にお使いください。
https://www.dropbox.com/sh/uuu5ckxsvgolrhl/AABc1cYzKJWom80f1VxKbenga
目録
    計算, 換算シート(原ファイルはLibreOffice Calcにて作成)
  1. Historical rate outputs for Against USD amount of Evaluation
    過去の為替レートと消費者物価指数(CPI)の変動倍率を基準とした、ドル建評価額の円価値換算表
    https://www.dropbox.com/s/vbrgjj25rucjqa3/Historical_rate_outputs_for_Against_USD_amount_of_Evaluation.pdf
    https://www.dropbox.com/s/vtvqupdyx2kfts3/Average_annual_comodites_prices%28USD_based%29.ods
    -グレーアウトされた箇所に数字を入力すると、黄色の列に対応する年度での円換算相当額が表示されます。
    -任意の為替レートと変動倍率による換算を行うこともできます。
    -企業物価指数(CGPI)は卸売相場での相当価値を表しますが、一部の国でしか採用されてない統計項目であるため、原則としてCPIベース換算額で評価することをお薦めします。
    -列の右端には、ドル円およびCPIに影響の大きかった経済イベントを書き留めています。

  2. Average annual comodites prices(USD based)
    歴史的に国際相場のある商品のドル建取引額を基準とした、物資価格の変動圧力評価表
    注意: この評価表は作成中なため確実性を担保しきれていません、ドル建原油相場以外は必要な情報を推定値で補っており(特にルーブル相場)、現バージョンではゲームそのものが歴史相場を反映していない可能性もあり得ます。
    注意: 濃くグレーアウトされた項目は現在機能していない、または数字の妥当性に特に疑問のある注意項目です。
    https://www.dropbox.com/s/pdfc6zffzqxk3vq/Average_annual_comodites_prices%28USD_based%29.pdf
    https://www.dropbox.com/s/vtvqupdyx2kfts3/Average_annual_comodites_prices%28USD_based%29.ods
    -入力する数字には、各資源の仲値(=買値+売値/2)を入力してください。
    -薄くグレーアウトされた箇所に数字を入力すると、各資源別に歴史的な取引相場(仲値)を基準とした、対応する年度での価格変動圧力が表示されます。
    -価格変動圧力は通貨単位(USD, RUB)で表示され、ドル寄りの割合は、(歴史的な)前年比の価格変動率を表します。
    -ルーブル寄りの割合は、対ドルでの相場額面の予測騰落率(WEKは安くSTRは高く)を表します。
    -列の左側には、国際商品相場に影響の大きかった経済イベントを書き留めています。

    生テキスト一式
  3. [テキストファイル].txt
    https://www.dropbox.com/sh/uuu5ckxsvgolrhl/AABc1cYzKJWom80f1VxKbenga
    本ガイド、および他の投稿やデータ分析を書き留めたメモ一式。
    -本ガイドでも取り上げているソヴィエペディアなどは、ここに格納されています。
    -Tipsを含め、このガイドに編纂していない情報はこちらを参照してください。
    -具体的な内容は、ファイル名と冒頭書きにほぼ準拠しているため割愛します。

    生画像一式
  4. [画像ファイル].jpg
    https://www.dropbox.com/sh/uuu5ckxsvgolrhl/AABc1cYzKJWom80f1VxKbenga
    本ガイド、および他の投稿やデータ分析用に撮影、および編集した画像一式。
    -本ガイドの五か年計画法をベースに撮影, 編集するため、各"五か年計画"フォルダや、そのうちの分割されたフォルダに格納される場合もあります(まだ一定化できてません)。
    -具体的な内容は、ファイル名と冒頭書きにほぼ準拠しているため割愛します。
4 Comments
YuriFR Jun 16, 2021 @ 8:36am 
アイデアは良さそうに聞こえますが、英語の翻訳がないと、すべての情報にアクセスするのは困難です(Google翻訳を使用しても-ここで行ったように、これを書くために)。 このドキュメントを英語(および/またはスペイン語)に翻訳することの重要性を考慮してください。 ありがたい。
DarwinDing Apr 22, 2021 @ 8:38am 
太强啦!汉字内容好多,感觉我自己也能看懂了!英特纳雄耐尔一定会实现wwwwwww:steamhappy:
doulogi Oct 6, 2020 @ 2:08am 
読んでいて楽しい文章でした。
David66614 Mar 3, 2020 @ 10:54am 
Es impresionante