DOOM II

DOOM II

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DOOMを快適にプレイする方法 + MODの導入
By hollowguy
GZDoomを使用してDOOMを近年のFPSのような操作性でプレイする方法と
Doom Runnerを用いてMODを導入したりカスタムマップで遊ぶ方法を解説します。

DOOM (1993)以外の旧作がストアから利用できなくなり「DOOM + DOOM II」として統合されたため
このガイドでは「DOOM + DOOM II」を所持していることを前提として解説しています。
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DOOMをプレイするための準備
任意の場所にDOOM用のフォルダを作りその中で管理することをおすすめします。

このガイドに沿って作業すると最終的にこんな感じになります。



・DOOMのインストール
DOOM + DOOM IIをインストールします。
インストール先にある以下のWADファイルをコピーします。
SteamLibrary\steamapps\common\Ultimate Doom\base\DOOM.WAD SteamLibrary\steamapps\common\Ultimate Doom\base\doom2\DOOM2.WAD SteamLibrary\steamapps\common\Ultimate Doom\base\tnt\TNT.WAD SteamLibrary\steamapps\common\Ultimate Doom\base\plutonia\PLUTONIA.WAD
これらのファイルは IWAD と呼ばれグラフィックやサウンド、マップ等のデータが入っています。
"IWAD"という新規フォルダを作り、その中に先ほどコピーしたWADファイルをペーストします。



・GZDoomのダウンロード
GZDoomはDOOMを現代のPCで快適にプレイするために必要なソースポートです。
後述するMODの多くはGZDoom独自の機能が必須になっているため、広く利用されています。

https://zdoom.org/downloads
にアクセスし、GZDoomの欄から自身のPC環境に合ったものをダウンロードします。

このガイドではWindows (64-bit)を使用して解説します。
ダウンロードしたらzip形式の圧縮ファイルを解凍します。"GZDoom"という新規フォルダを作り
その中に解凍したファイルをすべて入れておきます。
※GZDoomをアップデートする時は最新版をダウンロードしてすべて上書きすればOKです。



・Doom Runnerのダウンロード
Doom Runnerは複数のMODやカスタムマップを組み合わせてプレイするのに便利なツールです。
せっかくなのでSteamからDOOMを起動した時にDoom Runnerが起動されるようにします。

https://github.com/Youda008/DoomRunner/releases
からPCの環境にあったバージョンをダウンロードします。

ダウンロードした圧縮フォルダの中に"DoomRunner.exe"という実行ファイルがあります。
この実行ファイルを"doom.exe"に変更し、SteamLibrary\steamapps\common\Ultimate Doom\rerelease内のdoom.exeと置き換えると、SteamからDOOM + DOOM IIを起動した時にDoom Runnerが起動するようになります。
これでSteamにDoom Runnerが起動している間のプレイ時間が記録されるようになります。

準備が整ったのでDoom Runnerを起動して初期設定をしていきましょう。
Doom Runnerの設定
Doom Runnerを初めて起動したときの画面です。ここで初期設定を行います。
※環境によってはウィンドウの色味がおかしくなってるので赤枠部分の設定を変更してください。

準備段階で用意したWADファイルとGZDoomを指定していきます。



・IWADフォルダを指定
Auto-update IWAD list from directoryにチェックを入れ、Browseボタンをクリックします。
先ほど作成したIWADフォルダを指定すると中にあるWADファイルが下枠に自動で追加されます。

これでIWADフォルダに入れたWADファイルをDoom Runnerが認識してくれるようになります。



・GZDoomを指定
緑色の+ボタンをクリックし、GZDoomフォルダ内にあるgzdoom.exeを指定します。
Engine propertiesと書かれたウィンドウが出てきますが特になにもせずOKを選択します。

このようになっていればOK。



・カスタムマップのフォルダを指定
カスタムマップを導入する場合、任意の場所に"PWAD"という新規フォルダを作成しておきます。
Directory with Mapsと書かれた項目のBrowseボタンをクリックしPWADフォルダを指定します。
これでPWADフォルダに入れるカスタムマップを自動で認識してくれるようになります。

これで初期設定は終わったので右下のDoneボタンをクリックして完了します。


Doom Runner左上のMenu→Initial setupからいつでもこの設定画面を出すことができます。



・DOOMを起動
初期設定を終えたDoom Runnerのメイン画面です。

IWAD以外の枠はMODやカスタムマップに関係する所なので今は触れないでおきます。
IWADを選択し右下のLaunch!ボタンをクリックすることでDOOMを起動できます。
最終的にどのような設定で起動するのかは画面一番下のFinal launch commandに反映されます。
この画面ではgzdoom.exeでDOOM.WADを動かすということになります。

それではDOOMを起動してみましょう。
GZDoomの設定
GZDoomを起動するとDOOMのタイトル画面が表示されるのでクリックまたは任意のキーを押して
メニュー画面を出します。OPTIONSを選択して設定をしていきます。

メニュー画面では矢印キーで項目を移動してEnterキーで決定します。
マウスで直接項目をクリックしてもOKです。

まずはGZDoomを日本語表示にします。
Full options menuを選択して隠れている設定項目を表示し、Miscellaneous Optionsを開きます。


下の方にあるLanguageという項目をクリックまたは方向キー左右で変更して日本語にします。

これでオプションやゲーム内のあらゆるメッセージが日本語化されます。

ついでに言語設定の少し下にあるENDOOM画面を表示オフにします。

ゲームを終了する時に表示される画面が出なくなります。
ESCキーで前の画面に戻ります。


設定項目が多くて混乱しそうですが変更する場所はそんなに多くありません。
ここからはチェックしたほうが良いと思う設定項目を載せていきます。
設定画面のスクリーンショットは参考までに私の設定後の画面を載せています。



・キー配置変更
キーバインドの設定です。
DOOMに必要な操作のみを順に書いていきます。

アクション
撃つ
装備している武器を使用
開く / スイッチ等使用
扉を開く、仕掛けを作動させる
前進
前に移動
後退
後ろに移動
左移動
左に移動
右移動
右に移動
駆け足
走る

武器
次の武器
次の武器スロットに切り替え
前の武器
前の武器スロットに切り替え
武器スロット1
素手 / チェーンソウ
武器スロット2
ピストル
武器スロット3
ショットガン / スーパーショットガン
武器スロット4
チェーンガン
武器スロット5
ロケットランチャー
武器スロット6
プラズマライフル
武器スロット7
BFG9000

その他
オートマップの切替
マップの表示/非表示の切り替え
クイックセーブ
その場でセーブ
クイックロード
クイックセーブをロード
セーブ/ロードする時に出てくる確認メッセージは
その他のオプションにあるセーブ/ロード時に確認をオフにすると出なくなります。

ジャンプや屈む等のキーバインドも設定できますがDOOM本編で使う場面はありません。
ゲーム内に出てくるアイテムは触れた瞬間に即適用されるので"所持品"関連の操作も使いません。
※導入するMODによってはこれらの操作が要求される場合があります。



・マウス オプション
マウスの設定です。


メニューでのマウスの使用
"はい"にするとマウスを使ってメニュー画面の操作ができるようになる
カーソル
カーソルのグラフィック
水平感度
横方向のマウス感度
垂直感度
縦方向のマウス感度
上下視点速度
0.5推奨 理由は下記
水平感度垂直感度を同じ値にしても上下方向の感度が高くなってしまいます。
上下視点速度の値を0.5にすることでこの問題を解決できます。
矢印キーでスライダーを0.1ずつ動かせるのでそのようにして調節しましょう。



・プレイヤーの特徴
プレイヤーの設定です。


自動照準
オートエイムの設定 照準の縦軸に敵がいれば弾が当たるように補正してくれる機能
0にすると完全に補正が効かなくなる(オートエイムがオフになる)
元々上下に視点を動かせないDOOMでは攻略に必須だがGZDoomで遊ぶならオフで良い
武器取得時に持ち替え
新しい武器を入手したときに自動的に切り替えするかしないかの設定
常に駆け足
常に走る状態にするかしないかの設定
"オン"の時は"駆け足"に割り当てたキーが歩く操作に入れ替わる



・オートマップ オプション
TABキー(初期設定)で開くことができるマップの設定です。


オートマップの回転表示
"オン"にすると自分が向いている方向にマップが回転するようになる
統計時間 表示
クリアしたマップを含めたプレイ時間を表示する
トリガーライン 表示
"オン"にするとスイッチや扉がマップ上で白線となって表示されるので見やすくなる
隠し扉等も表示されてしまうので注意
マップコントロール カスタマイズの項目ではマップ表示中の操作を変更できます。
"マークを置く"でマップに印を付ける機能をたまに使うくらいなので特に触れなくても良さそう。
この設定に関係なくマップ表示中はマウスホイールでマップの拡大縮小ができます。



・HUD オプション
体力やアーマーの表示、文字の大きさ等の設定です。


クロスヘア
クロスヘアの表示切り替え
デフォルトの照準
クロスヘアの形を変更
照準サイズ
クロスヘアの大きさ
視点揺れする移動値
酔いに影響する設定その1
移動している時の視点の揺れ具合
デフォルトだと大きいので0.05がオススメ
メニュー背景
メニュー画面の背景に指定した背景色を重ねる

スケーリング オプション


メッセージ類
アイテムを習得した時やシークレットを見つけた時に表示されるメッセージの大きさ
全画面HUD
後述のディスプレイ オプションで画面サイズを11にした時のHUDの文字の大きさ

スクリーンブレンド オプション
画面効果に関する設定です。0~1の間で設定でき、0にすると完全に効果がなくなります。


血粉の濃度
ダメージを受けた時の画面効果の濃さ
取得の視界色濃度
アイテム取得時の画面効果の濃さ
水中反響音の濃度
水中に潜っている時の画面効果の濃さ



・サウンド オプション
音量設定です。効果音と音楽の音量を個別に調整できます。
OpenALの設定についてはこちらのガイドで詳しく解説されています。
https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=1711334160


・ディスプレイ オプション
画面の色調やグラフィック関連の設定です。


画面サイズ
HUDの表示形式の設定 11にするとステータスバーのないすっきりした画面になる
ゲーム中に=キーと~キー(初期設定)を押して調整することも可能
FOV
酔いに影響する設定その2
初期値でも90なので狭すぎるということはないが一応確認
スプライトシャドウ
敵の足元に影が表示される
マップ反転色カスタム
一定時間無敵になれるパワーアップ"Invulnerability"の効果時間中の画面効果に関する設定
効果が切れる際にチカチカ点滅するので目に悪いがこれをオンにするだけで大分軽減される

ハードウェア レンダラー


セクターライトモード
ライティングの設定
ソフトウェアか標準にしている人が多そう
メニューブラー
メニュー画面の背景のぼかし具合
マルチサンプル
アンチエイリアシングの設定 パフォーマンスに大きく影響

ポストプロセッシング


ブルーム エフェクト
ブルームエフェクトの有無 パフォーマンスに影響
アンビエント オクルージョンの品質
アンビエントオクルージョンの設定
パフォーマンスに大きく影響

テクスチャー オプション
テクスチャーフィルター モード
テクスチャに適用するフィルターの設定
"なし(最寄りミップマップ)"推奨


テクスチャーフィルター設定の比較(画像クリックで拡大表示)

以上になります。

DOOM本編を遊ぶ予定の方はここまで設定できていれば準備OKです。
MODの導入方法
DOOMには多くのMODがあります。
バニラのゲームプレイ体験を一切損なわずにアニメーションや見た目を良くするMOD、
ゲームプレイを根本から改造し全く別のゲームへと変貌させるようなMODまで様々です。
敵に与えたダメージを画面に表示させたりHUDを変更するようなMODもあり、
それらを組み合わせて使用することができます。
ゲームの動作に必要なデータはIWAD(Internal WADまたはInitial WAD)ですが、 ユーザーによって追加、置換されたデータはPWAD(Patch WAD)と呼ばれ拡張子が.pk3.wad等になっています。



・MODの導入方法
MODの導入はDoom Runnerで簡単に行うことができます。
分かりやすい例としてDOOMのアニメーションを滑らかにするSmooth Doomを導入していきます。
Smooth DoomのTrailer

Smooth Doomのダウンロードページ[forum.zdoom.org]を開き、ファイルをダウンロードします。


この際に注意したいのが、MODの説明文に目を通しておくことです。
「ZDoomやGZDoomで動作しその他のZandronum等のソースポートでは動作しない」
「このMODを入れることで専用のオプションが追加される」といった注意書きが書いてあります。
起動しない等のトラブルを回避することができるので注意書きがあれば読んでおくと良いでしょう。

ダウンロードが終わるとSmoothDoom.pk3というファイルが出てきました。
任意の場所にMODフォルダを新規に作成してその中に入れておくと後々管理が楽になります。
これをDoom RunnerのAdd modsと書かれた枠内にドラッグ&ドロップもしくはその下の+ボタンからファイルを直接指定することで簡単に導入できます。

この状態で再度DOOMを起動してみるとSmooth Doomが適用されていると思います。

オプション画面を見てみると一番下にSmooth Doomの設定が新たに追加されています。
見た目を変更したりゲームプレイに変更を加えるような項目もあるようです。

このようにオプションに新たな項目が追加されるMODもあるので(ないのもある)
MODを導入した際にはオプション画面を確認しておきましょう。
※"全オプション欄"を有効にしていないと設定項目が出てこないMODもあるので注意



・複数のMODを組み合わせる
他のMODを追加して組み合わせて使うことが出来ます。

試しに与えたダメージを表示するDamNumsを追加してみます。
DamNums[forum.zdoom.org]
配布元からダウンロードします。

HUDを変更するMODも入れてみます。
FINAL DOOMER+というゲームプレイMODのHUDを入れてみます。
FINAL DOOMER+[forum.zdoom.org]
説明文を読みつつ、少し下の方にスクロールするとダウンロードリンクがあります。

FINAL DOOMER+はゲームプレイMODですが「このMODのHUDが気に入ったら使ってね!」ということでHUDのみを変更するMODを本MODとは別に公開してくれています。
Doom 2 Standalone HUDをクリックしてダウンロードし、Doom Runnerに読み込んでいきます。

先ほどと同じようにドラッグ&ドロップで追加していくだけでOKです。
MODを一覧から削除したい場合は選択してDeleteキーもしくは下部の-ボタンで削除します。
MODの左にあるチェックボックスを切り替えるとMODを一時的に無効にすることができます。
MODの順番を変更したい時はMODを上下にドラッグさせます。

便利な機能として右クリック→Insert separatorと選択すると追加されるセパレーターがあります。
MODが増えてくるとカテゴリ分け等に使えて管理しやすくなります。

DOOMを起動して反映されているか確認してみます。

これで本来のDOOMのゲームプレイを変えることなく見栄えを良くしたMODの構成ができました。
※HUDが正しく表示されない場合はディスプレイ オプション画面サイズを確認しましょう。

武器や敵のグラフィックを変えたりゲームバランスに変更を加えるようなMODは併用すると不具合が起きる可能性があるので注意しましょう。
不具合といってもグラフィックが一部おかしく表示されるかそもそも起動しないことが多いです。



・プリセット機能の説明
プリセットを使うとMOD構成を瞬時に切り替えることができます。
最初は"Default"というプリセットがあります。プリセットをクリックして名前を変更できます。

プリセットは赤線で囲った部分(選択しているIWADやMOD構成等)を自動で保存してくれます。
※赤枠の外の部分はプリセットに関係なく適用される共通の設定になります

⚠ Doom Runnerの設定ファイルについて ⚠
Doom Runner本体の設定は実行ファイルがあるフォルダにoptions.jsonとして保存されています。

プリセットからMOD構成まで全て保存されているので紛失しないように気をつけましょう。



・設定ファイルをMOD構成毎に切り替える
色々なMOD構成を試していると「このMODの時だけキーバインドを変えたい・・・」
「このMODの時だけDamNumsのフォントを変えたい」
等と思うかもしれません。
そういう時は読み込むConfigファイルをプリセット毎に用意しましょう。

まずGZDoomの設定ファイルが保存してある場所に移動します。
Users\[PCのユーザー名]\Documents\My Games\GZDoom
ここに"gzdoom.ini"というファイルがあるのでコピーしてgzdoom.exeのあるフォルダ
(GZDoomフォルダ)にペーストします。例として"Smooth Doom.ini"とリネームします。

Doom Runnerの右上にあるSelect config (optional)のプルダウンメニューをクリックします。
するとGZDoomフォルダに入れたSmooth Doom.iniが出てくるので選択します。

これで起動時にSmooth Doom.iniを読み込むようになりました。
ゲーム中に変更した設定はここで指定した設定ファイルに書き込まれます。
※Configを置く場所を変更するにはInitial setup(初期設定)からGZDoomをダブルクリックし、
Config directoryを変更することでGZDoom以外のフォルダに設定できます


"選択中のConfig"もプリセットに保存されるので構成毎に設定を切り替えることが出来ます。



・autoexec.cfgについて
ある設定を変えたいけれど、Configファイルが増えてきてそれぞれ設定しなおすのが面倒・・・
という場合にはautoexec.cfgを使いましょう。

GZDoomのConfigファイルにはgzdoom.exeと同じフォルダにあるautoexec.cfgというファイルを
読み込むように書かれているのでこれを利用します。

まずgzdoom.exeと同じフォルダに"autoexec.cfg"というテキストファイルを作成します。
これをテキストエディタで開き、変えたい設定のコマンドを入力していきます。

こんな感じにコマンドの後に半角スペース、その後に値を入力します。

https://zdoom.org/wiki/Options_menu
に設定と対応したコマンドが書いてあるので参考にしましょう。
例えば、キーバインドを変更する場合は
bind mouse1 +attack
のように bind [設定したいキー] [コマンド] と入力します。

起動時にautoexec.cfgが読み込まれ、Configファイルに書かれている同設定は上書きされます。
ゲーム内で変更した設定はautoexecには保存されないのでうまく使うと便利です。
カスタムマップの導入方法
DOOMのコミュニティがこれまでに産み出したカスタムマップは数えきれないほど多いです。
MODと組み合わせることができるので同じマップでも異なる体験をすることができます。

ほとんどのカスタムマップはDOOM IIのIWAD向けに作られています。
初代DOOMのようなエピソード形式だったりDOOM IIのような32レベルを含んだもの、
または1レベルのみだったりと様々です。
中でも15レベル以上を含んだWadはMegawadと呼ばれています。

・カスタムマップをプレイしてみる
試しにGoing Downというマップセットを導入してみます。
32レベルのMegawadですが各マップが短いので気軽にプレイすることができます。
Going Downの配布元[www.doomworld.com]にアクセスし、ダウンロードしましょう。
右側にあるDownload mirrorsからどれでもいいのでクリックするとダウンロードが開始されます。
カスタムマップはこのような形式で配布されているものが多いです。

ダウンロードが完了したらDoom Runnerの初期設定で指定したPWADフォルダに解凍します。

フォルダ構造はこんな感じで、wadファイルtxtファイルがあるのが確認できます。
DOOMのカスタムマップはwadファイルにtxtファイルを同梱するのが一般的になっています。

Doom Runnerを見てみるとSelect map packの所に先ほど入れたマップが表示されています。
WADファイルをダブルクリックするとtxtファイルの中身を別ウィンドウで見ることが出来ます。

txtファイルにはwadにどのようなデータを含むのかといった情報が書かれています。
DOOM II用に作られたマップで新しいテクスチャ等は含まれないということがわかります。
例えばGraphicsの項目がYesになっていると壁や床、モンスターのテクスチャ等に変更が加えられているということなので併用するMODよっては競合する可能性が出てきます。

カスタムマップを適用するには一度クリックして選択状態にしている必要があります。
※ちなみにCtrlキーを押しながらクリックするとWADの複数選択ができます

IWADの欄でDOOM IIを選択するのを忘れないようにしましょう。
起動するとGoing Downのタイトル画面が現れ、"新規ゲーム"からプレイすることができます。
基本的にどのカスタムマップも導入方法は同じです。

カスタムマップの難易度は様々で、簡単なものから本編を遥かに超えた高難度なものまであります。
Going DownはDOOM II本編より難しいです。
後の項目で少しだけカスタムマップを紹介しているのでよければ参考にしてください。

・マップやMODの探し方
マップやMODはZDoom Forum[forum.zdoom.org]Doomworld[www.doomworld.com]に投稿されています。
Doomworldが2004年から毎年、初代Doomのリリース日である12月10日にその年の優れたWADを
表彰するCacowards[www.doomworld.com]を発表しているのでまずはここから探してみるのも◎。
2004年より前のWADはThe Top 100 WADs Of All Time[www.doomworld.com]で紹介されています。
GZDoomをSteamから直接起動する方法
複数のMODを適用したGZDoomを、DOOM Runnerを介さずに起動する方法を紹介します。

あらかじめDOOM Runner側で起動したいMOD構成のコマンドをコピーしておきます。
Final launch commandの項目に現在のMOD構成が出力されているので、これを利用します。

Steam画面の左下にある"ゲームを追加"から"非Steamゲームを追加..."を選択します。


ウィンドウが開かれたら、"参照..."をクリックしgzdoom.exeを追加します。


ライブラリにGZDoomが追加されているので、右クリックしてプロパティを開きます。


起動オプション...の項目にコピーしたコマンドを貼り付けます。

名前をgzdoomから任意の名前に変更したり、アイコンを変更することも可能です。

これでSteamライブラリからMOD入りのGZDoomを直接起動することができます。

プレイ時間を記録する方法
この方法で起動したGZDoomをDOOM + DOOM IIとして認識させ、プレイ時間を記録します。

まず、gzdoom.exeと同じフォルダ内steam_appid.txtというテキストファイルを作成します。
ガイドに沿ったフォルダ構成になっている場合はDOOM\Sourceport\GZDoomの中に作成します。

作成したsteam_appid.txtを開き、2280と入力して保存します。
この数字はDOOM + DOOM IIのApp IDで、ストアページのURL等から確認することができます。

この状態でSteamライブラリに追加したGZDoomを起動すると、DOOM + DOOM IIを起動しているとSteam側で認識され、起動中はDOOM + DOOM IIのプレイ時間として記録されるようになります。
おわり
これでDOOMのセットアップとMODの導入方法は終わりです。
自分用のメモ的なもの + 初めてDOOMをプレイする人向けにこのガイドを作りました。

Doom RunnerはGZDoomだけでなくZandronumZDoom等のソースポートも追加できるので、
それらのエンジンでしか動作しないWADをプレイするときにも使えます。
IWADに関してもDOOMだけではなくDOOMエンジンで作られたHereticHeXenなどのIWADも
読み込んでプレイすることが可能です。HereticやHeXen向けのカスタムマップも作られています。

残りの部分は極一部ですが簡単なMOD紹介を載せています。
MOD紹介
・おすすめのゲームプレイMOD
FINAL DOOMER +[forum.zdoom.org]
計9つの武器セットから選択してプレイすることができるMOD
武器セットはDOOM II, Final Doom(TNT, Plutonia)に加えて人気Megawadのテーマに沿って制作されたものがあり、それらのMegawadと合わせてプレイすると没入感が高まる

High Noon Drifter[forum.zdoom.org]
西部開拓時代のガンマンとなって戦える武器MOD
スライディングをしたりブーメランでアイテムを引き寄せるといった面白い動きができる

Supercharge[www.doomworld.com]
同作者によるParadise[www.doomworld.com]からゲームプレイ部分の変更点が切り離されたMOD
武器を素早く切り替えることができるのが特徴で、DOOMのダメージ計算のランダム要素を極力排除していてゲームバランスが良いので人気がある
マップ制作のリソースと謳っていることからこのMODを内蔵しているマップパックが多い

Treasure Tech[forum.zdoom.org]
アーケードゲームやレトロゲームの要素に影響を受けているMOD
コインや宝物を見つけてお金を稼ぎ、そのお金で自身をパワーアップさせることができる

GMOTA[combine-kegan.itch.io]
中世ファンタジーMOD 二人のキャラクターから選んで遊ぶことができる
特に片方のキャラクターBLAZは近接攻撃を主に使うのでDOOM離れしたゲームプレイが楽しめる

Combined_Arms[combine-kegan.itch.io]
GMOTAと同じ作者によるMOD
4つの武器セットがあり、それぞれ別のMODかと思うくらいユニークな特徴を持っている

Death Foretold (D4T)[forum.zdoom.org]
武器と敵がDOOM2016のものに置き換わりグローリーキルや2段ジャンプ等の要素もある
稀に敵からドロップするデーモンルーンに触れることでデーモンに変身することもできる

Quake Champions Doom Edition (QC:DE)[forum.zdoom.org]
D4Tと同じ作者によるQuake ChampionsがテーマのMOD
武器は共通だがキャラクターの数が豊富で追加のアドオンを導入すると敵を変更することができる

Embers Of Armageddon[forum.zdoom.org]
DOOM 2016を忠実に再現したMODで武器の使用感や武器チェンジの感覚がかなり近い
マップ上にアップグレードアイテムが配置され専用のメニューで自身を強化することができる

Hideous Destructor[forum.zdoom.org]
プレイヤーの動きが遅くなり体力も貧弱になるのでデーモン一体が脅威に感じられるMOD
Hideous Destructor Bootcamp[forum.zdoom.org]で基本動作を確認して練習することができる
相性の良いマップや併用することのできるMODを紹介しているサイト[dastrukar.gitlab.io]もある

Corruption Cards[forum.zdoom.org]
マップ開始時に提示されるカードを選ぶと色々な効果が生まれるMOD
基本的にはゲームが難しくなるが色んな効果が重なって後半のマップで面白いことになったりする
他のゲームプレイMODとも併用できて毎回異なるカードが出るのでリプレイ性が高くなる

他のMODはA List of Gameplay Mods[www.doomworld.com]にもまとめられているので参考に。



・グラフィック、サウンド、QoLに関するMOD
NashGore NEXT
ゴア表現を強化するMOD 互換性が高く、色んなMODと一緒に使うことができる

NashDecals[forum.zdoom.org]
血のデカールテクスチャを置き換える
境界がぼやけた感じの元のテクスチャがよりくっきりとしたスタイルに変わる

Revised splashes[forum.zdoom.org]
水等の液体に向かって撃つと水しぶきが起きるようになる

PBR Liquids[forum.zdoom.org]
水面やダメージ床のテクスチャがぬるぬる動くようになる
リンク先のAddonsの欄からダウンロード可能

Universal Weapon Sway[forum.zdoom.org]
移動や視点の動きに連動して武器のスプライトが動くようになる

Immerse[forum.zdoom.org]
移動中や視点を動かした時にカメラが揺れる
オプションで自分好みに細かく調整可能 デフォルトだと確実に酔う
私は横移動時の視点の動きのみ有効にして使っています 足音は無効にして代わりに下のMODを使用

ZFootSteps[forum.zdoom.org]
足音を追加する ちゃんと床の種類によって音が変わる

Autoautosave[forum.zdoom.org]
オートセーブのタイミングを「鍵を入手した時」「武器を入手した時」等細かく設定できる
ボイスでアナウンスが流れるようになるのでその機能は切った方が良いかも

Gearbox[forum.zdoom.org]
所持している武器やアイテムをホイールメニューから呼び出すことが出来る

Hellscape Navigator[forum.zdoom.org]

マップに自動で足跡を付ける等、探索に便利な機能がたくさん詰まっている
ドアやスイッチに触れただけで作動させる機能が地味ながらとても便利
同作者の他のMODはこちら[mmaulwurff.github.io]

HitMarkers[github.com]
HUDに追加の情報を表示するSimple HUD Add-ons[forum.zdoom.org]の内の一つ
ヒットマーカーを表示させ、銃弾が当たった時にヒット音が流れるようになる

mXHairs[zandronum.com]
導入後 "HUDオプション>デフォルトの照準" の項目に様々なデザインのクロスヘアが追加される

Stop music on death[forum.zdoom.org]
死亡時に音楽が止まり、セーブをロードすると再び流れ始める

Always Pistol Start[jp.itch.io]
マップの開始時に必ず初期装備(ピストル, 素手)から始まるようにする
カスタムマップ紹介
DOOMに慣れていない人でも道に迷わずにクリアできそうなマップセットを主観で選びました。

・15レベル未満
Hydrosphere[www.doomworld.com] [6レベル]
水力発電所をテーマに制作されたWAD。ほどよい難易度で遊びやすい

Lunatic[www.doomworld.com] [5レベル]
月面が舞台のWAD。カスタムモンスターが数体登場する

Attack on IO[www.doomworld.com] [7レベル]
城や血まみれの風景が特徴のWAD。敵の数が多く全体的に難易度が高い

Vanguard[www.doomworld.com] [12レベル+ボーナス]
通常のDOOMのように進んでいくマップから大量の敵に対処するマップまで幅広い

Doomer Boards Project (DBP)[doomwiki.org]
Doomer Boards[doomer.boards.net]というフォーラムで行われているコミュニティプロジェクト
毎回異なるテーマに沿ってマップが制作され、1~2時間で終わる長さなので気軽にDOOMできる
15レベルを超える規模の大きい作品がリリースされることもある(DBP37 AUGER;ZENITH等)



・15レベル以上 (Megawad)
DBP37 AUGER;ZENITH[www.doomworld.com] [21レベル+エピローグ]
サイバーパンクな雰囲気が特徴的なWAD

Back to Saturn X Episode 1[www.doomworld.com] [26レベル+エピローグ]
カスタムテクスチャとサウンドトラックが特徴
二つのWADファイルに分割されていて一緒にロードする必要があるので注意
Episode 2[www.doomworld.com]と共にDOOMの公式アドオンにもなっている

Going Down[www.doomworld.com] [32レベル]
UAC本部ビルに潜んでいるという"何か"を突き止めるために屋上からエレベーターで降りていく
ユニークなコンセプトと作者による独特なサウンドトラックが魅力の作品
モンスターを置き換えるMODを使うと進行不可になる場所があるので注意
同じ作者によるOverboard[www.doomworld.com]もおすすめ

Eviternity[www.doomworld.com] [32レベル]
6つのチャプターに分かれていてそれぞれ"氷の城"や"天国"といったテーマに沿って制作されている
OTEXというテクスチャパックが使われていて新鮮味のある景色がたくさん見られる
ちなみにOTEXはこのWADと共にリリースされ、色んなプロジェクト[doomwiki.org]に使われている

Ancient Aliens[www.doomworld.com] [32レベル]
カスタムテクスチャによるビジュアルが美しいMegawad
LunaticやVanguardの作者を中心に複数のマップ制作者が関わっている作品
このWADのために制作されたサウンドトラックも素晴らしい

難易度について
DOOMには5つの難易度設定があります。


他のゲームにはない表し方なので簡単に言い換えるとこんな感じです。
日本語表記
英語表記
難しさ
死ぬには若すぎる
I'm too young to die.
ベリーイージー
あまり激しくするな
Hey, not too rough.
イージー
手加減無用
Hurt me plenty.
ノーマル
ウルトラ バイオレンス
Ultra-Violence.
ハード
悪夢だ!
Nightmare!
理不尽

カスタムマップは基本的にDOOM本編より難しいのでノーマル以下で始めるのが良いでしょう。
制作者が難易度設定について書いていることもあるので同梱のテキストや説明文は要チェック。
慣れてきたプレイヤーは初見ウルトラバイオレンスでも多分大丈夫だと思います。
各難易度についての詳しい仕様はこちら[w.atwiki.jp]で解説されています。



・トータルコンバージョン (TCWAD)
Pirate Doom[www.doomworld.com]
海賊というテーマとコミカルな要素が合わさって楽しい雰囲気のWAD
ちなみにHigh Noon Drifter[forum.zdoom.org]は配布されている互換パッチを使えば併用できる
10年以上の月日が経ち、続編のPirate Doom II[www.doomworld.com]がリリースされている

The Golden Souls[batandy.itch.io]
色んなゲームから影響を受けているTC
ハブとなるマップから様々なステージに行き、スターを集めて他のステージへ続く扉を開放して進む
ジャンプが必須になっていてクラシックDOOMとしては新鮮なプラットフォーミングが楽しめる
特に理由がなければREMASTEREDバージョンをプレイするのが良い

The Golden Souls 2[batandy.itch.io]
The Golden Soulsの続編。今作はワールドマップでステージ間を移動する
ボリュームが巨大でどのステージも独特な雰囲気を持っていて作り込みが凄い

The Adventures of Square[bigbrikgames.itch.io]
独特なグラフィックスタイルが目を引くがプレイしていて楽しいマップが満載のTC
カルト集団「Circle of Evil」に囚われたDoctor Octagonを救出するというお話

Ashes 2063 & Ashes Afterglow
ポストアポカリプステーマのTC。2063がEpisode 1でAfterglowがEpisode 2という位置づけ
NPCとの会話やバイクで走る場面など他にはない要素が見られる
Afterglowは単なる続編ではなく武器のアップグレード要素やマップの探索要素が強化されている

Blade of Agony[boa.realm667.com]
Wolfensteinの世界を舞台にしたTC。2000年代初頭のシューターに影響を受けて制作されたらしい
GZDoomの機能を活用したグラフィックも魅力的

Total Chaos
もはやDOOMの原型すら残っていないサバイバルホラーゲーム
インベントリ画面でアイテムを管理したりスタミナや空腹度といったシステムがある
13 Comments
koko Sep 10, 2023 @ 10:41am 
сракааа ничонепоооон
guropi Mar 3, 2020 @ 10:18am 
とても参考になりました!有難うございます:cupup:
etiquette Jan 13, 2020 @ 5:41am 
丁寧でわかりやすくていい記事だとおもいます!すごい!
hollowguy  [author] Nov 27, 2019 @ 7:44am 
@h0shi02006 これはMODを導入していない状態の画面ですね。DISPLAY OPTIONS内のScreen Sizeを11にするとこのようになると思います!日本語だとディスプレイオプション内の画面サイズという項目ですね
hollowguy  [author] Nov 27, 2019 @ 7:39am 
@ni1chigo2115 そうですね。他にも情報が古くなってしまった箇所があるので修正したいと思います~
h0shi02006 Nov 27, 2019 @ 6:00am 
説明が非常に丁寧でしたのですぐにできました。ありがとうございます!
質問が一つありまして、説明の中の画像(リンク下記に記載)で体力、残段数、アーマーのアイコンと数字のみが表示されたところがありますが元々のHUDに入っているものでしょうか。それとも追加MODでしょうか?お教えいただけたら幸いです。

https://steamuserimages-a.akamaihd.net/ugc/952975235247518432/414C0527C1C44D7406DEFDF6D58F7B295E9E82E9/
ni1chigo2115 Nov 27, 2019 @ 4:11am 
日本語オプションが追加されたからそれの導入を書いてもらえると多くの人が助かると思う
hollowguy  [author] Jul 3, 2019 @ 5:41am 
ありがとうございます。
私も2016年のDOOMから興味を持って初代DOOMを遊ぶようになりました。
Eternalも出ますし需要があるかと思ってガイドを作ったのでそう言って頂けて嬉しいです!
N24dsk Jul 2, 2019 @ 11:23am 
DOOM2016からDOOMを知った者です。
Brutal Doomをプレイしてみようと自分なりにやっていましたが、ここの丁寧な解説でWAD関係を理解することができました。
大変感謝しております。おかげで快適なDOOMライフが送れそうです!!!!!!
hollowguy  [author] Jun 27, 2019 @ 9:11am 
そうでしたか!うまくいって良かったです:steamhappy: