このゲームはファイナルファンタジーシリーズの中で、プレイヤーにいっちばん優しさを与えてくれるゲームだと思う！！

このゲームに出てくるキャラクターはみんな個性豊かで見ていて楽しいんだけど、そのみんなが「自分は何のために生きているのか」っていうことの答えを探し求めてる。
それは、ある日突然として自我を持つようになった量産ゴーレムだったり（彼はビビっていう名前です、キャラデザした人に最大限の賛辞を送りたいほどカワイイです）、ひたすら勝負とその勝利を追い求める用心棒だったり･･･（彼はサラマンダーって言います）。あと、このゲームの舞台となる世界を動かそうとする悪役も例外じゃなくて･･･。

みんながみんな、生きる目的っていうものの答えはそれぞれ違っているんだけど、その答えが見つかったあとのキャラクターたちは、ストーリー当初よりももっと魅力的に、もっと強くなってて、ゲームをプレイしててなんというか言葉で表現するのがむずかしい･･･、あたたかいような、そんな気持ちになった。
そんな体験に一役買っていたのが、このゲームの主人公であるジタンだったかなあ？
ジタンは最初、おいおい女の子にだけイイカオする優男かよ～って思っちゃう。
でも、そのじつ“だれにでも”優しいってことが明らかになってく。“誰かを助けるのに理由がいるかい？”なんて彼の有名な台詞だけど、その台詞が似合うくらいに。

このゲームのテーマは公式には「生と死」だけど、この３文字ですべてを言い表すのはむずかしいと思う。自分は、「自分だけに与えられた限られた時間を何のためにつかうのか」がテーマだと思った。だから、このゲームの主人公はジタンになっているけど、ほんとうはこのゲームの登場人物みんなが主人公なのかなあ？

このゲームは子どもの時に何回も何回も遊んだ記憶があるけど、大人になった今もういちど遊んでみたら、子どもの時は抱くこともなかった感動に包まれて、そんなことはまさか思いもしなかった･･･。

自分だけに与えられた、だれのものでもない自分だけの人生、なにか生きる目的をもって毎日を生きるのは、ほんとうに素晴らしいことだと思う。
FINAL FANTASY Ⅸは、そんな大切なことを教えてくれるゲームだと思う。
本当に大切なことは、たとえゲームだとしても、現実と変わっていることは何ひとつない。