販売してしばらく経つゆえにゲームや製作人の様々な情報があふれている。
それでこのゲームが取り扱うLBGT問題やPC問題に腐敗と暴力ばかり目や興味が奪われがちだが、ゲームの骨子は全く違う。
それら諸問題は言ってしまえば家庭がどうとか童貞処女がどうとか性癖がどうのと現実における（やや理想的な視点でもあるが）「当人と隣人には持て余す塵芥や泡沫」程度でしかない。
このVA-11 Hall-A: Cyberpunk Bartender Actionが真に問うているのは「これまでどう生きてきたか、これからどう生きるか」なのだ。
客たちの中には生き方から逸れてしまったり、己の生き方だけに捕らわれて他人を死へと追いやったものまでいる。
そんな人たちを相手に愚痴を聞きつつ、猥談で問題などを笑い飛ばそうとして生きる気力を取り戻したり、真摯な視線で生き方を問うのが主人公のジルだ。
彼女もまたバイセクシャルであり素養はあっても己の望む生き方とは違っていたので生き方を強引に変えて近しい人々を傷つけてきた、先に書いた客らと大して変わらない女だ。
バーテンとして他人の人生の傍観者であった彼女が過去に糾弾され、そこからどう生きなおそうとするか、それを楽しんでほしい。
VA-11 Hall-A：雑貨買い無駄使い症候群でタバコ呑みの酒好きダメアラサーバイセクシャル女バーテンダーアクション。
作ったカクテルで選択肢が決まるドラマゲーです。