Command: Modern Operations

Command: Modern Operations

94 평점
CMO ゲームマニュアル(日本語)
George 님이 작성
【了】
---【改版履歴】------
2020/02/16 第5章/第8章アップ
2020/01/31 第10章アップ
2020/01/26 第9章アップ
2020/01/12 第7章アップ
2019/01/03 第4章/第6章アップ
2019/12/25 序文~第3章アップ
4
5
10
   
어워드
즐겨찾기
즐겨찾기됨
즐겨찾기 해제
目次
序文
歴史的背景
COMMAND とは?

1. インストール
 1.1 システム要件
 1.2 サポート
 1.3 マルチタスカーとリピーターのための注意事項

2. COMMAND の紹介
 2.1 重要な用語
 2.2 基礎
  2.2.1 COMMAND を始める

3. ユーザ・インターフェイス
 3.1 地球儀画面
   メッセージ・ログ
   時間ステップ・ボタン
 3.2 マウスの機能
 3.3 ボタンとウィンドウ
  3.3.1 Auto Engage Target
  3.3.2 Manual Engage Target
  3.3.3 Plot Course
  3.3.4 Throttle & Altitude
  3.3.5 Formation Editor
  3.3.6 Magazine
  3.3.7 Aircraft Operation
  3.3.8 Boat Operations
  3.3.9 Mounts & Weapons
  3.3.10 Sensors
  3.3.11 Systems & Damage
  3.3.12 Doctrine
  3.3.13 General(全般)タブ
  3.3.14 EMCON(放射制御)タブ
  3.3.15 WRA(武器使用許可)タブ
  3.3.16 Withdraw/Redeploy(撤退/再展開)タブ
  3.3.17 Mission Editor

4. メニューとダイアログ
 4.1 ユニットを右クリック/コンテキスト・ダイアログ
  4.1.1 Attack Options
  4.1.2 ASW-specific action
  4.1.3 コンテキスト・メニュー(CONT)
  4.1.4 Group Operations
  4.1.5 Scenario Editor
 4.2 マップ・ダイアログでの Ctrl+右クリック
 4.3 ユニット/グループ/兵器シンボル
 4.4 Group/Unit View Mode
 4.5 右端の情報パネル
  4.5.1 UNIT STATUS ダイアログ
  4.5.2 Sensors ボタン
  4.5.3 Weapons ボタン
  4.5.4 Unit Fuel
  4.5.5 UNIT ALT/SPEED
  4.5.6 UNIT FUEL
  4.5.7 UNIT EMCON
  4.5.8 DOCTRINE
  4.5.9 Doctrines/Postures/WRA/RoE

5. シナリオ編集
 5.1 はじめに
 5.2 シナリオ作成の導入手引
  5.2.1 完全なシナリオ作成手引
  5.2.2 仕上げのための最終チェックリスト
  5.2.3 単一シナリオの詳細手引き
 5.3 LUA スクリプト
  5.4 Editor ドロップダウン・メニュー
  5.4.1 Scenario Time+Duration
  5.4.2 Database
  5.4.3 Campaigns
  5.4.4 Add / Edit Side
  5.4.5 Edit Briefing
  5.4.6 Edit Scoring
  5.4.7 God’s Eye view(See All)
  5.4.8 Weather
  5.4.9 Scenario Features+Settings
  5.4.10 Merge Scenarios
 5.5 Event Editor
  5.5.1 Actions
  5.5.2 Special Actions
  5.5.3 Triggers
  5.5.4 トリガの設定
  5.5.5 イベントの構築
 5.6 SBR(シナリオ・バッチの再構築)
 5.7 Unit actions
  5.7.1 Add Unit
  5.7.2 Add Satellite
  5.7.3 Edit Aircraft
  5.7.4 Edit Docked Boats
  5.7.5 Edit Cargo
  5.7.6 Add Others
 5.8 Import / Export Unit

6. ドロップダウン・メニュー
 6.1 File
 6.2 View
 6.3 Game
  6.3.1 Start/Stop
  6.3.2 Time Compression
  6.3.3 Order of Battle(OoB)
  6.3.4 Database Viewer
  6.3.5 Browse Scenario Platforms
  6.3.6 Scenario Description
  6.3.7 Side Briefing
  6.3.8 Side Doctrine, EMCON, WRA
  6.3.9 EMCON タブ
  6.3.10 Special Actions
  6.3.11 Recorder
  6.3.12 Message Log
  6.3.13 Losses and Expenditures
  6.3.14 Scoring
  6.4 Game Options ウィンドウ
  6.4.1 General
  6.4.2 Map Display
  6.4.3 Message Log
  6.4.4 Sound / Music
  6.4.5 Game Speed
  6.4.6 Tacview
  6.4.7 Hover Info
  6.6.5 Map Settings
 6.6 Quick Jump
 6.7 Unit Orders
 6.8 Contacts
 6.9 Missions + Ref, Points
 6.10 Help

7. ミッションとリファレンス・ポイント
 7.1 ミッション・エディタ
  7.1.1 Add new mission
  7.1.2 Mission Parameter タブ
 7.2 ミッション(Missions)
  7.2.1 自己空輸任務(Ferry)
  7.2.2 支援任務(Support)
  7.2.3 哨戒任務(Patrol)
  7.2.4 攻撃任務(Strike)
  7.2.5 機雷任務(Mining)
  7.2.6 機雷除去任務(Mine-Clearing)
  7.2.7 輸送任務(Cargo)
 7.3 リファレンス・ポイント
  7.3.1 リファレンス・ポイントのプロパティ変更

8. データベースとテンプレート
 8.1 シナリオとデータベース
 8.2 シナリオのメンテナンス
 8.3 単一シナリオの再構築
 8.4 複数シナリオの再構築
 8.5 浅い再構築と深い再構築
 8.6 ログ・ファイル
 8.7 シナリオ構成ファイル(INI ファイル)
 8.8 シナリオ構成ファイルのテンプレートとデルタ・テンプレート
 8.9 シナリオ構成ファイルの編集
 8.10 シナリオ構成ファイルの概要

9. 戦闘
 9.1 センサーと兵器
  9.1.1 センサー
  9.1.2 兵器
 9.2 戦闘
  9.2.1 空中戦
  9.2.2 洋上戦
  9.2.3 潜水艦戦
  9.2.4 機雷戦
  9.2.5 陸上戦
  9.2.6 電子戦
  9.2.7 損害と修理
  9.2.8 私の@#%^ @#%兵器が発射できない!!!
  9.2.9 DLZ とそれが重要な理由
  9.2.10 損失に関する注記
 9.3 建設と破壊
  9.3.1 空軍基地の建設と破壊
  9.3.2 海軍基地の建設と破壊
  9.3.3 防空網の構築(および破壊)

10.付録
 10.1 キーボード・コマンド
 10.2 カスタム・オーバーレイ 101
 10.3 シナリオ・エディタのデータベース編集機能
 10.4 一般的な航空ユニット
  10.4.1 冷戦初期~中期
  10.4.2 冷戦後期~現代
  10.4.3 航空機の編成
 10.5 一般的な海上ユニット
 10.6 一般的な海軍戦術
 10.7 通信途絶とサイバー攻撃
 10.8 Tacview

11. 用語集

12. COMMAND 更新履歴

13. クレジット


序文
序文
おめでとうございます! あなたは COMMAND:MODERN OPERATIONS を購入され
ました。これは、海上/空中/宇宙/地上における現代戦の強力なグローバル・シミュレ
ーションです。COMMAND 開発チームは COMMAND のユーザ・インターフェイスとゲ
ームプレイを直観的にするために最善を尽くしましたが、このマニュアルを読むことでゲ
ームプレイ体験が大幅に向上するでしょう。

訳注:このマニュアルに沿ってプレイしていると、「違ってるじゃん!」と思われるコト
が幾つか見つかるだろう。これは、誤記や誤訳を否定するものではないが、多くは「元々
違っている」からである。特に UI は、名称や操作が異なっている/ゲームに存在しない
/マニュアルに記載がないことが多々ある。文章重複/記述レベル不整合/ジョーク?
みたいな地雷もあって、内容確認のために都度ゲームを立ち上げさせるあたり、ナカナカ
翻訳者泣かせのドキュメントである。気づいたトコロは修正しているが、完全ではないこ
とを保証できる。今後のアップデートも含めると、完全なものになることはないだろう。
何しろ翻訳作業中にも実体が変化していくのだから。そのヘンの事情を了解した上で、
優しい気持ちで利用して欲しい。希望が多ければ改版を行うかもしれない。

歴史的背景
 1945 年に日本が降伏文書に署名した後、海軍の世界は永遠に変化しました。過去全ての
大艦隊の中で、合衆国と(今や不可分の)旧宗主国だけが無傷で残っていました。アメリ
カ人は、以前は海を支配する権力を持っていませんでした。ビクトリアの英国海軍は、次
世代の 2 つの艦隊を合流させる「2 強支配」について話し合いました。今やアメリカ人は、
彼らの大勝利のおかげで「あらゆる力の支配」を享受していて、支配者である彼らはそこ
から滑り落ちるのを恐れていました。ソビエト連邦は、陸地では同様に脅威でしたが、そ
の海軍力は大戦直後には僅かなものでした。

 伝統的な艦隊戦の時代は終わりました。スターリンの大艦隊プログラムが実現していた
としても、米国との優位差は単純に大き過ぎました。しかし、別の対抗策がありました。

 ミサイル/潜水艦/ジェット爆撃機は、空母機動部隊に対する潜在的な非対称対抗策と
して機能しました。冷戦が激化するにつれて、これら 3 つの全てが、急成長するソビエト
海軍に自らの道を見つけました。世界にとって幸運なことに、「複合攻撃」が空母部隊を圧
倒できるかどうかを知る必要はありませんでしたが、それでも、それは異なった脅威とな
りました。

 この技術的な軍拡競争は、幾つかの興味深いシステムを生み出しました。INS Eilat を撃
沈した Komar ミサイルボートは革命的でしたが、直ぐに時代遅れとなりました。HMS
Vanguard や再就役した Iowa のような時代錯誤なものが、空母から射出された U-2 のよう
に奇妙なものと並びました。

 航空母艦は、航空機の性能向上が海戦で利用されることを示し、全ての技術が相互に関
連していることを示しました。戦艦を沈めるのに、第二次世界大戦ではプロペラ駆動の艦
載機が致命傷を負っていたものを、ジェット機と対艦ミサイルが仕上げました。そして、
冷戦期で最初の主要な調達の戦いの 1 つ、いわゆる「提督の反乱」は、どの軍が最大のゲ
ーム・チェンジャーである「核爆弾」展開の主導権を握るかでした。

 一方、超大国間の代理紛争は、没落しつつある植民地帝国によって火に油を注がれてい
ました。近代戦争の物語はここから語られます。ここには大きな介入と小さな介入があり
ます。後援者が提供できた最高の装備を備えた 2 つの地域勢力の衝突と、低級な武器で武
装した 2 つの雑魚のダンスです。ミサイル時代の海戦の決定的な対立は、2 つの島で戦われ
ました。第二次世界大戦での空母戦は、3 隻程度の空母しか関与していなかった 1 つのニア
ミスに取って代わられました。

 そして、黙示録的な闘いにおいて互いを最終的に粉砕する核戦争(米露による第三次世
界大戦)への絶えざる恐怖が、皆の心を支配していました。

 1990 年代の平和と 2000 年代の型破りな戦争における小康状態の後、中国の台頭と石油
燃料によるロシアの復活により、海軍技術の問題が最前線に戻りました。現在、ミサイル
の時代は新しいレベルに達しており、Naval Strike Missile/Yakhont のような兵器や、
LRASM(長距離対艦ミサイル)/DF-21 弾道ミサイルのような今後やってくる兵器は、ス
テルス性/速度/射程において新しい限界を持っています。

 それは海にありました。

 空中では、状況はかなり均一でした。戦後まもなくのソビエト海軍は小規模で後付け的
なものでしたが、空軍はそうではありませんでした。空中戦のジェット時代は韓国での銃
声から始まり、決して鎮まることなく、新しく独立した米国空軍はその血塗られた炎の洗
礼を受け続けました。地対空ミサイルは、ある方面において旧来の戦いに新しい要素を追
加し、スマート爆弾も同様に他方面で追加しました。

 韓国からベトナムまでの期間は、大陸間弾道ミサイルが地上に配備される前で、超大国
は主な抑止力として爆撃機に依存していたため、戦略的能力に焦点が当たりました。これ
により、B-58 や M-4 Bison のような線香花火的な企てがもたらされました。また、有名な
B-52 Stratofortress や Tu-95 Bear のように、現在まで使用されている永続的なデザインも
もたらされました。1945 年から 1960 年にかけての空軍の混沌としたパラドックスは、「最
先端」の航空機がすぐに時代遅れのワントリックポニー(一つの芸当しかできない子馬)
に変わる可能性がある一方で、一見あまり能力のない航空機が(同等の敵に対してスタン
ドオフ・ミサイルを投げつけるために)ずっと残っている可能性があることでした。
Stratofortress は、ベトナム以降のあらゆるアメリカの戦争で証明されたように、従来型の
能力と持久力を備えていましたが、Bear は長距離偵察機として優れていました。こうした
パラドックスは、運用国家のいたるところで見られ、軍事プラットフォームが、それらの
意図した代替品よりも長持ちすることはよくあります。

 ベトナムと韓国に限らず、小規模な地域戦争の教訓は、広く研究され議論されました。
フォークランド戦争、特にアラブ・イスラエル戦争は、非常に詳細に精査されました。Red
Flag などの演習は、訓練にますます多くのリアリズムをもたらしました。

 ありがたいことに、航空機やミサイルといった残忍な肉挽き器が中央ヨーロッパを飛び
交うことはありませんでしたが、持ち上がったのは湾岸戦争でした。米国の航空兵との戦
いは、10 年以上にわたって訓練してきた正確な技術を持った敵と対峙することでした。結
果として生じた一方的な戦いは、少なくとも暫くの間は、空での米国の支配を確固たるも
のにしました。

 しかし、空軍力や海軍力を分割して見るとポイントを見失います。一分野としても、空
軍や海軍の作戦は、単に大きな総体の一部にすぎません。そして、全てが共同した武器と
同様のこの総体は、その部品の合計よりも大きくなります。調整された「jointness(共同
性)」を達成することは非常に困難です。しかし、それが達成されると、結果として圧倒的
な優位を得られます。

 これが Command: Modern Operations の世界です。起こった戦争での戦闘を再現し、北ベ
トナム上空に Thunderchief 部隊を押し込んだり、バグダッド上空に F-117 を送り込んだり
します。Fulda Gap での黙示録的な戦いや、国境紛争をめぐる小競り合いなど、起こらな
かった戦争の可能性を探ります。そして、南沙諸島、バルト海諸国、または想像が赴くと
ころならどこにでも起こりうる戦争の結果について考えをめぐらします。


COMMAND とは?
 COMMAND は、第二次世界大戦直後から近未来(1940 年代~2020 年代)の期間におけ
る(一時停止が可能な)リアルタイム共同作戦ウォーゲームです。その中で、統合された
武器システムを制御します。これらの中で最も一般的なのは、艦船/潜水艦/航空機/そ
れらが駐留する基地です。さらに COMMAND は、目立たず魅力的でもないけれどパズル
の他の重要な部品に、あなたを導くこともできます。衛星/型破りな特殊部隊やゲリラ部
隊/サイバー攻撃が、全て自由に配置できます。目標は、これら全ての部品を単一の総体
に統合することです。

 あなたは、海面の上下両方の地形細部に注意を払った等身大の地球で戦います。丘陵か
らサーモクラインまで、全てがマップ上に配置されて考慮されます。ある大陸から登場し、
別の大陸を攻撃して、帰投することができます。あなたの部隊に与えられる指示は、必要
に応じて広域あるいは詳細に行うことができます。COMMAND は、広域に定義されたハン
ズ・オフな任務から個別制御されたハンズ・オンな任務に、いつでも移行して戻れる機能
を提供します。

 COMMAND には、局地戦のテロ対策から、高速攻撃機の短いが痛烈な決闘、大洋全体に
わたる航空機と艦船が調整され同期されなければならない全戦域交戦まで、幅広いシナリ
オが含まれています。内部シナリオ・エディタは、さらに広範囲を可能にします。紛争規
模が両極端なシナリオが作成されています。一方は非暴力的な沿岸警備隊の任務で、もう
一方は徹底的な核のやり取りです。

 COMMAND は、楽しませることと教育することの両方が目指されています。1940 年代
から現在までの戦争の進化を示し、このような戦闘が常に伴う複雑さを示しています。こ
れは、何十年に渡って変化してきたものとそうでないものを示し、歴史的教訓を学び、未
来を予測し、楽しむためのツールです。

1. インストール
1.1 システム要件
最小システム要件(カッコ内は推奨要件):
OS :Vista / 7 / 8 / 10
CPU :マルチコア CPU(クアッドコア以上の CPU)
RAM :2 GB(4GB 以上)
サウンド :互換性のあるサウンド・カード
HDD 容量: :15 GB 以上の空き容量
実際の使用容量は使用とともに拡大
DVD-ROM: :パッケージ版では必要
ビデオ/グラフィクス :DirectX 9.0c 互換ビデオカード+128 MB RAM
DirectX バージョン :DirectX 9.0c、適切な Direct-X がゲームに同梱


1.2 サポート
COMMAND 開発チームもしくはシミュレーション・コミュニティのメンバーの各々から回
答を得るための最も手っ取り早い方法は:
・マトリックス・ゲーム・フォーラムでフォーラムの新規ユーザとして登録する
 (http://www.matrixgames.com/forums/)。
・ログインして、COMMAND のサポートエリアを見つけます。
・(オプション)問題を最もよく反映するキーワードで、以前の投稿とスレッドをクイ
 ック・サーチします。「バグ」は、設計上のゲームプレイ要素であるか、既に発見され
 て修正されているかもしれません。
・意味のある名前と、(オプション)「既知の技術」を得るのに失敗した検索のクイック・
 リファレンスで、新しいスレッドを開始します。少なくとも、実行している COMMAND
 のバージョン、(ゲームプレイに問題があるなら)シナリオ、プレイ・モードを特定し
 てください。
・バグが報告されていたら、「Action」中にバグったゲームのセーブ・ファイルが絶対に
 必要です。COMMAND は非常に複雑なシミュレーターであるため、バグを再現して修
 正方法を提供するには、このセーブが必要です。
・返信を待ちます。
・シナリオの編集時に行うこと:
 シナリオの編集に支援が必要なら役に立つリソースがあります。このマニュアルが主
 要なリソースになることを願っていますが、経験豊富なプレイヤーと一緒に開発者が
 モニターしている我々のサポート・フォーラムで、質問や投稿が参照できると期待し
 ています。


1.3 マルチタスカーとリピーターのための注意事項
・COMMAND は、他のアプリケーションに切り替えても自動的に一時停止しません。
 「Game Options」メニューで要求した、「ポップアップする」と設定したメッセージ
 に対しては、そのメッセージのポップアップが引き続き発生するでしょう。
・COMMAND は、2013 年 9 月のバージョン 1.0 から現在までに多くの変更を受けてい
 ます。各変更の詳細なリストについては、このマニュアルの最後にある「12.0
 COMMAND 更新履歴」を参照してください。




2. COMMANDの紹介
COMMAND に入ると、4 つの主要なゲームモードがあります。
・Campaign:このゲームモードは、公式 DLC やチュートリアルのようなマルチ・ミ
 ッション・キャンペーンをプレイするためのものです。詳細については、「5.4.3
 Campaigns」を参照してください。
・Quick Battle:このゲームモードは、プレイヤーのために予め用意されたリストから
 「即戦力」を寄せ集めることができます。例えば、簡単にドッグファイトを行うため
 に、一方で F-16 か F-22 のどちらかを、他方で Su-35 か MiG-29 を選択できます。あ
 るいは、潜水艦の対戦に熱中するために、Los Angeles もしくは Virginia 対 Victor III
 もしくは Akula を選択できます。
・Start New Game:予め構築されたシナリオをロードします。これは「通常のプレ
 イ」と見なされます。シナリオで許可されていれば、プレイヤーはサイドを選択でき
 ますが、全てのシナリオ編集機能が無効にされています。
・Create New Scenario:これによりシナリオを作成できます。全てのシナリオ編集
 機能が有効にされています。

COMMAND のための膨大な量のコミュニティ・コンテンツとその複雑さは、初心者をひる
ませるかもしれません。公式チュートリアル(CMO の新しいものと 1.0 から引き継がれた
もの)を順番に完了することを強くお勧めします。加えて、以下の「Standalone Scenarios」
は、COMMAND の基本を学習するのに役立ちます。
・Battle of Chumonchin Chan, 1950:これは、基本的なシナリオ(朝鮮戦争)で、
 プレイヤーは敵に対して客観的に優位な部隊をコントロールします。砲が支配する水
 上戦の学習に役立ちます。
・Wooden Leg, 1985:これは、もう一つの基本的なシナリオ(イスラエルの長距離爆
 撃)で、航空機を目標に到達させるための空中給油が唯一の課題です。空中給油機の
 使い方を学習するのに役立ちます。
・Raid on Kismayo, 2013:これは、基本的な現代戦シナリオ(低難易度)です。全
 体的に低リスクな環境での一般的なプレイとコントロールに役立ちます。
・Battle of Latakia, 1973:これは、歴史的な不均衡な交戦で、ミサイル時代の水上
 戦争への優れた入門書です。ミサイルが支配する水上戦を学ぶのに役立ちます。
・Stand Up, 2011:これは、(特に英国側でプレイすると)簡単なシナリオですが、そ
 れでもプレイヤーに航空機と艦船の調整を強制します。統合武器作戦の扱い方をつか
 むのに役立ちます。

基本をマスターしたら、もう少し高度なプレイのために以下をお勧めします:
・North Pacific Shootout, 1989:小規模な空対空シナリオで、合衆国とソビエト連
 邦の最高のものが提供されます。扱いやすい状況下で、対峙する空の敵と戦うのに役
 立ちます。
・Iron Hand, 2014:ロシア対アゼルバイジャンのシナリオで、スタンドオフ兵器の基
 本/航空作戦の詳細/戦闘消耗を意識した環境での運用を教えてくれます。

 http://www.warfaresims.com/?page_id=1876 で入手できるコミュニティ・パックには、ダ
 ウンロード可能な数百のシナリオが含まれています。多くは初心者向けです。役に立つ経
 験則は、難易度の複雑さの尺度で「Complexity」が低いものを検索することです。

 免責事項:コミュニティ・パックのシナリオの作成者は、様々な度合の接触性とシナリ
 オのサポートを行っています。したがって、一部のシナリオでは、アカウント導入以降メ
 カニズムのハングを考慮した更新や変更が行われないかもしれません。自己責任でプレイ
 してください。


2.1 重要な用語
取り敢えず知っておくべき情報が幾つかあります。これらは、このマニュアルとチュート
リアルの全体を通して、さらに詳しく説明されるでしょう。

 Units:ユニットは、シミュレーション内での実体です。ユニットには多くの種類があ
り、これらのユニットの多くは他のユニットを収容できます。例えば、航空母艦は航空機
を収容できますし、空軍基地には格納庫ユニットや滑走路ユニットがあって、これらの格
納庫ユニットには航空機ユニットを内包しているかもしれません。多くのユニットは、直
接制御したり、ミッションに割り当てたりできます。独立施設/ソノブイ/ミサイル/多
種類の武器などの特別なユニットがあり、これらは直接制御されたりされなかったりで、
任務を割り当てることはできません。空軍基地には、任務を割り当てられます。

 Groups:グループは、シミュレーション内で 1 つのまとまりのあるユニットにバイン
ド/グループ化されたユニットです。これは、ユニットをドラッグして選択し、G キーを
押すことで実行されます。多くのシナリオは、シナリオ作成者が予め作成したグループを
伴っています。空中任務では、ミッション・エディタのフライト・サイズに基づいて航空
機が自動的にグループ化されます。

 Mounts:多くのユニットにはマウントがあります。これらは通常、武器またはセンサ
ーです。例として、艦載砲のマウント/航空機のハードポイント/対潜水艦戦(ASW)ヘ
リコプターのソノブイディ・スペンサーなどがあります。マウントには通常、既に装填さ
れた弾薬が必要です。航空機のミサイル(単発マウント)や、再装填用のマガジンが組付
けられた砲マウントなどです。シナリオ設計者が、装填済みの弾薬バンカー/航空機のた
めの艦載マガジン/艦船のための洋上補給を提供したいなら、マウントとマガジンを再装
填する方法があります。

 Magazines:これらは、武器を蓄えるために使用されるユニットの構成要素です。これ
らは、発砲するための武器や、戦闘指向の任務に発進する航空機のための武器を持ってい
なければなりません。

 Missions:ミッション(任務)は、戦闘空間を管理し易くし、シナリオ設計者が効果的
な AI 制御の対戦相手を提供できるようにします。ミッションの目的は、ユニットまたはユ
ニットのグループが、対潜水艦戦のような、あるいは全てが 1 つの目標を攻撃するような
共通タスクに従事できるようにすることです。多くのミッション・タイプと「Rules of

 Engagement(交戦規則)」、「Doctrine(ドクトリン)」、「Postures(姿勢)」のような
ミッション・オプションがあります。

 Formations:フォーメーションは、ユニットのグループ(通常は艦船に関連付けられ
ていますが、航空機のフォーメーションに拡張されることがあるかもしれません)、中核ユ
ニットと護衛です。フォーメーション内の各ユニットには通常、主要なタスクとステーシ
ョンがあり、何らかの脅威からフォーメーション全体をお互いに支援するように設計され
ています。

 Rules of engagement(RoE)と Doctrine:これには、ミッション・オプションと
命令も包含します。多くのユニットは、ASW ヘリコプターを搭載した巡洋艦のように、他
のユニットを収容しています。この巡洋艦には、特定の EMCON(電波放出条件、つまり
レーダーがオンかオフか)を持ったフォーメーション内の任務か哨戒ゾーンが割り当てら
れます。搭載されたヘリコプターに特定の任務が割り当てられていなければ、親ユニット
(その巡洋艦)の交戦規則/ドクトリン/EMCON を継承します。あなたが前述の設定の
何かを変更したいと思ったら、それを上書きできます(上書きを確認するためのプロンプ
トが表示されるでしょう)。

 あなたは直ちにチュートリアルに跳ぶことができます。また、上記の項目に関するより
詳細な情報を読むこともできます。

 Events:イベントは、プレイヤーの得点変更/ミッションの開始や中断/シナリオを完
全に終了させるような、戦闘空間の根本的な変更が可能です。イベントは、トリガ(開始
のきっかけで、得点の閾値/ユニットの命中や検知/時間経過が使用できる)とアクショ
ン(イベント自体の本体で、基本的な「Side _ scores X number of points」から複雑な Lua
スクリプトまで全てが使える)で構成されます。イベントは、シナリオ・エディタの中で
シナリオ作成者によって作成され、正規のプレイでは表示や編集ができません。

 Sensors:センサーは、ユニットが他の何かを検知できるようにするもの全てです。そ
れらは、古典的な「Mark 1 Eyeball(訳注:目視のこと)」から高度なレーダーや電子放射
検出器に及びます。センサーは、パッシブ(自ら放出しない)かアクティブ(自ら放出す
る、他のパッシブ・センサーで検出可能)にできます。
センサーの種類は、以下の通りです:
・レーダー:最も有名な「アクティブ」センサー・システム。レーダーは、第二次世界
 大戦の最も初期で最も未熟なタイプから、超近代的な AESA(Active Electronically
 Scanned Arrays)に及びます。レーダーの性能は、(特に妨害電波に直面したとき)出
 力と技術に基づいて大幅に変化する可能性があります。対極の一方は、不正確な大体
 の接触位置だけを生成できる初期のレーダーで、他方の極は、信じられないほど妨害
 に強くて、識別している目標の正確な種類を判別できる高度なレーダーです。
・ソナー:音響ベースの海洋探知システムです。ソナーは、「パッシブ」(純粋に聞き取
 る)または「アクティブ」(ピンを出力)ができます。レーダーと同様、ソナーの性能
 はサイズと技術によって広範囲にわたって異なります。
・電気光学:これには、ビデオ・カメラと赤外線センサーが含まれます。(短距離でし
 か正確な距離を測定できないなど)制約がありますが、「パッシブ」であるためレーダ
 ーのように放射を出さないという利点があります。
・ESM:電子支援対策。これらは、単純なレーダー探知機から高度な信号処理器に及び
 ます。全てが「パッシブ」(自ら放射しない)で、アクティブなレーダー放射を検出で
 きるという特徴を共有しています。


2.2 基礎
2.2.1 COMMAND を始める
デスクトップのショートカット、または Command フォルダ内の Command.EXE ファイル
をクリックして、COMMAND を開始します。次の画面が表示されます。
トップ画面は「Play Game」サブセクションです。

「QUICK BATTLE」は、一連のカスタマイズ可能な交戦を開きます。プレイヤーは、予
め用意されたグループから軍隊を選択し、小さなシナリオの中で交戦します。
クイック・バトルを作成するには、テンプレートが必要です。[COMMAND installation
folder]/QuickBattle からアクセスできます。各クイック・バトルには、HTML ドキュメン
トと一致する Lua スクリプトを備えた独自のサブ・フォルダがあります。
バックグラウンドでは、HTML ページの名前付き要素が Lua 変数に変換され、次に付属
のスクリプトを介して実行されます。こうして、シナリオと同様に、そのテンプレートは、
テンプレート部分を編集することでカスタマイズと共有ができます。

 「CAMPAIGNS」は、現在のキャンペーンのリストを開きます。
 (「5.4.3 Campaigns」を参照)

 「START NEW GAME」と「LOAD SAVED GAME」は、シミュレーションをプレイ・
モードにし、左側に 2 つのタブとその下にファイル一覧があるメニューを開きます。
「START NEW SCENARIO」タブには、シナリオのファイルが表示され、選択したシナリ
オを最初から始められます。そして、「LOAD SAVED GAME」タブには、セーブ・ゲーム
のファイルが表示され、それらのセーブしたゲームをロードできます。シナリオあるいは
セーブされたゲームを選択すると、シナリオのタイトルと簡単な説明が表示されるでしょ
う。

 「RESUME FROM AUTOSAVE」は、最新のオートセーブをロードします。
底部には「シナリオ・エディタ」サブセクションがあります。

 「CREATE NEW SCENARIO」は、シミュレーションを編集モードにし、シミュレーシ
ョンをブランク・モードで開始します。

 「EDIT SCENARIO」は、シミュレーションを編集モードにし、シナリオあるいはセー
ブされたゲームをロードできます。
 「Load Scenario」ダイアログは、左側にあるシナリオ/セーブされたゲーム/「Steam
Workshop」を介してアクセスされるシナリオ用のリストと、右側にある名称と説明の大き
なテキスト・ボックスで構成されます。左側にあるシナリオのドリルダウン・リストには
タブがあり、シナリオのフォルダ/ファイル(scenarioname.exe)/セーブされたゲーム
(scenario.sav ファイル)を表示したり選択したりできます。

 シナリオやセーブされたゲームをロードするには、左側のメニューから 1 つずつ選択し
てクリックしなければなりません。項目がプラス記号を持っていたら、次にそれをクリッ
クすることでフォルダが開いて個々のシナリオやセーブされたゲームのファイルが開示さ
れるので、個別に選択できるようになります。満足したら、底部にある「Load」選択ボタ
ンをクリックすると、シナリオやセーブがロードされます。

 いずれかのモードでシナリオをロードすると、アプリケーションはシナリオを必要なデ
ータベースのバージョンと適合させるでしょう。シナリオを編集すると、デフォルトのデ
ータベースのバージョンから開始されるでしょう。これを変更する必要があるなら、シナ
リオ・エディタで変更できます。これは、このマニュアルの後の方で説明します。

 いま、サイド選択とブリーフィングのダイアログが提示されているでしょう。
 最上部にあるドロップダウン・メニューでサイド(訳注:陣営)を選択し、ブリーフィ
ングを読み、選択したものに満足したら「Enter scenario」ボタンをクリックします。多く
のシナリオが、このオプションを持っていません。この場合は、望ましいものなら、単に
ブリーフィングを読んで「Enter scenario」を押します。
 シナリオは、特定のオプションの有効/無効を決定する機能と設定画面とともに起動す
るでしょう。

 幾つかのシナリオでは、空軍基地や海軍基地が無限の弾薬庫(マガジン)を持っている
ことがありますが、そうではないシナリオもあります。

 通常のプレイでは、シナリオの機能と設定はロックされています。それらをエディタで
変更する方法については、「5.4.9 Scenario Features + Settings」を参照してください。

3. ユーザ・インターフェイス 3.1 ~ 3.2
COMMAND のユーザ・インターフェイス(UI)は、単純に言えば、メニュー/ゲームの
コントロール/情報表示に囲まれたズーム可能な地球儀です。この地球儀は、本当に世界
規模での行動を可能にします。

 ユニットは、ある半球から別の半球に移動できます(合衆国中部のホワイトマン空軍基
地からセルビアやイラクへの B-2 の襲撃を想像してください)。REFORGER コンボイや東
アジアの基地の強化のような行動が、この大規模なシステムの中で現実的にシミュレート
できます。

3.1 地球儀画面
シナリオ・マップの表示と操作は単純です。マウスでポイントして右クリックすると回転
し、マウス・ホイールでズーム・イン/アウトできます。アプリケーションの上端にある
メニュー項目の「View」を使って地球儀に表示される情報を変更できます。これには、種々
の範囲リングのオン/オフ、このゲームに含まれる多くのレイヤの有効化/無効化、デフ
ォルトの超詳細な Sentinel-2 衛星の画像から空白のワイヤフレームまで、あらゆる地図の
作成を含みます。サードパーティ製のプログラムを使用してイメージを取得し、カスタム・
オーバーレイ・ボタンを押して表示することで、独自のイメージをオーバーレイとして追
加することも可能です。

COMMAND のマップ・オプションの多様性は、コンゴ/カビンダン海岸のこれら 2 つの
スナップショットに示されています。左側のスクリーンショットでは Sentinel-2 のレイヤ
が有効になっており、右側のスクリーンショットでは BMNG レイヤが完全に無効になって
います。

 COMMAND の環境は、現実世界と同様に地形や天候の影響を受け、センサー/武器/戦
術に深い影響を与えます。そのため、あなたの自然環境について知ることは、大いにため
になります。あなたの戦場であるこの世界をより良く理解するには、地球儀の上でマウス
を自由に動かし、陸上では標高と地表タイプ、水上では水底地形データ(収束帯「CZ」の
情報を含む)のカーソル・データ・ブロック表示に注目してください。
地形は作戦に大いに影響するため、これは重要です。

 水上でのデータ・ブロックは、潜水艦戦に不可欠な水深と、その他の特徴を表示します。
1 つは変温層の深度と強度で、音響伝搬に対する自然の障壁として機能します。もう 1 つは
収束帯の距離で、これにより、長距離パッシブ・ソナーを備えた艦船は、ダイレクト・パ
スの短い距離を遥かに超えた接触を取得できます。

 地上では、地形の勾配と地表タイプが、陸上ユニットが移動できる速さ/進路の正確さ
(ユニットは山を登らずに迂回するだろう)/視認性/爆撃に対する防御力が決定します。
何らかの地形効果がなくとも、大きな勾配は陸上ユニットをより遅くさせます。水のある
地形特徴(湖)は、地上ユニットでは全く通行できません。

 湿地と雪は、どちらも陸上ユニットの速度をかなり(前者は大幅に)低下させ、視認性
も低下させます。森林とそれより低い灌木地は、陸上ユニットを著しく遅くし、視認と爆
弾から同様に保護します。農地と植物モザイクは、低い視認性と少々の速度低下がありま
す。サバンナは、僅かな速度低下があります。荒地と草原の地形は、修飾されず「基準値」
として役割を果たします。都市の地形は最大限の防護を提供し、舗装路が利用できるため、
他の地形に反して陸上ユニットを僅かに高速化します。

 戦場周辺でカーソルを動かすことは非常に重要なことです。コンバージェンス・ゾーン
(収束帯)の存在/欠如は、対潜水艦戦におけるゲーム・チェンジャーです。勾配と地表
タイプは陸上ユニットの通過に(島や海岸の存在は海軍の通過に)大きく影響するため、
これらのユニットを攻撃するために爆撃機を送る場所を知る上で重要な場所が見つけられ
ます。

ゲーム・コントロールの 2 つのレイヤが、マップ上のメニュー項目の下にあります。現
在、上部のバーには、現在以下を含んでいます:
・「Time Compression」(時間圧縮)ドロップダウン・メニューは、シミュレーション
 が進む速度を設定できます。オプションは、1x(リアルタイム)/2x 時間加速(2 倍
 の速さ)/5x/Flame(可能な限り高速で動くターボ機能)です。
・「Start/Stop」(開始/停止)ボタンは、シミュレーションを一時停止/再開します。
・「Record」(記録)ボタンは、COMMAND の内部記録機能を起動します。これを使用
 して、後でファイルを表示/再生できます。もう一度押すと、記録停止ボタンになり
 ます。これが生成するファイルは、COMMAND でだけ表示することができ、極めて大
 きくなる可能性があります。
・「Custom Overlay」(カスタム・オーバーレイ)ボタンを使用すると、サードパーテ
 ィ製ソースからのイメージを画面に追加できます。これを行うための具体的な説明に
 ついては、このマニュアルの 10.2 節を参照してください。
・「Show/Hide Shortcuts」(ショートカットの表示/非表示)ボタンは、下部のショー
 トカット・バーの表示/非表示を切り替えます。
・「Special Actions」(特別アクション)ボタンは、現在のサイドで利用可能な特別な行
 動(存在していれば)を起動します。

 地球儀画面の上部境界にゲーム情報が表示されているのに気づくでしょう。この情報には、
GMT でのゲーム時間/現地時間/シナリオの残り時間/メートル単位でのカメラのズー
ム高度/AU カウント(ユニット数)/パルス時間(ゲーム速度の指標)が含まれます。

 「AU count」と「Pulse Time」の数値は、デフォルトではオンにならない診断設定であ
ることに注意してください。ゲーム・オプションの「Game Diagnostics」チェックボック
スをチェックすることで、これらをオンにできます。パルス時間は、バグ・レポートのた
め、あるいは「あるアクションが別のアクションよりもゲーム速度を低下させるか」を確
認するために効果的に利用できます。AU カウントは、シナリオの大きさを判断するのに役
立ちます。

 下部のバーには現在、以下のアクションのショートカットが含まれています。不適合な
ユニット(一般的な意味で指揮下にないユニットとか、航空機を搭載していないユニット
の「Aircraft Operations」ボタンとか)が選択されているときに、その操作を試みると「何
も起こらない」という単純な結果となるでしょう。ショートカット・バーの任意の場所に
マウスを移動すると、同じ機能として使用できるホットキーが表示されるでしょう。これ
らのアクションは、COMMAND で最も重要であり、「ボタンとウィンドウ」節と「ミッシ
ョン・エディタ」節で詳しく説明されています。
・Engage Targets(Auto):「3.3.1、目標との交戦(自動)」を参照
・Engage Targets(Manual):「3.3.2、目標との交戦(手動)」を参照
・Plot Course:「3.3.3、コースの設定」を参照
・Throttle/Altitude:「3.3.4、スロットルと高度」を参照
・Formation Editor:「3.3.5 フォーメーション・エディタ」を参照
・Magazines:「3.3.6、マガジン」を参照
・Aircraft Operations:「3.3.7、航空作戦」を参照
・Boat Operations:「3.3.8、舟艇作戦」を参照
・Mounts and Weapons:「3.3.9、マウントと武器」を参照
・Sensors:「3.3.10、センサー」を参照
・Systems and Damage:「3.3.11、システムとダメージ」を参照
・Unit/Group Doctrine:「3.3.12、ドクトリン」を参照
・Mission Editor:「7.1 ミッション・エディタ」を参照

メッセージ・ログ

メッセージ・ログは、画面の左下隅にあります。それは、最小化あるいは強調できる種々
のタイプのメッセージを含んだ、幾つかのサブセクションに分かれています。これは、例
えば、自分の航空機が離陸/着陸したときを知りたがっているプレイヤーが、次から次へ
と続く長い艦砲射撃の終盤計算によって圧倒されないようにします。





メッセージの上にマウスを移動すると、マップ上の該当メッセージの対象近くに、該当
メッセージのバルーンが作成されることで、その対象が強調されます。これは、例えば、
新しい接触の場所を正確に示すのに役立ちます。

メッセージの左側のプラス記号は、そのメッセージの詳細を捕捉します。例えば、
「Bogey#20 now type-classified:UCAV」は、「Contact:BOGEY#20 are type-classified
as:UCAV(Classification by:Fishbed#1 [Sensor:Mk1 Eyeball] at 3.6 nm)」に変化し
ます。

メッセージ・ログは、CTRL+SHIFT+M を押すか、メニューを介して別個のウィンド
ウとして配置できます(「6.2. View」か「6.4. Game Options Windows」を参照)。別個の
ウィンドウの中で、メッセージ・ログを「Interactive」ビュー(異なったメッセージ・カ
テゴリと吹き出しバルーンを持つ)と、以前のバージョンの COMMAND にある「Raw text」
ビュー(時系列に並べられた詳細テキスト・メッセージが配置された単純なリスト)の間
で切り替えられます。


時間ステップ・ボタン


時間ステップ・ボタンはメッセージ・ログの下部にあり、COMMAND を(ゲーム内時間で)
正確に 1 5 秒から 15 分まで段階的に早送りする方法として役立ちます。シミュレーション
実行中に、それらを押しても何も起こりません。
シミュレーションが一時停止されている
とき、このうちの 1 つを押すと、そこに表記された期間だけ、現在の時間加速レベルでシ
ミュレーションが実行された後、再び一時停止します。素早く移動するには、時間ステッ
プ・ボタンを押す前に、時間加速を「Turbo/Max speed」(時間加速メニューの炎のアイ
コン)に設定しておくことが推奨されます。


3.2. マウスの機能
マウスは、さらに幾つかの UI 機能を持っています。
 最初に、カーソルは隣にデータ・ブロックを持っていて、それに指されている現在のエ
リアの環境に関する情報を示していることに気付くでしょう。それが陸上か海上かによっ
て、この情報には以下が含まれます:
・緯度と経度での位置
・メートル単位での標高と深度
・収束帯(CZ)のレイヤ情報(音響モデル)
・地形の勾配と地形タイプ
・現地時間と天気

 Ctrl キーを押しながらユニットや接触の上にカーソルを置くと、該当する対象について
のより多くの情報を持った追加ボックスが現れます。


この例では、USS モーガンが選択されています。


フレッチャー級駆逐艦、燃料:満タン、爆雷:112 発、砲弾:3425 発、魚雷:5 本を搭載。
レーダーがオンになっています。








この例では、ロシアの空母部隊が選択されています。
最上部に 2 機の飛行中の Ka-27 ヘリコプターが表示され、その下に 2 隻の Steregushchy
フリゲートと、空母自体を含む他の 3 ユニットが各 1 隻ずつ続きます。



複数のユニットを選択すると、クラスとタイプでソートされたユニットのリストがマッ
プの左上部分に現れます。

 あるユニットに隣接した他ユニットの近くでクリックをすると、そのエリア内の全ユニ
ットが属するメニューが現れ、プレイヤーは大縮尺にズーム・インすることなく、どれか
特定のユニットを選択できるようになります。

これは極端な例ですが、プレイヤーは 2 回クリックするだけで、Bushehr 空軍基地/空軍
基地の捜索レーダー/弾道ミサイル 4 個中隊のうち 1 つ/SAM2 個部隊のうち 1 つ/存在
する多数の AAA 施設のうち 1 つを選択できます。


3. ユーザ・インターフェイス 3.3.1 ~ 3.3.6
3.3 ボタンとウィンドウ
最上部の「ショートカット・バー」でアクセスできる機能には、COMMAND を実行するた
めに必要なものの大部分が含まれています。

3.3.1 Auto Engage Target






この機能は、選択したユニット/グループに、指定された目標/目標グループを攻撃する
よう命じるでしょう。この機能の選択後、目標をクリックするか 1 つ以上をドラッグ選択
することで目標を指定します。すると、発砲ユニット/グループは、使用される武器の発
砲パラメータの範囲内になるよう移動するでしょう。複数の武器があるなら、ユニットは
最長射程の武器から最短射程までを働かせるでしょう(言い換えれば、軍艦は、ミサイル
を目標に向けて発射した後、それが生き残っていたら砲の射程まで接近します)。F1 ホット
キーを使用するか、右クリック/ユニット命令メニューから、この機能を呼び出すことも
できます。

3.3.2 Manual Engage Target





この機能は、プレイヤーが選択した目標に武器を手動で割り当てられる「Weapons
allocation」(武器割り当て)ダイアログを呼び出します。これは、Off-axis attacks(軸外
攻撃)や、よりきめ細かい攻撃計画を可能にする「Plot course」と併せて使用するのに最
適な機能です。
しかしながら、武器を発射するためには、正しい射撃パラメータの中にユニットを手動で
配置しなければなりません。
 使用するには、機能を選択し、1 つ以上の目標をクリック/ドラッグして選択します。す
ると、「Weapons allocation」ダイアログが起動して目標に武器を割り当てられるでしょう。
 この機能は、Shift+F1 の組み合わせキーを使用するか、右クリック/ユニット命令メニ
ューからも呼び出すことができます。


このダイアログでは、上の部分に攻撃者/搭載武器/割り当てが一覧表示され、下の部
分に選択された目標/それらへの割り当てが一覧表示されます。

目標に武器を割り当てるには:
1. 左下にある目標リストから、クリックで目標を 1 つ選択する(強調表示される)。
2. 上部の「Attacking unit(s)」リストから攻撃者を選択する。それが目標に発砲する正当
 な武器を持っていれば、それらは武器の種類にまとめられて「Suitable weapons」(適
 切な武器)リストに現れるだろう。その武器が、正当であるが射撃パラメータ外であ
 れば、その理由が赤色のテキストで記述される(その下に、理由と解決策の完全なリ
 ストがある)。その武器が射撃パラメータ内であれば、「OK - Can fire」という緑色の
 テキストが確認できるだろう。
3. 「Suitable weapons」リストの下方にある「Allocate weapons to selected target(s):」
 のフィールドに数値を入力してボタンをクリックするか、「Suitable weapons」リスト
 の任意の武器行をダブルクリックして目標に武器の数を割り当てる。割り当てるべき
 武器の数が判らないときは、「Platform」画面で、防御値はもちろんダメージ値でも武
 器と目標の両方を再検討すること。ひとたび割り当てられると、その武器は、上部の
 「Weapons Allocated By Selected Attacker(s)」(選択した攻撃者に割当られた武器)
 リストと下部の「Weapons Allocated To Selected Target」(選択した目標に割当られた
 武器)の両方に表示される。
4. 特定のミサイルは off-axis を行える。「Weapons allocated by selected attacker(s)」に
 移動し、「Plot course」ボタンを押して、適切な経路を「Draw」する。これは、自分
 の位置を漏らすことを避け、地形を利用するのに非常に役に立つ。このコースは「Clear
 course」ボタンをクリックするとリセットされる。
5. 武器の割り当てを解除したければ、「Weapon’s Allocated by Selected Attacker(s)」リ
 ストで、個々の武器の行をダブルクリックする。
6. 満足できたら、赤色の「X」をクリックしてダイアログを閉じることで処理を完了でき
 る。それから、手動でプロット/速度を調整/任務に割当を行うことで、射撃プラッ
 トフォームが射撃パラメータ内に留まるようにしなければならない。

3.3.3 Plot Course





ユニットのコースは、目的地となる単一のウェイポイント、または目的地までの一連のウ
ェイポイントです。ユニットの現在のコースは、小さな箱で示されたウェイポイントを結
節部分に持つ線分として地図に表示されます。

 コースの設定:ユニット/グループを選択し、「F3」を押すか、「Unit Orders」ドロ
ップダウン・メニューで「Plot Course」を選択します。ウェイポイントが欲しい場所で、
地図の上をクリックします。最終ウェイポイントがプロットされるまで、必要に応じてウ
ェイポイントの追加を続け、終了するには「F3」または「Plot Course」をクリックします。

 コースの編集:コースを編集/変更したり、ウェイポイントを移動したりするには、
ウェイポイントを「左クリック」して、新しいウェイポイントを作成したい場所にドラッ
グします。

 ウェイポイントの追加:ユニット/グループを選択します。多数ユニット/グループ
の同時選択では機能しません。最後のウェイポイントまたは任意のウェイポイントを左ク
リックして F3 を押します。追加のウェイポイントを配置するために、マップを左クリック
します。最後のウェイポイントが配置された後、「Esc」を押します。

3.3.4 Throttle & Altitude






 スロットル/高度:ユニット/グループ/プロット済みウェイポイントのいずれかを
選択して「F2」を押すか、「Unit Orders」ドロップダウン・メニューで「Throttle/Altitude」
を選択します。「Speed and Altitude/Depth」メニューが開きます。速度/高度/深度の最
大値と最小値は、ユニット性能と地形によって設定されます。

 ユニット/ウェイポイントの設定:「Throttle/Altitude」ウィンドウの最上部には、
ユニットないしウェイポイントを設定するスクロール可能な一組の矢印があります。異な
る設定がユニットに適用されると、その速度/高度は直ちに変化するでしょう。ウェイポ
イントに適用されると、そのユニットが該当するウェイポイントに到達したときにのみ適
用されるでしょう。

 速度:予め用意されたスロットル設定のいずれかを選択するか、望ましい速度を選択す
るためにスライダを使用します。そのユニットは、直ちに指示に従うでしょう。

 高度/深度:予め用意されたものいずれかを選択するか、望ましい高度/深度を設定
するためにスライダを使用します。そのユニットの高度/深度が、割り当てられた任務に
よって設定されていたら、「Manual override」チェックボックスをチェックすることで上
書きされるでしょう。雲の高さが、スライダに表示されるでしょう。「Terrain Following」
(地形追従)をチェックすると、その(空中)ユニットは、海抜高度ではなく指定された
地上高で飛行するでしょう(そのシナリオが山岳地帯で、F-111 のような地形追従性能を備
えたユニットの可能性を最大限に利用するために必要とされれば、重要になります)。

 潜水艦の特例:潜水艦には特別な深度オプションがあります。
Just above the Layer(レイヤ直上):潜水艦は、水温躍層(サーマル・レイヤ)
 のすぐ上で仕事をするでしょう(9.2.3、Submarine Combat を参照)。これは、曳航式
 アレイ・ソナーの使用に最適です。
Just Below the Layer(レイヤ直下):潜水艦は、水温躍層(サーマル・レイヤ)
 のすぐ下で仕事をするでしょう。
As deep as possible(可能な限り深く):潜水艦は、そのテスト深度で活動しま
 す。海底がテスト深度より浅かったら、その潜水艦は海底の直上を地形に沿って
 (「Terrain hugging」モードで)仕事をするでしょう。

3.3.5 Formation Editor





これは、グループ内のユニット配置を変更するためのフォーメーション・エディタを開き
ます。F4 ホットキーを押すことでも、この機能を選択できます。これはフォーメーション・
エディタを開き、グループ要素の位置変更を可能とします。


 グループ・リード:リード・プラットフォームはフォーメーションの中心で、通常は
HVU(高価値ユニット)です。グループを形成するとき、このゲームは可能な限り最高の
候補を選択しようとしますが、プレイヤーが望めば変更できます。グループ・リードは、
エディタ・ウィンドウのリストの前に「LEAD」と表示されます。

 グループ・リードの設定:「Platform display」ドロップダウン・リストから希望す
るユニットを選択し、「Set Group Lead」ボタンをクリックします。

 哨戒ステーションの設定:プレイヤーは、フォーメーション内のユニットの哨戒ステ
ーションを設定できます。これを行うには、フォーメーション・エディタのリストからユ
ニットを選択して強調表示させ、「Set new station」ボタン(「Relative」(相対方位)もし
くは「Fixed bearing」(固定方位))をクリックしてから、配置したいマップ上の場所をク
リックします。横に「Station」と記された「位置を示す菱形」が見えることで、それが作
成されたことが判ります。時間が進み始めると、そのユニットは指定場所に向かって移動
し始めるでしょう。

 新しいステーションの設定(相対方位):割り当てられたユニットは、常にグルー
プのコースに対して相対的な位置を維持するでしょう。このフォーメーション設定は、HVU
に近づくための進路をクリアにするため、ASW ユニット/掃海艇などで最も役立ちます。





 新しいステーションの設定(固定方位):割り当てられたユニットは、コースには
構わず、「LEAD」ユニットとの相対的な位置を維持するでしょう。この設定は、ユニット
を HVU と既知の脅威の間に配置するために最も役立ちます。




 スプリント&ドリフト:これは、フォーメーション内のユニットを一定速度で移動す
る代わりに、増速(スプリント)と減速(ドリフト)で同じ総体時間を達成します。(訳注:
機関全速/一時停止を断続的に繰り返すことで、同じ時間範囲では同じ移動距離となる)
一般的には、エンジンを静かにしてより良いソナー画像を取得するために、ASW ユニット
で利用されます。


3.3.6 Magazine





 「Magazines」ボタンを押すと、個々のマガジン/武器履歴(訳注:残弾数?)/搭載武器
数(訳注:装弾可能数?)を表示する「Magazine」ダイアログが起動します。
 編集モードでは、新しい残弾をマガジンに追加でき、残弾の弾薬量を編集できます。こ
れは、マウントや収容している航空機(親ユニットとして追加した、武器/弾薬を必要と
する何にでも)への補給を可能とします。



3. ユーザ・インターフェイス 3.3.7 ~ 3.3.12
3.3.7 Aircraft Operation






このボタンをクリックすると「Air Ops」ダイアログが起動します。これは、該当する基地
に収容されている航空機の管理に使用されます。

「Air Ops」ダイアログは、2 つのタブを持っています。「Aircraft Status」(航空機のステ
ータス)と「Air Facilities」(航空施設)です。

「Aircraft Status」タブ
「Aircraft Status」ダイアログは、ドロップダウン・リストに示された独立したユニットを
航空機のタイプ別にグループ化します。各ユニット・タイプの横にある「+」/「-」ボ
タンをクリックすることで、リストを展開/圧縮できます。
各列は、収容されているユニットの現在の情報を示します。(訳注:理解し易いように記
述順を組み替えてある)
(訳注:以下は上部リストの各タイトル列の説明)

 Aircraft:グループ・レベルでは、ユニット数とタイプ名が表示されます。ユニット・
レベルでは、ユニットに与えられたコールサインが表示されます。

 Status:その航空機の現在のステータスを示します。これらには以下を含みます:
・Ready:A / C(航空機)は使用可能。
・Readying:A / C は再装填/燃料補給中。
・Taking off:A / C は離陸プロセスにある

 Mission:その航空機が割り当てられている任務の名前を示します。割り当てられてい
なければ、このフィールドは空白となるでしょう。

 Loadout:その航空機の現在の搭載物を示します。航空機の準備が整っていれば、装備
されている搭載物を示します。

 Time to Ready:その航空機が使用可能になるまでの残り時間を示します。「0」は、
その航空機の準備ができたことが示されています。その航空機の出撃が命じられると、出
撃までの時間が表示されます。「Quick Turnaround」が有効にされていたら、残りのクイ
ック・ターン・ソーティ(訳注:短時間反復出撃数)が表示されるでしょう。

 Enable Quick Turnaround:エディタ(訳注:上のリスト部分)で選択されている
航空機のクイック・ターンアラウンド(短時間反復出撃)を有効/無効にします。
(訳注:以下は底部にある各ボタンの説明)

 Launch Individual button:1 つ以上の航空機を選択した後でこのボタンを押すと、
それらは個別に出撃するように命令されるでしょう。

 Launch as Group(s):多数の航空機を選択した後でこのボタンを押すと、それらはグ
ループとして出撃するでしょう。選択された航空機の種類/装備が異なっていたら、それ
らは種類/装備ごとに別個のグループ/単機で出撃させられるでしょう。

 Ready/Arm:「Ready Aircraft」ダイアログを起動します。これは、利用可能な弾薬を
用いて航空機の搭載量変更を可能とします。


 この「Ready Aircraft」ダイアログは、利用可能な搭載物のリスト/準備にかかる時間/
主要な弾薬が AI によって投下される攻撃高度を表示します。各行をクリックすると、底部
にある「Stores」フィールドに、各搭載物の個々の構成要素(弾薬/ポッド/タンク/ソノ
ブイ)と、親ユニットである航空機のマガジンで利用可能な数が表示されるでしょう。

 エディタでいずれかを選択するには、好みの武器の列を選択し、「OK-ready」ボタンか
「Ready Immediately(Scene Edit)」(訳注:存在しない。「OK-ready(Exclude Optional
Weapons)」ボタンがある)ボタンを押すだけです。

 選択中のユニットが武器を持っていなければ、「Magazine」ダイアログを見て武器を編
集するために、最上部にある「Check Base Magazine」ボタンをクリックすることで、追
加できます。

 Set time to Ready:航空機を利用可能にしたい時間を指定するために、このダイアロ
グを使用します。日/時/分フィールドを満たすだけで完了します。これは、シナリオの
開始に役立ちます。(訳注:このダイアログには無い)

「Air Facilities」タブ

 このダイアログは、ユニットと構成施設(格納庫/露天駐機場/防護格納庫/エレベータ
ーなど)によってグループ化された収容中の航空機を表示します。格納庫からエレベータ
ー/誘導路、そこからパッド/滑走路への航空機の移動状況が追跡できます。出撃時間も
提供されます。


3.3.8 Boat Operations





 この機能は、搭載された舟艇をプレイヤーが管理できる「Docking Ops」ダイアログを起動
します。この機能は F7 ホットキー、または右側にある情報表示の「Boats」ボタンをクリ
ックしても呼び出せます。

 「Boat Status」タブは、タイプごとにグループ化された収容中の舟艇を表示します。
グループ・レベルでの名称は、ユニット数とタイプ名を提供します。ユニット・レベルで
は、個々のユニット名/ステータス(Locked(固定済み)、Launching(出撃中))/割り
当てられた任務/準備または出撃までの時間を提供します。
 「Launch individually」ボタンは、1 つ以上の行を選択して、個別に出撃させられます。
「Launch as group」は、1 つ以上の行を選択して、タイプごとのグループで出撃させられ
ます。

 桟橋(Pier)では、艦艇が修理されたり再武装されたりしますが、極小艇を除く全ての艦
艇のための処置は非常に遅いものです。戦闘艦は、完全に修復されずあるいは弾薬が不足
した状態で、桟橋から任務に戻されるかもしれません。それらは、適切なドクトリンによ
って手動/自動で配置されます(「3.3.16 Withdraw and Redeploy」を参照)。

 桟橋は、海上で自らできる応急処置よりも迅速かつ効果的な修理を可能にし、UNREP
よりも効果的に武器を補充できます。

 しかしながら、桟橋は、非常に長期間のシナリオに最適とされます。長期的な損傷管理
が問題とならない短いシナリオ向きではありません。例えば、高度な港湾運用は 1~2 日の
打撃戦には適していませんが、1 週間以上続く長期封鎖や紛争には適しています。

 シナリオ・エディタで桟橋(Pier)または単一ユニットの港(Port)を設置すると、青色
の領域が出現します。艦艇は、たとえそこが陸上であっても、この領域内は自由に移動で
きます。これは、適切な場所に置かれた桟橋に彼らを到達させるためで、港への進入を可
能にするために作られた運河や水路を表します。この桟橋を回転すると、青色の領域の位
置も変化します。

 複数ユニットからなる港(Port)には、複数ユニットからなる空軍基地(Airbase)のよ
うに、弾薬貯蔵施設と桟橋が必要です。単一ユニットの港は、空軍の対応ユニットのよう
に、これらの全てを 1 つのユニットに包含します。


3.3.9 Mounts & Weapons





 この機能は、プラットフォーム上の全ての武器マウントに関する情報を表示する「Weapons」
ダイアログを起動します。キーボードの F8 キーを押すか、右側にある情報表示の「Weapons」
ボタンを押しても起動できます。

 「Weapons」ダイアログは、マウントでグループ化された全ての武器のリストを表示し
ます。最上位にある黒色テキストは、マウント/能力/ステータスを記述しています。下
位にある青色の武器の記録テキストは、マウント内の個々の武器/射撃までの時間/優先
再装填チェックボックス(異なる武器や弾薬を発射するマウントで、特定の武器を優先的
に再装填するようマークする)を記述しています。下位の灰色のテキストは、武器を搭載
する能力はあるけれども、武器が存在していないことに言及しています。

 Add Weapons Record ボタン:任意のマウントを選択してこのボタンを押すことで、
そのマウントに武器レコードを追加できます。

 Remove Weapon Record(s)ボタン:武器レコードを選択してこのボタンを押すこと
で、武器レコードを削除できます。

 Add Mount button ボタン:新しいマウントを追加するために、このボタンを押しま
す。

 Remove Mount button ボタン:マウントを選択し、それらを削除するために、この
ボタンを押します。

 Edit Weapons:レコード内の武器数を変更するには、レコードを選択し、変更ボタン
をクリックして、武器フィールドに数値を入力し、[設定]をクリックします。



3.3.10 Sensors





この機能は、ユニット上の全てのセンサーのリストを表示する「Sensor」ダイアログを起
動します。これには、センサーのタイプ/ステータス/そのセンサーがアクティブかどう
かを示すチェックボックスが含まれます。この機能は、F9 キーを押すか、画面の「Sensors」
ボタンを押してもアクティブにされます。
 何かの変更を行うには、EMCON 設定がユニット/ミッション/サイドの設定から継承
されるので、「Unit obeys EMCON」(ユニットは EMCON に従う)チェックボックスをオ
フにする必要があるでしょう。次に、リストのアクティブなチェックボックスをオフにす
るか、「Quick selection」チェックボックスを使ってグループでアクティブにすることで、
各センサーをアクティブ/非アクティブにできます。パッシブ・センサーは常にオンで、
オフにできないことを覚えておいてください。

 「Add Sensor」ボタンは、プラットフォームにセンサーを追加できる「Add Sensor」
ダイアログが起動します。

 「Remove Sensor」ボタンは、センサーを選択してこのボタンを押すと機能します。

 Damage Control:この機能は「Damage Status」ダイアログ(F10 ホットキー)を
開きます。右側情報パネルの「Damage Cntrl」ボタンも同様です。これは、そのユニット
本体/センサー/マウント/マガジンの損傷状態を表示します。
 エディタ・モードでは、これらの値を変更して、作成されたシナリオの中の艦船とユニ
ットに損傷を追加できます。



3.3.11 Systems & Damage






「Damage Status」(損傷状況)ウィンドウを開きます。これは、そのユニット/センサー
/マウント/マガジンの損傷状態を表示します。
 エディタ・モードでは、これらの値を変更して、構築されたシナリオの船とユニットに
ダメージを加えることができます。

3.3.12 Doctrine






これは、選択したユニットのドクトリン/EMCON(電波放出制御のこと。言い換えればア
クティブ・センサーをオンにするかオフするか)/武器使用許可を変更できます。
シナリオ・エディタで、「Game Menu」下の「Edit Sides」(サイドの編集)機能、または
CTRL+Shift+F9 を押下することで、サイド(陣営)全体に渡って変更できます。
「Doctrine」ウィンドウは、4 つのタブを持っています:
General     :全般
EMCON Settings :EMCON 設定
Weapon Release Authorization(WRA) :武器使用許可
Withdraw & Redeploy :撤退と再配置




3. ユーザ・インターフェイス 3.3.13
3.3.13 General(全般)タブ
「General」(全般)タブの下には、以降の「Doctrine」や「RoE」オプションがあります:
 全てのドクトリン・オプションは、「Inherited」(継承)設定を持っています。これは、
そのユニットは、サイド(任務が割り当てられていない場合)、またはミッション(任務が
割り当てられていて、そのミッションの ROE/Doctrine がサイドのものと矛盾する場合)
のドクトリンに自動的に従うことを意味します。「Doctrine」ウィンドウの底部にあるボタ
ンは、必要ならドクトリンをそのサイド(陣営)のデフォルト継承設定にリセットするの
に使用できます。


Strategic ブロック
 Use Nuclear Weapons:そのプラットフォームの核兵器の使用権限を決定します。
「Enable」(有効)にすると、それらを使用するでしょう。「Disable」(無効)にすると、
使用しないでしょう。


Rules of Engagement(RoE)ブロック
 Weapons Control Status:空中/水上/水面下/地上の目標との交戦規定を決定し
ます。「Weapons TIGHT」は、そのユニットは敵と確認された目標にのみ発砲するであろ
うことを意味します。「Weapons FREE」は、友軍と確認されないもの全て(中立者や同盟
軍にとっては危険な可能性がある)に発砲するであろうことを意味します。「Weapons
HOLD」は、自身では全く発砲せず、手動で命令されたときにのみ発砲するであろうこと
を意味します。

 Ignore Plotted Course:「Enable」(有効)にすると、そのユニットが目標を攻撃し
ている間は、以前に(手動で)プロットされていたコースを放棄するでしょう。「Disable」
(無効)にすると、それを行いません。

 Engage Ambiguous:武器の使用を検討しているときの AI の挙動を設定します。各
武器は、ダウン/クロスレンジのためにその場で計算された一定の許容値を持っています。
多くの直接誘導システムは、正確な目標を必要とします。多くの LOAL 武器は比較的厳密
なクロスレンジ許容誤差(センサーの捜査幅に等しい)を持っていますが、BOL 能力や範
囲効果武器はキル・ゾーンなどに余裕があるため、ダウンレンジ許容誤差は緩和されてい
ます。目標の曖昧さの度合がその武器の許容範囲よりも大きければ、これが「Manual
Weapon Allocation」ウィンドウで説明され、武器は発射されないでしょう。このダイアロ
グには、「継承」以外に 3 つのオプションを持っています。
 「曖昧な接触」とは、不確実領域を持つ何らかの接触です。「Ignore ambiguity」(曖昧さ
を無視する)に設定すると、AI は武器を発射するか否かを決定するときに、曖昧なものを
無視するでしょう。幽霊あるいは移動してしまった接触(いまはそこにいない)にヒット
する可能性が非常に高いので、自己責任でこれを選択してください。「Optimistic」(楽観的)
に設定されていると、AI が武器を発射するためには、目標の不確実領域が武器の許容値の
3 倍より小さくなければなりません。「Pessimistic」(悲観的)に設定されていると、AI が
武器を発射するためには、目標位置の不確実さが武器の許容値よりも小さくなければなり
ません。

 Engage Opportunity:「Enable」(有効)にすると、そのユニットは手元の任務に直
接関係のない目標と交戦します。「Disable」(無効)にすると、それを行わないでしょう。
危険な行動に導く可能性があるので、自己責任で有効にしてください。


Emission Control(EMCON)ブロック
Ignore EMCON when under attack:「Enable」(有効)にすると、そのユニット
が積極的な防衛戦を行うときは、電波を放出するセンサーをオンにするでしょう(既に発
見されているため、もはや隠れる必要はなく防御上の弱点にはならないという理屈)。
「Disable」(無効)にすると、そのユニットは攻撃を受けても以前の EMCON 状態を継続
するでしょう。


MISC(その他)ブロック
 Kinematic Range:「Enable」(有効)にすると、そのユニットは運動学的(物理的な
最大)範囲まで魚雷を発射するでしょう。はるかに短い「実用範囲」は、目標が反対方向
に緊急速度で走るだけでは魚雷を回避できないようにするためのものです。「Kinematic
range」は、「Always practical」(常に実用的)/「Always kinematic」(常に運動学的)
/「Kinematic for manual shots」(手動射撃は運動学的)に設定できます。「kinematic
for manual」は、哨戒任務を設定された潜水艦が戦闘艦に出会したら、実用的範囲で交戦
するであろうことを意味しますが、プレイヤーがソナーを持たない低速の商船を発見した
ら、遠方でも手動割り当てで交戦できます。

 Automatic Evasion:このゲームは、AI が攻撃を受けていることを検出したら着手
するであろう、予めプログラムされた回避ルーチンを幾つか持っています。この RoE は、
あなたにこの行動を行うか否かの選択権を与えます。状況によって、手持ちの航空機にそ
れらへの攻撃を押し付けたいなら、これを NO に変更すると役に立ちます。

 Refuel/UNREP:これは、航空機が燃料補給をするか、艦船が相互に補給を行うか否
かを変更します。「ON」/「OFF」/「ON だが、タンカーが相互に燃料補給を試みるこ
とはない(デフォルト)」を設定できます。

 Refuel/UNREP Selection:これは、タンカーの選択を可能にします。「単に最も近い
タンカー」/「より目標に近いタンカー」/「より目標に近いタンカーに、より高い優先
順位」があります。

 Refuel/UNREP Allied Units:これは、プレイヤー以外のサイド(陣営)の補給ユニ
ットからユニットに燃料補給できます。利用可能な選択肢は、「許可」/「積込のみ許可」
/「積降のみ許可」/「完全に禁止」です。


AIR OPTIONS ブロック
 Air Operations Tempo:これは、そのサイドの航空作戦の全体的なテンポを変更しま
す。「Surge」(波動)テンポは、「Sustained」(持続)テンポよりも遥かに短い間隔での出
撃を生成します。歴史的に「Surge」テンポは、あまり長く維持されません。「Sustained」
は、例えば。長い空軍作戦の中間期間/長い兵站チェーンの末期/またはその両方が設定
されたシナリオに推奨されます(湾岸戦争の空軍作戦には、開始時と地上戦中に 2 回の
「Surge」期間がありました)。
 テンポは、航空機の再装備に含まれた準備時間とは異なることに注意してください。

 Quick Turnaround:これは、適切な航空機と兵装での短間隔再出撃を可能にします。
クイック・ターンアラウンドは、6 日間戦争開始時のイスラエル軍の攻撃のような、熱狂
的な航空活動をモデル化するために使用されます。これは、航空機を(避けられないク
ールダウンの前に)短い準備時間で短時間の任務を繰り返し飛行できるようにします。
・「YES」:クイック・ターンが可能なプラットフォームの全てが有効にされる。
・「FIGHTERS AND ASW」:-これは、空対地ではない兵装でのクイック・ターンアラ
 ウンドを可能にする。空対地のそれは無効にされており、全体的なテンポに合わせて
 準備される。
・「NO」:クイック・ターンアラウンドは許可されない。兵装はデフォルトの運用テン
 ポで準備される。

 Fuel State/Pre-Planned:これは、航空機が自らの燃料不足を自動的に判断して基地
に戻る時間を変更します。デフォルトは「Bingo」(帰投するのに足りるだけ)ですが、燃
料切れに対する追加の関門を提供するために、様々な「Joker」状態に変更できます。

 Fuel State/RTB:これは、飛行中の個々の航空機の基地への帰投条件を変更します。
これは、個々のユニットの帰投のために設定できます。
・「First aircraft reaches bingo/joker」(奨励):最初の航空機が「Bingo」/「Joker」
 に達したとき。
・「Last aircraft does so」(とても危険):最後の航空機が「Bingo」/「Joker」に達
 したとき。
・「Not RTBing at all at the fuel state」(さらに危険だが、ある程度のマイクロ管理
 が保証される場合にのみ行う):燃料ステータスでは RTB を行わない。

注:デフォルトの燃料 RTB 設定には理由があります。自己責任で変更してください。燃
料不足で航空機を失う可能性があることに注意してください。


 Weapons State/Pre-Planned:これは、航空機が自ら自動的に「Winchester」(適切
な武器がない)と見なして、基地に戻る時間を変更します。状況に応じて、航空機は、1 発
の BVR 発射と交戦実施から最後の弾丸による戦闘まで、どうとでも使用できます。燃料切
れによる退却も変更できます。

Use Loadout Setting:デフォルト値。これは、固有の積載物に付随する。


他は、以下の例が相応しいでしょう:AIM-54/AIM-7/AIM-9 Sidewinder/機関砲から成
る混合兵装を携えた F-14 Tomcat が、哨戒任務に向けて離陸します。

Winchester:これは、その任務に関係した武器を解放します。空対空任務においては、
 それは航空機が発射できる全てのものを意味します。「Opportunity fire」(機会射撃)
 が設定されていたら、空対空機関砲で交戦するでしょう。この状況下では、Tomcat は
 弾薬がなくなる(もしくは燃料が少なくなる)まで戦うでしょう。敵の攻撃者に対す
 る地上ユニットのための防護壁、または高価値ユニットの護衛を務めるなら、この設
 定が効果的です。
Shotgun:そのユニットの RTB 前に、武器の最大数未満が発射されるでしょう。
・「All BVR or Standoff」は、この架空の Tomcat が基地に戻る前に AIM-54 と AIM-7
 の両方を発射することを意味します。これは例えば、爆撃機編隊と交戦していたら役
 に立ちます。
・「One Engagement with BVR or Stand-off」は、優れた対戦相手に直面していたら役
 に立ちます。この航空機は、一度だけ BVR ミサイル(多分 AIM-54)で交戦して、RTB
 するでしょう。このようにして、一撃離脱戦法での射程優位性を活用できます。
・「One Engagement with WVR or Strike」は、AA 兵器の前でモタモタしたくない地
 上攻撃機で役に立ちます。また、WVR 武器のみを搭載した航空機で同様の急襲攻撃を
 行うときにも役に立ちます。

MPA や爆撃機が、類似の敵機と尾銃で交戦するために飛んで行くという奇妙な行動を望ま
なかったら、「targets of opportunity」を確実に OFF にしてください。(フォークランドで
は、英国の Nimrod が AIM-9 で武装されていたので、これは時には発生します!)

 Weapons State/RTB:燃料の状態と同様に、これは飛行中の個々の航空機が基地に戻
ると変化します。「last aircraft reaches _____ state」(最後の航空機が_____状態に達する)
オプションは、燃料を用いるよりかなりリスクが低くなります。

 A/G Strafing (Gun):これは、空対地任務での機銃掃射を「Enable」(有効)/「Disables」
(無効)にします。有効にするか無効にするかは、その状況に大きく依存します。少数の
爆弾しか持たない本質的に消耗品の飛行機が「地上支援のための死と戦う」状況では、有
効にされてそれを支えるでしょうし、高レベルの AAA 目標に対して作戦中の先進的な航空
機では、無効にされてそれを支えるでしょう。

 Jettison Ordnance:これは、攻撃中の航空機が A2G 兵器を投棄することを「Enable」
(有効)/「Disable」(無効)にします。兵器のない航空機は、軽量になったおかげで、よ
り操縦し易くなるでしょう。しかし、明らかに地上攻撃任務を遂行することはできません。
これは、北ベトナムの迎撃の本当の目的でした。アメリカの航空機を撃ち落とすことは、
贅沢なボーナスに過ぎませんでしたから。

 BVR Engagement Logic:これは、長距離ミサイルで交戦するときに航空機が従うド
クトリンを変更します。
Follow Missile Straight-in:その航空機は、ミサイルの後に従って一直線に進み続け
 るでしょう。これは、厳格なドクトリン/不十分な訓練/素早く目視距離に接近した
 いユニットをシミュレートするために使用できます。
Crank if Possible(デフォルト):その航空機は、誘導レーダーを限界までチルトさせ
 ながら減速し続けることで「クランク」するでしょう。これは、可能なら遠距離に留
 まるという願望と訓練を象徴しています。
Crank and Drag:その航空機はクランクするだけでなく、そのミサイルがアクティブ
 になって誘導の必要がなくなり次第、目標から「ドラッグ」して遠ざかるでしょう。
 これは、何としても遠距離に留まるという、より強い願望と技量を象徴しています。


ANTI-SURFACE WARFARE ブロック
 Use SAMs in ASuW Mode:「Enable」(有効)にすると、対水上モード(多くのレーダ
ー誘導 SAM が達成できる)で発射できる SAM を搭載した艦船は、適切な水上目標に向け
てそれらを発射するでしょう。

 Maintain Standoff:「Enable」(有効)にすると、ユニットは、自身の武器の射程内で、
既知の敵の射程外に留まろうと試みるでしょう。「Disable」(無効)にすると、目標に突進
して、使用できる全ての武器で交戦を試みるでしょう(駆逐艦がミサイルを発射できる距
離から危険だと判っている艦載砲の射程に接近したり、甲板に機関銃を載せただけのミサ
イル艇が交戦を試みたりします)。


SUBMARINE & ASW WARFARE ブロック
 Avoid Contact:「Enable」(有効)にすると、その潜水艦は、あらゆる既知の脅威との接
触を回避しようと試みるでしょう。「Yes-Always」は、それを交戦不能にします。「Yes-Self
Defence」は、それ自身を守るために少なくとも反撃するであろうことを意味します。

 Dive When Threat is Detected:「Enable」(有効)にすると、その潜水艦は、設定され
ている厳正な範囲内で脅威を検知したら自動的に深く潜航するでしょう。これは、レーダ
ー検知/ESM 検知/単純に接近したことによって生じる問題です。

 Recharge Battery %, Transit/Station:これは、潜水艦がバッテリーの再充電に浮上する
であろうとき(緊急交戦中でないとき)の閾値を決定します。

 Recharge Battery %, Offensive/Defensive:これは、潜水艦がバッテリーの再充電に浮
上するであろうとき(緊急交戦中)の閾値を決定します。

 Air-Independent Propulsion:これは、非対気依存推進の能力を持つ潜水艦が、それを使
用するか否かを決定します。オプションは、「Always」(常に使う)/「Never」(決して使
わない)/「When engaged offensive or defensive」(攻撃的または防御的に交戦している
ときは使う:別名、緊急戦闘中)です。

 Dipping Sonar::「Enable」(有効)にすると、ヘリコプターは、水上の充分に低い高度
でホバリングしているときに、吊下げ式ソナーを自動的に展開するでしょう。「Disable」(無
効)にすると、任務または手動命令でされたときにだけ、それを行うでしょう。

3. ユーザ・インターフェイス 3.3.14 ~ 3.3.17
3.3.14 EMCON(電波放出制御)タブ
EMCON は、プラットフォーム/サイド/ミッションの放出条件です。レーダー/アクテ
ィブ・ジャマー/アクティブ・ソナーをデフォルトで放射するのを許可するか否かです。

 これは、レーダー/アクティブ・ソナー/OECM(攻撃的レーダー妨害)に関する、全
ての放出源に命じる状態(ステータス)を設定します。各エミッタのカテゴリには、独自
の設定を持っていて、2 つの状態を持っています。
・PASSIVE:レーダー/アクティブ・ソナー/OECM をオフ.
・ACTIVE:レーダー/アクティブ・ソナー/OECM をオン。アクティブなセンサーは、
 それらの検知可能距離よりも遠距離で検知されることに注意してください(懐中電灯
 の光束を見ているのと同じと考えてください)。したがって、必要なときにのみオンに
 するべきです。

 Setting EMCON:ユニット/グループに EMCON を設定する方法は幾つかあります。
ゲームの開始時の EMCON 設定は、シナリオ設計者が設定しています。プレイヤーが何も
しなかったら、全てのプラットフォームが初期の EMCON 設定を継承します。プレイヤー
は、様々な方法で EMCON 設定を手動設定できます。

 EMCON Default Value:EMCON のデフォルト値は「Inherited」(継承)です。プラッ
トフォームは、その親プラットフォームから(あるいは、シナリオ設計者が当該サイド(陣
営)のために設定したのと同じ)EMCON 条件を継承します。

 Inherited EMCON:EMCON は、シナリオ設計者の設定/任務の EMCON 設定/グル
ープの EMCON 設定/親ユニットの EMCON 設定から継承されます。
・任務に割り当てられたプラットフォームは、その任務の EMCON 設定を継承するでし
 ょう。そして、搭載されているか割り当てられているプラットフォームも、それらを
 継承するでしょう。
・航空機は、それらの親プラットフォームか、それらの任務が割り当てられたもののい
 ずれかから、EMCON 設定を自動的に継承します。

 Manual EMCON:プラットフォーム/グループの EMCON 設定値を設定します。ユニ
ット/グループをクリックして、ユニット情報ウィンドウにある「SENSORS」ボタンを選
択します。望みの EMCON 設定値を設定します。EMCON 設定の手動上書きを確認するた
めのメッセージを受け取るかもしれません。


3.3.15 WRA(武器使用許可)タブ
「Weapon Release Authorization」は、プレイヤーが異なる目標のために異なる武器を仕
立てることを可能にします。「Unknown」/「Unspecified」は、まだ明確に分類されてい
ない目標のためのものです。例えば、航空機は、戦闘機の目標には 1 度に 2 本の AMRAAM
を発射し、もがいている支援航空機に対しては 1 度に 1 発ずつ発射するように設定できま
す。

 WRA は目標の「Missile Defense Value」(ミサイル防御値)を参照します。これは、目
標のデータベース・ビューアに含まれていて、基本的な Harpoon 型の ASM に対抗して彼
ら自身をどれほどうまく防御できるかについての観念的なガイドです。小型ミサイルボー
トや非武装民間船のミサイル防御値は 2 Harpoon 相当ですが、Ticonderoga や Kirov 巡洋
艦のハイエンド・バージョンは、なんと 96 を持っています。ミサイル防御値は、明確に特
定された目標にのみ適用されることに注意してください。

 軍艦にとって、WRA は、目標のオーバーキルで多量のミサイルが浪費されないようにす
る(例えば、小型帆船に対して超強力な対空母ミサイルを発射しない)ために、非常に役
に立ちます。

 WRA は、最大射程距離を理論上の最大値よりも短い距離に変更することも可能です。こ
れは、シナリオ設計者にとっては(そのミサイルが多くのエネルギーを持つであろうこと
から)AI 側のより高い撃墜の可能性を保証するために特に役に立ちます。警告された敵の
航空機に対してミサイルを浪費せずに撃墜を計上するのにも役立ちます(彼らは、攻撃を
回避するために急降下するでしょう。水平線より下に降りて直接照準の誘導ミサイルのロ
ックを外そうとします)。

 WRA のもう 1 つの機能は、そのユニットに「個性」を与えることです。極端な例として、
その目標に関係なく、可能な限り遠い距離で交戦し可能な限り多くの武器を発射するよう
WRA を設定することで、神経過敏な訓練不足の乗員を描くことができます。一方で、非常
に用心深い乗員は、非常に短い距離でのみ交戦し、1 度に 1 つの武器のみを発射するよう設
定できます。中央位置で、バランスの取れたユニットとなるでしょう。

 WRA は、そのユニットの個性をさらに肉付けするために、他のドクトリンやシナリオの
尺度と組み合わせることができます。これらには、サイド(陣営)の熟練度と非敵対目標
との交戦が含まれます(神経過敏なユニットは、それらが現れた瞬間に交戦するでしょう。
用心深い乗員は、それらが敵であると 100%確実になるまで待つでしょう)。

 ユニットの個性の最後の例は、電波放出制御です。それ以外では優れた能力を持つユニ
ットの多くが、戦闘時における電波放出の機密性に関しては、いい加減であるか不器用で
あることを歴史が証明しています。これは、適切ではないときでもデフォルトでレーダー
を「ON」に設定しておくことでシミュレートできます。

 ここに、航空機のための「個性」の典型的な例が幾つかあります。これらは、レーダー
誘導ミサイルを搭載した同じ第 4 世代戦闘機をベースとして使用しています、:
Default:「RTB weapons state depends on loadout」(RTB 武器ステータスは搭載物に
 依存)WRA は、既知の第 4 世代/第 5 世代戦闘機に対しては 1 度に 2 本、他の何かに
 対しては 1 本のレーダー誘導ミサイル(AMRAAM など)です。これは、ほとんどの
 状況で賢明な選択です。
Hit-and-run:「RTB weapons state is Shotgun, one engagement with BVR」(RTB
 武器ステータスはショットガン、BVR との 1 回の交戦)WRA は、その目標を狙って
 全ての BVR ミサイルを斉射します。WVR の敵は、全体的に見て可能な限り無力化す
 るか、少なくとも弱体化します。(彼が、あなたより射程や速度で優っていたら、これ
 は腹立たしい敵になり得ます)
Fight to the death:「RTB weapons state is Winchester」(RTB 武器ステータスはウ
 ィンチェスター)任務に特定された全ての武器が消費され、機会目標への砲撃を許可
 します。WRA はデフォルトに近いです。これは、「No, aircraft do not RTB when
 weapon state is reached」(いいえ、武器ステータスが達成されても航空機は RTB し
 ない)ボタンを選択するだけで過激になります。

 時々、異なる任務は異なる個性セットを要求します。敵が航空優勢を取っている環境で
作戦中の迎撃機は、(ほぼ常に AA-2 を発射したら基地に向かって逃走した北ベトナムの
MiG-21 のように)一撃離脱攻撃が適しているでしょう。護衛戦闘機は、敵が彼らを攻撃し
て(護衛対象への)突撃を行えないようにするために、最後まで戦うことをいとわないで
しょう。怯えているか経験の浅いパイロットは、ほぼ最大射程で全ミサイルを発射するの
に対して、ベテランは最適な条件で交戦できるまで待機するでしょう。
(この「最適な条件)は、武器と目標によって異なり、シナリオ・エディタの実験で見つ
け出すべきでしょう。)

 EMCON は、解釈するプレイヤー次第です。考えなしにレーダーを晒すパイロット/乗
組員、あるいは正当化されても決してレーダーをオンにしない臆病者。どちらも自身の方
法で経験不足と潜在能力の欠如を示しています。

 そしてもちろん、任務の設定(特に AI プレイヤー向け)では、そのサイド(陣営)の全
体的な性格が描かれています。臆病な航空機は出撃して行動するかもしれませんが、臆病
な空軍は単に地上に留まるでしょう。


3.3.16 Withdraw/Redeploy(撤退/再展開)タブ

これは、港湾ユニットに割り当てられた艦船のドクトリンを設定します(前述の「Docking
Operations」を参照)。

 艦船は、一定の度合を超えて損傷したり、燃料や弾薬が少なくなったりしたら、自動的
に交戦から撤退して最寄りの港に戻るよう設定できます。これは、「賢い」AI 任務のために
必要であり、人間のプレイヤーのためにも役立てることができます。

 デフォルトは「Ignore」(無視)に設定されています。その艦船は、何が何でもそれらの
任務に留まるであろうことを意味しています。

 Redeployment(再配置)設定は、艦船がいつ港から再出現するかを制御します。デフォ
ルトは、燃料満載/弾薬満載/損傷 5%未満でのみ再出港する設定です。これを変更するこ
とで、緊急再展開、または満載の必要がないところでの再展開をシミュレートできます。


3.3.17 Mission Editor






ミッション・エディタは COMMAND のバックボーンであり、ショートカット・バーに加
えて、F11 キーを押すか、「Missions+Ref Points」ドロップダウン・メニューを使用して
アクセスできます。ミッション・エディタの複雑さは、独自の章に値するほどです。ミッ
ションの種類とその詳細については、「7.2, Missions」を参照してください。





4. メニューとダイアログ 4.1
4.1 ユニットを右クリック/コンテキスト・ダイアログ


ユニットを右クリックすると、ゲームで一般的な機能のドロップダウン・メニューを表示できます。

4.1.1 Attack Options
 Engage Target(s) – Auto:この機能は、選択したユニット/グループに、指定された目標/目標グループを攻撃するよう命令するでしょう。詳細については、「Buttons and Windows」セクションの「Engage Targets- Auto」を参照してください。

 Engage Target(s) – Manual:この機能は、プレイヤーが選択した目標に手動で武器を割り当てることができる「Weapons allocation」ダイアログを呼び出します。詳細については、「Buttons and Windows」セクションの「Engage Targets- Manual」を参照してください。

 Bearing-Only Attack:BOA(訳注:発射方位のみ指定する攻撃)は、プレイヤーが目標を指定しないで誘導兵器を発射することを可能にします。しかし、その代わりとして目標を狩るための誘導センサーを作動させる予定の地点を指定します。その他の点では、「Engage Target(s)-Manual」機能と同様に機能します。
 これを行なうと、センサーが敵か味方かを識別できない可能性があって中立者を危険な立場に置くかもしれないことや、(特に接触の位置が不正確なときは)目標を見失う可能性が高いことに注意してください。Ctrl+F1 ホットキーのコンボを使用するか、「Unit Orders」ドロップダウン・メニューからも、この機能を呼び出すことができます。(弾道ミサイルや JDAM 型爆弾のような純粋な慣性誘導型兵器では、指定地点はシーカー起動地点ではなく望ましい打撃地点です。これは例えば、クラスタ弾頭の空中破裂地点を微調整したいときに役に立ちます。)

 Lay Chaff:この機能は、その航空機に対レーダー・チャフの雲を展開させます。「Single burst」オプションは、1 つの「Puff」を投下します。「Continuous stream」は、チャフが切れるか他の理由で RTB するまで、その航空機にチャフを展開させます。その回廊地帯と高度は地図上にマークされます。

 回廊内の航空機は、RCS(訳注:レーダー反射面積)が効果的に低減されます(チャフ・ストリップが、レーダー・ビームを分散して出鱈目に拡散させます)が、その航空機がその内部に留まることに依存します。現実では、レーダー品質の向上がチャフの有効性を徐々に低下させていて、その効果が段々と限界に近づいているので、航空機は狭い回廊に押し込められるでしょう。
 航空機は、単にチャフの影に隠れるのではなく、その回廊の内部(3D レーダーに対して、その雲と同じ高度)に居なければならないことに注意してください。したがって、チャフ投下機は、本質的に危険な仕事を行う本隊よりも先行しなければなりません(ベトナムで、このような役割に割り当てられた多くの F-4 乗員が、これを苦難の果てに発見しました)。
 1970 年代後半以降、チャフの有効性は急激に低下します。3D とフェーズド・アレイ・システムは、総じて向上した電子機器とともに、チャフの透過においてレーダーをより有用なものにしました。どのようなレーダーがチャフによって妨害でき、そしてできないないのかを確認するために、エディタで実験してください。

 Drop Target:この機能は、プレイヤーが目標リストから 1 つ以上のユニットを外すことを可能にします。この機能の選択後、外したいユニットをクリックするか、ドラッグで複数選択するだけです。

 Disengage(Drop All Targets):この機能は、「Unit target」リストから全ての目標を外します。そのユニットは、以前に割り当てられていた任務もしくは移動を続けるでしょう。

 Ignore Plotted Course When Attacking:デフォルトでは、ユニットがプロットされたコース上にあって攻撃命令が与えられたら、彼らはプロットされたコースの最後まで飛行してから攻撃を実施するでしょう。このオプションを選択すると、その動作がオフになり、ユニットは直ちに攻撃に移るでしょう。

 Weapon Control Status(WCS):これは、「Weapon Control Status」(武器制御ステータス)の変更を可能にします(以降の「General Tab」を参照)。「WCS Selected Unit(s)」は、該当ユニットの設定だけを変更しますが、「All Units」はサイド(陣営)全体の設定を変更します。


4.1.2 ASW-specific action
 Drop Passive Sonobuoy:その航空機の搭載物にソノブイがあったら、それを投下します。ソノブイは、変温層の上か下に投下できます(「9.2.3, Submarine Combat」を参照)。パッシブ・ソノブイは、対潜水艦戦の主要な資源です。

 Drop Active Sonobuoy:これは、アクティブ・ピンを打つソノブイを投下します。その潜水艦が監視され始めたことに気付くでしょうから、伝統的にアクティブ・ソノブイは、攻撃前に、既に検知された接触の正確な位置を特定するためだけ使用されます。

 Deploy Dipping Sonar:その航空機が、吊下式ソナーを持ったヘリコプターであったら、停止して/低空でホバリングして/それを展開します。

 Function key functions:ユニット・レベルの機能を呼び出すことを可能にします。詳細は「Shortcut Bar」の「Buttons and Windows」を参照してください。


4.1.3 コンテキスト・メニュー(CONT)
 Range and Bearing Tool:このツールは、プレイヤーの巻き尺として機能します。これを使用するには、オプションを選択し(または Ctrl+D を押して)、マップ上の一点をクリックしてドラッグすることで。選択したポイントに関連する距離(海里)と方位を測定できるでしょう。

 RTB:この機能を使用して航空機が選択されると、航空機は根拠地に戻るよう命令されるでしょう。

 Select new home base:ユニットのために新しい根拠地を指定したかったら、このオプションを選択して、マップ上の新しい根拠地や艦船をクリックします。(艦船には)港/(航空機には)飛行場/該当ユニットを収容するためのサイズとドッキング容量を持つ艦船のいずれかが根拠地になれます。

 Refuel/UNREP/Replenish(if possible):そのユニットは、タンカー/UNREP 船/弾薬トラックに向かい、給油/補給を行います。タンカー/補給ユニットは、自動/手動/特定の任務から選択できます。燃料を配給したり、特定の任務を他より優先したりする必要がある(例えば、僅かな持続力しか得られない短距離戦闘機より、遠距離攻撃に燃料を必要とする重爆撃機)なら、これは不可欠です。

 Hold Position - Selected Unit:地上ユニットの場合には、選択したユニットが停止します。これは、間違った場所に移動したときに役に立ちます。

 Hold Position - All Units:これは、全ての地上ユニットを停止します。

 Quick Turnaround(Airborne Aircraft):これは、飛行中の航空機のクイック・ターンアラウンド設定の再構成を可能にします。

 Summon to re-establish comms:「Realistic Submarine Communications」(「5.4.9, Scenario Features and Settings」を参照)がチェックされていて、潜水艦が通常の通信を行うには深過ぎたら、これを選択すると(可能であれば)しばしば通信可能な深度に戻ってくるでしょう。


4.1.4 Group Operations
 Group Selected Units:選択された複数のユニットが、1 つのグループに統合されるでしょう。

 Detach Selected Units from Group:「Unit View」の 1 つのグループの内で、1 つ以上のユニットが選択されて使用されると、そのユニットがグループから削除されるでしょう。

 Formation Editor:これは、グループ内のユニット配置を変更するためのフォーメーション・エディタを開きます。詳細については「Buttons and Windows」下の「Formation Editor」を参照してください。

 Unassign Unit(s):これは、該当任務から選択したユニットの割り当てを解除します。

 Assign To Mission:既存の任務に、選択したユニットを割り当てます。

 Doctrine / ROE / EMCON:これは、ユニット・レベルのドクトリン/ROE/EMCON設定/WRA の設定を可能にする「Doctrine」ウィンドウをもたらします(「Buttons and Windows」下の「Doctrine」を参照)。

 Range+Bearing Tool:これは、距離/方位ツールを開きます。一点をクリックすると処理が開始され、線分が作成されます。この線分はマップ上を移動でき、そうしている間は、元の地点からの距離と方位がカーソルの隣に現れます。もう一度クリックすると、カーソルの現在位置に新しい「開始点」が作成されます。ESC/CTRL+D を押すか、ダブルクリックするとツールから出られます。

 Unload Cargo:これは、(可能なら)そのユニットが運搬している全ての積荷を降ろさせます。艦船は、積荷を降ろすためには海岸のすぐ隣に居る必要があります。ヘリコプターは、降下して着陸する必要があるでしょう。

 Select Unit(s) to pickup:これは、適切なユニットが、ユニットを拾い上げて積荷として運搬することを可能にします。これを選択すると、カーソルが十字線に変わります。拾い上げたいユニットをクリックします。


4.1.5 Scenario Editor
 Edit Unit Properties:これは、ユニットのプロパティ(マガジン/貯蔵品/航空機)の変更を可能にします。

 Set Unit Proficiency:そのユニットの熟練度の変更を可能にします。ユニット熟練度の詳細については「5.4.4, Unit Proficiency」を参照してください。

 Chance Of Appearance:これは、そのシナリオが次にロードされるときに、そのユニットが表示されるであろう確率を設定します。例えば、10 に設定されていたら、10 分の 1 の確率でロード時に出現するでしょう。そして、10 分の 9 の確率で出現しないでしょう。

 Copy Unit ID to Clipboard:Lua スクリプトで使用できるように、そのユニットの ID をクリップボードにコピーします。

4. メニューとダイアログ 4.2 ~ 4.4
4.2 マップ・ダイアログでの Ctrl+右クリック


幾つかの他の機能のために、マップ上の何もない場所で Ctrl ボタン+右マウスクリックすることもできます。




・Add Unit:ScenEdit(シナリオ・エディタ)モードで現れ、クリックした場所にユニットを配置
 するための「Add Unit」ダイアログを呼び出します。
・ Add Reference Point:これは、クリックした場所にリファレンス・ポイントを 1 つ配置できま
 す。
・ Define Area:クリック&ドラッグで、リファレンス・ポイントの「箱」を作成できます。定義
 する領域は、「Rectangular」(長方形)または「Circular」(円形)にできます。領域を定義す
 るには、機能を選択後、マウスの左ボタンを押して保持します。ユニットが選択されていたら、
 その選択ユニットからの距離がデータボックスに現れるでしょう。この領域が充分に大きくな
 ったら、マウスのボタンを離してください。リファレンス・ポイントの箱/円が形成されるで
 しょう。


4.3 ユニット/グループ/兵器シンボル
 ユニットは、個別ユニットまたはグループとしてゲームで利用できます。グループを作成すると、多くのユニットに共通の命令を与えることができ、艦船をより優れた共同防衛のための陣形に編成できるので便利です。
 ユニットをグループにするには、グループ化したいユニットをドラッグ選択して G キーを押すだけです。それらが 1 つのグループ・シンボルに統合されたことに気付いたでしょう。これは、何でも好きな名前に変更できます。

メンバーの削除やグループの解散をしたかったら:
・ ゲーム・モードでは、「Unit View」(以降を参照)で対象を選択して D キーを押すことで、
 個々に切り離すことができます。ユニットが 1 つになるとグループは解散するでしょう。
・ エディタ・モードでは、グループを選択して Delete キーを 1 回押すだけで、そのグループを
 解散できるでしょう。

 ユニットとグループは、色分けされたシンボルとしてゲーム・マップ上に表示されます。色は「姿勢」(プレイヤー陣営/友好的/非友好的/敵対的)を示し、シンボル自体は、どのような種類のユニットであるかを知らせます。
 両方の陣営から「友好的」な姿勢に設定されている「友好的」ユニットの全ては、アイ
コンの左下に「A」が表示されています。

ユニットの照準ポイント数

 ユニットの隣にある小さな白色の数字は、そのユニット内のマウントとセンサーの照準ポイントです。これは、1 つのユニット内に幾つの構成要素があるのかを(例:各戦車ユニットは 4 ポイントの戦車小隊)プレイヤーが知ることを可能とし、これにより正しい数の武器を割り当てることできます。

 Reference Points:リファレンス・ポイントは、領域の境界/ウェイポイント/単純な標識として使用できる印です。異なった性質をもつ幾つかの種類があります。

 Unselected Reference Point:そのリファレンス・ポイントは、マップ上にあって機能していますが、現在は選択されていません。

 Selected Reference Point:そのリファレンス・ポイントが、現在選択されています。その名前が画面上に表示されます。それらを必要とする新しい任務を作成すると、選択した全てのリファレンス・ポイントがデフォルトの任務コースを構成するでしょう。

 Locked Reference Point:そのリファレンス・ポイントは、選択/選択解除できますが、プレイヤーによる移動はできません。











4.4 Group/Unit View Mode

 キーボードのテンキーパッドで 9 キーを押すと、「Unit view」と「Group view」を切り替えることができます。どのモードであるかを確認するには、画面の左下にある「SWITCHED  TO(UNIT/GROUP)VIEW」の値を確認してください。



 グループ・ビューがデフォルトで、そのグループ・シンボルと、グループに統合されているユニットのためのグループ・データブロックを表示します。グループが選択されていればグループ内の個々のユニットを確認できますが、それらのユニットを選択したり個別の命令を与えたりすることはできません。

 ユニット・ビューは、マップ上のあらゆるユニットを表示します。このウィンドウで、選択して個別のユニットに命令を与えることができます。




4. メニューとダイアログ 4.5 ~
4.5 右端の情報パネル

画面右端のダイアログは、ユニット/グループ情報ダイアログです。これらは、画面でユニット/接触を左クリックすることで利用され、選択ユニット/接触に関する情報を表示する様々なダイアログに変化します。内容と量は、プレイヤーがアクセスするモノにも依存して表示されます。そのゲームがシナリオ・エディタ・モードであって、そのユニットがプレイヤー陣営/友好的であるなら、プレイヤーは全ての情報にアクセスできるでしょう。それがゲーム・モードであって、ユニットが中立/非友好的/敵対的であったら、プレイヤーはフィルタされた接触の情報にアクセスできるでしょう。

右端の情報パネルは、その左上にあるボタンによって展開/収納できます。


4.5.1 UNIT STATUS ダイアログ

 Name:そのユニット/グループの名前が最上部に表示されるでしょう。そのユニットの画像が利用可能であれば、リモートでダウンロードされて表示されるでしょう。

 Proficiency:そのユニットの熟練度が表示されるでしょう(「5.4.4Add/Edit Sides」を参照)。

 Type:これをクリックすると、選択したユニットが表示された「Database Viewer」が開きます。グループが選択されていたら、クリックをするとグループ構成リストが生成されます。このリストのユニット名をクリックすると「Database Viewer」が開き、そのユニットが表示されます。プレイヤーが空母を取り巻いている全ての護衛艦の性能を見たいと望めば、必要に応じて複数の「Database Viewer」ウィンドウを同時に開くことができます。

 Group Composition:選択したユニットがグループであれば、グループのメンバー階層を表示するために下矢印ボタンをクリックできます。個々のエントリをクリックすると、ユニット・ビューに転じて該当ユニットを選択するでしょう。

 Unit Message Log:このボタンをクリックすると、メッセージ・ログが立ち上がります。これは、この機能はサイド(陣営)レベルのメッセージ・ログと同様ですが、そのユニットに関係しているメッセージだけを取り扱います。このため、そのユニット自らが検知した接触/そのユニット自らが発射した武器を処理する武器計算/そのユニット自らが被った被害を処理する損傷レポート/その他・・・だけが表示されるでしょう。


 Contact Report:このボタンをクリックすると、検知されている放射(センサー)のリスト/一致する可能性があるユニットのリスト/(該当したら)搭載されているユニットのリストを提供する「Contact Report」ダイアログが開きます。これは、そのユニットの識別に役立ちます。

「Possible matches」(一致の可能性あり)リストの様々なエントリをクリックすると、そのユニットに関する完全 な 情 報 を プ レ イ ヤ ー に 与 え る「Platform Display」が起動するでしょう。

「Emissions」タブには、検知された放射とそれらに基づく一致候補が表示されるでしょう(例えば、AN/AWG‐9 レーダーは、ほぼ確実に F-14 Tomcat の派生型になるでしょう)。

「Spotted Hosted Units」タブには、友軍の光学センサーで確認されている接触に収容されている何らかのユニットが表示されるでしょう。収容されるユニットの詳細については「9.3.1 Building and Destroying Air Bases」を参照してください。

 Loadout:該当するなら、これは選択した航空ユニットの搭載物を表示します。


 WRA:その接触の武器使用権限のタイプ(「3.3.15. Weapon Release Authorization」を参照)が表示されます。未確認の接触は、適切な地上/空中の「Unknown」として表示され、明確に識別された接触は、その設定に適合する何かとして表示されます。F16 は「4th gen fighter」(第 4 世代戦闘機)、E-3 は「Airborne Early Warning and Control」(空中早期警戒指揮機)、巨大な石油タンカーは「Ship-Merchant/Civilian, 95000+ tons」(商船/民間船 95,000 トン以上)などです・・・

 Side:ユニットまたはグループの側面が表示されます。

 Course:移動ユニットの現在のコース、または固定ユニットまたは固定施設の向きを示します。

 Speed:そのユニットの現在の速度を示します。

 Group lead/lead can slow down(group reform)checkbox:選択されていると、グループ構成員が編隊/陣形内で彼らの位置を取り戻すための移動が必要なときに、編隊/陣形リーダーの速度を落とすことを可能とします。これにより、編隊/陣形リーダーが本隊から離脱するのを防ぎます。これは、デフォルトで選択されています。

 Damage:そのユニットが、現時点で持っているダメージの合計量を示します。

 Damage Ctrl ボタン:「Damage Status」ウィンドウを開きます。詳細については、「Buttons and Windows」下の「Systems and Damage」を参照してください。

 Fire と Flood メーター:火災や浸水が発生したとき、その損害を表示します。「Flood」や「Fire」バーが満たされるにつれ、その影響を受けたユニットの損害は時間経過とともに拡大し、バーが満杯になるとそのユニットは自動的に抹消されます。火災と浸水を制御する能力は、サイド(陣営)の熟練度を含む様々な要因に依存します。シミュレーションで艦が半壊するたびに、Samuel B. Roberts を触雷から救った乗組員と、空母大鳳や空母信濃の運命(一見すると生存可能な打撃からの破滅)を比較してください。

 System:そのユニット上の様々なシステム(武器/センサー/無線/エンジン/他)の損傷を示します。「ミッション・キル」という用語の意味を知っている人なら誰でも答えられるように、ユニットは船体が無事でも意味のある戦いはできません。

 Assigned Base:そのユニットに割り当てられた根拠地が示されます(存在するなら)。

 Status:「Unassigned」(未割り当て)/「Engaged Offensive/Defensive」(攻撃中/防御中」/「On Plotted Course」(移動中)のような、そのユニットの状態を表示します。

 Mission:そのユニットが現在割り当てられている任務を示します。ミッション・エディタでは、適切なエントリへのリンクと共に示します(「7.1. Mission Editor」を参照)。

 G-Tolerance:これは、ドッグファイトの旋回中やミサイルの回避中のような、高 G 下にある航空機でのパイロットの疲労度を示します。満杯になると、その航空機は以前ほど急激な方向転換ができなくなります。

 Last Detections:該当の接触を最後に検知したユニットと、検知したユニットのセンサーを同時に表示します。そのユニット名をクリックすると自動的に検知ユニットがカメラの中央に配置されます。センサー名をクリックすると検知ユニットの「Database Viewer」がもたらされ、該当センサーが緑色で強調表示されます。「Last Detections」メニューは、バーをクリックすることで展開/収納できます。

 Magazines:「Magazine」ボタンを押すと、個々のマガジン/武器履歴(訳注:残弾数?)/搭載武器数(訳注:装弾可能数?)を表示する「Magazine」ダイアログが起動します。詳細については「Buttons and Windows」下の「Magazines」を参照してください。

 Boats ボタン:選択したユニット内の使用可能なボート数と合計ボートを表示します。このボタンを押すと「Docking Ops」ダイアログが起動します。詳細については「Messages and Windows」下の「Boat Operations」を参照してください。

 Edit hosted boats:ScenEdit(シナリオ・エディタ)において、舟艇を収納/展開できるユニットにのみ使用できます。それをクリックして「Edit Docked Boats」ウィンドウを開けば、必要に応じて舟艇を追加/削除できます。

 Aircraft ボタン:選択したユニット/グループ内の使用可能な航空機数と航空機の総数を示します。このボタンをクリックすると、該当基地に収容された航空機の管理に使用される「Air Ops」ダイアログが起動します。詳細については、「Buttons and Windows」下の「Air Operations」を参照してください

 Edit hosted AC:ScenEdit(シナリオ・エディタ)において、航空機を展開できるユニットにのみ使用できます。これをクリックすると「Edit Aircraft」ウィンドウがもたらされ、必要に応じて航空機を追加/削除できます。


4.5.2 Sensors ボタン
 このボタンを押すと、ユニット上の全センサーのリストを表示する「Sensor」ダイアログが起動します。詳細については、「Buttons and Windows」下の「Sensors」を参照してください。


4.5.3 Weapons ボタン
 このボタンを押すと、プラットフォーム上の全兵装マウントの情報を表示する「Weapons」ダイアログが起動します。詳細については、「Buttons and Windows」下の「Mounts and Weapons」を参照してください。


4.5.4 Unit Fuel
 燃料残量を示す緑色のバー。施設と陸上ユニットを除く全ユニットは、燃料を消費します。原子力の動力源を持つユニットは、推進燃料を使い果たさないでしょう。燃料消費率は、全ユニットにおいて関数的速度であり、直線的な関係ではありません。A/C は、高度と、アフターバーナーを含むスロットル設定の燃料消費のための調整因子を持っています。総残量と燃料切れまでの時間が下部に表示されます。これらは、消費量に基づいて変化するでしょう。


4.5.5 UNIT ALT/SPEED
展開すると、ユニットの速度と(該当したら)高度を素早く変更することができます。


4.5.6 UNIT FUEL
展開すると、ユニットの燃料を表示します。水上艦では、残量と現消費率で燃料切れとなる時間が主です。航空機では、より詳細で、任務燃料/予備燃料/燃焼率/根拠地までの距離/Bingo 燃料までの距離(時間と量の点から)/滞空時間(クイックターン搭載物にとって重要)が主です。


4.5.7 UNIT EMCON
展開すると、「EMCON and Sensor」ウィンドウへのショートカットと、レーダー/ソナー/ジャマーをアクティブ/パッシブに設定できるボタンが含まれています。


4.5.8 DOCTORIN
展開すると、「Doctrine」ウィンドウへのリンクと、そのユニットの特定の ROE をその場で変更する機能が含まれています。


4.5.9 Doctrines/Postures/WRA/RoE
Doctrine&RoE:ユニット/グループのドクトリンと交戦規則の設定を示します。
・Change ボタン:これをクリックすると、以下の「Doctrine&RoE / EMCON」ダイアログが
 開きます。
・Doctrine&RoE ダイアログ:このダイアログでは、ユニット/グループの交戦規則(RoE)
 設定を調整できます。ドクトリンと交戦規則は、シナリオ内での(他のプラットフォームに
 に対する)プラットフォームの挙動や姿勢を決定します。シナリオ設計者は初期のドクトリン
 と交戦規則を設定し、プレイヤーがこれらの 1 つまたは全てを編集できるようにするかもしれ
 ません。詳細については「Buttons and Windows」下の「Doctrine」を参照してください。


5. シナリオ編集 5.1 ~ 5.2
 COMMAND のシナリオ編集モードは、「Start」メニューから「Create New Scenario」か
「Edit Scenario」のどちらか、あるいは「File」メニューから「Create new blank scenario」
オプションを選択することでアクセスできます。既存のファイルは、「Main」メニューで
「Edit Scenario」を選択することでアクセスできます。


5.1 はじめに
 シナリオ・エディタは、COMMAND の最も多目的に使用できる部分です。シナリオの作
成に使用され、V2.0 では、書き換えられたマップ・エンジンと、法外に大きな戦闘の構築
と実行を前よりも容易にする他の「内部」性能の向上を誇ります。また、エンターテイメ
ントや好奇心のために特定の状況を素早く設定できる「エディタ実験」にも使用されます。
ある特定の機能は、ここか「ScenEdit」モードでだけ使用できます。このセクションは、
これらの機能について探求するでしょう。


5.2 シナリオ作成の導入手引
シナリオ作成のための基本:
・「Start」メニューの「Create New Scenario」をクリックします。これは、空白の地
 球儀画面をもたらすでしょう。
・「Editor」メニューで「Add / Edit Sides」に移動します。次に「Add」をクリックし
 て、最初のサイド(陣営)に名前を付けます。
・「Unit Actions」に移動して「Editor」メニューの「Add Unit」をクリックするか、
 INSERT キーを押します。
・追加するユニットのタイプを選択します(「5.7.1 Add a unit」を参照)。
 航空ユニットのための空軍基地の追加を確認してください。
・「Add/Edit Sides」に戻り、追加のサイド(特に敵陣営)を追加します。それらをプレ
 イ可能にされたくなければ、「Side Is Computer Only」ボタンを選択してください。
・「Missions/Ref Points」メニューを通して任務を追加します(「7.2. Missions」を参照)。
 これは、プレイ不可サイド(陣営)のためには必要なことです。さもなければ、彼ら
 はそこに居るだけで何もしません。プレイ可能サイド(陣営)のためには、それはそ
 れで役に立つことです。
・任務が追加されたら、そのシナリオを保存することが強く推奨されます。
・その任務の機能確認のためのテストは、保存したファイルをリロードして行うことも
 強く推奨されます。
・意 図 した 通り に 全て が機 能 した ら、 得 点イ ベン ト の追 加に 進 みま す(「 5.5.5.
 Constructing an Event」を参照)
・そのシナリオを保存し、テスト実行して得点イベントが機能することを確認します。
・「briefings」と「Scenario descriptions」を追加します。


5.2.1 完全なシナリオ作成手引
・シナリオのアイデアを作成します。
・必要なら調査を実施します。歴史的正確さの必要性は、設計者の好みとシナリオのタ
 イプの両方によって大きく異なります。明らかに、実際の戦闘の詳細な再現は、高度
 に研究される必要があります。より緩やかな別の歴史にできますが、そうする必要は
 ありません。
・エディタに移動して適切なデータベースをロードします。期間に依存するそれは、
 「Cold War」データベースか「DB3K」のどちらかです。CWDB は WWII から 1980
 年までで、DB3K はそれ以降です。
・シナリオのサイド(陣営)を作成し、その姿勢(Postures)と状態(Conditions)を
 適切な値に設定します。敵陣営を見えなくするだけではなく、中立の交通も「Blind」
 に設定して CPU 負荷を軽減するべきです。(「5.4.4. Add/Edit Sides」を参照)
・どのサイド(陣営)をプレイヤーにするか決定します。プレイヤー以外のサイド(陣
 営)は「Computer-Only」に設定します
・ユニットを追加し、必要ならプレイヤーサイド(陣営)のための任務を追加します。
・敵サイド(陣営)のためのユニットと任務を追加します。これは敵(コンピューター)
 にとって必要です。
・必要なイベントとスコアリングを追加します。(「5.5. events」を参照)
・シナリオをプレイしてテストします。
・最終チェックリストを仕上げます。(後述を参照)
・そのシナリオを提出します。


5.2.2 仕上げのための最終チェックリスト
 シ ナリ オは、 セー ブ・ゲ ーム ( savename.sav) では なく、 シナ リオ・ ファ イル
(scenarioname.scen)として保存されます。
・シナリオに、時間/期間/複雑さ/難易度/場所/条件設定が設定されていること。
・プレイ可能なサイドが多量のセンサーを持っていたら、混乱を軽減するために、マッ
 プ設定の「Merge range-symbols」がオンにされていること。
・プレイ可能サイド(陣営)のための「Scenario description」と「Scenario briefings」
 が記述されていること。
・サイドが追加され、姿勢(Postures)/ROE/認識(Awareness)が設定されている
 こと。プレイ不能サイドは、「Computer only」チェックボックスがチェックされてい
 ること。
・あるサイドが AI と人間の両方でプレイされるなら、AI のために作成された任務より
 ほかに「Scrub」(中止)任務を持つこと。「Mission editor」で、人間サイドが「Human」
 チェックボックスをチェックされていたら、(訳注:意味不明)
・環境(漁船/商船)のためだけのサイドが含まれていたら、不要なセンサー計算を最
 小限に抑えるために、認識(Awareness)レベルを「Blind」に設定すること。
・ユニットは命名され、任務に割り当てられていること。
・そのシナリオの機能と設定が、設計者が意図したものに設定されていること。
・航空機を収容する空軍基地と艦船には、マガジンが存在すること。または、「Unlimited
 ordnance at bases」オプションが、デフォルトでオンに設定されていること。
・航空機は、武装されているか予備(Reserve)に設定されていること。プレイヤーが、
 弾 薬 が 追 加 で き る こ と を 知 っ て い る こ と 。 使 用 さ れ な い 航 空 機 は 、 整 備 中
 (Maintenance)に設定されていること。
・舟艇/上陸艇/UUV が、適切な場所に追加されていること。
・グループは命名され、フォーメーションが「Formation editor」で設定されていること。
・選択状態にしておきたくない全てのリファレンス・ポイントが、未選択にされている
 こと。それらがプレイヤーに移動されたくなければ、ロックされていること。
・進入禁止領域(No-Navigation zones)が追加され、必要に応じてロックされているこ
 と。
・任務領域と排他領域(Exclusion zones)が、リファレンス・ポイントを共有していな
 いこと。同様に、任務領域と進入禁止領域も共有していないこと。
・「Event editor」で作成された全てのイベントは、トリガ(Trigger)とアクション
 (Action)を持っていること。
・(追加されていれば)「Special actions」は、適切かつ効果的に機能すること。
・シナリオで得点(Point)を使用していたら、正確に構成された「Scoring dialog」を
 持っていること。
・そのゲームがユニット・ビューになっていたら、Page Up ボタンを押してグループ・
 ビューに戻しておくこと。
・レイヤ(レリーフ/緯度/経度)は、(それらを使用したいと思っていたら)マップ設
 定で有効化されていること。
・「God’s eye view」がオフにされていること(使用していたら)。
・メッセージが表示されていたら、「Game」ドロップダウン・メニューの「Message Log」
 で「Clear」を選択して消去しておくこと。
・「Losses and Expenditures report」(損失と消耗の報告)を消去しておくこと。エラ
 ー項目は、「Reset All」ボタンをクリックすることで消去されます。
・そのシナリオの要素が適切に作動し、ゲーム内で問題を引き起こさないこと(例えば、
 決して活性化しないミサイル攻撃:バグやシナリオ・エディタの欠陥のためではなく、
 単に目標が時間内に発見されなかったため)。
・そのシナリオをプレイするのが楽しいと感じられること。非常に困難なシナリオ(勝
 利条件がごく稀にしか満たされない)、または簡単すぎるシナリオ(プレイヤー側がス
 タンドオフ兵器で楽々と勝利できる)は、全てが技術的に適正であったとしても、や
 り直す必要があるかもしれません。

5.2.3 単一シナリオの詳細手引
 このセクションは、非常に単純なシナリオの作成に必要な「正確な段取り」の詳細です。
・タイトル画面の「Create New Scenario」もしくは「File」メニューの「Create New
 Blank Scenario」をクリックします。空の世界地図が現れるでしょう。
・そのシナリオを行ないたい世界の領域に移動してマップをズームします。COMMAND
 は大陸間の移動が可能ですが、初心者は小さいものから始めるべきです。この手順を
 今すぐ行う必要はありませんが、行っても害はありません。モーリタニアを拡大して
 みましょう。

・「Editor」ドロップダウン・メニューに移動します。最初にすべきことは、データベー
 スを確認することです。DB を変更するとシナリオの他の部分が消去されるため、デー
 タベースが決定された後で、その他の作業を行うべきです。DB3000(1980+)と CWDB
 (1946~1979)の 2 つの主要なデータベースがあります。DB3000 は、P-38 のような
 第二次世界大戦の余剰な戦闘機は持っていません。そして、CWDB は F-22 のような
 先進的な現代航空機は持っていません。ここでは DB3000 が欲しいので、「Use latest
 DB3000」を選択します。

・次に、サイド(陣営)を追加します。先ずはプレイヤーのサイドになるでしょう。とりあえず
「Blue」と呼ぶことにします。「Editor」ドロップダウン・メニューの「Add/Edit Sides」に移動
し、「Add」をクリックして「Blue」と入力し、「OK」をクリックします。


・空軍基地を追加する番です。幸い COMMAND は、多数の完成品を持っています。再
 度「Editor」ドロップダウン・メニューに移動し、「Import-export units」と「Load units」
 に移動します。「Main, import/export」に移動し、「Mauritania」までスクロール・ダ
 ウンして展開します。「Nouakchott IA」と書かれたボックスをチェックし、「Load
 Selected Installation(s)」を押します。

「Completed!」と言われたら、このウィンドウを閉じます
モーリタニアの西海岸に小さな飛行場が現れるでしょう。これをクリックします。

・「Editor」ドロップダウン・メニューの「Edit Aircraft」に移動するか、その飛行場を
 選択した状態で右端側バーの「Edit hosted aircraft」ボタンを押します。「Edit Aircraft」
 ウィンドウが現れるでしょう。
 「Class」に「F-4S」と入力します。2 種類の(機能的に同一の)ユニットが現れるで
 しょう。下段の海軍機を選択し、「Callsign」として「Phantom」と入力します。「How
 many」に「5」を入力します。次に、「Add Selected」を押します。5 機の F-4S Phantom
 II が、左側の「Current」タブに現れるでしょう。このウィンドウを閉じます。
・今度は、この空軍基地の近くでズームします。「Editor」ドロップダウン>「Unit Actions」
 >「Add Unit」で移動するか、単に Insert を押します。マウス・カーソルが変更され
 ます。空軍基地の近くの地面をクリックします。

・「Facility」を選択し、「Class」ボックスに「Bar Lock」と入力します。幾つ
 かの種類の Bar Lock レーダーが現れるでしょう。一つを選択して「OK」を
 押します。指定した場所に、Bar Lock 3D 対空捜索レーダー局が現れるでし
 ょう。そのユニットをクリック選択します。

・右側のバーで「Sensors」を押します。「Unit Obeys EMCON」ボックスのチェックを
 外し、「Bar Lock A」のオプションの「Active」ボックスをクリックします。このウイ
 ンドウを閉じます。このレーダーは、現在放射しています。

・次に、戦闘機を武装する必要があります。この空軍基地を再選択します。右側のバーの
 「Magazines」をクリックして、次に「Add Weapons」をクリックします。
 120 発の Sparrow と 48 発の Sidewinderを追加します(任意の数で構いませんが、
 これらの選択値が最も便利です)。このウィンドウを閉じて、右側のバーの「Planes」
 をクリックします。5 機の Phantom は、全て「No loadout」で赤色になっていて、
 稼働できないことを意味しています。これらの全てを選択し「Ready / Arm」を押します。
 「Air Ops」ウィンドウで、空対空の搭載品は機能しているけれど、他は機能していない
 ことに気付くでしょう。このマガジンでは、空対空ミサイルだけが入手できるからです。

・「A/A:AIM-7、Heavy」を選択し、赤色の「Ready immediately (ScenEdit)」ボタン
 を押します。通常モードでは準備時間が必要ですが、ここでは直ちに準備が整います。
 いまは緑色で示されているので、準備が整ったことを意味しています。
 さて、一方のサイドが完成しました。それは、偵察用のレーダー局と迎撃能力のある
 航空機を持っています。もう一方を作成しましょう。

・再度「Add/Edit Sides」に移動し、次に「Red」と呼ばれるサイドを追加します。
 このウィンドウを閉じる前に「Side is computer-only」ボックスがチェックされている
 ことを確認してください。では、「Switch To」に進み、「Red」を選択します。

・再びマップが空白になりました。「Add unit/insert」に移動し、モーリタニア北部/西
 サハラとの国境近くの地点をクリックして、「Single-Unit Airfield」と入力します。長
 めの滑走路を選択して「OK」を押します。それが現れるでしょう。

・「Play」ボタンを押して数秒したら、再びシミュレーションを「Pause」します。2 つの緑
 色のシンボル(Nouackchott 空軍基地と Bar Lock)が現れるはずです。緑色は中立を意味
 していて、これらを敵対的にしたいと思います。「Add/Edit sides」に戻ります。「Blue」
 をクリックし、「Postures」に移動して、次に「Hostile」を選択します。「Red」でも同じ
 ことを行います。これらは赤色でマップ上に現れたはずです。

5. シナリオ編集 5.2.3 ~ 5.3
・ (Red サイドを操作していることを確認して)飛行場を選択し、次に右側のバーの「Edit
 hosted aircraft」をクリックします。「C-130A」と入力し、2 つの C-130A のうちの 1
 つを選択します(最上部の AC-130A ではありません)。「Callsign」に「Target」と書
 き込み、2 機追加します。
・ 「Planes」に移動し、再び準備/装備します。「Ferry」と「Ready immediately」を
 選択します。この場合、マガジンを満たす必要はありません。
・彼らが働くための任務が必要です。「Ctrl+右クリック」か「Ctrl+Insert」を使用して、
 2つのリファレンス・ポイントを Blue の空軍基地の近く(だけど近すぎない)に設置します。
 それらが選択されていることを確認してください。

・次に、「Missions+Ref, Points」ドロップダウン・メニューに移動 し 、
 任 務 を 追 加 し ま す 。「Support」任務にします。

・2 機の C-130 を選択して任務に追加し、「1/3rd rule」チェックを外します。

・このゲームを保存します。通常プレイでロードされれば、このシナリオは機能して、
 C-130 は自ら離陸するでしょう。しかし、それを意味のあるものにしましょう。
・Blue に切り替えるか、シナリオを終了して開き直します(Red は「Side is computer-only」
 がチェックされているので、デフォルトで Blue としてロードされるでしょう)。
 「Editor」ドロップダウン>「Edit Scoring」に移動します。
 「Triumph」スコアを「150」に設定します。ウィンドウを閉じます。

・「Editor」>「Event Editor」>「Triggers」に移動します。「Create new trigger」で
 「Unit is destroyed」を選択します。「Description」に「C-130 Shot Down」と入力し
 ます。「Target Side」で「Red」/「Target Type」で「Aircraft」/「Target Subtype」
 で「Transport」/「Target Class」で「C-130A Hercules」を選択します。「OK」を
 押します。

・今度は「Editor」>「Event Editor」>「Actions」です。ここでは、2 つのアクショ
 ンが必要です。「Create New Action」ボタンの右側で「Points」を選択して、「Create
 New Action」を押します。「Edit event action」ダイアログが開いたら、「Description」
 に「Blue Points」と入力/「Side」で「Blue」/「Point Change」で「500」を選択
 し「OK」を押します。
 次に、「Create New Action」ボタンの右側で「End Scenario」を選択します。「Edit event
 action」ダイアログが開いたら、「Description」に「End the scenario」と入力し、「OK」
 を押します。(訳注:この前後は、説明が全く足りず意味不明なので作文した)


・今度は「Event Editor」>「Events」に移動します。「Event is Repeatable」タブであ
 ることを確認し、「Discription」に「C-130 Hit」と入力し、「Trigger」に「C-130 Shot
 Down」を追加し、「Action」に「Blue Points」と「End The Scenario」を追加します。
 「OK」を押します。このシナリオを保存します。

・この時点で、このシナリオの内部メカニズムは完成しています。後は、仕上げをする
 だけです。
・このエディタのドロップダウン・メニューの最上部にある「Scenario times-duration」で、
 「Scenario current time」と「Scenario start time」が同じであることを確認し、
 「Complexity」を(練習ですから)「2」に設定し、「Location」として「Mauritania」
 を入力します。「OK」を押します。

・次に、「Editor」メニューの「Title/description」に移動します。これは、このシナ
 リオを最初に保存したときに既に登場しているでしょう。「Description」ボックス
 に、「モーリタニア南部を未知の Red 軍の接触から守れ。これはエディタのテスト。」
 と記述します。「OK」を押します。

・「Edit Briefing」に移動して、文章を入力します。
 「襲来してくる航空接触を調査して交戦する。」「OK」を押します。
 ほとんどのシナリオは、より長いブリーフィングを必要としますが、ここではこれで充分です。

・再度シナリオを保存し、タイトル画面に戻ります。
・タイトル画面で、「Start new game」に移動して、ここで作成したシナリオを選択しま
 す。このシナリオは、Mauritania(場所)/Difficulty(難易度)/Complexity(複雑
 さ)/「モーリタニア南部を未知の Red 軍の接触から守れ。これはエディタのテスト。」
 (説明)を伴って表示されるでしょう。

・「Intercept」任務/「Patrol」任務/手動交戦のいずれかを使用して、接触と交戦す
 るために Phantom を送り込みます。彼らは撃墜されるでしょう。1 機の C-130 が撃墜
 され、全てが正常に進行すると、「The scenario has concluded. You will now be
 presented with the evaluation of your performance」(シナリオ終了。実績の評価が示
 されます)が現れるでしょう。「OK」を押します。別のウィンドウが現れ、「Triumph:
 Final Score 500」(2 機の航空機が即座に撃墜されたら「1000」)が現れるでしょう。
 あなたの勝利です!

 完全なシナリオが作成され、プレイされました。


5.3 LUA スクリプト
 Lua は、高度なスクリプト作成のために Command が使用するプログラミング言語です。
非常に多目的に使用でき、多くのボーナスを提供できます。最も単純なものでも、Lua ス
クリプトは、内部イベント・エディタだけで提供できる限界を超えて、より多くの多用途
性を追加できます。
基本的に、Lua は以下の用途に使用されます:
・シナリオ実行中に、マップにユニットを(テレポートではなく)生み出す。
・シナリオの途中で天気を変更する。
・ユニットを異なる任務に再度割り当てる。
・サイド(陣営)の姿勢(Postures)と教義(Doctrine)を変更する。
・シナリオが 2 度と同じものにならないよう、偶然の要素を追加する。
・シナリオを詳細かつ多様にする。
例えば Lua は、プレイヤーがランダムな種類のユニットから開始する基本的なシナリオを
作成するために使用されます。ここで、その基本的な実地検証が行われるでしょう。
「Event editor」の「Event actions」サブセットか「Lua script console」の両方に Lua
のメニューがあります。「レシピ」の基本セットがありますので、説明に関する「https:
/commandlua.github.io/」の「Command Lua API」を参照してください。そのようなレ
シピの 1 つが、ScenEdit_AddUnit(テーブル)です。記述すると、次のようになります:

これは、DB3K データベースで「USSR」とマークされたサイドで実行すると、北大西洋
の中央に「B-23」という名前の Foxtrot 級潜水艦を生成するでしょう。
注:Lua は非常に気難しくて、間違った場所にいる 1 人の人物が台本を台無しにできます。
例として、従来のインターフェースで実現されていたことを複製するために Lua を使用
します。同じ仕事が、大西洋で指定位置を見つけて「Unit editor」を使用することで達成
できます。より複雑な仕事は、全く異なった 3 種類の潜水艦のうちの 1 つを存在させるこ
とです。
ここでは、以下の 3 種類の潜水艦のうちの 1 つが生み出される公平なチャンスがありま
す。
・B-10:Whiskey 級(最も初期で最も性能の低いディーゼル潜水艦の 1 つ)
・B-15:Juliett 級(1960 年代の長距離対艦ミサイルを搭載したディーゼル潜水艦)
・K-115:CharlieII 級(高度な Bazalt/Sandbox 型の対艦ミサイルを搭載した原子力潜
水艦)
シナリオがロード(「5.5. Events」参照)された後に起動されるイベントとして、このス
クリプトを結び付けることが、次のステップです。(「USSR」がプレイ可能なサイドで)プ
レイヤーが、このイベントを起動するのに充分な時間(非 ScenEdit モードで)シナリオを
実行すると、3 隻の潜水艦のうちの 1 隻を受け取るでしょう。
プレイできないサイドでは、哨戒命令が任意の移動ユニットにバンドルされる必要があ
ります。 例えば:

「Scenario Editor」で、2 つの異なる(できる限り)空の任務を作成し、USSR をプレ
イできないサイドにし、次のように math.random スクリプトを使用します・・・

・・・このイベントが起動されると、同じ地点に Whiskey 級潜水艦が生み出され、2 つ
の領域のうちの 1 つで任務を行うでしょう。この種の Lua のランダム化は、シナリオの変
動性と再現性を高めるのに役立ちます。
Lua は、シナリオの設定だけではなく、より多くのことができます。それらをより動的
にすることもできます。
1 つの Lua アクションは、既に存在するユニットの任務を割当て/変更するために、前
述の ScenEdit_ AssignUnitToMission を使用しています。単純なランダム選択は、それに
続くユニットを 3 つの可能性のうち 1 つに割当てることができます。
6 機の Su-27 が、地上に留まったまま(任務が無い「NONE」に割り当てられる)/出
撃するが空軍基地の近くに留まる(「Close Patrol」任務に割り当てられる)/広い作戦空
域での任務(より積極的に戦う)に出撃する(「Aggressive Patrol」任務に割り当てられる)
の、いずれかの役割に応じるでしょう。(訳注:次頁のスクリプトを参照)

もう 1 つは、ScenEdit_SetEMCON を介して、センサーのステータスを「Active」また
は「Passive」に変更することです。 そのテンプレートは、次の通りです:

SubjectType は、ユニット/グループ/ミッション/サイドを指定できます。
単一ユニットでは:

これにより、「USS McCracken」と呼ばれるユニットのレーダーがオフになります。
サイド(陣営)全体にすると、次のようになります:

これは、レーダーをオフにしますが、全ての「USSR」ユニットのアクティブ・ソナーが
オンになります。これは、シナリオを強化するために、以下の方法でトリガ(「5.5.3. Triggers」
を参照)と組み合わせることができます。
・断続的な電波放出を象徴するために、時間関連のトリガと組み合わせる。ユニットが、
 「アクティブ・センサーを常に使用するか/全く使用しないか」という極端な二者択
 一を行う必要はありません。
・ユニットの指揮官を象徴するために、検知関連のトリガと組み合わせる。明示的に攻
 撃される必要なしに、「猫は袋から出た(秘密はバレた)」として、認識のための電波
 放射を開始します。
・一般的な命令を象徴するために、特別なアクションと組み合わせる。特にそれが同盟
 軍であったら。さもなければ、プレイヤーは直接制御できません。

 さらに、別の Lua 機能が天候を変化させています。ScenEdit_SetWeather 関数は、4 つ
の入力値を持っています:気温(摂氏 0~50 度の数値)/降水量(0〜50 の数値)/雲量
(0.1〜1 の数値)/海況(0〜9 の数値)。
基本的には、以下の SetWeather アクションを実行します・・・

・・・基本温度は摂氏 35 度(華氏 95 度)/やや強い雨/中程度の曇り/海況 4(11~16
ノットの風、小波)という結果になるでしょう。(訳注:このゲームの「海況」は「ボーフ
ォート風力階級」を意味するらしい。「海況(Sea state)」は別に存在する)
Lua は、これらの主だった例よりも、はるかに多くの機能を備えています。充分に熟練
したプログラマであれば、一種の「AI」を作成することさえできます。
何か疑問を感じるか、単にもっと学習したければ、「Lua Legion」サブフォーラム
http://www.matrixgames.com/forums/tt.asp?forumid=1681」
で、オンライン質問してください。


5. シナリオ編集 5.4 ~ 5.4.5
「Editor」ドロップダウン・メニューは、ScenEdit モードでのみ現れ、シナリオ作成機能
を含んでいます。

5.4.1 Scenario Times+Duration
 このドロップダウンは、現在のシナリオ時刻、シナリオ開始時刻/シナリオ継続時間/
複雑度/難易度/場所の設定を可能にします。シナリオの正確な日付は、国境から極氷の
位置に至るまでの全てを変更するでしょう。

Scenario Current Time:シナリオの現在時刻を設定します。
・日付フィールドの個々の要素(曜日/月/日/年)を選択/操作するか、カレンダー・
 アイコンをクリックして日付選択ができる小さなカレンダー・ダイアログを起動し、
 日付を入力します。
・時間/分/秒フィールドを手動操作するか、値を入力して時刻を入力します。

Scenario starts on:シナリオの開始時刻を設定します。
・日付フィールドの個々の要素(曜日/月/日/年)を選択/操作するか、カレンダー・
 アイコンをクリックして日付選択ができる小さなカレンダー・ダイアログを起動し、
 日付を入力します。
・時間/分/秒フィールドを手動操作するか、値を入力して時刻を入力します。

Scenario Duration(And lasts for):日/時間/分フィールドに数値を入力して設定します。
そのシナリオの内容的に短過ぎる/長過ぎると感じたら、テスト・プレイ後に変更できま
す。

Complexity:エディタは、1〜5 の尺度を使用して、シナリオの複雑度を設定することが可
能です。これは、「Load Scenario」ダイアログにある緑色の「Complexity」バー目盛に反
映されるでしょう。複雑度は本質的に独断的でシナリオ作成者次第ですが、一般的な経験
則は、(空中給油や調整された同時攻撃のような)より多くのユニット/より多くのセット
アップを必要とする状況のシナリオでは、より高い複雑度レベルを持つようにするべきで
しょう。

Difficulty:エディタは、1〜5 の尺度を使用して、シナリオの難易度を設定することが可能
です。これは、「Load Scenario」ダイアログにある緑色の「Difficulty」バー目盛に反映さ
れるでしょう。複雑度のように、難易度は本質的に独断的でシナリオ作成者次第です。シ
ナリオは、「真の」難易度を確認するために、最終的なスコアが割り当てられる前にテスト・
プレイされるべきでしょう。しかしながら、首尾一貫して勝利条件が達成されるシナリオ
は低いランクにされるべきであり、シナリオ作成者でさえ容易には達成されないシナリオ
は反対であるべきでしょう。

Location:「Load Scenario」ダイアログの「Location」フィールドで、表示されるロケー
ションに関する文章を入力できます。このロケーションは、地理的な地名(例:GIUK ギ
ャップ/東シナ海)でも、紛争名(ペルシャ湾岸戦争/インド・パキスタン戦争)でも、
何でもかまいません。

Title + Description:このダイアログは、「Load Scenario」ダイアログに現れる、そのシナ
リオのタイトルと説明文の追加を可能にします。
Title:テキスト値を入力して、シナリオにタイトルを与えます。「Load Scenario」ダイア
ログのタイトルの下に現れます。

Description:このフィールドは、「Load Scenario」ダイアログに現れる「Scenario

Description」に対して文章/画像/リンクの追加を可能にします。コピー&ペーストが可
能で、一般的な Windows テキスト編集機能が多数含まれています。

To add text:適切なボタンを使用して入力/編集します。既存テキストを強調表示したり、
編集のための機能ボタンを使用したりできます。

Pictures:写真を追加します(必要に応じて)。

Links:背景素材などへのリンクを追加します(必要に応じて)。


5.4.2 Database

Current:現在シナリオで使用中のデータベースを表示しています。
・Use Latest DB3000:データベースを(1980 年から絶え間なく変わる「近未来」まで
 を網羅している)DB3000 の最新バージョンに更新します。
 注:この方法で DB を変更すると、全てのサイド(陣営)が消去されるでしょう。シ
 ナリオ設計者は、サイド(陣営)とユニットを追加する前に DB を選択しておくこと
 が重要です。
・Use Latest CWDB:データベースを最新バージョンの(1946 年から 1979 年までを網
 羅している)CWDB に更新します。
・Load Other DB File:データベース・ファイルを手動ロードすることを可能にします。
・Upgrade Scenario To Latest DB Version:既存のシナリオが、ユニットを失うことな
 く、各データベースの最新バージョンに更新されることを可能にします。「Shallow」
 か「Deep」再構築のどちらかとして達成されるか、多数のシナリオを更新するために
 使用されます。「8.1. Scenarios Vs. Databases」を参照してください。


5.4.3 Campaigns
 これは、シナリオを連結したキャンペーンの作成を可能にします。その中でプレイヤー
は、シナリオを結び付け、添付ファイルを取り付け、キャンペーン・プレイで次の任務に
進むための合格点を設定することができます。
・キャンペーンの一部として個々のシナリオを選択するために、「Add scenario」を使用
 します。同様に、「Add attachment」は、シナリオの添付ファイルを追加します。
・「Remove selected」は、文字通り選択した要素を削除します。
・「Move Up/Down」は、選択された要素の位置を変更します。シナリオの順序を変更
 するのに役立ちます。
・「Campaign」ダイアログの底部にあるダイアログ・ボックスに、適切な合格点(次の
 シナリオに至るためにプレイヤーが取得する必要があるスコア)を入力し、「Set」を
 押します。選択されたシナリオの「Score」が変更されるでしょう。
・「Title and Description」は、キャンペーン開始時に、プレイヤーがメニュー画面で見
 るであろう記述です。
・「Ending Text」は、キャンペーン終了時に、プレイヤーがゲームに勝利した後に見る
 であろう記述です。
・「Save Campaign」は、現在のキャンペーンを保存します。

Create New:シナリオ(必ずしも現在ロードされているものではない)を追加できる空の
キャンペーン・エディタ・ウィンドウを開きます。

Load from file:これは、編集のために以前の既存のキャンペーンをロードします。シナリ
オと添付ファイルは、追加/削除したり、順序や合格点を変更したり、開始/終了テキス
トを変更したりできます。


5.4.4 Add / Edit Sides
この機能は、ゲームにサイド(陣営)を追加したり、それらのプロバティを編集したりすることを可能にします。サイド(陣営)は、人間もしくはコンピューターが制御するでしょう。あるサイドと他のサイドの関係は、その姿勢(Posture)によって決定されます。また、各サイド(陣営)は、その挙動を支配するメカニズムの一部であるドクトリンを持っています。

Add:「Add」をクリックし、開いたボックスにサイド(陣営)の名前を入力します。新
しいサイド(陣営)がシナリオに追加されるでしょう。

Remove:サイド(陣営)を選択し「Remove」をクリックします。そのサイド(陣営)
の全てのユニットと任務が削除されます。

Rename:サイド(陣営)を選択して「Rename」をクリックし、開いたボックスに新し
い名前を入力します。サイド名が変更されるでしょう。

Briefing:選択したサイド(陣営)のブリーフィングを編集するためのウィンドウが開き
ます。

Postures:各々のサイド(陣営)が他のサイド(陣営)と、どのように相互作用するか
を決定します。選択肢は、Neutral(中立的)/Friendly(友好的)/Unfriendly(非友好
的)/Hostile(敵対的)です。サイド(陣営)を選択し、次に「Postures」(姿勢)をクリ
ックして、開いたボックスのドロップダウン・メニューから希望する姿勢を選択します。

Posture choices:
・Friendly:サイドはお互いに発砲せず、接触情報と航空施設を共有します。
・Neutral:サイドは互いに発砲せず、センサー情報を共有しません。
・Unfriendly:サイドは互いに発砲しませんが、哨戒任務中は迎撃します。彼らは互い
 に対して電子戦を行うことができます。
・Hostile:サイドはお互いに発砲し、お互いに対して電子戦を行うことができます。

Doctrine–RoE:サイドのデフォルト Doctrine/RoE/EMCON を設定します。全ての既
存/Lua 生成ユニットは、任務/スクリプト/手動選択で変更されない限り、これらの設
定を継承するでしょう。編集者は「Player Editable」チェックボックスをオフ(訳注:オ
ンでは?)にすることで、ゲーム・モードのプレイヤーがそれらを編集できるように設定
できます。

Side is Computer-Only:チェックされると、通常プレイ中のプレイヤーは、そのサイド
にアクセスできなくなります。一般的には、シナリオの OPFOR サイド(陣営)を指定す
るために使用されます。そのシナリオを ScenEdit 外でプレイできるようにするには、任務
とタスクを設定しなければならないでしょう。

Collective(Responsibility):チェックされると、あるサイドでの 1 ユニットのアクショ
ンが、そのサイド全体に反映するものとして扱われるでしょう。チェックされなければ、
そうならないでしょう。例えば、これがチェックされていて、敵としてマークされている
サイド A のユニットは、サイド A の全てが同じ方法でマークされる原因になるでしょう。
このチェックを外して、そのユニットを指定すると、その 1 つのユニットのみが変更され
るでしょう。

Can Auto-Track(Civilians):チェックされると、民間/商業ユニットは、「Awareness」
設定に関係なく、そのサイドから見えるものとして自動的に現れるでしょう。

Awareness:シナリオ内におけるサイド・レベルでのユニット認識を設定します。シナリ
オ作成者によって(この設定に関係なく)任意のユニットが自動的に検知/分類されるよ
うに設定されるかもしれないことに注意してください。
・Normal:全てのユニットは、適切なセンサーを使用して検知/分類されなければなり
 ません。
・Auto Side ID:全てのユニットは、検知されなければなりませんが、検知時にサイド(陣
 営)が識別されます。
・Auto Side and Unit ID:全てユニットは、検知されなければなりませんが、検知時に
 そのユニットのサイド(陣営)とユニット・タイプが提供されます。
・Omniscient:検知可能な全てを暴露する「God Mode」に似ています。
・Blind:何も暴露されません。

Proficiency Settings:サイド(陣営)のデフォルトの熟練度を設定します。「Novice」か
ら「Ace」まで 5 つの熟練度レベルがあって「Regular」がデフォルトの水準です。熟練度
レベルは、航空機の俊敏性に最も明白に影響します。「Novice」機は公称能力の 30%しかな
く、「Veteran」は正に理論値と同等で、「Ace」はそれを上回ることさえできます。
 航空機の俊敏性に加えて、熟練度は、ダメージ・コントロール/高度なアビオニクスな
しで低空飛行する能力/戦闘機動中の G に耐える能力/応答時間(高速で移動している航
空機やミサイルとの交戦に非常に役立ちます)/非誘導兵器の正確さにも影響します。
 熟練度は、本質的に主観的でありプレイヤー次第です。特定の国の特定の熟練度にプレ
イヤーを束縛することはありません。しかしながら、考えられる指針は以下の通りです:
・「Regular」は、デフォルトとして、そして他の全てが失敗したとき/シナリオ作成者
 が適切な選択肢を見つけられなかったときのバックアップとして用います。
・「Cadet」は、歴史的な実績が乏しい国/初陣ユニットに用います。
・「Novice」は、「Cadet」のさらに極端な解釈です。
・「Veteran」は、決定的な戦闘経験/優れた訓練を受けた国/部隊として用います。
・「Ace」は、「Novice」に対する「Cadet」と同様に、「Veteran」に対する極端な側と
して用います。
 個々のユニットの熟練度は、ユニットの右クリック・ダイアログ(セクション 4.1 を参照)
の「Scenario Editor」下の「Set unit proficiency」、もしくは「Game」メニューの「Order
of battle」(セクション 6.3.3 を参照)のどちらかを介して変更できます。

 歴史的注記:そのユニットの熟練度は、戦術スキルと運用スキルとの断絶を象徴してい
ます。熟練度は、小規模な戦闘を何とかして揺さぶることができますが、一方のサイド/
ユニットが明らかな優位性を持っているときは、(一般的に)重要性は低くなります。多く
の場合、資産を適切な場所に適切なタイミングで配置することが、それらの資産の正確な
性能よりも重要です。

Switch To:このドロップダウンは、エディタのビュー視点を、あなたが作成した各サイ
ド(陣営)に切り替えることを可能にします。


5.4.5 Edit Briefing
 この機能は、「Edit Briefing」ダイアログを呼び出します。これによりプレイヤーは、「Load
Scenario」ダイアログと「Briefing」ダイアログの中で各サイドに現れる「Side Briefing」
にテキスト/画像/リンクを追加することが可能になります。各サイド固有のブリーフィ
ングを追加/編集するためには、エディタの「Switch To」機能を使用してサイドを切り替
えなくてはなりません。
 ブリーフィングは、(アメリカ伝統の「five paragraph order」のような)実際の軍事文書
様式の正式なものでも、非公式なものでもかまいません。形式が何であれ、それらには以
下を含むべきでしょう:
・プレイヤーの指揮下にあるユニット。
・ 敵の指揮下にあるユニットの詳細な説明(「戦争の霧」(訳注:マクナマラの回顧録?)
 を思い出してください)。
・シナリオの目的とルール。

 ブリーフィングは、シナリオプレーヤーの基本的な指針を展開できるようにするべきでし
ょう。そうすれば、何をするべきか思いを巡らし、混乱してさまよう必要がなくなります
(目的が燃料貯蔵施設を攻撃することなら、プレイヤーは防空施設の攻撃に時間を浪費す
るべきではありません。彼らの資材が限られているならば、そのブリーフィングで、その
ことについて言及するべきです)。

5. シナリオ編集 5.4.6 ~ 5.4.10
5.4.6 Edit Scoring
このダイアログは、編集者が(「Victory Conditions」ダイアログに現れる)彼らのシナリオに対する採点評価を適用することを可能にします。得点は、「Event Editor」で「Scoring event」
を使用することで、ゲーム内で獲得または失われます。このダイアログは、採点を評価するために使用されます。使用するには:

1. 「Switch To」ダイアログで、採点を適用したいサイド(陣営)が選択されていること
  を確認します。
2. 「Scoring」ダイアログが開いたら、「Triumph」(大勝利)と「Disaster」(大惨事)フ
  ィールドに高い値と低い値を入力します。キャンペーン(「5.4.3. Campaigns」を参照)
  では、次のシナリオに進むために、設定された合格点に達する必要があることに注意し
  てください。
3. この数値が「Scoring event」の合計点と一致していることを確認してください。

注:総合的な採点は非常に微妙な問題です。多くのシナリオでは、「敵ユニット破壊で得点、
友軍ユニット喪失で失点」という単純な交換方式がうまく機能します。しかし、他の状況
では、これは適切ではありません。任務の目的が「特定の高価値目標を攻撃する」ことで
あったなら、それは単なる交換の爆発よりも優先されるべきです。極端な例では、目標を
攻撃するだけで成功と失敗の違いになり得ます。当てれば大勝利(Triumph)、外したら大
惨事(Disaster)です。

 ありがたいことに、この採点システムは、二つの対極の間により多くの差異をつけるこ
とを可能にします。目標に命中させたら+1,000 点/航空機を失ったら-100 点/「Minor
Victory」と「Average」の中間である 750 点のようなものは、少しばかりのゆとりを許し
ます。航空機 2 機の喪失と目標命中の交換は、シナリオ設計者によって価値あるものにな
ると判断されます。3 機の喪失は少々高くつきました。目標を外したら自動的に失敗と見な
されます。

 ユニットの相対的な価値は、シナリオ作成者によって検討されるべきです。そのユニッ
トが消耗品であると想定されたら、それらの損失に対するペナルティは、ほとんどなしに
するべきです。同様に、かけがえのないユニットは、シナリオ全体の自動的な敗北を当然
の結果としてもたらすことができます。期間は、前線ユニットの損失と考えられます。該
当サイドが多くの予備機を持っていて、補充の波があり、犠牲者に対する政治的に高い耐
性があれば、損失を被っても目標への攻撃を達成します。逆もまた然りです。

 採点は、それ自体が「歴史的に正確」ではなくとも、純粋にゲームプレイの都合で決定
されます。シナリオをバランスさせる方法が、片方のサイドの損失によるものや、撃破の
価値を不均衡な値にすることであっても、それは全く正当な理由です。

5.4.7 God Eye view(See All)
ゲーム内の全サイド(陣営)/全ユニットの全知的なビューを提供します。
 この設定は、シナリオのテスト中に「実際には何が起こっているのか」を編集者が確
認するのに役立ちます。このビューから通常のプレイヤー・ビューへの切り替えは、
優れたコントラストを提供するために使用されます。
 この設定は、編集者が「検知されていないが明示される必要がある」目標のための攻
撃任務を作成することも可能にします。
 各プレイヤー・サイドが(この機能で)常に見ているモノを「不正確なセンサーを通
して見るモノ」として(ゲームに)反映しないことがよくあることに留意してくださ
い。

Minefields:このドロップダウン・メニューは、編集者が機雷原を追加/削除することを可能にします。指定領域に機雷を敷設/追加するには:


1. 機雷を敷設したいサイド(陣営)に切り替えられていることを確認します。
2. 機雷を敷設したい領域を定義するために使用するリファレンス・ポイントを作成して選
  択します。
3. 「Create minefield in designated area」を選択すると「Add mines in designated area」
  ダイアログが起動します。
4. 並べたい機雷の型式と数量を選択します。投入する前に、水深と機雷が作動可能な深度
  パラメータを検討してください。これらは、そのダイアログの機雷名称の後の括弧内に
  あります。種々の型式の機雷は(基本的な係留接触地雷から致命的な上昇地雷に至るま
  で)損害度と掃海性の両方の点で大きく異なります。
5. 追加する準備ができたら「Add」ボタンを押します。機雷は、面積と水深に基づいてラ
  ンダムに分散配置されるでしょう。
  指定領域から機雷を除去するには:
1. そのリファレンス・ポイントを選択するか、機雷を除去したい領域を指示する新しいリ
  ファレンス・ポイントを作成して選択します。その機雷原全体を網羅していることを確
  認してください。
2. 「Minefields」ドロップダウン・メニューで「Remove mines from designated area」
  を選択します。


5.4.8 Weather
この機能は、編集者が気象と海況を操作することを可能にします。

このメニューを使用して、ゲームでの気象条件を操作します。単純にスケールをスライ
ドさせると、平均気温/降水量/雲(視程)/風/海況を操作できます。これらの設定は、
現在のところ全世界的です。
気象がゲーム内でユニットに与える影響:

Temperature:気温は幾つかのセンサーに影響しますが、主に赤外線センサーに影響し
ます。夜間、人工/機械的物体は、赤外線センサー上の背景に対してより明るく目立ちま
す。逆に日中(特に暑い地方で)は、IR センサーの有効距離は劇的に縮小します。画像セ
ンサーは、旧式な同種のセンサーよりも軽度の影響しか受けません。気温は、世界の地域
に依存していて、「平均」設定とは異なります。明らかに、赤道は北極圏よりもはるかに暖
かいです。

Rainfall:降雨は、視覚/IR/レーザーセンサーの全てに影響します。視程は元の距離の
1~5%にまで縮小する可能性があり、同様に IR センサーは小雨でさえひどく減衰させられ
ます(例えば、暴風雨では、Sidewinder の有効ロックオン距離が、機関砲の射程よりも短
くなることがあります)。

Cloud coverage:雲量は、視覚/IR センサーの照準線に影響します。通常「Light cloud」
は、高々度に散在する雲を意味します。航空機は、その雲底下に出ることで目標を視覚的
に捕捉し、LGB その他を照射することができます。「Thick cloud」は、全ての高度にわた
る厚い雲を意味します。LGB 誘導は、航空機が低高度まで降下しない限り困難/不可能で、
偵察も同様に劣化させられます。

Sea states:海況は、主に艦船の適合性(現在はモデル化されていません)とソナーの性
能に影響します。表層ダクトは、高波時には役に立たず、水面/水面近くのソナー範囲は
著しく減衰します。また、高波は、低空飛行をしている航空機の最低安全高度を上昇させ
ます。海況は、艦載砲の精度にも影響を及ぼします。特に、より軽く/より容易に持ち上
げられる舟艇で顕著です。


5.4.9 Scenario Features+Settings
 このダイアログは、シナリオのデフォルトのリアリズム設定を編集者が設定することを
可能にします。幾つかの機能はロックされていて、ロックを解除するには特定の DLC を所
有することを要求されます。
設定の選択は、チェックボックスを選択して、適用ボタンをクリックするだけです。

Detailed Gun Fire Control:有効にすると、(砲は射撃管制指揮装置の品質によって現実
的に影響される Ph と CEP 値を持っているので)センサーが妨害されたり無力化されたり
すると全く射撃できなくなるかもしれません。無効にすると、砲は指揮装置が誘導しなく
ても発砲でき、その精度はセンサーや気象制限の影響を受けません。

Unlimited Ordnance:有効にすると、航空機と艦船は、それらが配置された港や飛行場
で無限の兵器を持ちます。これが有効だと、そのマガジンに特定のミサイルの在庫がほと
んど無くとも、10 機の飛行中隊の全てに当該ミサイル兵装を実装することができます。

Aircraft Damage:有効にすると、航空機は命中弾を受けても即座には破壊されません。
彼らの生存可能性は、兵器(軽 AAA は正確な重 SAM よりもはるかに弱く、新型信管は旧
式よりも損害を与えるのに優れる)と、航空機(大きくて双発の重装甲な機体は撃墜が困
難)の両方に大きく依存します。損傷した航空機が基地に戻ることに成功したら、修理の
ためにダウンさせられるため、損傷していない機体よりも準備に時間がかかります。しば
しば、現在のシナリオ期間よりも長くなります。
無効にすると、航空機は何によっても一撃で撃墜されます。

Realistic Submarine Communications:有効にすると、潜望鏡深度より下で潜航してい
る潜水艦は、プレイヤーとの通信を切断するでしょう(「10.7 Comms disruption」を参照)。
彼らは、ゴースト化された「最後の確認地点」アイコンを右クリックして「Summon to
reestablish comms」を選択することで、復帰させることができます。
「Ok, you’d better come up now」という ELF 信号が送信され、(周辺海域に差し迫った
脅威が存在しなければ)その潜水艦はアンテナ深度に戻り、深く潜航している間に取得し
た全ての接触情報を共有します。

Effects Of Terrain Type:有効にすると、様々な地形タイプが、ユニットの動き/視認性
/爆風効果に対する抵抗力に影響を与えることを許します(詳細は「3.1. The Globe Display」
を参照)。無効にすると、全てのタイプの地形が同様に扱われます。

Communications Disruption:通信途絶を有効にします。「10.7 Comms Disruption and
Cyber Attacks」を参照してください。


5.4.10 Merge Scenarios

 これは、2 つのシナリオを 1 つに融合します。「Scenario #1」は、「Scenario #2」が追加
される「基盤」の役を務め、時間や気象のような基本的な背景特性が競合する場合には、
「Scenario #1」が使用されます。

 DB の一致許容誤差に対しては、「正確な DB オプション」(つまり、DB3000 v477)が理
想的です。他のものは非常に危険です。


5. シナリオ編集 5.5 ~ 5.5.3
Event Editor:「Event Editor」は、条件付き/ランダムなイベントをシナリオのタイム
ラインに導入することで、COMMAND の静的 AI と編集者のストーリー展開に対して、よ
り広範な変化を与えることができる強力なツールです。COMMAND での論理項イベントは、
トリガの結果として発生するアクションです。
 「Editor」ドロップダウンで「Event Editor」をクリックし、そのドロップダウンから
「Events」を選択します。これを行うと「Event Editor」ダイアログが「Event」ダイアロ
グを起動するでしょう。

入力済みの「Event」ダイアログ

「Events」ダイアログは、上部に作成された全イベントのリスト、底部に 3 つの機能ボタ
ンを持っています。

 イベント・リストは、各イベントの「説明(名称)」(Description)/「反復の可否」
(Repeatable)/「作動の可否」(Active)/「発生確率」(Probability)が表示されます。
これらの値は、そのイベントを作成したときに全て設定します。
機能ボタンは、以下の通りです:
・Create a new event:「Edit Event」ダイアログを起動します。機能については後述を
 参照してください。
・Edit selected:リストからイベントを選択してこのボタンを押すと、編集のための「Edit
 event」ダイアログで、そのイベントが開きます。
・Delete selected:イベントを選択してこのボタンを押すと、それが削除されます。

Creating an Event:前述したように、イベントはトリガの結果であるアクションです。
そこで、使用される各ダイアログを説明しながらイベントの作成を行います。
 最初に、「Edit Event」ダイアログを起動するために「Create new event」ボタンをクリ
ックします。このダイアログは、最上部にイベントの基本パラメータが、その下に特定の
トリガとアクションの項目欄があります。
 イベントはアクションとトリガから構成されるため、先ずはそれらを作成するのが最善
です。各項目欄の底部にある「Edit triggers」や「Edit actions」ボタンを押すことで、そ
れを行えます。また、「Event Editor」ドロップダウンから「Actions」や「Triggers」のど
ちらかを選択して、それらを個別に編集することもできます。必要なアクションやトリガ
が作成されたら、「Edit Event」ダイアログでイベントの作成を開始できます。


5.5.1 Actions
 「Event Actions」ダイアログをもたらす「Edit actions」ボタンをクリックして、アクシ
ョンを作成します。このダイアログは、最上部に作成された全アクションのリスト、最下
部に機能ボタンを持っています。
1. 新しいアクションを作成するには、最下部のドロップダウン・メニューでタイプを選択して「Create new action」ボタンを押すと「Edit Event」ダイアログが起動するでしょう。アクションの作成と、オプションやパラメータの変更が可能になります。全ての説明は、後述します。
2. 既存のアクションを編集するには、最上部のリストから対象を選択して「Edit selected」ボタンを押します。「Edit Action」ダイアログが開き、そのアクションのオプションやパラメータの変更が可能となります。
3. アクションを削除するには、最上部のリストで対象を選択して「Delete selected」ボタンを押します。既存のイベントで対象アクションを使用していたら、それも一緒に削除されるであろうことに留意してください。

アクションとは?
 アクションはトリガの結果であり、多くのトリガ・イベントで使用できるでしょう。
アクションを設定するには、「Editor」>「Event Editor」>「Actions」とクリックしま
す。既存の操作可能なアクションとオプションを一覧表示したウィンドウが開き、選択し
たアクションを作成/編集/削除できます。

アクションの種類:
Points:サイド(陣営)の総得点に得点を追加/削除することを可能にします。
使用するには:
・そのアクションの説明を「Description」に入力します(例:青軍に 100 ポイント)。
・その得点を受ける/失うサイド(陣営)を選択します。
・その得点の変更を追加します。正の数値は加算、負の数値は減算(例:-100)。

End Scenario:このアクションは、シナリオを終了します。この前にメッセージ・アク
ションを追加してプレイヤーに通知させることが推奨されます。

Teleport to Aria:リファレンス・ポイントで指定された定義領域内にユニットを瞬間移
動するために使用されます。これは、援軍の到着をシミュレートするために使用されます。
使用するには:
・そのユニットが瞬間移動させられる領域を指定するために、幾つかのリファレンス・
 ポイントを設置してください。それらを選択/有効化して、他のリファレンス・ポイ
 ントが選択解除されていることを確認します。そのユニットは、その領域内のランダ
 ムな地点に現れるであろうことを、それらの作成/選択の際に留意してください。
・「Event Editor」を起動して、アクションを追加します。
・説明を入力します(例えば、「第 1 小隊が空港に着陸」)。
・「Add points currently highlighted」をクリックして、瞬間移動領域を設定します。
・移動させたいユニットを選択します。青色で強調表示されていたら、それらが選択さ
 れています。
・「OK」ボタンをクリックします。

Message:ユーザ定義のコンテンツを含むポップアップ・メッセージを作成します。これ
らのメッセージをゲーム・ログの目立たない項目としてではなく「ポップアップ」として
見せるように、「Game」メニュー->「Game Options」>「Options」の「Message Log」
タブで「Special Message」の「Raise Pop-UP」オプションをオンにするよう、プレイヤー
に告げることを忘れないでください。
使用するには:
・そのメッセージの内容説明(「青軍、戦闘警報」のような)を入力します。
・それを見せるサイド(陣営)を選択するために、ドロップダウンを使用します。
・表示して欲しいメッセージを入力するために、テキスト・ボックスを使用します。
・完了したら「OK」ボタンをクリックします。

Change Mission Status:任務の有効/無効を設定します。このアクションは、「Mission
Editor」の「Mission status」フィールドで使用されるよう設計されています。その任務の
ステータス(Active/Inactive)が、シナリオ開始時にしておきたいステータスに設定して
あることを確認してください。
使用するには:
・そのアクションの内容説明(「青軍 AAW 哨戒を有効化」のような)を追加します。
・先ず「Side」ドロップダウンからサイド(陣営)を選択し、次に「Mission」ドロップ
 ダウンから任務を選択します。
・「New Status」ドロップダウンをクリックして、ステータスを選択します。
・「OK」をクリックします。

Lua:Lua スクリプトを有効にします。

(パッケージ化されたテンプレートが非プログラマ向けに用意されていますが)Lua スク
リプトは、シナリオに従ってアクション・コンソールに手作業で入力されなければなりま
せん。特定の Lua スクリプトに関する情報は、「5.3. Lua」を参照してください。


5.5.2 Special Actions
 特別アクションは Lua の入力を持っています。仕組み的には「通常の」Lua アクション
と同じですが、プレイヤーがキューに基づいて有効化できます。通常のゲーム・モードで
それらを有効化する方法については、「6.3.10. Special Actions」を参照してください。
 シナリオ作成者のための特別アクションは、2 つの形式があります:
機能的と戦術的です。「機能的」特別アクションは、シナリオのプレイヤーにサービスを提
供するために存在します。例えば、特別メッセージの再生/気象報告の配信/ユニットの
展開(展開された後の安全性は保証されません)などです。
 「戦術的」特別アクションは、「敵の SAM サイトを破壊するために反則的な使用を試み
る」とか「武器庫から追加ミサイルを要求する」とかです。「戦術的」特別アクションは、
ある種のバランス(例えば、あなたが援軍を得れば、対戦相手も得る)を持つか、プレイ
ヤーが(そのボタンを押しても不利益が無いことを知って)それらを常に選択することが
ないように「それをトリガするサイド(陣営)にとって残念な結末となる可能性を持った
結果」のどちらかを持つべきです。


5.5.3 Triggers
 トリガはイベントを開始します。トリガは、複数イベントの開始にも使用できます。た
だし、各イベントは個別に設定しなければなりません。トリガは、「Edit Trigger」ボタン
を押し、「Event Trigger」ダイアログを起動して作成します。
1. 新しいトリガを作成するには、底部のドロップダウン・メニューでトリガの種類を選択してか
ら、「Create new action」ボタンを押して「Edit Event Trigger」ダイアログを起動します。トリ
ガの作成と、オプション/パラメータの変更が可能となるでしょう。
2. 既存のトリガを編集するには、最上部のリストから対象を選択し、「Edit selected」を押します。「Edit Event Trigger」ダイアログが呼び出され、そのアクションのオプション/パラメータの変更が可能となります。
3. トリガを削除するには、最上部のリストから対象を選択し、「Delete selected」を押します。既存のイベントでそのトリガを使用していたら、それも一緒に削除されるであろうことに留意してください。

トリガの種類:
・Unit Destroyed:指定ユニットが破壊されたときトリガが発生します。
・Unit Damaged:指定ユニット/ユニット・クラスが損傷したときトリガが発生します
・Unit Enters Area:リファレンス・ポイントで定義された領域に指定ユニットが進入し
 たときトリガが発生します。時間枠を指定できるオプションが存在するため、トリガ
 を有効化するには、そのユニットはその時間枠内に指定領域に進入しなければなりま
 せん。
・Unit Remains In Area:指定ユニットが、リファレンス・ポイントで定義された領域
 内に、指定された時間だけ残留したときにトリガが発生します。指定ユニットが、何
 らかの理由でそのエリアを離れると、指定時間はリセットされます。
・Time:ゲーム時間が指定の時刻に達するとトリガが発生します。「Scenario is Loaded」
 と似ているけど全く同じではない効果として、そのシナリオ開始時刻の 1 秒後の時刻
 にイベントをトリガするような設定を実現できます(例えば、そのシナリオが UTC
 03:00:00 開始と設定されていたら、このトリガは 03:00:01 に設定されます)。
・Random Time:このトリガは、ユーザが設定した間隔内でランダムに発生します。
・Unit Is Detected:このトリガは、特定のユニットが特定のサイド(陣営)で検知され
 ることで発生します。オプションは、「全ての航空機/艦船」から「明確に識別された
 特定ユニット名」の範囲です。
・Side Points:このトリガは、定義されたサイド(陣営)の得点が、指定された得点数
 を「超えた」/「一致した」/「下回った」ときに発生します。
・Scenario is Loaded:このトリガは、そのシナリオがロードされた瞬間に発生します。
・Scenario Ends:このトリガは、そのシナリオが終了したときに発生します。
・Regular Time:このトリガは、設定された間隔ごとに起動します(ダイアログが開き、
 1 秒から 1 日まで何でも設定できます)。

ユニットに紐付けられたトリガ
「Unit Destroyed」/「Unit Damaged」/「Unit Enters Area」/「Unit Remains In Area」
トリガは、ユニット型式から特定ユニットまで階層的にユニットにリンクできます。
以下のタイプは、そのトリガを作成するときに設定されます:
・TARGET SIDE:そのトリガを生成するサイド(陣営)を指定します。
・TARGET TYPE:そのユニットのタイプを指定します。指定されたタイプのユニット
 のいずれかでトリガ基準が発生すると、トリガがアクティブになります。ユニット・
 タイプは次のとおりです。
 ・航空機
 ・水上艦
 ・潜水艦
 ・地上施設
 ・武器
 ・目標の型式(タイプ)「DDG」
 ・目標の級(クラス)「Arleigh Burke Class Destroyer」
 ・特定ユニット「USS Arleigh Burke」

領域に紐づけられたトリガ
 幾つかのトリガは、リファレンス・ポイントで定義された領域が紐付けられています。
この領域を定義するリファレンス・ポイントは、それらを使用するトリガの作成前に選択
されていなければなりません。領域定義に使用されるリファレンス・ポイントは、「Trigger
Edit」ダイアログ・ボックスで変更できます。


5. シナリオ編集 5.5.4 ~ 5.6
5.5.4 トリガの設定
 「Editor」>「Event Editor」>「Triggers」とクリックします。「Event Triggers」ダ
イアログ・ボックスが開き、既存のトリガと、トリガを作成/編集/削除するオプション
が一覧表示されます。このボックスの底部にあるプルダウン・リストを下方にスクロール
し、トリガの種類を選択して、「Create new trigger」をクリックします。「Edit Event Trigger」
ダイアログ・ボックスが表示されます。

注:リファレンス・ポイントによる定義領域を持つトリガは、そのトリガの作成時に、
それらを紐づけたリファレンス・ポイントが既に選択されているべきです。

Unit Destroyed:
1. このトリガの説明を入力します。
2. ドロップダウン・リストからサイド(陣営)と希望ユニットの設定を選択します。その
 後の利用可能な選択肢は、しばしばその上で選択されたものに依存するため、これらは
 上から順に行われるべきです。このトリガが全てのタイプに適用できるなら、その後の
 選択肢は「None」として残されるべきです。サブタイプやクラスの選択も同様です。

Unit Damaged:
1. このトリガの説明を入力します。
2. ドロップダウン・リストからサイド(陣営)と希望ユニットの設定を選択します。その
 後の利用可能な選択肢は、しばしばその上で選択されたものに依存するため、これらは
 上から順に行われるべきです。このトリガが全てのタイプに適用できるなら、その後の
 選択肢は「None」として残されるべきです。サブタイプやクラスの選択も同様です。

Unit Enters Area:
 領域を定義するリファレンス・ポイントが、「Event Triggers」ダイアログ・ボックスを
開く前に選択されているべきです。
1. このトリガの説明を入力します。
2. ドロップダウン・リストからサイド(陣営)と希望ユニットの設定を選択します。その
 後の利用可能な選択肢は、しばしばその上で選択されたものに依存するため、これらは
 上から順に行われるべきです。このトリガが全てのタイプに適用できるなら、その後の
 選択肢は「None」として残されるべきです。サブタイプやクラスの選択も同様です。
3. このトリガが発生できる「最も早い時刻」を指定します。指定されたユニットが、指定
 された「最も早い時刻」以前にその領域に進入してもトリガは作動しないでしょう。
4. このトリガが発生できる「最も遅い時刻」を指定します。指定されたユニットが、指定
 された「最も遅い時刻」以後にその領域に進入してもトリガは作動しないでしょう。
5. もしチェックされていたら、このトリガを「Unit Leaves Area」トリガに変更します。
6. このトリガに、正しいリファレンス・ポイントが割り当てられていることを確認します。
 リファレンス・ポイントは、トリガの作成後でも追加でき、この時点でリファレンス・
 ポイントの削除を行うこともできます。少なくとも 3 つのリファレンス・ポイントが常
 に残っていなければなりません。
7. 「OK」を選択してトリガを作成します。

Unit Remains In Area:
 領域を定義するリファレンス・ポイントが、「Event Triggers」ダイアログ・ボックスを
開く前に選択されているべきです。
1. このトリガの説明を入力します。
2. ドロップダウン・リストからサイド(陣営)と希望ユニットの設定を選択します。その
 後の利用可能な選択肢は、しばしばその上で選択されたものに依存するため、これらは
 上から順に行われるべきです。このトリガが全てのタイプに適用できるなら、その後の
 選択肢は「None」として残されるべきです。サブタイプやクラスの選択も同様です。
3. そのユニットが、その領域に留まらなければならない期間を指定します。そのユニット
 がそのエリアから出ると、タイマーがリセットされることに注意してください。
4. このトリガに正しいリファレンス・ポイントが割り当てられていることを確認します。
 リファレンス・ポイントは、トリガの作成後でも追加でき、この時点でリファレンス・
 ポイントの削除を行うこともできます。少なくとも 3 つのリファレンス・ポイントが常
 に残っていなければなりません。
5. 「OK]」選択してトリガを作成します。

Side Points:
 このトリガの説明を入力します。このトリガは、ゲームの中で勝利/敗北を設定するた
めに使用されるでしょう。
1. このトリガを適用するサイド(陣営)を選択します。
2. 点数を入力し、そのサイド(陣営)の累積点が指定点数を超えるか/等しくなるか/下
 回ったか、いずれの時点でトリガが発生させるかを選択します。
3. このトリガに正しいリファレンス・ポイントが割り当てられていることを確認します。
 リファレンス・ポイントは、トリガの作成後でも追加できますが、この時点でリファレ
 ンス・ポイントの削除を行うこともできます。少なくとも 3 つのリファレンス・ポイン
 トが常に残っていなければなりません。
4. 「OK」選択してトリガを作成します。

Time:
 このトリガの説明を入力します。このトリガが発生するべき日付と時刻を設定します。
このトリガは、ゲームの時計が指定された時間と合致したときに発生します。「OK」選択
してトリガを作成します。

Random Time:
 このトリガの説明を入力します。
1. トリガが発生すべき日数/時間の範囲を設定します。
2. 「Set Random Time」ボタンを押します。
3. 「OK」を選択してトリガの作成を終了します。


5.5.5 イベントの構築
 イベントが機能するために必要なアクションとトリガを完了したら、「Edit Event」ダイ
アログでイベント自体の作成を開始できます。
1. 「Description」フィールドにテキストを入力して、イベントに名前を付けます。
2. このイベントを繰り返したければ、「Event is repeatable」チェックボックスをオンに
 します。
3. 「Probability」フィールドに、イベントが発生する可能性を 1〜100 の数値で入力しま
 す。
4. 次に、最上部のトリガ・セクションに移動し、ドロップダウンから作成したトリガを選
 択し、その隣の「Add trigger」ボタンを押します。それが上のトリガ・リストに載る
 でしょう。
5. 次に、底部にある「Action」セクションに移動し、ドロップダウン・リストから作成し
 たアクションを選択し、「Add Action」ボタンを押します。選択したアクションがアク
 ション・リストに載るでしょう。
6. このアクション/トリガを編集したければ、それらが関連するセクションの「Edit
 Action」や「Edit Triggers」ボタンを押して、それらの編集ダイアログを起動します。
7. このトリガ/アクションを削除したければ、それらのリストでそれらを選択し、該当す
 るセクションの「Remove Selected」ボタンを押します。
8. 作業を保存するために、左側の「OK」ボタンを押して処理を完了します。あなたの新
 しいイベントが、イベント・ダイアログに現れるでしょう。


5.6 SBR(シナリオ・バッチの再構築)
 これは、Scenario Batch Rebuilder の機能にアクセスすることを可能にします。
Generate Template:そのシナリオの基本的な構成テンプレートを生成します。詳細は、
「8.8, Scenario Config Template Files」を参照してください。

Generate Delta Template:そのシナリオの高度なデルタ・テンプレートを生成します。
データベース更新時の深い再構築に不可欠です。

Apply SBR Script:既存の SBR スクリプトをそのシナリオに適用します。詳細は、「8.9.
Editing Scenario Config Files」を参照してください。



5. シナリオ編集 5.7
5.7 Unit Actions
これは、個々のユニットに関するアクションを扱うことを可能にします。

5.7.1 Add Unit
 この機能は、シナリオにユニットを追加することを可能にします。Ctrl+右クリック・ドロップダウン・メニューから呼び出すこともできます。
ユニットを追加するには:
・ユニットを追加したいサイド(陣営)が選択されていることを「Switch To」メニューで確認します。
・「Editor」ドロップダウンから「Add Unit」を選択し、そのユニットを配置したい地点をマップ上でクリックします。ユニットを配置したいと選択した地点が、そのタイプに適合した地形であることを確認してください(艦船は水上、建物は地上)。
・「Type」ドロップダウンを使用してタイプを選択します。オプションは、航空機/艦船/潜水艦/施設です。すると、リスト下部の選択リストが、選択したタイプに合致したものと切り替わります。
・サイド(陣営)は、設定するサイドになっているべきですが、このドロップダウンで
 も変更できます。この場でサイドを追加したければ、「Add / Edit Side」ダイアログを
 起動する「Edit sides…」ボタンをクリックします。
・「Name」フィールドは、デフォルトの文字列を削除して希望の文字列を入力すること
 で、そのユニットに名前を付けることを可能にします。
・追加するユニットの検索を支援するフィルタ・オプションがあります。
 ・「Class」:このフィールドに入力すると、入力内容に基づいて項目をフィルタし
  ます。
 ・「Country」:ドロップダウン・リストから国名を選択することで、国別にフィル
  タできます。
 ・「Hypothetical」:ドロップダウン・リストから 3 種目のいずれかを選択すること
  で、そのユニットが歴史的ユニットもしくは仮想ユニットと想定してフィルタで
  きます。
 ・名前によるソート(アルファベット順):「Platform」列のタイトル部分をクリッ
  クすることで、アルファベット順にソートできます。これは、ユニットを名前の
  アルファベット順(a~z または z~a)に並べます。
 ・国名によるソート(アルファベット順):「Country」列のタイトル部分をクリック
  することで、国名をアルファベット順にソートできます。これは、国名をアルフ
  ァベット順(A~Z または Z~A)に並べます。
 ・開始年によるフィルタ:「From」列のタイトル部分を選択すると、運用開始年で
  整理できます。
 ・終了年によるフィルタ:「Until」列のタイトル部分を選択すると、運用終了年で整
  理できます。

 追加したいユニットが見つかったら、それをクリックして選択し、「OK」ボタンを押し
ます。それが艦船か施設であれば、それはマップに追加されるでしょう。それが航空機で
あれば、搭載物を選択して「OK」をクリックしなければなりません。
このフィルタの数値は、単なる参照用で制限条項が含まれていません。結果として、プ
レイヤーは、「ありそうな」ものから「ありえない」ものまで、歴史上存在しないユニット
を簡単に追加できます(「冷戦シナリオ延長の 1990 年代半ば/「US」サイド/戦艦 Iowa」
あるいは「1981 年/「Bhutan」または「The Legendary Super Duper Force」サイド/
F-22」)。
 これはまた、(他国では使用されているが当事国のデータベース・リストには存在しない)
同じタイプのユニットを「代役」として使用することを可能にします。例えば、モザンビ
ークの MiG-21bis(執筆時点ではデータベースに含まれていない)をアンゴラのものによ
って置き換えることができます。


5.7.2 Add Satellite
 このメニューは、人工衛星をシナリオに追加することを可能にします。これは現在、自
動フィルタされていて、(設定した現在時刻に関連した)現在軌道上にある衛星だけを表示
します。

人工衛星を追加するには:
・それらを追加したいサイド(陣営)が選択されていることを確認し、「Editor」ドロップダウンから「Add Satellite」を選択すると、「Add Satellite」ダイアログが起動するでしょう。
・人工衛星をシナリオに追加するには、国/タイプ/モデルのドリルダウン・リストを操作して、追加したい人工衛星のチェックボックスを選択します。
・完了したら「Add Satellite」ボタンを押します。それが GUI に現れるでしょう。

人工衛星を削除するには:
 ゲーム・マップ上でユニットを選択し、それを削除するために D キーを押します。

5.7.3 Edit Aircraft (訳注:内容と整合させるため項番を追加)
 この機能は、「Edit Aircraft」ダイアログを呼び出して、航空機を収容できる何らかの施
設/グループに航空機を追加することを可能にします。左側には選択ユニットに現在収容
されている航空機の目録が表示され、右側には航空機の編集機能と候補リストが表示され
ます。

ユニット/グループに航空機を追加するには:
1. 航空機を追加するためにユニット/グループ/施設/空軍基地を選択して、「Editor」
 >「Unit actions」>「Edit Aircraft」を選択すると「Edit Aircraft」ダイアログが起
 動するでしょう。ユニットの収容量と滑走路長を考慮してください。このゲームは、可
 能な限り最良のフィルタを行いますが、常に当てはまるとは限らないハイブリッド・ユ
 ニットが存在します。
2. 「Add Units」ダイアログと同様に、クラス名/国名/航空機名/航空機の生産国/運
 用開始年/運用終了年でフィルタできます。
3. ユニット・リストでクリックすることで、希望する航空機を選択します。
4. 「Callsign」は、編集可能なテキスト・フィールドで、ユニットにニックネームを付け
 ることを可能にします。コールサインは、純粋に説明的なもの(例えば、「40th Fighter
 Regiment#1」「~#2」など・・・」)、あるいは、より気まぐれなニックネーム(例え
 ば、コールサイン「Tengu#1」「~#2」で呼称される F-15J のグループ)にできます。
 混乱を避けるために、(特に異なる基地からの活動であれば)2 つの「航空団」に同じ
 コールサインを使用するべきではありません。
5. 「How Many」は、追加したい航空機の数を入力します。
6. 完了したら「Add Selected」ボタンを押します。

グループ/ユニットからの航空機を削除するには:
1. 右側の現在の目録リストから削除したいユニットを選択します。そうすると、「Remove Selected」ボタンが現れることに注意してください。
2. 「Quantity」フィールドで削除したいユニットの数を設定し、「Apply」をクリックします。(訳注:残したい数になるのでは?)
3. 「Remove Selected」ボタンをクリックして、そのユニットを削除します


5.7.4 Edit Docked Boats (訳注:内容と整合させるため項番を追加)
 この機能は、それらをホストできる施設や艦艇に舟艇や潜航艇/UUV を追加することが
可能になります。「Edit Docked Boats」ダイアログを起動すると、左側には選択ユニット
に現在収容されているユニットの目録が表示され、右側には舟艇を追加するためのフィル
タと選択リストが表示されます。このリストは、適正基準内の(収容されることが可能な)
舟艇だけを表示するように、既にフィルタされています。

舟艇/潜航艇を追加するには:
1. 舟艇/潜航艇を収容したい艦船を選択し、「Editor」>「Unit actions」>「Edit Docked
 Boats」を選択します。「Edit Docked Boats」ダイアログが起動します。
2. 収容可能なユニットのリストを表示するために、タイプ名/クラス名/国名フィルタを
 使用します。
3. 候補リストで選択することで、希望するユニットを選択します。
4. 「How Many」フィールドに追加したい数を入力しまし。
5. それらを追加するために「Add Selected」ボタンをクリックします。右側にある現在の
 目録リストに現れるはずです。

舟艇/潜航艇を削除するには:
1. 右側にある現在の目録リストから削除したいユニットを選択します。そうすると、
 「Remove Selected」ボタンが表示されることに注意してください。
2. 「Quantity」フィールドに削除したいユニットの数を設定し、「Apply」をクリックし
 ます。(訳注:残したい数になるのでは?)
3. 「Remove Selected」ボタンをクリックして、そのユニットを削除します


5.7.5 Edit Cargo (訳注:内容と整合させるため項番を追加)
この機能は、適切なユニットに貨物を追加することを可能にします。

適切なユニットに貨物を積み込むには:
1. 貨物の収容能力を確認するために DB ビューアを確認します。貨物は、重量/面積/員
 数によって制限されます。巨大な LST や Il-76 は、C-130 や小型舟艇ではできないもの
 を収容できます。「Edit Cargo」は空軍基地でも使用されます。
2. そのユニットをクリックして、「Editor」>「Unit Actions」>「Edit Cargo」と移動し
 ます。
3. 追加する可搬地上ユニットを選択して、左下端に移動します。ユニット数を決定するた
 めに数値を入力して「Add」を押します。
4. この変更を保存するために、右下端の「OK」を押します。
5. 「Cargo」ボタンが、(画面右端の)ユニット・サイドバーに現れるでしょう。これをク
 リックすると、親ユニットに予備容量として残っている重量/面積/員数の容量が明ら
 かになります。
6. 必要に応じて繰り返します。
7. 航空貨物では、適切な貨物を空軍基地に追加することと、(必要に応じて)個々の航空
 機が必要とする特定貨物を搭載することの両方を確認してください。


5.7.6 Add Others
Copy Unit:既存のユニットを選択してホットキー「C」を押し、(選択ユニットのコピー
を配置するために)マップ上をクリックすることで、同じタイプと搭載物の多数のユニッ
トが配置されるでしょう。

Clone Unit:「Copy Unit」と同様ですが、指定ユニットのより正確な「クローン」を作
成するために Shift+C が使用されます。

Move Unit:マップ上でユニットを移動するには、ユニットを選択し、ホットキー「M」
を押してから、新しく希望するユニットの場所をマップ上でクリックします。

Rename Unit:これを選択するか、ユニット選択後に「R」を押すと、ユニットの名前を
変更できるダイアログが開きます。

Delete Unit:ユニット/グループを選択し、「DEL」キーを押します。

Set Fuel QTY and Airborne Time:航空ユニットでアクセス可能です。これは、シナリ
オ開始時の燃料残量と(クイック・ターンアラウンド計算などのための)飛行時間の設定
を可能にします。現在の高度での最適量+予備 10%を設定する「Automatically adjust fuel」
オプションをチェックできます。

Unit is auto-delectable:チェックされていると、そのユニットは、センサーの範囲内に
いなくても発見されます。これは通常、移動ユニットではデフォルトでオフに、建物など
の固定ユニットではオンになっています。

Set Orientation:ユニットの向きを調整することを可能にします。これは、Patriot ミサ
イル砲兵中隊のレーダーのような「制限されたアーク」を持つセンサーを備えた地上ユニ
ットにとって重要です。使用するには、望みの方位角に合わせるためにスライド・バーを
動かすだけです。

Hold Position:選択した地上ユニットに、現在位置に停止して留まるよう指示します。

Remove All Units(of this side):現在のサイドの全ユニットを削除します。元に戻すこ
とはできないので注意してください。

Remove All Deleted(of this side):現在のサイドから見える全接触を削除します。実際
のユニットは削除されません。その接触情報だけです。

Scenario Attachments::これは、シナリオに添付されるオーバーレイ/Lua スクリプト
/ローカル・ビデオ/ローカル・サウンドのインストールや削除を可能にします。この添
付ファイルは、「ScenEdit_UseAttachment」Lua スクリプトを介して使用されます。

Publish Scenario to Steam Workshop:当たり前ですが、Steam 版の COMMAND での
みアクセス可能です。これは、シナリオを「Steam Workshop」に配置することを可能にし
ます。そのプロセスは非常に簡単です。
・ScenEdit モードで、望みのシナリオを開き、満足な状態であることを確認します。
・「Editor」ドロップダウン・メニューから「Publish Scenario to Steam Workshop」
 オプションを選択します。
・「Select Preview Image」を介して外部のプレビュー画像を読み込むか、「Use
 Screenshot」を介して現在のカメラのゲーム内スクリーンショットを使用できます。
・プレビュー画像が決定されたら、「Publish New Item」を押すだけで、そのシナリオは
 アップロードされるでしょう。
 Steam 版を持つ他のプレイヤーが「COMMAND Steam Workshop」にアクセスし、こ
 のシナリオを見つけて、「Subscribe」ボタンを押すことで、このシナリオを取得できます。
 ダウンロード/アップデートが行われ、次に Steam 版 COMMAND が起動されると、簡単
 にアクセスできるように、そのシナリオが「Scenario Load」ダイアログの特別なタブに現
 れるでしょう(「2.2.1. Starting COMMAND」を参照)。

Update Existing Workshop Item:このボタンを押すことで、公開されたシナリオが更新
/変更されます。変更されたシナリオは、全てに購読者に送信されるでしょう。

Package Scenario For Distribution:これは、エンド・ユーザが簡単に識別してロード
できるように、シナリオと全ての選択済み添付ファイルを 1つの zip ファイルにまとめます。


5. シナリオ編集 5.8
5.8 Import / Export Units
 ユニットのインポート/エクスポート機能は、ゲームで最も強力なツールの 1 つです。。
選択したユニット/グループをファイルに保存/エクスポートし、後で他のシナリオにイ
ンポートしたり、他の編集物と共有したりできます。
我々は、これらのファイルを既に数千個用意しているので、多くの空軍基地/防空シス
テム/歴史的な戦闘部隊は実際にそこに存在します。時間と労力を節約できます。

選択したユニット/グループをファイルに保存(インポートファイルの作成)
1. 保存したいユニットを選択するか、複数ユニット/グループをドラッグ選択し、それらが強調表示されたら、次に「 Editor 」 > 「 Import / Export Units」ドロップダウン か ら 「 Save selected units/groups to a file」を選択します。これは、「Export units/groups to a file」ダイアログを起動するでしょう。
2. 必要に応じて、名前/有効期限/有効期限/メモの各テキスト・フィールドに入力します。
3. 「Save」ボタンを押して「Save AS」ダイアログを起動します。そのファイルに意味のあるテキスト名を付け、「Save」ボタンを押します。デフォルトでは、「.inst」ファイル拡張子が付けられ、COMMAND ディ レ ク ト リ の「Import/export」フォルダに保存されるでしょう。


ファイルからユニット/グループを読み込む(インポート)
「Editor」>「Import / Export Units」ドロップダウンから「Load units/groups from file」を選択すると、「Load Group(s) from File」ダイアログが起動するでしょう。
左側部分は、「Import/export」ディレクトリ内の全てのフォルダとファイルの階層リストです。
右側部分は、ファイル作成時に入力した情報と全てのグループ構成要素のリストを表示します。

シナリオにユニットを追加するには:
・先ず、左側のインポート・リストから追加したいユニット/グループを見つけます。
 フォルダ内のファイルを開示するために、リスト項目の隣にある+記号をクリックし
 てそれを開きます。
・そのインポートを使用中のデータベースと一致させなければなりません。私達は、冷
 戦時のデータベース・ファイルを内包した全てのフォルダを CWDB としてマークし、
 命名しました。その他は全て DB3k ファイルです。
・同時に、重複にも注意しなければなりません。1967 年の SAM 陣地ファイルの作成者
 が 1973 年の SAM 陣地ファイルの作成にそれを使用している能性は高く、あなたがこ
 の両方を追加すると重複キーのエラー・メッセージを受け取るでしょう。何らかの理
 由でこれが避けられなければ、「OK」をクリックするだけで複製はスキップされるで
 しょう。
・次に、インポートしたいファイルの隣にある空のチェックボックスを選択することで
 印を付けます。フォルダ内の全てを選択したければ、配下の全フォルダ/ファイルを
 選択するために、その隣にある空のチェックボックスを選択します。
・インポートするには、(選択サイド(陣営)のためのユニットを UI 上に取り込むため
 の)「Load selected installation」ボタンをクリックします。
・それらを削除するには、(ユニット/グループを追加したいときと同様に)ドラッグ選
 択して削除します。

Lua Script Console:テストのため、あるいはシナリオ作成のために、Lua スクリプトを
入力/実行できるコンソールを開きます(例えば、特定のユニットを非常に特殊な位置に
配置するために「ScenEdit_Addunit」を使用するとか)。可読性を向上させるために、種々
の部品が色分けされています。

既存の「.lua」ファイルは、「file / open」キーを使用してコンソールにロードできます。


6. ドロップダウン・メニュー 6.1 ~ 6.3.9
 COMMAND のメニューとゲーム・コントロールは、UI の最上部の境界にあります。
 メニューは、標準のドロップダウン・ダイアログです。一度のクリックでアクティブにされてドロップダウン・メニューの選択肢が表示されるので、アクティブにしたい項目をクリックします。これらの機能の多くを呼び出すためのホットキーが多数あり、同様に「Help」メニュー項目をクリックすることで調べられます。このマニュアルの最後に、全てのホットキーのリストがあります。


6.1 File
 「File」メニューは、「Start」メニューと同様に、様々なゲーム・モードへのアクセスを制御します。
・Start Menu:これは、「Start」メニューに戻ります。
・Create New Blank Scenario:これは、ScenEdit モードを起動し、サイド(陣営)やユニット
 のない新しい空白のシナリオを作成します。
・Load:これは、既存のシナリオを開きます。現在のシナリオが通常のプレイ・モードであ
 れば、シナリオは通常モードで開かれるでしょう。現在のシナリオ/マップがScenEdit
 モードであれば、開かれるシナリオも同様になるでしょう。
・Load recent:これは、最近ロードされたシナリオのリストを開きます。便利に再アクセスで
 きます。
・Save:これは、現在のシナリオを保存します。
・Save As:これは、現在のシナリオを異なる名前のもとで保存できます。
・Exit:これは、COMMAND を終了します。


6.2 View
 「View」ドロップダウン・メニューは、マップ表示と特定の表示オプションを制御します。
・Toggle Full Screen/Windowed:これは、マップを全画面からウィンドウ・モードに切り替え
 ます。COMMAND のセッションを越えて永続的に残るため、全画面モードで終了すると、
 次回のマップは全画面モードで開かれるでしょう。逆も同様です。
・Zoom In/Out:これらのオプションは、マップをズーム・イン/アウトします。デフォルト
 は(マップの)中心に対してですが、「Game Options」の「Zoom to mouse cursor」
 (マウス・カーソルに対してズーム)で変更できます。

異なるマップ・レイヤ・オプションを通して見たアイスランド

・Pan Map:これらは、4 つのコンパス方向のいずれかにマップをパンします。
・Select Previous/Next Unit:これは、シナリオ内で現在強調表示されているユニットの前/次
 のユニットを選択します。
・Range/Bearing Tool:これは、カーソルを変更します。マップをクリックして、
 次にマウス・カーソルを動かします。1 本の線分が描画され、そのカーソルの横に、最初に
 クリックした地点からの距離(海里)と方位(度)が示されるでしょう。
・Message Log in Separate Window:これは、メッセージ・ログを画面上のデフォルト位置から
 別のウィンドウに移動します。
・Map Lat/Long Grid:その増加量をズーム・レベルに調整した緯度/経度のレイヤを表示しま
 す。
・Sentinel-2;高解像度のマップ・レイヤ。デフォルトで有効。
・BMNG Layer:有効にすると、世界の衛星地形画像が示されます。無効にすると、マップは
 黄色と黒色の網目として現わされます。
・Relief Layer:標高を上手く表示する派手なレイヤを有効にします。これは、地形を遮蔽と
 する攻撃のプロットのために非常に役立ちます。
・Borders + Coastline:黄色の境界線と海岸線レイヤを有効/無効にします。国境線と海岸線
 のレイヤは年ごとに修正され、冷戦中と冷戦後の世界の多くの国境変更を反映しています。
 1991 年以降、ユーゴスラビアとソ連は崩壊して後継国になり、ドイツは統合しました。
・Stamen-- Terrain:より詳細な地形マップ画像を集約したレイヤを追加します。
・Stamen --Roads + Cities:「Stamen-Terrain」に類似した、詳細な道路と都市だけが強調
 されています。
・Land Cover:様々な種類の地形を詳細に表示します。
 詳細については「4.1 The Globe Display」を参照してください。
・Custom Layers:これは、オーバーレイを追加/削除します。
・Placenames:これは、マップ上の国や都市の名前を追加/削除します。
・Day + Night Lighting:有効にすると、マップは(ローカルの)日中の領域は明るく照らされ、
 夜の領域は暗い影になるでしょう。無効にすると、たとえ何時でもマップは同じ状態のまま
 になるでしょう。
・3D View:Tacview がインストールされ有効にされていたら(「10.8、Tacview」を参照)、
 これは Tacview で現在のシナリオを 3D 化したものを含むウィンドウを作成します。
 Tacview は、現在、Command で「God's Eye Mode」が有効にされているのと同様に、
 全サイド(陣営)の全ユニットを描画するであろうことに注意してください。


6.3 Game
 「Game」ドロップダウン・メニューで「Game Options」タブを押すと、以下のタブのある「Game Options」メニューが開きます。

6.3.1 Start / Stop
 「Game」メニューの下のこのオプションは、シミュレーションが実行中か一時停止中かで異なります。実行中なら一時停止機能となるでしょう。逆もまた同様です。

6.3.2 Time Compression
 これらのオプションは、時間圧縮(シナリオ実行速度)を増加/減少/リセットします。+は時間圧縮を増やし(全てが早く動く)、-は減らします。Enter を押すと、デフォルトの(そして最も遅い)1 秒/実時間の速度に戻ります。

6.3.3 Order of Battle(OoB)
 このダイアログは、シナリオ内のユニットのマスターリストであり、3 つの主要なタブで構成されています。
ウィンドウを開いたときに最初に表示されるのは「Units by Group」です。これは、現在のプレイヤー陣営(サイド)の全ユニットのリストで、グループで分類され、熟練度に応じて色分けされています。
グループ(飛行中の航空機から海上/地上グループ、複数ユニットの空軍基地まで)は、収納/展開されることで、それらの構成要素/収容ユニットを表示/非表示できます。
このウィンドウは、ユニットが破壊されたり、グループが変更されたり、ステータスが他の状態に変わると更新されるので、「リマインダー」として大画面/複数モニター構成で役に立ちます。
 任意のユニットをクリックすると、カメラがマップ上のその場所に移動します。そのユニットが他のユニットに収容されていたら、カメラはそこに移動します。例えば、USS Nimitz に駐機中の航空機がクリックされると、カメラはこの空母に移動します。


 2 番目のウィンドウ/オプションは、「Units By Mission/Task」タブです。これは、現在割り当てられている任務に沿ってソートされた、同じ(任務の)ユニットを持っています。未割り当てのユニットは、このウィンドウに現れません。









 3 番目は「Contacts」タブです。これは、該当サイド(陣営)に属していない、現在見つかっている全ての接触と、それらの姿勢と状態を(色分けして)表示します。友軍ユニットと同様、それらの名前をクリックすると、カメラが接触に移動するでしょう。ウィンドウ内の情報は、利用可能なデータで大きく変わります。
正体不明の水上艦の接触は「Skunk #_」として現れるでしょう。正確に識別された接触は「TAKR Admiral Kuznetsov, unfriendly, no damage, 4 Yak-141 Freestyles spotted hosted [on the flight deck]」のようになるでしょう。

 「Order of Battle」画面の底部には、現在のタブに関係なく、3 つのアイテムがあります。
1 つ目は、入力した用語を含む全てを(タブに関係なく)強調表示する検索機能です。
2 つ目は、左下隅にあって、プレイヤー陣営(サイド)のデフォルト熟練度の設定です。
3 つ目は、ScenEdit だけでアクセス可能で、強調表示されたユニットの熟練度を変更する
ことが可能です。これは、サイド(陣営)全体を変更したり一度に 1 ユニットずつ変更したりすることなく、多量の熟練度の変更を可能にします。これは、収容されている航空機の熟練度を変更するための最良の方法です。


6.3.4 Database Viewer
 このダイアログは、現在選択されているデータベース(例えば、DB3000 Build 478)内の全てのユニットを表示します。
 表示するには、「Type」と、右側に現れるリストからユニットを選択します。ユニット情報が下部に表示されます。これは、名前/国籍/実ユニット対仮想ユニットの位置付けでフィルタを行って結果を表示することもできます。
 このフィルタは組み合わせることができます。例として、「F-14」と入力すると、アメリカ/イラン両軍の Tomcat 派生型の全てが結果として表示されるでしょう。「F-14」の入力後、リストから「United States」か「Iran」を選択すると、特定の国のものだけが示されます。「United States」が選択された状態で、「Show Hypothetical Platforms Only」(仮想プラットフォームだけを示せ)に進むと、現実には就役しなかった AST-21 Super Tomcatのようなアップグレード提案へと、さらに絞り込まれるでしょう。「Iran」が選択された状態では、この国のデータベースには(その後の)F-14 が無いため、「仮想だけ」に進むと空白の表示を得るだけです。
 「Country」フィルタをリセットするには、「Country」リストの一番上にある「None」を選択します。「Hypothetical」フィルタをリセットするには、「Show all platforms, both real-life and hypothetical」を選択します。「Name」フィルタをリセットするには、現在の名前を削除するだけです。
 「Database Viewer」の「Weapons」セクションは、「Real」(現実)と「Hypothetical」(仮想)ユニットに分割されていますが、国別にはソートされていません。これには、武器の射程距離/特徴/誘導システム/性能の情報が含まれています。「Weapons」セクションの各ページの底部には、それを搭載する全てのプラットフォームのリストがあります。
これは、武器の種類によってかなり異なります。
例えば、AIM-54C Phoenix は、アメリカの F-14 Tomcat の幾つかの派生型にのみ搭載され、このミサイルの Fakour-90 バージョンは、イランの Tomcat の 1 派生型にのみ搭載されます。対照的に、基本的な Mk82 500 ポンド爆弾は、多くの国家の数え切れない航空機に搭載されます。
 この表示は、「ゲーム内において、特定の目標に対して、ユニットと武器がどのように使用されるべきか」についての良い判断を下す手助けをしてくれるので重要です。射程距離/武器やセンサーの特性/損害ポイントの値に注意してください。
 OODA Cycle:ユニットの OODA(観察/仮説構築/意思決定/実行)サイクルは、変化している状況(特に危険な状況)に反応できる早さを決定します。機械的要因(ユニットの自動化の精巧さを象徴)と人的要因(乗員のスキルを象徴)の両方で決定されます。例えば、ユニットが(狙いを定めるために)敵を視認/検知したとしても、それと実際に交戦するより前に、OODA の「時計」が指定された開始時間からゼロまで刻まれなければなりません。全てが手動で操作される古い未熟なユニットの OODA サイクルは、初心者ユニットの 60 秒からエース・ユニットの 24 秒までの範囲となるでしょう。他の極端な例
では、超自動化された未来的な軍艦は、初心者の 10 秒からエースの 4 秒までの OODA サイクルを持つでしょう。

Agility:航空機の俊敏性は、旋回半径と攻撃回避能力を決定します。
・<=1:初期のジェット機、あるいは低速の支援航空機(E-3/A-50/C-5/C-130 など)。
・1.5~2.5:1950 年代の戦闘機、高性能爆撃機(B-1/Tu-160)、中型攻撃機(Su-24/F-111
 /A-6)
・3~3.5:第 3 世代戦闘機。(MiG-21/F-4)
・4~4.9:第 4 世代戦闘機(F-14/MiG-29/F-16/Mirage 2000)
・5+:第 5 世代戦闘機(F-22/Su-57/Eurofighter)
同じ「名称」を持つユニットが、異なる俊敏性(Agility)値を持てることに注意してください。1 つの例は F-14 で、その俊敏性は、基本となる F-14A 型での 4 から、より良いエンジンで改良された F-14B/F-14D 型での 4.5 に増加しています。


6.3.5 Browse Scenario Platforms
 このダイアログは、ユーザが起動したシナリオで使用されている全てのユニット種の確認を可能にします。サイド(陣営)でフィルタでき、リストはプラットフォームの種類で整理されます。ユニット名をダブルクリックすると、ユニット情報を確認できる「Platform」表示が起動するでしょう。


6.3.6 Scenario Description
 このダイアログは、現在ロードされているシナリオの説明文が表示されます。この説明は、メニューかシナリオ開始時に現れたものと同じです。


6.3.7 Side Briefing
 このダイアログは、現在選択中のサイド(陣営)のブリーフィングを表示します。


6.3.8 Side Doctrine, EMCON, WRA
 このダイアログは、あなたのサイド(陣営)の交戦規則(RoE)設定を調整できます。交戦規則設定は、COMMAND 内では階層的で、それらを任務/グループ/ユニットへと順次落とし込むために、ここで最高位プレイヤーとして設定するでしょう。
 交戦規則(Doctrine and Rules of Engagement)は、シナリオ内で、他のプラットフォームに対するプラットフォームの挙動や姿勢を管理します。シナリオ設計者は、初期のDoctrine と RoE を設定し、プレイヤーがこれらの 1 つ/全てを編集できるようにするかもしれません。Doctrine と ROE は、「Unit Information」ボックスの「Doctrine and ROE」ボタンをクリックすることで確認することができます。
 詳細については、「Buttons and Windows」下の「Unit and Group Doctrine」を参照してください。


6.3.9 EMCON タブ
 EMCON は、そのプラットフォームの「Emissions Condition」(放射状態)です。詳細については、「Buttons and Windows」下の「Unit and Group Doctrine」を参照してください。
 WRA タブ:これは、サイド(陣営)全体の武器使用権限(3.3.12、「Doctrine」を参照)を制御します。したがって、そのサイドで使用される全ての武器が表示されるでしょう。
 Withdraw and Redeploy:これは、サイド(陣営)全体の撤退/再展開(「3.3.12 Doctrine」を参照)設定を制御します。

6. ドロップダウン・メニュー 6.3.10 ~ 6.3.14
6.3.10 Special Actions
 幾つかのシナリオは、プレイヤーが自由にアクティブ化を選択できる特別アクションを持っているかもしれません。これを選択すると、(存在すれば)そのシナリオが持つ特別アクションを含むウィンドウが開きます。特別アクションは、マイナー/メジャー/ハイリスク/ローリスクにすることができ、1 ユニットの増援から姿勢の変更まで、何でも含めることができます。それらは他のイベントのように、反復させたり 1 回限りにしたりもできます。
 事例:増援の呼び出しは、そのプレイヤーにより多くのユニットを提供するかもしれませんが、それらに対抗するために敵はより多くの予備部隊を彼らの故郷から移動させます。あまり特別ではないアクションとしては、潜水艦の通信ブイを上げるとか、天気予報を受信するとかのようなものがあります。シナリオ・デザイナ/エディタとして追加する方法については、「5.5.2 Special Actions」を参照してください。



Satellite Pass Predictions(衛星通過予測)
この選択は、マップ上をクリックすると呼び出されます。マップ上の地点が選択されると、シナリオ内の衛星がその地点に到達であろう概算時間(「Enters coverage at」列)と、そこに滞在するであろう時間の長さ(「Dwell time」列)を計算します。シナリオ内の全てのサイド(陣営)の衛星は、友軍でも敵軍でも表示されます。
いつ衛星が頭上を通過するかを学ぶことと対抗策をとることは、冷戦を通じて充分に実践された技術でした。このツールは、COMMAND でそれが実践されることを可能にします。


6.3.11 Recorder
 この選択は、ゲームの「Replay Viewer」を起動します。COMMAND は、ゲーム内録画機能と、その録画の任意の場所にジャンプしてプレイする機能を持っています。
使い方:
UI の最上部にある赤色の録画ボタンをクリックすることで、いつでも録画を開始/停止できます。録画を行うと、あなたの COMMAND ディレクトリの「Recordings」ディレクトリに「.rec」ファイルとして保存されます。
 これらのファイルは巨大で、非常に長い名前が付けられており、現時点では他の形式に変換できません。この機能をしばしば使用するなら、最善の方法は、このファイルを.rec拡張子を保持したまま意味のある何かに名前変更するために、このフォルダを操作することです。この巨大ファイルはもちろん、このディレクトリも追い出したくなるでしょう。
 任意の録画を表示して管理するために、「Game」ドロップダウン・メニューで「Recorder」を選択することでビューアを起動できます。
 「Replay Viewer」機能は、他の動画プレイヤーの制御と非常に似ています。「Load」と「Load most recent」機能を使用して録画されたビデオを引き出します。全てのビデオ機能ボタンとスライダを使用して、そのビデオの見たい場所に移動します。再生したかったら、単にビューアを閉じて再生を続行します。


6.3.12 Message Log
 このメニュー項目の選択は、プレイヤーにメッセージ・ログに関した 2 つの機能(「Clear」
と「Print to File」)を提供するドロップダウンを提供します。
 Clear:この機能は、現在選択中のサイド(陣営)のメッセージ・ログをクリアします。これは、シナリオ編集者にとって(「God’s Eye View」モードで)編集中に出現した何らかのメッセージのクリアのために役に立ちます。シナリオ作成者は、最終バージョンが保存され、一般消費者に向けてリリースされる前に、メッセージ・ログをクリアするべきです。
 Print to File:この関数は、メッセージ・ログの内容を COMMAND ディレクトリのAALog.Txt ファイルに書き込みます。これは、ゲーム手順をアクション後に分析するのに役立ちます。


6.3.13 Losses + Expenditures

 このメニュー項目は、シナリオの全てのサイド(陣営)の損失と武器消費を表示する「Losses and Expenditure」ダイアログを起動します。









6.3.14 Scoring

このメニュー項目を選択すると、プレイヤーのスコアを表示します。幾つかのシナリオでは、意図的または省略によってスコアリングが有効になっていないことに注意してください。
 このダイアログは、「Evaluation, a Losses and Expenditures」(評価/損失/消費)タブ、「Scoring Log」タブ、「Scoring Graph」タブを含みます。
「Player Evaluation」タブは、スコア情報を表示します。底部には、プレイヤーが現在実行中のシナリオを終了できる「Quit scenario」ボタンがあります。ゲージの赤色は「敗北」の程度を意味し、灰色は「平均」を意味し、青色は「勝利」の程度を意味します。
「Losses and Expenditures」([損失と消費]タブは、シナリオの全てのサイド(陣営)のユニット損失と武器消費を表示します。




 「Scoring」タブは、スコアの良し悪しの変化を図解しています。プレイヤーが、戦闘の混乱で気付かないうちに採点イベントが発生したかを確認するのに役立ちます。
 このスコア・グラフは、プレイヤーのサイド(陣営)のスコア変化を経時的に示します。特定の場所にカーソルを合わせると、変更内容とその理由を表示します。



6. ドロップダウン・メニュー 6.4
6.4 Game Options ウィンドウ

6.4.1 General
・Use Autosave:COMMAND は、XXunit timeXX 毎に「/ scenarios」ディレクトリに
 「Autosave.Scen」として保存されます。低性能コンピューターで過負荷とならない限り、
 これが使用されるべきです。
・Message log in separate window:これは、画面に重ね置きされたメッセージ・ログをデフ
 ォルト位置から別ウィンドウに移します。
・Show altitude in Feet:これは、ユニットの高度表示をメートルからフィートに変更します。
・Map zoom on mouse cursor:有効にすると、マップがマウス・カーソルに向かってズーム・
 インするでしょう。無効にすると、画面中央に向かってズーム・インします。
・Hi-fidelity mode(in real time only):有効にすると、COMMAND は「高忠実度モード」を
 使用して、最低時間圧縮設定でのスムーズな移動を可能にするでしょう。
 (訳注:見当たらない)
・Display unit status image:有効にすると、適切な画像がデータベース・フォルダにあれば、
 ユニットのステータス・バーは、(プレイヤー・サイド(陣営)で、明確に識別された接触
 であれば)該当ユニットのサムネイル画像を表示するでしょう。無効にすると、その画像は
 現れないでしょう。
・Allow switching to High-Performance power scheme:これは、(より多くの電力を使用する
 のであれば)COMMAND が、そのコンピューターを高性能電源システムに切り替えることを
 可能にします。
・Show ‘Game Speed’ button on toolbar in main window:これは、ツールバー上の赤色ボタン
 という形で「Game Speed」機能タブ(以降を参照)へのショートカットを提供します。
・Log debug information to file:これは、デバッグ情報を記録します。詳細なバグ・レポート
 が必要とされたら役に立つでしょう。
・DPI Scaling:これは、DPI スケーリングをコンピューターの内部デフォルトか、
 125%スケーリングの固定「フォント」のどちらかに変更します。
 (訳注:見当たらない。一番欲しい機能なのだが)
・Fine-grained navigation, max distance:この「詳細なナビゲーション、最大距離、閾値」
 は、陸地に接近する艦船の設定を変更します。
・Extra memory protection:これは、必要であれば、コンピューターに追加のメモリ保護を
 提供します。


6.4.2 Map Display
・Sonobuoy Visibility:これは、ソノブイを通常ユニットとして同じ強度で表示するか、
 「ゴースト化」して透明で薄い表現にするか、まったく表現されないようにします。
・Reference Point Visibility:これは、リファレンス・ポイントをデフォルトの大きさで表現
 するか、より小さく表現するか、非表示にします。
・Map Cursor Databox Visibility:これは、黒色のデータボックスをマウス・カーソルの隣に
 表現するか、画面底部にするか、まったく見えなくします。
・Map Symbols:これは、マップ上のシンボルを「Default Directional Stylized」シンボル
 (その方位とともに回転し、ズーム・インすると相互に大きさを調整する、大きな絵画的
 シンボル)/「Stylized」シンボル(回転しない別種の絵画的シンボル)/
 「NDTS + NATO APP-6」(現実の戦術シンボル)のいずれかに変更します。
・Show ghosted group member:「All groups」が選択されたら、全友軍のリーダー以外の
 ユニットが見えるでしょう。「Selected groups」が選択されたら、クリック選択されない
 限り、グループ・リーダーを中心としたグループ・アイコンだけが現れ、他のメンバーは
 ゴーストとして現れるでしょう。「Do Not Show」が選択されたら、ゲームが「Unit View」
 に切り替えられない限り、リーダー以外のユニットは決して現れないでしょう。
・Show plotted paths:これは、選択(全ユニット/選択したユニット/何も表示しない)に
 応じてプロットしてあるコースを表示します。
・Show Diagnostics:これは、最上部のバーにパルス時間やユニット数などのゲーム内機能を
 示します。これは、バグ・レポートにとって役に立ちます(例えば、特定の状況下でシムが
 どれだけ遅くなったかを正確に調べるために)。
・Use colored datablocks:これは、ユニットのデータブロックを彼らの姿勢(Posture)に
 応じて色分け(青色は友軍、赤色は敵軍など)します。
・Display country and city names:(訳注:記事にはないがゲームにはある)
・Use personal map profile:これが行うことは、マップ表示の設定(「Map Settings」ドロッ
 プダウン・メニューからアクセスできる)を異なったシナリオを横断して持続的に残すこと
 を可能にすることです。「Save current map profile as ‘personal’」ボタンを押すと、現在の
 マップ設定がプレイヤーの「Personal」設定として識別されるでしょう、そして、このボッ
 クスをオンにすると(そのシナリオが何であっても)これらの設定で既存のデフォルトを
 上書きするでしょう。このチェックボックスをオフにすると、マップの設定はシナリオ作成
 者が選択していたデフォルトに戻ります(警告:シナリオ作成者は、上書きされると見逃さ
 れるかもしれない肝心な情報をプレイヤーに知らせるために、特定のマップ設定を設定する
 ことがよくあります。これは、自己責任で使用してください)。


6.4.3 Message Log
メッセージ・ログは、4 つの列を持っています:
・Message Type:情報の種類に注目して表示されます。
・Show on Message Log:チェックしてあると、該当メッセージが発生した時に、
 そのメッセージを表示します。
・Raise Pop-Up:チェックしてあると、メッセージのポップアップを開始し、
 該当メッセージが発生したら、ゲームを一時停止します。
・Show Balloon:これは、メイン・マップ上のメッセージ主体となる場所に、
 バルーンを出現させるか否かを切り替えます。


6.4.4 Sound / Music
これは、ゲーム内のサウンドや音楽のオン/オフを切り替えます。音楽をオンにすると、
[Installation folder] / Sound / Music ディレクトリに現存する、全ての楽曲が再生されます。
この音楽ファイルは、その場所で、手動で追加/削除されます。


6.4.5 Game Speed
これは、特に低性能なコンピューターのパフォーマンスを向上させるために、特定の機能を選択解除をできるようにします。


6.4.6 Tacview
これは、TacView 実行可能パスの設定を可能にします。


6.4.7 Hover Info
これは、Ctrl キーを押しながらユニットにカーソルを合わせると出現するバルーンに、どのような内容を持たせるかをカスタマイズします。(訳注:箱型バルーン。ちなみにカーソルを乗せてから押しても出ない)






6. ドロップダウン・メニュー 6.5 ~ 6.8
6.5 Map Settings

 Switch to GROUP / UNIT View:
これは、グループ・ビュー(グループ化されたユニットをグループ・アイコンで表示)と、ユニット・ビュー(グループ化されているか否かに関係なく、全ユニットを個別に表示)を切り替えます。

 Show Ghosted Group Members For..:
これは、ゴースト化しているグループ・メンバーの設定を変更します。前述の「Map Display」を参照してください。
 「Map Settings」ドロップダウンは、中核となる地球儀表示上に見えるものをプレイヤーが操作できるようにします。ドロップダウン・メニューの項目をクリックすることで、それらの機能をオン/オフできます。ドロップダウンで、それらの項目の隣にチェック・マークが現れるとアクティブにされています。

センサーの検知範囲リング(訳注:左端に色付きボックスのある項目)
・対空センサーは、白色のリング/円弧として現されます。
・水上センサーは、黄色のリング/円弧として現されます。
・アクティブな水中センサーは、明るい緑色のリング/円弧で現されます。

兵器の射程範囲リング(訳注:左端に色付きボックスのある項目)
・対空兵器の射程範囲は、ピンク色のリング/円弧として現されます。
・対水上兵器の射程範囲は、暗い赤色のリング/円弧として現されます。
・対地兵器の射程範囲は、茶色のリング/円弧として現されます。
・対潜兵器の射程範囲は、薄暗い緑色のリング/円弧として現されます。
・航空機の航続範囲(半径ではない)は、青色のリングとして現されます。

 Show Range Symbols For..:
これは、範囲シンボルの見え方を「全友軍ユニット/検知された個々のユニット/何も表示しない」の中から切り替え可能とします。

 Show Non-friendly Range Symbols:
有効にすると、シミュレーションは、明確に識別された接触の理論上の範囲リングを表示するでしょう。これらは破線として現されますが、友軍の範囲リングの色特性を共有しています。

 Merge Range Symbols:
これは、UI を整理するために、特定のサイド(陣営)の全範囲リングをマージします。最長射程距離の兵器だけが表示されることに注意してください。例えば、SA-2 サイトは、近くに存在する遥かに長射程の SA-5 サイトによって消されるでしょう。

 Sonbouy Visibility:
これは、ソノブイの見え方を変更します。詳細については、前述の「Game Options」下の「Map Display」を参照してください。

 Reference Point Visibility:
これは、リファレンス・ポイントの見え方を変更します。詳細については、前述の「Game
Options」下の「Map Display」を参照してください。

 Illumination Vectors:
現代の多くの兵器システムは、目標に武器を誘導したり精度を向上させたりするために目標に照射する、火器管制レーダーを使用/必要とします。これは、現代の多くの艦載砲と多くの艦対空ミサイルを含みます。これは、射手から目標につながる赤色の破線として表示されます。
ドロップダウンで選択したものをクリックすることで、次の表示のための設定ができます。「選択ユニット/全ユニット/表示なし」。デフォルトでは、画面上の混乱を軽減するために「None」に設定されています。

 Targeting Vectors:
射手から目標までの緑色の破線と、目標の割り当て方法(手動/自動)と武器の発射予想時刻を示す小さな文字データブロックを表示します。
ドロップダウンで選択したものをクリックすることで、次の表示のための設定ができます。「選択ユニット/全ユニット/表示なし」。デフォルトでは、画面上の混乱を軽減するために「None」に設定されています。

 Datablocks:
ユニットの右側に白色文字で、ユニット名/コース/速度を表示します。
ドロップダウンで選択したものをクリックすることで、次の表示のための設定ができます。「選択ユニット/全ユニット/表示なし」。選択されたユニットは、デフォルト値に設定されます。

 Datalinks:
ユニット間の通信リンクを表示します。
ドロップダウンで選択したものをクリックすることで、次の表示のための設定ができます。「選択ユニット/全ユニット/表示なし」。画面上の混乱を低減するため、デフォルトでは「None」に設定されています。

 Contact Emissions:
これは、特定の非友好的な接触の放射を画面上に表示します。全て/選択したもの/表示しない、に切り替えることができます。また、射撃管制レーダーだけに切り替えることもできます。

 Plotted Courses:
これは、プロットされたユニットのコースを 1 本の線で表示します。選択したもの/全て/表示しない、に切り替えることができます。

 Mission Area / Course:
これは、任務領域を強調表示された四角形で表示します。任務の名称が近くにあります。
選択したもの/表示しない、に切り替えることができます。

 Track Selected Unit.:
これは、選択したユニットを中心にしてカメラを配置します。

 LOS Tool:
これは、選択ユニットの「照準線」をプレイヤーが眺めることを可能にします。照準線は、そのユニットの周囲に色付きの領域として現わされるでしょう。該当ユニットが「何が見えて、何が検知できるか」を判断する役に立ちます。このツールは、友軍/検知された敵ユニットのいずれかに適用できます。これは、攻撃計画(「う~ん、この山は素晴らしいレーダー遮蔽物だ・・・」)あるいは防衛戦略(「地上設置レーダー局はココが良く見えないので、隙間を埋めるために戦闘機を哨戒に送り込むべきだ」)に使えることを意味します。


作動中の照準線ツール:
色としてライム・グリーンが選択されています。
北側は、ほとんどが不毛の砂漠で、このツールは最大距離まで到達できます。
南側は山岳で、頻繁に遮蔽されます。









このツールには、幾つかのカスタマイズ可能なオプションがあります。
・Max distance:これは、ツールが及ぶであろう最大範囲を nm で設定します。
 パフォーマンスのため、あるいは非常に範囲が限定されるセンサーを表示するため、
 それを制限できます。
・Target altitude(m AGL):これは、LOS の目標が決定される高度を示します。
 より高くを飛ぶユニットは明らかに遠くから視認できるので、そのシナリオの脅威ユニット
 の通常の攻撃プロファイルの観点から設定が変更できます。例えば、F-111 や Su-24のよう
 な地形追従機能を持つ脅威航空機は、初期/簡素な航空機のような、それらを持たないもの
 よりも低い高度となるでしょう。

「Same as observer」ボックスをチェックすると、選択ユニットと同じ高度に目標がいると想定できます。
・Horizon type:「Radar/ESM」オプションは、目視視程よりも遠距離まで到達できる
 「電子の地平線」を想定していて、デフォルトです。必要であれば、(それらを主要な照準
 システムとして使用するユニットのために)より短視程の「Visual/EO/Laser」オプション
 をチェックできます。
・Shade color:「Change」をクリックすると、表示色として選択できる色パレットが開きま
 す。色は、他のマップ要素との競合を回避するためや、美観や見易さのために変更できます。

 Minimaps:
これは、ミニマップを切り替えます。ミニマップには 3 つの主要な形態があり、それらは全て同時に使用できます。












・Global:これは、全世界の地図を表示します。非常に大規模なシナリオにだけ推奨されます。
 さもなければ、「接触」としてのユニットは、信じられないほど近くに集まって出現するで
 しょう。
・Scenario:これは、そのシナリオの最も遠方のユニットで確立した縁を持つ地図を表示しま
 す。言い換えれば、戦域地図を表示します。
・Camera-following:そのままで明白ですが、このミニマップは、カメラでズーム・イン/
 アウトし、画面が現在見せているものを見せています。
ミニマップでは、ユニットは主画面と同じ色付けに従います。青色は友好的/緑色は中立/オレンジは非友好的/赤色は敵対的/黄色は不明です。ミニマップは独自のウィンドウで現れ、プレイヤーが望むのと同じ大きさ/小ささに調整できます。

Terrain Type Legend:(訳注:記事にはないがゲームにはある)


6.6 Quick Jump








①ユニット/接触を選択し、カメラを希望のレベルまでズームします。
②CTRL+「番号」(数字の 1、2、3、4 など)を押すと、カメラの高度と位置が保存される
 でしょう。
③そのユニット/位置にジャンプするには、先の番号、あるいは「Quick Jump」トップ・
 レベル・メニューを使用してリストから選択するかのどちらかです。保存された番号は、
 容易に参照できるように、そのメニューのユニットの右側にあります。
④クイック・ジャンプでは、ユニット/接触が選択されるのではなく、その位置に移動する
 だけであることに注意してください。


6.7 Unit Orders
 これは、右クリック/コンテキスト・メニューの複製です。


6.8 Contacts
 このメニューは、通常は灰色(無効)にされていますが、接触が選択されるとアクセス可能になります。

 Drop Contact(s):これは、選択した連絡先をマップから削除します。適正なセンサーがあれば、それらは直ぐに再捕捉されるであろうことに注意してください。これは、不必要に大きくなった不確実領域を持つ水面下の接触のような接触を除去するためのものです。それは、恐らく単なるクジラか何かです。

 Mark(to posture):これは、選択した接触を、友好的(Friendly)/中立的(Neutral)/非友好的(Unfriendly)/敵対的(Hostile)の何れかに、手動でマークすることを可能とします。

 Rename:これは、接触の名前変更を可能にします。

 Mark Position:これは、その接触の現在位置に、その接触の名前から始まる名前(接触の名前+該当位置での確認時刻)を持ったリファレンス・ポイントを作成します。

 Filter Out All Contacts:これは、自サイドを除く、全ての接触の個々の視覚的フィルタを取り除きます。

 Cancel Filter Out:これは、自サイドを除く、全ての接触の個々の視覚的フィルタを復元します。


6. ドロップダウン・メニュー 6.9 ~ 6.10
6.9 Missions + Ref, Points

 Mission Editor:これは、既存の任務に素早くアクセスできる「Mission Editor」ウィンドウを開きます。

 Add New Mission:ミッション・エディタ自体の「Create new mission」ボタンをクリックと同様、「New mission」ウィンドウが開きます。

 Add Reference Point:これを選択後、プレイヤーは、リファレンス・ポイントを設置するためにマップ上の任意の場所をクリックしてもかまいません。

 Delete Selected Reference Point(s):これを押すと、現在選択されている全てのリファレンス・ポイントが削除されます。

 Rename Selected Reference Point:これは、個々のリファレンス・ポイントの名前変更を可能にします。複数のポイントが選択されていたら、これをクリックするとエラー・メッセージが現れるでしょう。

 De-Select Al Reference Points:これは、マップ上の全てのリファレンス・ポイントの選択を解除します。

 Define Area:Ctrl+右クリックのダイアログのように、これは、リファレンス・ポイントの四角形をマップ上に描画します。

 Make Selected Ref Points Relative(Fixed Bearing)to…:これを選択してからユニット/グループを選択すると、そのリファレンス・ポイントがユニット/グループに関係付けられ、そのユニット/グループと共に移動するようになるでしょう。この用途の 1 つは、護衛を目的に艦船グループと共に移動する、海軍機のための ASW 哨戒領域を作成することです。

 Make Selected Ref Points Relative(Rotating Bearing)to…:上記と同様ですが、これは、リファレンス・ポイントがユニットと共に回転するでしょう。このリファレンス・ポイントが最初に主体ユニットの北に設置され、その主体ユニットが 180 度の方向転換を行うと、Fixed Bearing ポイントは現在位置に留まるのに対して、Rotating Bearing ポイントは主体ユニットの南になるまで方向転換と共に移動するでしょう。

 Change Bearing Type:これは、Relative(関係)リファレンス・ポイントを「Fixed」(固定)か「Rotating」(回転)のどちらかにします。(訳注:他方に切り替える)

 Remove Relativity from Selected Points:Relative(関係)リファレンス・ポイントを通常に戻します。特有のユニットを「追跡」することはなくなり、手動で移動させない限りマップ上の固定位置に留まるでしょう。

 Lock/Unlock Selected Reference Points:この ScenEdit 機能は、リファレンス・ポイントをロックして、通常のプレイでは移動できないようにすることを可能にします。

 No Navigation Zones:(通行禁止ゾーン)この機能は、エディタは特定の種類のユニットが進入できない領域を定義または編集することを可能にします。「Edit No Navigation」ダイアログは、最上部にゾーンのリストがあり、最下部に各々の特定のパラメータがあります。上部のリストから各々を選択することでゾーン間を移動できます。








通行禁止ゾーンを作成するには:
1. ゾーンを作成したいサイド(陣営)が選択されていることを確認します。
2. ユニットを締め出したい領域の目印に使用されるリファレンス・ポイントをマップ上に作成
 して選択します。
3. 「No Navigation Zones」ドロップダウンから「Create new from selected reference points」
 を選択すると、「Edit No Navigation Zones」ダイアログが起動するでしょう。
4. 選択したリファレンス・ポイントが、「Zone Area」リストに存在していることに注意して
 ください。マップ上でクリックしてドラッグすることで、リファレンス・ポイントの位置を
 調整できます。「Zone Area」リストでそれらを選択し、「Remove Selected」ボタンを
 クリックすることで、それらを削除できます。
5. 「Applies To」(適用対象)チェックボックスのいずれか、または全てをチェックすること
 で、ユニットの種類をゾーンに割り当てることができます。(訳注:要するに、チェックし
 た種類のユニットは、このゾーンに入れなくなる)
6. 「Description」テキスト・フィールドに入力することで、そのゾーンに名前を付けたり、
 名前を変更したりできます。
7. 「Save」ボタンをクリックしてゾーンを保存すると、最上部にゾーンのリストが表示され
 るでしょう。
8. ゾーンを削除するには、最上部のリストからゾーンを選択し、ダイアログの最下部にある「Remove」ボタンをクリックします。

Exclusion Zones(排他ゾーン)
 この機能の選択は、航空機/艦船/潜水艦/陸上ユニットの排他ゾーンをプレイヤーが作成することを可能とします。ここでの排他ゾーンは、プレイヤーに属さない対象(艦船や航空機のような)によって進入されたら、プレイヤー陣営(サイド)の姿勢を事前に明示されていたものに変更するように指定された領域です。排他ゾーンの名前は、1982 年にフォークランド周辺に宣言された名前だけのゾーンから由来しています。これが役に立つかもしれない良い例は、1990 年代にイラクを覆ったのと同じ「飛行禁止区域」を作成したいときです。領域を指定して非友好的/敵対的な目標の検知時に起動するよう設計された迎撃任務を作成しておくことで、そのゾーン内を飛行している全ての航空接触を非友好的(迎撃に向かうが発砲はしない)/敵対的(直ちに攻撃する)として指定できます。

排他ゾーンを作成するには:
1. リファレンス・ポイントを幾つか設置して領域に印を付けます。
 領域を定義するには、右クリック機能の操作項目を使用(4 つのリファレンス・ポイントを
 設置)することをお勧めします。それらをクリックしてアクティブにしてください。
2. 「Unit Orders」ドロップダウンの「Exclusion Zones」をクリックし、
 「Create new from selected reference points」または「Edit Exclusion Zones」ダイアログを
 起動する「Edit Existing」を選択します。
3. 現在、リファレンス・ポイントに境界線が描かれていることに注目してください。
 リファレンス・ポイントをクリックしてドラッグし、そのゾーンの形状を変更できます。
4. 航空機/艦船/潜水艦/陸上ユニット、あるいは全てに適用するには全てをチェックして、
 このゾーンを指定することができます。
5. 「Description」に書き込むことで、このゾーンに名前を付けることができます。
6. 「Mark Violators」フィールドのドロップダウンを使用して、姿勢を指定できます。
7. 「Zone area」フィールドを使用して、リファレンス・ポイントを指定/未指定にできます。
 追加するには、マップ上の 1 つ以上のリファレンス・ポイントをクリックして強調表示し
 ます。
8. リファレンス・ポイントを削除するには、「Zone Area」フィールドでそれらを選択して
 「Remove Selected」をクリックします。
9. 排他ゾーンを保存するには、「Save」ボタンをクリックします。
10. ゾーンを削除するには、このダイアログの最上部のリストからゾーンを選択し、
 「Remove」ボタンを押します。
11. 閉じるには、このダイアログの右上隅にある赤色「X」をクリックします。


6.10 Help
 Hotkeys:全てのホットキーのリストを表示します。

 Baloogan’s Video Tutorials:様々なテーマの連続チュートリアル・ビデオへのインターネット・リンクを表示します。

 About COMMAND:クレジットと現在プレイヤーが所有している全てのモジュールを一覧表します。



7. ミッションとリファレンス・ポイント 7.1
ミッションとリファレンス・ポイントは、COMMAND の重要な構成要素です。それらの
使い方を学ぶことは、シナリオのプレイと作成の両方に不可欠です。


7.1 ミッション・エディタ
 これは、任務の作成/編集/管理を可能にするミッション・エディタです。ショートカ
ット・バー/「Missions + Ref Points」メニュー/F11 を押すことでアクセスできます。

 ユニットを任務に割り当てる一般的な手順は、以下の通りです。
1. 最初に、上段左端の「Missions」リストをクリックして強調表示することで、ユニッ
 トを追加する任務を選択します。
2. 次に、上段右端の「Unassigned units」リストに移動し、任務に割り当てたいユニッ
 トを選択します。Shift キーまたは Ctrl キーを押しながら行うと、一度に複数のユニッ
 トを選択できます。このダイアログは、同種の航空機(同型式+同装備)をグループ
 化するため、それらの隣にある+記号(訳注:▽)をクリックしてグループを展開す
 るか、ルート・レベルのチェックボックスを選択することでグループ全体を選択する
 必要があるかもしれません。
3. 準備ができたら、左矢印をクリックして「Units Assigned to a Mission」リストに入力
 します。ユニットの割り当てを解除したければ、逆の処理を行います。「Units Assigned
 to a Mission」リストで、そのユニットの隣にある未チェックのボックスを選択して、
 右矢印をクリックします。

 これらのリストの下には、リスト内のユニットを編集するための 3 つのボタンがあります。

 Ready selected aircraft:リスト内の航空機の隣にあるチェックボックスを選択してこの
ボタンを押すと、「Ready aircraft」ダイアログが呼び出されます。これは、航空機の搭載
物の素早い変更を可能にします。

 Mark aircraft as escorts:航空機の隣にあるチェックボックスを選択すると、それらを
空対空または攻撃グループ内の SEAD 護衛とする設定を可能にします。これを行うと、そ
れらの記述に「Escort」の印が掲示されるでしょう。一般に「Escort」は、より長射程の
AAM を備えたより現代的なシナリオよりも、機関銃だけか初期のミサイル時代の「近接護
衛」(古典的な第二次世界大戦のような)でより役に立ちます。現代では、分散哨戒任務が
推奨されます。

 Un-mark from escorts:「Escort」設定された航空機の隣にあるチェックボックスを選択
すると、護衛行動ではなく通常の任務行動をとるように設定されます。
このダイアログの底部にあるフィールド/ボタン/ダイアログは、任務の挙動やパラメ
ータの変更を可能にします。幾つかは、該当する個々の任務に準じて変化するでしょう。
それらのセクションで詳しく説明されます。

 Mission Name:選択した任務の名前の編集を可能とします。現在の値を削除して望みの
値を入力し、設定ボタン(訳注:見当たらない)を押すだけです。

 Status:この任務を「Active」(アクティブ)または「Inactive」(非アクティブ)に設定
することを可能にします。これは、2 つの機能を提供します。任務を非アクティブに設定す
ると、その任務を削除せずに手動でオン/オフすることが可能になります。シナリオ・エ
ディタのイベント・エディタに、任務テータスの変更アクションがあります。これは、任
務を非アクティブに設定しておいて、それをアクティブにするためにトリガを使用するこ
とを設計者に許します。

 Scrub Mission if Side is Human checkbox:チェックされていると、この任務は、プレ
イ・モードではプレイヤーの Mission リストに存在しなくなるでしょう。これは、編集モ
ードでのみ現れます。

 Flight size:これは、編隊飛行する航空機の数を決定します。典型的な機数は、給油機や
AEW 機のような希少な HVU で 1 機、戦闘機で 2 機、爆撃機で 3 機、対地攻撃機で 4 機で
す。

 Minimum number of a/c to required trigger mission:これは、(航空機が関与する任務
において)任務開始に必要とされる準備済航空機の最小数を変更します。これは、(望むな
ら)大規模な攻撃部隊の生き残りが自殺的な任務を更に続けないようにする役に立ちます。
(訳注:任務の種類によって「Minimum # of ready strike a/c required to trigger」とかに
変化する)

 Aircraft Numbers Below Flight Size Do Not Take Off:これは、「Flight size」未満の航
空機を確保します。その飛行任務が 3 機のもので、残りが 2 機なら離陸しないでしょう。
(訳注:単機での任務ではダイアログに存在しない。任務の種類によって「Minimum # of
flights allowed to fly mission」とかで出現する)

 Tankers(AAR):これは、航空機が空中給油を試みるか否かを変更します。プレイヤー
が多数の給油機を持っていたら、彼らは気前よくなれます。給油機が少なく、ある仕事に
必要だったら、この設定で他の任務がその燃料を貪ることを防止できます。

最も基本的な形態では「Tanker Planner」は、以下のオプションで構成します。
 Allow:これは、ユニットが通常通りに燃料を補給し、「Low fuel」状態に達するたびに
給油機に戻るであろうことを意味します。
 Allow, But not tankers refueling tankers :これは、給油機以外の航空機は通常通り燃
料を補給しますが、他の給油機は燃料を補給しないであろうことを意味します。
 Not Allowed:この任務にあるユニットは、燃料が少なくなっても給油機に行こうとしな
いでしょう。
 Inherited:これは、現在のサイド(陣営)の姿勢(Posture)にします。

「Configure」をクリックすると、高度な「Tanker Planner」が開きます。
 Use nearest tanker with enough fuel to serve:この自己説明的な処置は、その航空機が
燃料を供給できる最寄りの給油機に行くであろうことを意味します。
 Use tankers assigned to specific missions:これは、現在割り当て済みの給油機を持っ
ている任務のリストを開き、その 1 つを選択可能にするでしょう。これは、大型機(重爆
撃機など)が小型給油機を急速に使い果たすのを防ぐために使用できます。
 Minimum number of tankers:これは、必要とされる給油機の数を満たせなかったら、
その任務の起動を妨げるでしょう。さらに、「Minimum number of tankers airborne」(空
中に置く給油機の最小数)、または「Minimum number of tankers on station」(ステーシ
ョン上に置く給油機の最小数)に設定できます。
 Launch mission without tankers in place:これは、空中待機中の給油機なしで軍用機を
出撃させる非常に危険なオプションです。その航空機は燃料を補給するでしょう。しかし、
後方にいる給油機にではなく、前方にいる給油機にだけ求めます。これは火遊びなので、
それらが墜落しても、警告しなかったとは言わないでください。
 Maximum number of receivers in queue per tanker:これは、輻輳を防ぐため、各給油
機の行列待ち(Waiting in line)航空機の数に制限を設定することを可能にします。
 Receivers start looking for tankers when down to __:これは、航空機が給油機に向かい
始める燃料の閾値の変更を可能にします。
 Airborne receivers can book tankers within….:これは、特定の半径内の給油機だけを
探せるようにすることを可能にします。これは、完全に異なる任務を支援している遠方の
給油機に、航空機が向かうのを妨げる役に立ちます。
 Enforce flight Size:チェックすると、機数/編隊の制限に不一致が発生したら、その任
務はユニットを基地に残すか、任務を完全に止めるくらい厳密に強制するでしょう。
例えば、編隊サイズ 4 で 3 機のみが割り当てられたチェック済み任務では、その任務を
停止して警告メッセージが表示するでしょう。編隊サイズ 4 で 7 機が割り当てられたチェ
ック済み任務では、4 機を出撃させ 3 機を基地に残すでしょう。
編隊サイズ 4 で 7 機の航空機が割り当てられた未チェックの任務では、4 機の部隊と 3
機の部隊を 1 つずつ出撃させ、編隊サイズ 4 で 3 機の航空機が割り当てられた未チェック
の任務では、単に 3 機の部隊を出撃させるでしょう。


7.1.1 Add new mission
この機能は、任務の素早い作成を可能にする「New Mission」ダイアログを呼び出します。
これは、ミッション・エディタの「Create New Mission」ボタンを押すか、「Missions+
Reference Points」ドロップダウン・メニューを経由するか、Ctrl+F11 を押すことでアク
セスできます。


幾つかの任務では、目標を選択
するか、それらを作成する前に、
リファレンス・ポイントを追加が
要求されます。


・Name:任務の名前を入力します。
・Class:任務のミッション・クラスを選択します。
・Type:ミッション・タイプを選択します。このドロップダウンで利用可能なタイプは、
 選択したミッション・クラスに依存して変化します。
・Status:この任務がアクティブか非アクティブかを決定します。これは、シナリオの
 後半でアクティブ化することを意図した、タイミングや AI が制御する任務の役に立ち
 ます。
・Activation/Deactivation Time:これは、アクティブな任務をオフにするか、非アク
 ティブな任務をオンにする時間を変更します。
・「OK」ボタンは、ミッション・エディタを起動します。


7.1.2 Mission Parameter タブ
 これらは全てミッション・タイプに基づいて変化します。オプションの機能を理解する
には、以降のミッション・タイプの説明を見てください。

 Delete Mission Button:任務を選択してこのボタンを押すと、それが削除されます。

 Create New Mission Button:このボタンを押すと、「Add New Mission」ダイアログが
起動します。



7. ミッションとリファレンス・ポイント 7.2 ~ 7.2.3
7.2 ミッション(Missions)
 AI 制御のミッションは、プラットフォームやプラットフォームのグループを割り当てら
れるタスクです。様々なミッション・タイプは、サブタイプと、独自の Doctrine と EMCON
を持っています。ミッションは、エリア指向またはタスク指向です。哨戒任務などのエリ
ア指向のミッションはリファレンス・ポイントで定義され、攻撃などのタスク指向のミッ
ションは目標ユニット/リファレンス・ポイント(領域)で定義されます。
 ミッション・エディタでエリア指向の任務を選択すると、マップ上に任務領域の輪郭が
示されるでしょう。


7.2.1 フェリー任務(Ferry)
 フェリー任務は、航空ユニットをある場所から他の場所に移動します。フェリー任務の
目的地は、常に、フェリーされるユニットを収容できるユニット/施設/基地です。これ
は、友好的と中立的な航空施設を含みます。フェリー任務は、民間航空機の交通や、1991
年のイラク空軍によるイランへの飛行などの「脱出」任務をシミュレートするのに非常に
便利です。

フェリー任務を作成するには:
1. 目的地のユニットまたは施設を選択します。
2. 「Add new mission」ダイアログを起動したら、「Name:任意の名前」、「Class:Ferry」
 を選択します。「OK」ボタンをクリックすると、ミッション・エディタが起動するで
 しょう。目的のユニットをミッションに割り当てます
3. 「Mission Doctrine, RoE, EMCON. WRA」設定ボタンを押して設定を行います。「~
 throttle」フィールドや「~altitude」フィールドで、希望する速度/高度を調整しま
 す(定期商用航空路では、低高度での脱出よりも高く遅く飛行します)。
4. フェリー任務の固有設定である「Ferry Behavior」を設定します。
 a. One-Way:この任務は 1 度だけ実行され、完了すると自動的に削除されるでし
  ょう。
 b. Cycle:この任務は、そのユニットの通常ターンアラウンド時間が終わる毎に、
  開始地点と目的地点の間を往復するでしょう。
 c. Random:この任務は、ランダムな往復飛行を起動するでしょう。

訳注:「~任務を作成するには:」シリーズは、実操作が原文とかなり異なっているので、
修正してあることを特に報告しておく。小さなモノは(気がつけば)コメントせずに修正
してある。全操作を確認する義務と気力は無いので、全てが修正済ではないことに留意さ
れたい。今後のアップデートで変更される可能性もあるが、追加の修正は行わない。

フェリー任務の設定:
 Ferry Behavior:これは、ミッション設計者に、往復飛行のサイクル/普通の片道飛行
の間での選択を可能とします。「One way」が選択されたら、そのユニットは、目的地に到
着後、その基地に留まるでしょう。「Cycle」が選択されたら、そのユニットは、目的地の
基地に到着/準備/準備時間経過後に目的地の基地を去る/元の基地に戻る/準備/そし
て、目的地の基地に戻るでしょう。「Random」は、そのユニットが使うであろうフェリー
行動のタイプをランダム化します。


7.2.2 支援任務(Support)
 支援任務は、ウェイポイント駆動型の経路をたどる特定のユニットの割り当てを可能に
します。これらは、AEW(空中早期警戒)/給油(空対空給油)/偵察任務のために最も
役に立ちます。

支援任務を作成するには:
1. マップ上に望みのリファレンス・ポイントを作成して選択します。(訳注:複数の選択
 が必要)
2. 新しいミッションを作成し、「Category:Mission」、「Name:任意の名前」、「Class:
 Support」を選択し、「OK」ボタンをクリックしてミッション・エディタを起動します。
3. マップに支援任務のコース(巡回路)を示す線分が現れるでしょう。この巡回路は、
 リファレンス・ポイントを移動または編集することで調整されるでしょう。
4. 望みのユニットを任務に割り当てます。
5. 「Mission Doctrine, EMCOM, WRA」設定ボタンを押して設定を行います。「~throttle」
 フィールドや「~altitude」フィールドで、望みの速度/高度設定を設定します。
6. 支援任務の固有設定を設定します。
・1/3rd rule:チェックされていたら、可能であれば、利用可能な航空機の 1/3 を空
 中に維持するでしょう。
・One-time only:この任務は 1 回のみ実行され、完了後には削除され、割り当てら
 れたユニットは解放されるでしょう。
・Navigation type:
 a. Continuous loop:この航空機は、燃料が切れるまで、その任務に割り当てら
  れたリファレンス・ポイントを巡回するでしょう。
 b. Single loop:この航空機は、その任務に割り当てられたリファレンス・ポイン
  トのコースを一回だけ飛行したら基地に戻るでしょう。
・Transit throttle:最初の任務リファレンス・ポイントに移動中の航空機のための
 スロットル設定。設定は、Loiter(哨戒速)/Creep(微速)/Cruise(巡行速)
 /Full(全速)/Flank(緊急速)/AB(アフターバーナー)です。
・Loop throttle:支援巡回路を飛行中の航空機のためのスロットル設定。設定は、
 Loiter(哨戒速)/Creep(微速)/Cruise(巡行速)/Full(全速)/Flank(緊
 急速)/AB(アフターバーナー)です。
・Mission reference points:リファレンス・ポイントが、ミッションに追加/削除
 されます。追加するには、そのリファレンス・ポイントがマップ上で選択されて
 いることを確認してください。
7. マップ上で、強調線で示された支援任務の経路を確認します。
8. 給油機が単独であれば、「Tankers return to base after one refueling cycle, when
 queue is empty」をチェックすると、給油機は1つの「待ち行列」の全機に給油した
 ら基地に戻るでしょう。これは、その給油機を危険から遠ざけるため、もしくは燃料
 の浪費を避けるために使用できます。
9. 同様に、給油機が複数であれば、「Tankers can refuel x numbers of receivers, rounded
 up to the nearest flight」を使用して給油機を拘束することもできます。(最大被給油
 機が 3 機に設定してあると、各 2 機の 2 個編隊に燃料を補給するでしょう)
 支援任務の設定:

 Try To Keep (___) Units Per Class On Station:これは、この任務が支援軌道上に幾つの
ユニットを維持しようとするかを設定します。これを 0 に設定すると無視されるでしょう。

 1/3 Rule:チェックされていると、その任務に現在割り当てられている航空機の 3 分の 1
だけが出撃して、常に支援軌道上に留まるでしょう。「Keep __ Units On Station」設定と
競合していたら、より大きな数が優先です。

 One Time Only:チェックされていると、そのユニットは通常通り支援軌道に留まりま
すが、ひとたび制限に達すると、基地に戻ってそこに留まるでしょう。これは、「Single loop」
と同じではありません。

 Navigation Type:「Continuous Loop」は、そのユニットが支援巡回路内を可能な限り
長く継続的に移動します。「Single Loop」は、そのユニットが支援巡回路を 1 回だけ移動し
たら基地に戻ります。

注:可能な限り持ち場(Station)に留まることを意図した、給油機/AEW/電子戦機は
「Continuous Loop」任務にされるべきです。1 航過だけを行う偵察機は、「Single Loop」
任務にされるべきです。



7.2.3 哨戒任務(Patrol)
 哨戒任務は、リファレンス・ポイントで定義されるエリア任務です。どの移動ユニット
に哨戒任務を割り当ててもかまいません。施設やグループにこの任務が割り当てられると、
それが収容する全ての航空機にこの任務が割り当てられるでしょう。航空機は、燃料が足
りていて、武器がその哨戒の設定に適合する限り、哨戒を続けるでしょう。

哨戒任務の種類:
・AAW PATROL:この任務に割り当てられたユニットは、空中接触を積極的に捜索/調
 査/特定するでしょう。
・ASW PATROL:この任務に割り当てられたユニットは、水面下の接触を積極的に捜索
 /調査/識別するでしょう。
・ASuW PATROL(NAVAL):この任務に割り当てられたユニットは、水上接触を積極
 的に捜索/調査/識別するでしょう。
・ASuW PATROL(GROUND):この任務に割り当てられたユニットは、陸上接触を積
 極的に捜索/調査/識別するでしょう。
・ASuW PATROL(MIXED):この任務に割り当てられたユニットは、水面下ではない
 表面接触を積極的に捜索/調査/識別するでしょう。
・SEAD PATROL:この任務に割り当てられたユニットは、レーダーを放射している目
 標を積極的に捜索して交戦します。
・SEA CONTROL PATROL:この任務に割り当てられたユニットは、洋上の水面と水面
 下の接触を積極的に捜索/調査/識別するでしょう。

哨戒任務を作成するには:
1. 哨戒領域を定義するため、マップ上に少なくとも 3 つのリファレンス・ポイントを作成
 /選択します。
2. 新しいミッションを作成し、「Category:Mission」、「Name:任意の名前」、「Class:
 Patrol」を選択し、「OK」ボタンをクリックしてミッション・エディタを起動します。
3. 哨戒領域を描いた影付きの四角形がマップ上に示されます。折り畳まれた四角形や蝶ネ
 クタイの形は、希望する領域の境界線を構成するリファレンス・ポイントが、順序良く
 配置されていない結果です。正しい順序で 4 つのリファレンス・ポイントを設置するに
 は、右クリックして「Define Area」機能を使用するのが最善です。
4. 必要なら「Prosecution」(臨検)領域を作成します。2 番目のリファレンス・ポイント
 のセットを作成/選択し、「Prosecution area」(臨検領域)タブを押して、通常の哨戒
 領域と同様に追加/削除します。臨検領域が機能するためには、「Investigate Contacts
 Outside Patrol Area」(哨戒領域外の接触の調査)をチェックする必要があります。
5. この任務に適切なユニットを割り当てます。
6. 「Mission Doctrine, EMCOM, WRA」ボタンを押して設定を行います。「~throttle」
 フィールドや「~altitude」フィールドで、望みの速度/高度設定を設定します。
7. 「1/3rd Rule~」がチェックされていたら(可能であれば)利用可能な航空機の 1/3 を
 空中で維持するでしょう。
8. 「Investigate unknown contacts outside the patrol area」設定がチェックされていた
 ら、この任務に割り当てられたユニットは、哨戒領域を離れて近くの接触を調査/識別
 するでしょう。チェックされていなかったら、彼らが定義された領域だけに活動を制限
 するでしょう。「Prosecution area」(臨検領域)を含む任務でチェックされていたら、
 そのユニットは当該臨検領域内の接触のみを調査するでしょう。
9. 「Active emissions only inside patrol area」設定がチェックされていたら、そのユニ
 ットは、彼らの親ユニットの位置を明かすことを避けるために、レーダーをオフにして
 哨戒領域に移動するでしょう。


























空中哨戒任務のサンプル(エディ
タ内のマップ上):アルバニア軍の
J-7 が、強調表示された領域(訳
注:赤色の四角枠)の周辺を短距
離空中哨戒するために離陸しまし
た。





パトロールミッションの設定:
 Try to keep (__) units per class on station:これは、この任務が哨戒領域に幾つのユニ
ットを維持しようと試みるかを設定します。これを 0 に設定すると無視されるでしょう。

 1/3rd rule ~:チェックされていると、この任務に現在割り当てられている航空機の 3
分の 1 だけが、常に哨戒領域に出撃して留まるでしょう。これは、一部の航空機が飛行し、
他の航空機が準備のために降りることで、継続的なカバーを提供できるようにするためで
す。「Keep _ units on station」設定と競合したら、より大きな数値が優先されます。

 Flight size:各飛行編隊/グループが、幾つのユニットになるかを決定します。飛行編隊
/グループは、1 つの経路上を単一の「ユニット」として移動するでしょう。
Tankers(AAR):タンカー/空中給油の設定を「Don’t allow」(許可しない)から「Allow,
including tankers refueling each other」(許可、タンカー同士の燃料補給を含む)で設定
します。

 Number of a/c that investigate unknown contacts:これは、未確認な接触の追跡と調査
を行うために、本来の哨戒パターンを放棄するであろう航空機/舟艇/グループの数をプ
レイヤーが選択できるようにします。全く無しから、展開されている全ユニット/飛行編
隊までの範囲で可能です。これを行うユニットの数を制限すると、「輻輳」を防ぐことがで
きます。例えば、大きな飛行禁止区域を強制している 20 機の F-15 が、未確認(だが、直
ぐに明らかになる)民間航空機の調査に殺到するような事態です。

 Number of a/c that engage hostile contacts:これは上記と似ていますが、完全に敵であ
ると確認/マークされた目標にのみ適用されます。「残念なことになるより安全を」の必要
性が認識されているため、デフォルトは全飛行編隊ですが、必要に応じて調整できます。

 Wingmen can investigate/engage separate contacts within:これは、グループの構成員
が分離して、個別の(隔たりのある)接触と関わるであろう距離を設定します。デフォル
トは、5 海里未満ですが、必要に応じて拡縮させることができます。

 Movement Style:これは、この哨戒の基本的な特徴を設定します。「Random Within Area」は、リファレンス・ポイントで割り当てられた「四角形」全体を通してランダムな経路を
生成します。これは、以前のバージョンの COMMAND で使用されていたデフォルトの哨
戒システムでした。「Repeated Loop」は、この任務のリファレンス・ポイントを支援任務
のように「軌道」の一部として扱います。「Repeated Loop」が設定された哨戒任務のマッ
プ表示は、支援任務のマップ表示と似ています。
 支援任務と異なるのは、「Repeated Loop」哨戒は、適切な哨戒任務のロジック「調査/
必要なら交戦」をより積極的に維持します(もちろん、ドクトリンと哨戒の設定が許す限
りですが)。例えば、この方法を使用して、正確な繰り返しのパターンが生成できます。
「Repeated Loop」哨戒には、臨検領域(Prosecution area)を使用することが推奨されま
す。


7. ミッションとリファレンス・ポイント 7.2.4 ~ 7.2.7
7.2.4 攻撃任務(Strike)
 この任務種には航空迎撃も含まれます。攻撃(Strike)任務は、特定/分類された目標と
定義された攻撃者から成る攻撃(Attack)任務です。空軍基地の航空機や港/母艦の海軍
ユニットは、攻撃任務で出撃すると(哨戒任務とは異なり)その標的が破壊されたら基地
に戻るでしょう。したがって、継続的な配置が望まれていたら、哨戒任務は攻撃任務より
も価値があるかもしれません。反面、距離/リスク/クイック・ターンアラウンド時間の
ために継続的な配置が不可能であれば、攻撃任務が哨戒任務より好ましいかもしれません。

攻撃任務のタイプ:
・AIR INTERCEPT:この任務に割り当てられたユニットは、選択された航空接触を迎
 撃して交戦するでしょう。
・LAND STRIKE:この任務に割り当てられたユニットは、選択された武器の射程内に
 移動して選択された地上目標と交戦するでしょう。
・NAVAL ASuW STRIKE:この任務に割り当てられたユニットは、選択された武器の射
 程内に移動して選択された水上接触と交戦するでしょう。
・ASW STRIKE:この任務に割り当てられたユニットは、選択された武器の射程内に移
 動して選択された潜水艦と交戦するでしょう。

 分類された目標に対する攻撃任務を作成するには:
1. 新しい任務を追加し、「Class:Strike」を選択します。
2. ユニットが狩るであろう目標のカテゴリを定義する「Type:(Air intercept/Land
 strike/Naval ASuW strike/ASW strike)」を選択します。
3. 「OK」をクリックすると「Mission editor」が起動するでしょう。
4. 任務に適切なユニットを割り当て、望ましいパラメータ(可能であれば護衛を含めた)
 を設定します。
5. 「Mission Doctrine, EMCOM, WRA」設定を設定します。
6. トリガ(Mission triggers)オプションの定義
 この任務は「原則として最初に検知した目標に対して起動する」ことに留意してくだ
 さい。これは、ASW または迎撃攻撃で最も役に立ちます。

 特定の目標/目標群に対する攻撃任務を作成するには:
1. マップ上の目標群を選択またはグループ選択します。
2. 新しい任務を追加し、「Class:Strike」と使用したい「Type:」を選択します。完了
 したら「OK」ボタンをクリックして、「Mission Editor」を起動します。
3. 適切なユニットを任務に割り当てます。「Platform」画面を見て、使用に最適なプラッ
 トフォームと航空機の搭載物を選択できます。
4. 適切な「Mission triggers」を選択します。
5. 「Mission Doctrine, EMCOM, WRA」設定を設定します。
6. 「Target List」に追加するために「Add units」をクリックします。ユニットを削除す
 るには、このリスト内のエントリを選択して、「Remove Selected」ボタンをクリック
 します。


























ミッション・エディタ・ウィンドウ(上)と
マップ上の迎撃任務(左):
飛行編隊(Flight size)が 4 機に設定されて
いるため、任務に割り当てられた 4 機が 1
編隊に纏められています。



「Mission triggers ~」のオプション:
・Unknown:ミッションは、目標のサイド(陣営)や性質が判明しているか否かに関係
 なく、指定された時間に起動するでしょう。
・Unfriendly:目標が少なくとも非友好的と分類されたら、ミッションが指定された時
 間に起動するでしょう。起動時間に達しても目標ユニットが少なくとも非友好的と分
 類されなければ、ミッションは保留され、その目標の分類が少なくとも非友好的に変
 更されれば起動されるでしょう。
・Hostile:目標が敵として分類されたら、ミッションは指定された時間に起動するでし
 ょう。起動時間に到達してもユニットが敵として分類されなければ、ミッションは保
 留され、その目標の分類が敵に変更されれば起動されるでしょう。
・Minimum distance to target:目標が設定された範囲外にあったら、ミッションは指定
 された時間に起動するでしょう。起動時間に達しても目標が範囲内にあったら、ミッ
 ションは保留され、目標が範囲外になったら起動されるでしょう。
・Maximum distance to target:目標が設定された範囲内にあったら、ミッションは指
 定された時間に起動するでしょう。起動時間に達しても目標が範囲外にあったら、ミ
 ッションは保留され、目標が範囲内になったら起動されるでしょう。このオプション
 は、より有能な敵戦闘機に対する航空迎撃に強く推奨されます(例えば、BVR ミサイ
 ルを持たない航空機が、それを持った敵に対して出撃する)。

任務のオプション(航空)
 Radar usage:これは、レーダー搭載機がいつレーダーを使用するかを設定します。
このオプションは以下の通りです:
・Use mission EMCON for whole flightplan:このレーダーは、EMCON の設定に依存
 してオン/オフされるでしょう。
・Active radar from initial point to winchester:この航空機は、目標近くのイニシャル・
 ポイントでレーダーをオンにし、「Winchester」レベルまで武器を消費すると、レーダ
 ーをオフにするでしょう。
・Active radar from ingress leg to winchester.:これは前述の変形で、より広い空間が
 得られます。このレーダーは、目標に進入している間中オンになります。
 これは、SARH武器を用いる航空機が、狙った時点での交戦にレーダーを使用できる
 ようにし、任務の全期間に渡ってレーダーを照射することで自分自身の正体を曝け出す
 ことがないようにできます。

 Allow off-axis attack:これは、この飛行編隊が異なった方向から攻撃することを可能に
します。

 One time only:この任務は、一度だけ実現するでしょう。その後、生存者は(充分な時
間と追加出撃のための補給があっても)基地に留まるでしょう。

 Fuel/ordnance:これは、このユニットが燃料タンクや兵器を投棄するか否か/その時
期に影響します。搭載品の設定(デフォルト)に従う/最大範囲で消費する/目標を攻撃
できなかったら武器を基地に持って帰ることを可能にします(初期の PGMS(精密誘導弾)
のような不足している武器を搭載したユニットのために非常に役に立ちます)。

任務のオプション(艦船/潜水艦)
・Group size:これは 1 隻から 6 隻までの範囲です。独立した小型船には、大きな数値
 が使用できます(例:魚雷/ミサイル艇)。
・Minimum/Maximum distance:航空機ごと。
・Enforce group size:航空機ごと。

護衛(Escort)オプション
・Flight/group size:自明。
・Minimum # of escorts to trigger/fly mission:これは、任務のトリガ/起動のために
 アクティブにされなければならない護衛の数を決定します。「All」から「Only one
 flight’s worth」までの範囲があります。
・Maximum threat response radius:これは、(目標までの距離と同様に)護衛が対応す
 るであろう最大範囲を意味します。護衛が守備位置からあまり遠くに移動するのを防
 ぐために使用できます。
 例:敵には、約 75 nm 離れた 2 つのアクティブな空軍基地があり、長距離空対空兵器はあ
 りません。任務計画者は、その基地の 1 つを攻撃するために部隊をまとめて、最大脅威対
 応範囲を 30 nm に設定することを決定します。これは、その護衛が脅威に対応可能となり
 ますが、直接脅威とはならない他方の空軍基地で敵機が検出されても攻撃隊を見放すこと
 がないようにします。



7.2.5 機雷任務(Mining)
 あらゆる機雷(敷設)任務は、領域を持つ点からリファレンス・ポイントで定義されま
す。この任務に割り当てられるユニットは、機雷を展開する能力がなければなりません。
機雷は、定義された領域内にランダムに配置されるでしょう。機雷は、活性化されなくて
はなりません。

機雷任務を作成するには:
1. 機雷敷設領域を指定するリファレンス・ポイントを作成して選択します。「Too small」
 (狭過ぎる)から「Too thinly-spread」(薄く広がり過ぎ)の間で、良いバランスを見
 つけてください。
2. 新しいミッションを追加して、「Type:Mining」を選択します。
3. この任務に適切なユニットを追加します。この任務が有効なユニットは、特定の水上艦
 /潜水艦/機雷投下用の特別装備を持つ航空機だけです。機雷敷設者は、機雷の活性化
 も行わなければなりません。
4. ボタンを押して「Mission Doctrine, EMCOM, WRA」を設定します。必要に応じてス
 ロットルと高度の設定を行いますが、当該機雷の放出パラメータ内に収まるようにして
 ください。
5. 1/3 ルールを設定します。チェックしていれば(可能なら)利用可能な航空機の 1/3 を
 空中に維持するでしょう。航空機が任務に割り当てられていなければ、効果はありませ
 ん。
6. 「Arming delay」を設定します。これは、機雷の展開後、それが活性化するまでの時間
 を設定します。デフォルト設定は 2 時間です。この遅延時間は、機雷を敷設したユニッ
 トがその領域から安全に退去することを可能にします。
7. 適切なリファレンス・ポイントが有効化されていることを確認して、「Add points
 currently highlighted on map」ボタンを押すことで追加します。これは、「Edit mining
 area」リストに、そのリファレンス・ポイントを追加します。このリストで任意のリフ
 ァレンス・ポイントを選択して「Remove selected」ボタンを押すことで、そのリファ
 レンス・ポイントを削除できます。
8. 機雷が満足できるだけ投入されたことを確認してください。これらは、奇妙なパターン
 に陥ることがあります。


7.2.6 機雷除去任務(Mine-Clearing)
 あらゆる機雷除去任務は、リファレンス・ポイントで定義された領域任務です。この任
務タイプは、機雷の特定にも使用されます。この任務に割り当てられたユニットは、機雷
を狩るために任務領域を哨戒するでしょう。機雷が設置されていたら、そのユニットは掃
引航路に位置するように機動します。機雷掃海具を備えたユニットだけが、これを行うこ
とができます。掃海作業中は、損害を被る危険があることに注意してください。機雷対策
装備を備えたユニットは、それらの情報パネルに「MCM」ボタンを持つでしょう。MCM
能力を持つヘリコプター・ユニットは、検知/掃海のための様々な特殊搭載物を持ってい
て、一部は機雷の種類別に特化しています。全ての機雷が掃海できる訳ではありません。

地雷除去任務の作成:
1. 機雷除去を行う領域を指定するリファレンス・ポイントを作成して選択します。
2. 新しい任務を作成し、任務名を入力して「Class:Mine clearing」を選択します。「OK」
 をクリックすると、ミッション・エディタが起動するでしょう。
3. この任務に適切なユニットを追加します。この任務が有効なユニットは、特定の水上艦
 /潜水艦(訳注:本当に?)/機雷探知&掃海用の特別装備を持つ航空機だけです。一
 部のユニットは、機雷探知(掃海ではない)能力しか持たず、機雷探知を試みる領域を
 哨戒します。掃海装備を備えたユニットは、任務領域で機雷を狩るための哨戒を行うで
 しょう。
4. ボタンを押して「Mission Doctrine, EMCOM, WRA」を設定します。
5. 1/3 ルールを設定します。チェックされていると(可能なら)利用可能なユニットの 1/3
 を持ち場で維持します。
6. 適切なリファレンス・ポイントがアクティブにされていることを確認し、「Add points
 currently highlighted on map」ボタンを押して追加します。これは、「Edit mining area」
 リストに、そのリファレンス・ポイントを追加します。このリストで任意のリファレン
 ス・ポイントを選択して「Remove selected」ボタンを押すことで、そのリファレンス・
 ポイントを削除できます。
 注:長期にわたる機雷除去任務では、港を持たせることとプレイヤーが 1/3 ルールの下で機
 雷ハンターの隊列を回転させられることが、シナリオ設計者にとって重要です。機雷除去
 艦艇が機雷の爆発で損害を被ることは予想されるため、損害を受けたら帰投すること、修
 理のために去る掃海者の交換要員を持っていることは、両方とも現実的で効率的です。



7.2.7 輸送任務(Cargo)
 あらゆる輸送任務は、リファレンス・ポイントで定義される領域任務です。この任務種
は、物資を降ろすために使用されます。この任務に割り当てられたユニットは、リファレ
ンス・ポイント領域に移動して、それらの物資を降ろすでしょう。この物資は、ユニット
の種類ごとにグループ化されるでしょう。例えば、10 両の戦車と 10 両の APC を降ろす
LST は、浜辺で戦車を「Armor」(機甲)ユニット、APC を別個の「Mechanized Infantry」
(機械化歩兵)ユニットとして現わすでしょう。
 輸送任務は、実際には 2 つのサブタイプから成ります。「Direct Cargo」(直接輸送)と
「Mothership Cargo」(母艦輸送)です。直接輸送任務は、2 つのうち単純な方で、LST が
浜辺に着岸して傾斜路を降ろすようなことを意味します。母艦輸送任務は、(訳注:続きの
文がない!)

直接輸送任務の作成:
1. 物資を降ろす領域を指定するリファレンス・ポイントを作成して選択します。
2. 新しい任務を作成し、任務名を入力して「Class:Cargo」を選択します。「OK」をク
 リックすると、ミッション・エディタが起動するでしょう。
3. 任務に適切なユニットを追加します。適切な海軍ユニットは、それらに物資が搭載さ
 れていることを示す「Cargo」インジケーターを右端バーに持っているでしょう。
4. 「Beach Area」が、物資を降ろすユニットが到達できるものであることを確認します。
5. 任務のドクトリン/EMCON とスロットル/高度の設定を設定します。

母艦輸送任務のために:(訳注:読みにくいので採番して整理した)
1. その領域を指定するリファレンス・ポイントを作成して選択します。
2. 適切な搭載母艦/空軍基地を見つけます。必要なら、航空機/舟艇に望みの物資を積
 み込むために「Air/docking ops」ウィンドウで「Load/unload cargo」を使用しま
 す。
3. 「Delivery units」(航空機/上陸用舟艇)を(大型の収容ユニットではなく)輸送任
 務に割り当てます。収容ユニットは「Mother ships」の下に示されるべきです。
4. その下のボックスで、「Cargo items to unload」をデフォルトのゼロ以上に設定したこ
 とを確認してください。
5. 全ての物資が配達されるまで、配達(Delivery)ユニットは移動して物資を降ろし、再
 補給を行うために基地ユニットに帰投し、再び移動する前に物資を再積込みします。
6. 望むならプレイヤーは手動で物資を降ろすことができますが、高価値ユニットの水陸
 両用戦や空挺作戦では輸送任務が使用されるべきです。AI のためには、それが必要で
 す。

歴史的注記:水陸両用作戦に内在したリスクと複雑さにもかかわらず(または恐らくそ
のために)1900 年以降のそれらの圧倒的多数は、単に成功しただけではなく、攻撃側より
も防御側をはるかに多く苦しめることに成功しました。最もありそうな説明は、攻撃側が
これを知っていて、不均衡なリソースを割り当て、極めて注意深く計画し、それが機能す
るであろうことが判っているときにだけ実施したことです。




7. ミッションとリファレンス・ポイント 7.3
7.3 リファレンス・ポイント
 リファレンス・ポイントは、マップ上に設置できる標識です。リファレンス・ポイント
は、任務領域/目的地点/目印の位置を定義するために使用されます。

リファレンス・ポイントの設置
幾つかの異なる方法で、ゲーム画面にリファレンス・ポイントを設置できます。
・キーボードの Ctrl ボタンを押してマウスを右クリックすると、リファレンス・ポイン
 トを簡単に追加できる 2 つのオプションが提供されるでしょう。
・Add reference point:これを選択して、マップ上の一地点を選択すると、リファレン
 ス・ポイントを設置できるでしょう。
・Define area:これを選択して、左クリックのドラッグをすることで、4 つのリファレ
 ンス・ポイントで定義された領域を設置できるでしょう。これは、任務用の四角形の
 領域を作成するのに非常に便利です。定義される領域は、四角形または円形を選択で
 きます。
・「Mission + Ref Points」ドロップダウン・メニューから「Add reference point」を選
 択することで、メニューからリファレンス・ポイントを設置することもできます。

リファレンス・ポイントの選択と選択解除
 リファレンス・ポイントを選択/選択解除は、UI でそれらをクリックするだけです。特
別なプロパティがないため、選択されると金色の菱形として現わされ、そうでなければ灰
色の×印となります。クリック&ドラッグで、複数のリファレンス・ポイントを選択でき
ます。
 Deleting Reference Points:リファレンス・ポイントを削除するには、リファレンス・
ポイントを選択して、「Missions and Ref. Points」ドロップダウン・メニューから「Delete
Selected Ref Points」を選択します。

 Moving Reference Points:ロックが解除されていれば、マップ上でリファレンス・ポイ
ントをクリックしながらドラッグすることで移動できます。

 Naming Reference Points:デフォルトでは、リファレンス・ポイントが追加された時点
で、ユニット数に基づいた独断的な名前が与えられます。この名前を変更するには、それ
が選択されている唯一のリファレンス・ポイントであることを確認して、キーボードの「R」
ボタンを押します。「Rename Reference」ダイアログが現れて、変更が可能になります。
そうならなければ、恐らく別のリファレンス・ポイントが選択されています。


7.3.1 リファレンス・ポイントのプロパティ変更
「Missions and Ref. Points」ドロップダウンで、ゲーム内のリファレンス・ポイントの
幾つかのプロパティを変更できます。

 Making Reference Points Relative:これらのプロパティは、自軍/友軍の移動する水上
ユニットに対して、リファレンス・ポイントを固定する能力を提供します。これらは、リ
ファレンス・ポイントを選択して、ドロップダウン・リストでこのプロパティを選択し、
それらが関連付けるユニット/グループを画面で選択することで設定されます。これは、
特定のユニットまたはその進路に連動する定義領域を持った任務(移動する水上ユニット
を護衛する任務(AAW/ASW)に任意の航空機/ユニットを割り当てるような)の作成を
可能にします。

 Make selected Reference Points Relative (Fixed) bearing to…:これに設定されたリフ
ァレンス・ポイントは、選択したユニット/グループに対する位置関係を維持します。こ
れは、既知の脅威の方角を知っていて、選択したユニットとその脅威との間に(ユニット
の進路に影響されずに)哨戒を維持したいときに便利です。また、持ち場に留まることが
重要な任務でも役に立ちます。これに設定されたリファレンス・ポイントの名前は、常に
「f」を伴っています。

 Make selected Reference Point(s) relative (Rotating) bearing to …:これに設定された
リファレンス・ポイントは、選択されたユニット/グループの進路に対する位置関係を維
持します。これは、ユニット/グループの前方を(ユニットの進路に影響されずに)哨戒
したいときに便利です。これに設定されたリファレンス・ポイントの名前は、常に「r」を
伴っています。

 Locking and Unlocking Reference Points:リファレンス・ポイントを選択し、「Mission
+ Ref Points」ドロップダウン・メニューで「Lock and Unlock Ref. Point(s)」を選択する
ことで、ゲーム内のリファレンス・ポイントをロック/ロック解除できます。南京錠とし
て現れたロックされたリファレンス・ポイントは、ゲーム・モード中はプレイヤーによっ
て変更できません。

 Delete Selected:選択された全てのリファレンス・ポイントを削除します。

 De-Select All Reference Points:現在強調表示されているリファレンス・ポイントの全
てを選択解除します。CTRL+END を選択しても行えます。


8. データベースとテンプレート 8.1 ~ 8.8
8.1 シナリオとデータベース
 COMMAND は、シミュレータで使用されるプラットフォーム(航空機/艦船/潜水艦/
地上施設/人工衛星)とコンポーネント(武器/センサー/マウント/マガジン/通信装
置など)に関する全ての情報を蓄えた 2 つのデータベースを持っています。CWDB データ
ベースは 1950 年~1979 年を網羅し、DB3K データベースは 1980 年から近未来を網羅し
ます。

 このデータベースは、無数のプラットフォームを含んでいます。1980 年以降にまたがる
プラットフォーム(両方のデータベースに存在するプラットフォーム)は、確実に同一に
なるように自動的に同期されます。以下は、1980 年以降のデータベースに存在するプラッ
トフォームの数と、1950 年~1979 年のデータベースにあるユニークなプラットフォームの
リストです。
航空機 :3000+2100=合計 5100
艦船 :2250+1500=合計 3750
潜水艦 :450+300=合計 750
地上設備 :1850+650=合計 2500
人工衛星 :60+700 の定義済み軌道
武器 :2600+200=合計 2800
センサー :4700+250=合計 4950
定義済みの航空機搭載物:15900+2600=合計 18500
兵器マウント:2050+350=合計 2400
兵器マガジン:1100+250=合計 1350

 この 2 つのデータベースには、異なるバージョンがあります。新しいバージョンは、追
加のプラットフォーム/コンポーネント/既存のものの修正を含んでいます。シナリオは
構築時のデータベースのバージョン情報が備えていて、シナリオがロードされると適正な
データベースが自動的にロードされます。これは、シナリオ/データベースの不一致によ
るエラーを防止し、シナリオ作成者が意図した通りにシナリオが再生されるであろうこと
を保証します。


8.2 シナリオのメンテナンス
 シナリオが作成されて保存されると、それが作成されたデータベースとリンクされます。
このデータベースからの情報の一部がシナリオとともに保存され、シナリオを特定のデー
タベース・バージョンに事実上ロックします。したがって、シミュレータは常に、そのシ
ナリオに適したデータベースをロードしなければなりません。

 そのデータベース内のプラットフォーム/コンポーネントが更新され、それらの変更を
シナリオに反映したいときは、そのシナリオを最新データベースに移行(別名で再構築)
しなければなりません。典型例としては、シナリオ構築中でそのデータベースに最近追加
されたプラットフォームを使用したいとき、あるいは最新のデータベースが既存プラット
フォームへの修正や、そのシナリオで効力を発揮して欲しいプラットフォーム/コンポー
ネントを含んでいるときです。

 最新データベースでのシナリオ再構築は、シナリオ・エディタで行われなければなりま
せん。単一シナリオの再構築に加えて、1 つの操作で複数シナリオを再構築することも毛脳
です。単一シナリオは、「Shallow rebuilt」または「Deep rebiuld」のいずれでも行えます。
複数シナリオの複数再構築は、「Deep rebiuld」方式を使用します。

「Scenario Migration」ウィンドウを開くには、先ず「Scenario Editor」で希望するシ
ナリオをロードします。次に、「Editor」>「Upgrade scenario to latest DB version」に
移動します。


8.3 単一シナリオの再構築
現在ロードされているシナリオを再構築するには「Rebuild Current Scenario」ボタンを
押します。このウィンドウの下半分が、再構築プロセスからのログ・メッセージを表示す
るでしょう。「Apply INI File」オプションが選択されていると、再構築中に使用されるシ
ナリオ構成ファイル(後述の INI ファイル)を選択するように求められるでしょう。


8.4 複数シナリオの再構築
1 回の操作で複数シナリオを再構築するには、「Deep-Rebuild All Scenarios In List」ボ
タンを押します。シナリオ・リスト・ファイルの場所の選択などを含めて、このウィンド
ウの下半分にある指示に従います。このファイルは、再構築するシナリオのリストと、関
連するシナリオ構成ファイル(後述の INI ファイル)を含んでいます。このシナリオ・リ
スト・ファイルは、手作業で生成する必要があり、通常は以下のようになります:
<?xml version=”1.0” encoding=”utf-8”?>
<ScenarioList>
 <Scenario>
 <ScenarioFilePath><!--C:¥Command¥Scenarios¥Battle of Chumonchin
Chan.scen--> </ScenarioFilePath>
 <ConfigFilePath> <!--C:¥Command¥Scenarios¥Battle of Chumonchin
Chan.ini --> </ConfigFilePath>
 </Scenario>
 <Scenario>
 <ScenarioFilePath><!--C:¥Command¥Scenarios¥Battle of Latakia.scen -->
 </ScenarioFilePath>
 <ConfigFilePath> <!--C:¥Command¥Scenarios¥Battle of Latakia.ini -->
 </ConfigFilePath>
 </Scenario>
</ScenarioList>

ファイルに新しいシナリオを追加するには、既存シナリオの行(タグ)をコピー&ペースト
し、シナリオのファイル・パスと名前を更新して、ファイルを保存するだけです。


8.5 浅い再構築と深い再構築
 浅いシナリオ再構築(Shallow Rebuild)は、シナリオ内の既存プラットフォームのため
のマウント/センサー/ストアなど、現時点の全てが保持されるでしょう。ただし、それ
らの機材の性能特性は、最新版データベースによって更新されるでしょう。シナリオに追
加された新しいユニットは、最新版データベースの定義として挿入されるでしょう。
深いシナリオ再構築(Deep Rebuild)は、シナリオ内の全プラットフォームをデータベ
ースからの未加工できれいな状態に再初期化するでしょう。各プラットフォームのプロパ
ティと、そのプラットフォームの武器/センサーなどを含む全ての構成品をリセットしま
す。また、損害ステータス/燃料ステータスなども完全にリセットします。

 ほとんどのシナリオは浅い再構築を使用して再構築できますが、そのデータベースに複
雑な変更が存在するなら、深い再構築機能を使用しなければなりません。そのシナリオに
対して、浅い再構築を使用するか深い再構築を使用するか判らない場合は、深い再構築を
選択します。


8.6 ログ・ファイル
 シナリオ移行(再構築)ツールは、¥Command¥Logs ディレクトリに 2 つのログ・ファ
イルを生成します。1 つ目のファイルは「SBR log file.txt」という名前で、再構築中に遭遇
したエラーや警告を記録します。2 つ目のファイルは「SBR plaform list.txt」という名前
で、再構築されたシナリオに存在する全てのプラットフォームのリストを作成します。こ
のプラットフォーム・リストには、地上の航空機や港内停泊中の艦船も含まれ、全航空機
で使用中の搭載物も表示します。各プラットフォームのシナリオ名/データベース名(2 つ
は通常異なります!)/データベース ID#/シナリオ GUID も同様に一覧表示されます。

 全ての検出エラーは、ログの中で「ERROR」とマークされます。このログでエラー・メ
ッセージを見つけるには、メモ帳でログ・ファイルを開き、F3 キーまたは Ctrl+F キーを
押して、ERROR という語を検索するだけです。


8.7 シナリオ構成ファイル(INI ファイル)
 シナリオ内のプラットフォームに変更/カスタマイズが加えられていて、これらを深い
再構築後に新版シナリオに引き継ぎたいときには、その変更が再適用される必要があるで
しょう。この変更の再適用は、シナリオ・エディタで兵器などをロード/アンロードする
ことによって手作業で行うか、シナリオ構成ファイル(INI ファイル)の使用を通して自動
的に行うことができます。構成ファイルを使用すると、毎回プラットフォームを手動で編
集する必要がなくなります。

 シナリオ構成ファイルは、手動で作成するか、既存シナリオからエクスポートできます。
エクスポートされた構成ファイルは、再構築前のシナリオでそのプラットフォームに対し
て行われた全てのカスタム変更を含んでいるでしょう。これらは、再構築されたシナリオ
で、再初期化されたプラットフォームに対して適用されます。
 最も一般的に使用される機能は、武器の追加や削除/マウントの武器数変更/マウン
ト・マガジン数変更/マガジンの弾数変更です。マウント/マガジン/センサー/通信装
置(武器のデータリンクを含む)の追加や削除も可能です。

シナリオ構成ファイルは、以下の方法でプラットフォームの編集をできます:
・マウントの武器数の変更(既存の武器)
・マウント・マガジンの武器数の変更(既存の武器)
・マガジンの武器数の変更(既存の武器)。
・マウントの武器を削除
・マウント・マガジンの武器を削除
・マガジンの武器を削除
・マウントに新しい武器レコードを追加
 (警告:関連する射撃管制/照射装置やデータリンクも必ず追加)
・マウント・マガジン(つまり、マウントのローカル・マガジン)に新しい武器レコー
 ドを追加。(警告:マウント自体に関連する武器レコードも必ず追加)
・マガジンに新しい武器レコードを追加(特に弾薬庫や空母マガジンの航空兵器)
・マウントの追加
・マガジンの追加
・センサーの追加
・通信装置の追加(通常、武器のデータリンクや指揮誘導システム)
・マウントの削除
・マガジンの削除
・センサーの削除
・通信装置の削除


8.8 シナリオ構成ファイルのテンプレートとデルタ・テンプレート
 シナリオ構成ファイル(INI ファイル)は、テキスト・エディタで手作業によって記述さ
れるか、シミュレータによって自動的に作成されるかのどちらかです。2 種類の構成ファイ
ルが、シミュレータ/テンプレート/デルタ・テンプレートによって作成されます。テン
プレート・ファイルは、シナリオ内に存在する全ユニットの単純なリストを含んでいます
が、デルタ・テンプレート・ファイルは、手作業で変更されたマウント/マガジン/セン
サー/通信の全てを含んでいます。

Template:シナリオに存在するプラットフォームをファイルにエクスポートします。生
成されたファイルはプラットフォームとユニークな GUID をリストし、シナリオ構成ファ
イルを手作業で作成するための出発点となります。テンプレート・ファイルを作成するに
は、「Editor」>「SBR」>「Generate」>「Template」と移動します。テンプレート・
ファイルは XML 形式で保存され、通常は以下のようになります:
<?xml version=”1.0” encoding=”utf-8”?>
<ScenarioUnits>
 <Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff>
 <!--LCS 1 Freedom (LCS 1 Freedom [1839])-->
</Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff>
</ScenarioUnits>

Delta Template:シナリオとデータベースの間にあるプラットフォーム構成の「差分
(Delta:Difference)」をエクスポートします。デルタ・テンプレート機能は、航空用マガ
ジンの変更/追加をエクスポートするために最も一般的に使用されます。ただし、生成さ
れたファイルは、武器の追加/削除、武器数の変更、マウントやマガジンの追加/削除、
センサーの追加/削除、通信装置や武器データリンクの追加/削除を含んだプラットフォ
ームもリストするでしょう。デルタ・テンプレート機能は、損害や燃料量の変更をエクス
ポートしないでしょう。
例:ある航空用マガジンが、新規に搭載すべき武器として 200 個の「0/10000 Mk84 LDGP」
武器レコードを与えられました。デルタ・テンプレートは、データベース内で「200/10000
Mk84 LDGP」レコードを見つけようと試みます。この武器レコードと完全に合致するもの
は見つからないので、デルタ・テンプレートは種々の条件を使用して最適な合致を見つけ
ようとするでしょう。最終的には、目的の結果を生成するために WeaponRecADD と
WeaponRecEDIT 項目をシナリオ構成ファイルに追加するでしょう(最初に 0/10000 の武
器レコードを追加し、次に 200 の武器をロードします)。
 デルタ・テンプレートは、マウントとセンサーのアーク(訳注:有効射界)も確認して、
シナリオとデータベースの間の相違を見つけます。CWIS マウントが削除され、別のアーク
で別のマウントが追加されたとします。この結果として、デルタ・テンプレート・ファイ
ルに挿入と削除のステートメントが 1 つずつ作成されるでしょう。

 デルタ・テンプレート・ファイルを作成するには、「Editor」>「SBR」>「Generate Delta
Template」と移動します。デルタ・テンプレート・ファイルは、一般的には以下のように
なります:
<?xml version=”1.0” encoding=”utf-8”?>
<ScenarioUnits>
 <Unit_0c4328f6-8900-49c9-a1ee-bbf8e0a2ca92>
 <!--USS Ranger (CV 61 Ranger [Forrestal Class] [1628])-->
 <Mag_2_854>
 <WeaponRemove_1841 />
 <!--AGM-78D Standard [ARM]-->
 <WeaponRemove_150 />
 <!--AIM-7F Sparrow III-->
 <WeaponEdit_1084_8 />
 <!--AN/ALQ-99G [ICAP-2 Block 82] ECM Pod-->
 <WeaponEdit_444_48 />
 <!--AIM-54A Phoenix-->
 </Mag_2_854>
 </Unit_0c4328f6-8900-49c9-a1ee-bbf8e0a2ca92>
</ScenarioUnits>

 このテンプレート・ファイルは、後で手作業でのファイル編集を行い易くするためのコメ
ントを持っていることに注意してください。このコメントは、マウント/武器の名前、デ
ータベースの#ID のような情報を含んでいます。デルタ・テンプレート・ファイルの作成中
に遭遇したエラーは、「¥Logs¥SBR INI template log file.txt」ファイルに記録されるでし
ょう。




8. データベースとテンプレート 8.9 ~ 8.10
8.9 シナリオ構成ファイルの編集
 シナリオ構成ファイルを編集するには、それを「メモ帳」で開きます。構成ファイルは
XML 形式で保存され、シナリオで関係のあるプラットフォームの項目を含みます。デルタ・
テンプレート機能を使用して作成されたシナリオ構成ファイルは、そのデータベースと異
なったプラットフォームだけが含まれ、相違が見つからなかったらファイルは空にされる
でしょう。テンプレート機能を使用して作成されたシナリオ構成ファイルは、全てのプラ
ットフォームを含むでしょう。

 LCS 1 Freedom 級の艦船 1 隻を含むシナリオのテンプレート・ファイルは、一般的には
以下のようになります:
<?xml version=”1.0” encoding=”utf-8”?>
<ScenarioUnits>
 <Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff>
 <!--LCS 1 Freedom (LCS 1 Freedom [1839])-->
 </Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff>
</ScenarioUnits>

「Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff」は、シナリオ内での「LCS 1」のユニー
ク GUID 識別子であることに注意してください。これは、個々のプラットフォームの全て
で異なります。「<!-LCS 1 Freedom(LCS 1 Freedom [1839])->」行はコメントで、必要
に応じて変更できます。シナリオ構成ファイルの全て行に、常に意味のあるコメントを持
たせることは、良い習慣です。

 艦船にデータベース「ID#240」の新しい魚雷マガジンを追加するには、「Add Magazine」
行を挿入します。この行は、後で参照するためのコメントも持っています。
<MagAdd_240 /><!--Torpedo Magazine [Internal Tubes] -- USN, 2005-->

編集されたファイルは、以下のようになります:
<?xml version=”1.0” encoding=”utf-8”?>
<ScenarioUnits>
 <Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff>
 <!--LCS 1 Freedom (LCS 1 Freedom [1839])-->
 <MagAdd_240 /><!-- Torpedo Magazine Internal Tubes, USN 2005 -->
 </Unit_a25be2bd-d06f-4162-959b-b3d7ccc1e5ff>
</ScenarioUnits>

シナリオに変更を適用するには、そのシナリオがシナリオ・エディタにロードされている
ことを確認し、次に「Editor」>「SBR」>「Apply SBR」と移動し、望みのシナリオ構
成ファイルを選択します。シナリオに戻って、プラットフォームを選択し、「Magazines」
ウィンドウを開き、そのマガジンが追加されたことを確認します。


8.10 シナリオ構成ファイルの概要
 シナリオ構成ファイルで使用されるコマンドは、以下の通りです:

Add mount:データベース ID#434 のマウントが、以降の例として使用されます。範囲
(Coverage)も追加されなければならないことに注意してください。制限されたアークの
各セグメント(選択肢 1)か完全な 360 度アーク(選択肢 2)のいずれかです。この例では
両方が含まれていますが、実際のファイルでは 1 つだけが使用されなければなりません。
<MountAdd_434>
 <!--CADS-N-1 [3M87 Kortik]-->
 <Cov>
 <Seg>PMA1,PMA2,PMF1,PMF2,PS1,PS2,PB1,PB2,SMA1,SMA2,SMF1,SMF2,SS1,
SS2,SB1,SB2,</Seg>
 <Seg>360</Seg>
 </Cov>
</MountAdd_434>

Add magazine:データベース ID#240 のマガジンが、以降の例として使用されます。
 <MagAdd_240 /><!-- Torpedo Magazine Internal Tubes, USN 2005 -->

Add sensor:データベース ID#2003 のセンサーが、以降の例として使用されます。
範囲は、捜索範囲(Coverage)と照射/目標追跡(Illumination)の両方が追加されなけ
ればならないことに注意してください。2 つの範囲は、説明目的で異なるアークが与えられ
ています。
 <SensorAdd_2003>
 <!--AN/AWG-9-->
 <Cov>
 <Seg>360</Seg>
 </Cov>
 <Cov_Ill>
 <Seg>PMA1,PMA2,PMF1,PMF2,PS1,PS2,</Seg>
</Cov_Ill>
 </SensorAdd_4>

Add comm. link:例として、データベース ID#3 のミサイル・データリンクを使用しま
す:
 <CommAdd_3 /><!--SA-10 Missile Datalink-->

Delete mount, magazine, sensor or comm. link:
 プラットフォームは、種々の装置(コンポーネント)が搭載されていて、多くの場合、同
じタイプだが受け持ち範囲(アーク)が異なるマウント/センサーなどが幾つかあります。
削除するコンポーネントを正確に明示するには、そのコンポーネントのデータベース ID#
だけではなく、艦船コンポーネント・リスト内のコンポーネント番号も明示しなければな
りません。以下の例では、プラットフォームからデータベース ID#222 を装備したコンポ
ーネント#3 を削除しています:
 <MountRemove_3_222 />
 <MagRemove_3_222 />
 <SensorRemove_3_222 />
 <CommRemove_3_222 />

ID#222 を装備したコンポーネント#3 が現在のプラットフォームで見つからなければ、ポ
ップアップ・メッセージがこの事実を通知し、エラー・メッセージがログ・ファイルに保
存されるでしょう。

 マウント/マウント・マガジン/マガジン内で、武器レコードを編集/追加/削除しま
す。以降の例は、コンポーネント ID#3 とデータベース ID#552 で Sea Sparrow のマウン
トを編集します。このデータベース内の定義済み武器レコードが、マウントとそれに搭載
されたマウント・マガジンに追加(WeaponRecAdd)されます。次に、その武器数が変更
(WeaponEdit)されます。さらに、その武器の一部が削除(WeaponRemove)されます:
 <Mount_3_552><!--Mk29 Sea Sparrow-->
 <WeaponRecAdd_5188 /><!--RIM-8J Talos-->
 <WeaponRecAdd_1557 /><!--RUM-139A VLA [Mk46 Mod 5]-->
 <WeaponRecAdd_2626 /><!--Roland 3-->
 <WeaponRecAdd_944 /><!--RUR-5A Mod 3 ASROC RTD [10kT Nuclear DC]-->
 <WeaponEdit_1687_2 /><!--RIM-7M Sea Sparrow-->
 <WeaponEdit_885_22 /><!--RIM-8J Talos-->
 <WeaponEdit_1643_77 /><!--RUR-5A Mod 3 ASROC RTD [10kT Nuclear
DC]-->
 <WeaponRemove_233 /><!--Mk182 SRBOC Chaff [Seduction]-->
 <MountMag>
 <WeaponRecAdd_5188 /><!--RIM-8J Talos-->
 <WeaponRecAdd_154 /><!--RUM-139C VLA [Mk54]-->
 <WeaponRecAdd_4015 /><!--S-8KO 80mm Rocket-->
 <WeaponRecAdd_2765 /><!--SAM-3 Kin-SAM [Type 93]-->
 <WeaponEdit_885_3 /><!--RIM-8J Talos-->
 <WeaponEdit_1193_88 /><!--SAM-3 Kin-SAM [Type 93]-->
 <WeaponRemove_233 /><!--Mk182 SRBOC Chaff [Seduction]-->
 </MountMag>
 </Mount_3_552>

 以下の例は、コンポーネント ID#1 とデータベース ID#717 で SRBOC のマガジンを編
集します。このデータベース内の定義済み武器レコードが幾つか追加(WeaponRecAdd)
され、次に武器数が変更(WeaponEdit)され、武器の幾つかが削除(WeaponRemove)さ
れます:
 <Mag_1_717><!--Mk36 SRBOC-->
 <WeaponRecAdd_2541 /><!--Generic Chaff Salvo [5x Cartridges]-->
 <WeaponRecAdd_5188 /><!--RIM-8J Talos-->
 <WeaponRecAdd_154 /><!--RUM-139C VLA [Mk54]-->
 <WeaponRecAdd_4015 /><!--S-8KO 80mm Rocket-->
 <WeaponRecAdd_2765 /><!--SAM-3 Kin-SAM [Type 93]-->
 <WeaponEdit_232_222 /><!--Mk182 SRBOC Chaff [Seduction]-->
 <WeaponEdit_885_3 /><!--RIM-8J Talos-->
 <WeaponEdit_1193_88 /><!--SAM-3 Kin-SAM [Type 93]-->
 <WeaponRemove_233 /><!--Mk182 SRBOC Chaff [Seduction]-->
 </Mag_1_717>

現在のプラットフォームのマウントかマガジンに、コンポーネント番号とデータベース ID
#の組み合わせに合致するものが無かったら、ポップアップ・メッセージがこの事実を通
知するでしょう。また、エラー・メッセージがログ・ファイルに保存されるでしょう。


9. 戦闘 9.1
 COMMAND の戦闘は、幾つかの基本的な要素を必要とします。先ず敵を見つけなければ
なりません。次に、敵を打たなければなりません。前者はセンサーを必要とし、後者は兵
器を必要とします。

9.1 センサーと兵器

9.1.1 センサー
 COMMAND は、幾つかの異なる種類のセンサーを持っています。それらは、レーダー/
ESM/ソナー/光学センサーの 4 つの主なカテゴリに分類できます。

 レーダー:レーダーは、目標に電波を送信し続けることで機能します。
COMMAND は、最も初期の最も粗末なセットから、非常に高度な電子アレイまでのレーダ
ーを含んでいます。レーダーがアクティブのままだと、妨害されたり発信位置を与えたり
する固有のリスクがありますが、より高度なレーダーはこの脆弱性を改善しているでしょ
う(特にあまり高度ではない妨害電波に対しては)。

幾つかのアメリカ製戦闘機のレーダーを比較します:
 AN / APQ-120(F-4):初歩的な機械式走査レーダー。最も初期で最も低能力。「走査中
の追跡」機能がないため、ミサイルをロックオンした目標に誘導するか、接触を捜索する
かのどちらかはできますが、両方を同時にはできません。
 AN / APG-63(F-15A):機械式走査/周波数高速変換方式。周波数高速変換レーダーは、
ジャミングや「ドップラー・ノッチング(放出者に対して航空機が直角に飛行する空中戦
技術)」の影響を受け難くなっています。
 AN / APG-70(F-15C):機械式走査/周波数高速変換方式/NCTR-JEM。このレーダー
を搭載した F-15C は、(高度な電子機器が動作するのに加えて)NCTR レーダーがエンジ
ンのファン・ブレードを「計数」するので、正面から向って来る敵機を識別する能力を持
っているでしょう。
 AN / APG-77(F-22):アクティブ電子走査アレイ/NCTR-NBILST。この信じられない
ほど高度なレーダーは、電子的走査を行い、ドップラー・ノッチングのようなトリックを
無意味にします。NBILST(狭ビーム連動捜索/追跡)NCTR 機能は、どのような角度か
らでも、空中目標が明確に識別できることを意味します。
 ESM:Electronic Support Measures は、電子放射(レーダー、OECM ジャマー)を検
知できるパッシブなシステムです。それらは、放射源が近くにあることを曖昧で不正確な
(それでもまだ非常に重要な)通知を与えることができる単純で粗雑なレーダー警告受信
器から、放射源がどこらへんにいて「放射プラットフォームは、N-019EB レーダー搭載の
MiG-29 Fulcrum A」と電子情報に基づいて結論できる高度な探知器にまで及びます。
ESM プラットフォームは、(かなり明確なプラットフォームでも)常に目標を「ロック
オン」するアクティブ・センサーと比較して、本質的に精度が不足しています。しかし、
ESM 装備ユニットが複数存在しているなら、その信号を三角測量することで大幅に相殺で
きます。

 光学センサー:ほぼ全ての人間は、頭の前方に 2 つの光学センサーを持っています。
「Mk 1 Eyeballs」に加えて、COMMAND は、カメラや赤外線システムを含む多種類の電
気光学センサーを誇っています。これらは、初期の扱いにくい TV カメラから、信じられな
いほど洗練された撮像赤外線システムまで多岐にわたります。
レーダーを越えて光学システムが提供する最大の利点は、その受動性です。光学システ
ムは「パッシブ」センサーとみなされ、放射しないため、レーダー方式のように ESM に拾
われても脆弱ではありません。撮像光学システムは、ほとんどのレーダーができない方法
で目標の正体を確認することもできます。
しかし、光学システムにも重大な欠点があります。1 つは、カメラの視野が非常に限定さ
れる「ストローを通して見る」効果です。もう 1 つは、精度が不足していることで、電気
光学システムを単独で作動させていると至近距離でしか正確な目標情報を取得できません。

 ソナー:アクティブ・ソナーは水中の「レーダー」のようなものです(両方とも目標か
らのエネルギー反射波なので適切な比較です)。簡単に発見されるようになることを支払っ
て、より正確な接触を引き起こします。パッシブ・ソナーは、電気光学システムと同じ弱
点を多く持っています(特に長距離で不正確)が、長所もあります(使用時にセンサーの
位置を提供しない)。
曳航式アレイは、多くの艦船や潜水艦で使用されています。それらは自船のエンジン・
ノイズの影響を受け難い離れた場所に保持することができ、(水上艦船の船体ソナーでは不
可能な)水温躍層の下に到達させて留まらせることができます。

その他(MAD)
Magnetic Anomaly Detectors(磁気探知機)は対潜機で使用されます。これらは磁気を測
定して、水中の異常な金属堆積物(潜水艦)を探すことで捜索します。理想的な MAD の対
象物は、深深度(邪魔になる背景金属が少ない)にいる大型潜水艦(多量の金属!)です。
受動的な MAD は精密センサーではありません。それらは距離的要素を持たず、曖昧な方
位要素しか持っていません-これが、全ての洋上哨戒機が、未だに彼らが使用するソノブイ
を運んでいる理由です。


9.1.2 兵器

非誘導兵器
非誘導兵器は、銃砲/爆弾/ロケット弾を含みます。それらの精度は、運用者のスキル
/射撃管制システムの種類/目標までの距離など、多くの要因によって決まります。

誘導兵器
誘導兵器は、誘導ミサイルや所謂「スマート爆弾」を含みます。COMMAND に存在する
誘導システムは、以下のものを含みます:
・慣性誘導:この兵器は、特定の座標位置を攻撃するようプログラムされています。そ
 の内部システムは、それらの座標に(能力の許す限り)指向します。慣性誘導を備え
 た武器は、目標都市の周辺に着弾すれば幸運な初期の弾道ミサイルから、超高精度兵
 器まで多岐にわたります。
・光学誘導:この兵器は、目標の画像に向かって進みます。光学システムは、GBU-8
 HOBOS のような初期の粗雑なものから、高度な撮像赤外線システム(1 個の独立した
 仮センサーとして作動できます)まで多岐にわたります。
・赤外線誘導:この兵器は、目標の熱シグネチャに向かって進みます。撮像システムを
 備えた現代のシーカーでは「光学誘導」と重複しますが、初期の熱走査ミサイルにも
 適用されます。対空 IR ミサイルには 3 つの形式があります:
 a. Stern Chase:上手くロックするには、直後に位置取りする必要がある
  (例:AIM-9b / AA-2)
 b. Rear Aspect:後方に位置取りする必要はあるが、後方追尾型よりも柔軟性が高い
  (例:AIM-9H/AA-8)
 c. All Aspect:あらゆる角度から目標を攻撃できる
  (例:AIM-9L +/AA-11)
・セミ・アクティブ・レーダー誘導:要するに、この誘導システムは、レーダーで「ロ
 ックオン」した目標に向けてミサイルを自動追尾させます。(攻撃者を強制的に追い払
 うなどして)ロックを解除すると、誘導制御が失われます。
・セミ・アクティブ・レーザー誘導:これは古典的なレーザー誘導爆弾で、攻撃者がレ
 ーザー指示器で目標をロックオンして、この兵器を指示目標に向かって自動追尾させ
 ます。一部の兵器では「バディ・レージング」(航空機/地上ユニットから目標を指示
 している間に、他のユニットが遠方から兵器を投下する)を使用できます。
・アクティブ・レーダー・ホーミング:これは、兵器自体にレーダー照射システムが含
 まれています。ARH は、低速目標の攻撃だけを要求された SS-N-2 のような対艦ミサ
 イルによって開拓されました。その後、AMRAAM のような AAW 兵器に使用されるほ
 ど充分に小型化されました。
 ARH は、この兵器がただ「闇雲に」発射できる訳ではないことに注意することが重
 要です。ほとんどの AMRAAM スタイルの ARH 空対空兵器は、発射される前に、発
 射プラットフォームで検知され、自身のレーダーで目標を照射することを必要としま
 す(E-2D Advanced Hawkeye と AIM-120D Advanced AMRAAM のように、適切な
 データリンクとの近在の友軍の照射器を結合した新型を除く)。

魚雷
魚雷は水中を泳ぎます。初期段階の魚雷誘導には、2 つの主な誘導システムがあります:
・慣性誘導魚雷は、COMMAND で最も初期型の魚雷です。例えば(第二次世界大戦の)
 古典的な Mk14 魚雷です。ひとたび発射されたら、進路を変更する方法はありません。
・有線誘導魚雷は、それらの親潜水艦に接続され、有線である間は「Plot Course」機能
 を通して 1 個の独立したユニットとして操縦できます(これを使用する目的の 1 つは、
 魚雷が 1 つの目標に殺到するのを防ぐことです)。
 しかし、この魚雷の発射中に(「その潜水艦に危険が迫った」などで)極端に早く方向転
 換するか、高速(10 ノット以上)で移動するだけでも、誘導線の断線が発生するでしょう。
 誘導線が断線した魚雷は、自律的に走行し、終末誘導シーカーを起動して、攻撃者の制御
 から外れます。
・魚雷の終末誘導には、従来のソナー誘導と航跡自動追尾があります。前者は、誘き寄
 せることがより容易です。

レーザー
・最初の大衆小説の主人公が最初の宇宙怪獣を光線銃で消し飛ばして以来、人々は想像
 を事実に変えることを夢見てきました。現在、数十年に及ぶ開発と、標的を目的とし
 た軍事用レーザーの使用の成功により、ついに夢が現実のものになりつつあります。
 レーザーは COMMAND でモデル化されています。
・レーザーには 4 つのカテゴリがあり、各々特徴があります。化学酸素ヨウ素(COIL)、
 フッ化水素(DF)、二酸化炭素(CO2)、固体/繊維(SS/F)です。COIL および DF
 レーザーは、化学材料を「弾薬」として使用するため、通常兵器のように消費されて
 再装填されます。一方 CO2 および SS/F レーザーは、親ユニットの発電装置を利用し、
 それが持続する限り撃ち続けることができます。
・光の速度で移動するレーザーは、目標を即座に攻撃して回避ボーナスを与えません。
 ただし、最小の目標を即座に破壊することしかできないため、大きな目標には持続的
 な暴露が必要とされます。レーザーを伴うシナリオでは、「Aircraft Damage」設定を
 オンにしておくことが強く推奨されます。

HVP/レールガン:
現在 COMMAND にある高速度発射体(High Velocity Projectiles)は、特定の砲からだ
け発射されるミサイルのようにモデル化されています。これらは、データベースでは
「Guided Weapons」として扱われ、多弾で長射程で正確な攻撃能力をユーザに提供します。

電磁パルス(EMP)
電磁パルスは、電子機器を破壊する役に立ちます。目標への影響は、パルス強度(古典
的な「核 EMP」シナリオでは、弾頭の放射エネルギーによって影響されないが、爆発高度
によって強く影響される)、目標の運用状態(アクティブ・センサーはより脆弱)、技術世
代(真空管のような古い電子機器は最も耐性があり、高度なものほどより影響を受け易い)
に依存します。
EMP は、複数の異なる方法で解き放つことができます。
・他の目的で使用された核弾頭の副産物として。
・LUA が引き起こした「Add Explosion」アクションによる(最大効果を得るために超
 高々度で特に爆発させる)。
・「ワンクリック EMP」攻撃による。適切な武器を取って手動で割り当て、右上の
 「Weapons allocated」ウィンドウでその兵器のレコードを右クリックして、「Special
 high altitude detonation」を選択します。すると、EMP 波のために最適な高度で爆発
 するでしょう。
・非核の「戦術 EMP」弾頭を備えた兵器による。



9. 戦闘 9.2.1 ~ 9.2.3
 戦闘それ自体には、戦闘が解決されるまでに通り抜ける幾つかの「ステップ」がありま
す。最初のステップは識別です。(攻撃者にとっての)目標と(防御者にとっての)脅威は、
そのユニットの熟練度と OODA クロックに依存している時間のかかるプロセスとして解決
されなければなりません(6.3.4 Database Viewer を参照)。次のステップは実際の交戦で
す。そのユニットは、射程内まで移動して武器を発射します。これは単純に聞こえるかも
しれませんが、実行中は決してそうではありません。


9.2.1 空中戦
 航空ユニットの交戦能力は、純粋な射程距離だけではなく、より多くに依存しています。
それは、センサーや武器の能力にも依存しています。極端な例をひとつ挙げましょう。攻
撃者は、目標の真後ろに位置することを要求する初期の尾部追跡型の赤外線ミサイルと、
攻撃者のレーダーがミサイルを誘導している間は他には何もできないようにする初期の
SARH ミサイルを持っています。もう一方は、ヘルメット装着型照準器を備えた信じられ
ない位置から発射できる全方位対応のオフ・ボアサイト・ミサイルと、遠方から発射でき
て、発射機が自機の位置を暴露するレーダーを起動する必要がない(他機によって誘導さ
れる)CEC データリンクを備えたアクティブ・レーダー・ミサイルです。(訳注:この結末
は、次頁の「例」の内容になると思われる)
その目標は何も見ないかもしれません。そして、機関砲の狙いが不十分となるかミサイ
ルが不正確になることを祈るだけです(これは歴史的に正確です。圧倒的多数の空中戦の
敗者は、手遅れになるまで何も見ませんでした)。彼らが気付けば、その目標は「Engaged
Defensive」に移行して対策を試みます。

この対策には、以下が含まれます:
・回避:武器またはレーダーを「ビーム」(直角となるように飛ぶ)するよう試みます。
 これは、命中ペナルティを与えるためのサイコロを振る結果となります。このペナル
 ティは、目標のスキルと航空機の敏捷さに大きく依存します。熟練したパイロットで
 さえ、身重な貨物機や重爆撃機では多くを行うことはできませんが、敏捷な戦闘機で
 は、初心者が前時代の飛行機にドッグファイトで負けることがあります。
 回避は、ミサイルにだけ適用する訳ではありません。敵機自身、もしくは敵機のレ
 ーダーが回避のトリガとなります。後者に対しては「ドップラー・ノッチング」を試
 みます。これは、(特に前時代の)レーダーの限界を悪用する方法です。ドッグファイ
 トでの機体操縦は、物理的な影響を受けます。それは、機体の限界(航空機は旋回時
 にロールしなければなりません)から、パイロットの限界(画面右側下の「G-force」
 で確認できます)まで多岐にわたります。
・対抗策:レーダー誘導ミサイルに対してチャフ/DECM、赤外線ミサイルに対してフ
 レア/IRCM のような対抗策を展開します。これは、武器と対策の両方の技術レベル
 に大きく依存しており、回避フェーズの前に別の計算として取り扱われます。

例:王国時代のイラン軍 F-4 Phantom が、現代の非常に熟練した米国戦闘機と、ホルムズ
 海峡上空で、旧式な初期型 AIM-7 を使用して交戦します。まだ勝利は可能ですが、極めて
 キビシイ状況です。米国パイロットのスキルや Sparrow の弱々しい運動性能が効果を現わ
 す前でさえ、このミサイルは非常に影響を受けやすいチャフ放出と電子妨害の両方を克服
 しなければなりません。状況が逆転されると、Phantom の(Tomcat ですら)古い電子機
 器とチャフは、AMRAAM に対する防御のための妨害手段をあまり提供しません。
 目標が生き残るか、命中する前に攻撃に気づけば、(適切な武器を持っていれば)目標は
 機動して反撃できるかもしれません。 その後は、この状況が繰り返されます。


9.2.2 洋上戦
 艦載砲の正確さは、射撃管制装置の種類/目標までの距離/砲台の安定性に大きく依存
します。穏やかな海と重い艦船の組み合わせは正確さの点で驚嘆すべきものですが、荒れ
た海で跳ね踊る軽い艦艇ではその反対です。どちらもよく似た(あるいは全く同じ)艦載
砲を発射しているかもしれませんが、非常にうねりのある海の中にいる手動制御装置だけ
を備えた小型哨戒艇では、凪いだ海の中にいる完全で高度な射撃管制システムを備えた大
型巡洋艦や戦艦と同じ様には命中しないでしょう。
 ミサイルだと、目標は自分自身を守るチャンスが増えます。最初の防衛線は、ミサイル
を撃ち落とそうとする試みです。これは、射撃側と目標側の両方の品質に依存するタスク
です。幾つかの兵器システムは、低空を飛来するか充分に高速なミサイルに対しては全く
交戦できないかもしれません。その他では、苦労して低確率で成功を得るかも知れません。
2 番目は、航空機の場合と同様に機能する対策(チャフ/フレア/DECM)を展開すること
です。
 目標の OODA クロックは、その技術的な洗練度と熟練度によって影響され、巨大な役割
も果たします。OODA クロックと攻撃側ミサイルの速度は、そのミサイルが命中するまで
に防御側が発砲できる射撃数を決定します。

注:現実の世界では、対艦ミサイルが発明されて以来「スニーカー(こそこそする人)」
対「ストリーカー(裸で走り抜ける人)」についての討論がありました。敵の OODA サイ
クルを圧倒するには、ミサイルのステルス化か高速化のどちらに頼る方が効果的なのかで
す。COMMAND は、あらゆる種類の状態でそれをテストする機会を与えます。


9.2.3 潜水艦戦
 潜水艦は、多くの点で水上艦に類似していて、甲板砲を装備して水上で戦う古式ゆかし
い「可潜艦」であれば全く同じものです。しかし、それらは 2 つの重要な領域で大きく異
ってもいます。
 1 つ目は、潜水艦はほぼ全ての水上艦よりも、秘匿性は高いけれども「視界が悪い」こと
です。これは、広く(極端な事例でさえ)適用されます。騒々しい第一世代の原子力潜水
艦は、まだ水上艦に匹敵するほどの特徴は備えておらず、超高感度なソナーを備えた現代
の潜水艦でもネットワーク化された水上戦闘部隊ほど遠くは見えません。2 つ目は、(圧し
潰そうとしている水に取り囲まれた)潜水艦は信じられないほど壊れ易いことです。これ
が、潜水艦の乗員が「世界大戦における死者比較リスト」のトップにランクされた理由で
す。
 (可能であれば)検知されないことが重要です。水温躍層の利用(後述参照)は重要で
す。たとえ潜水艦が検知できなくとも、それが推測されると認識し、対抗して行動するの
も同様です。向って来る魚雷(「Torpedo datum」)と、未検知な魚雷の命中(「Flaming
datum」)を突然被った艦船の両方が、「犠牲者」サイド(陣営)向けに生成された潜水艦
「接触」をもたらすでしょう。同様に、潜水艦発射型ミサイルは、水面を離れたのが観察
されると、その発射が検知された地点の隣に「接触」を与えるでしょう。
 潜水艦は、ディーゼルと核の種類が提供されています。現在では、ほとんどの隔たりは
埋められていますが、初期の原子力潜水艦は、ディーゼル潜水艦と比べて信じられないほ
ど騒々しいです。さらに、それらの原子炉とポンプは、静止あるいは最微速のときでさえ、
騒々しさを残しています。
 しかし、原子力潜水艦がステルス性に欠けていても、速度に関してはそれを埋め合わせ
て余りあるものです。それらの大半が同等のディーゼル潜水艦よりも速く移動できるだけ
ではなく、彼らの全てが継続的に高速で移動できます。全速で水中走行しているディーゼ
ル潜水艦は極めて急速にバッテリーを消費するのに対して、原子力潜水艦はある種の電池
駆動マスコットのように動き続けることができます(訳注:太陽電池で動く踊るヒマワリ
人形のこと?)。
 素早く移動することは、潜水艦(特にディーゼル潜水艦)に対する効果的な戦略です。
ただし、領域内の全 HVU が、この戦略に従うのに充分な速度で移動できるわけではないか
もしれません。
 潜水艦のソナーは、(ほぼ視覚での地平線に類似した)「ダイレクト・パス(DP)」接触、
音源にかなり近い領域でのみ明確な画像を取得します。深海にいる強力なソナーを備えた
潜水艦は、その周囲に一連の緑色のリングを持っているかもしれません。これらは収束帯
(CZ)を表します。収束帯に進入しているユニットはソナーで検知できますが、その不確
実領域は、ダイレクト・パスでの接触よりも遥かに広範囲になります。
浅 瀬では、収束帯での接触は不可能です。これは、沿岸にいる潜水艦の既知の制限で、
それらを致命的にする効果の反対側です。

深度帯と水温躍層の理解
 以下は、異なる深度範囲(「Unit Throttle/Altitude」ウィンドウの「Depth-presets」に
反映される)が COMMAND でどのようにモデル化されるかと、各々の戦術的意味合いに
関する概要です。
 牽引されたアレイや VDS システムは、各プラットフォームの赤い尾で表されます。

 Periscope depth:これは、潜水艦が水上センサー(潜望鏡/ESM/レーダーなど)を使
用できる唯一の深度です。通常は強力なサーフェス・ダクトが存在して、ノイズの伝搬範
囲の公称値を超えて大きく拡大します。(実際、穏やかな海では、水上艦はこのダクトを使
って、小型の高速艇のように、視覚的/電子的にはステルスだが音響的には非常に騒々し
い脅威の早期警告を得ることができます)。悪天候は、このダクトの効果を著しく低下させ
ます。全ての潜水艦発射型ミサイルは、この深度で発射できます。水圧が低いので、比較
的遅いスロットル設定でもキャビテーションが発生します。これは、水上艦に対する検知
に最適な深度です(水上艦の船体ソナー/「Shallow」に設定したソノブイ/吊下式ソナー
によるカウンター検知に対しても)。

 Shallow:幾つかの(全てではない)潜水艦発射型ミサイルは、この深度で発射できます。
サーフェス・ダクトはまだ存在していますが、かなり弱いです。この深度は、水上交通に
目(実際は耳)を向けながら、ミサイルを発射できる状態を維持しつつ、(航空機/水上艦
によるカウンター検知を減らすために)強力なサーフェス・ダクトの外に留まりながら、
必要なら水温躍層の下に直ちに潜り込めるようにしておくのに、最適です。
Just above layer:この深度は完全にサーフェス・ダクトから外れていて、ASW の利益
のための航空機/水上艦との相互作用がさらに減少します。実際、ここは、曳航式アレイ
を備えた ASW 指向の潜水艦にとっては理想的な狩場です。なぜなら、この深度にいる潜水
艦は、自動的に彼らのアレイを水温躍層の下で引きずるからです。彼らは、水温躍層で自
分自身を隠しながら(そして、船体ソナーで水温躍層の上の捜索能力を維持しながら)、水
温躍層の下にある何かに対する検知範囲を最大化します。キャビテーション速度は、ここ
では大幅に上昇しています。この深度以下で使用できるミサイルはありません。
In-layer:上記のように、曳航式アレイは水温躍層の下にぶら下がっていますが、カウン
ター検知はそれほど減少しません(音が敵のセンサーに到達するのに、ほんの少ししか通
り抜けなくてもよいからです)。また、この深度帯における温水と冷水の予測できない混乱
は、この水温躍層内の他の潜水艦に対しても検知範囲を大幅に縮小します。(Star Trek II
の Mutara 星雲を想像してください)。(訳注:リアルが売りなのにココで虚構? せめて
ハインラインかクランシーにしてくれ!( ˘•ω•˘ )!)

 Just under layer – the Deep Sound Channel:これは、遠距離伝搬に最も優しい深度帯
で、検知範囲を大幅に拡大します。水上艦とこの水温躍層の直上にいる潜水艦の両方が、
この深度帯で VDS や曳航式アレイを引きずります。「Deep」設定になっているソノブイと
吊下式ソナーもここで稼働します。その結果として、現代の ASW 部隊によって狩られてい
たら、ここは最悪の場所になります(逆に、注意を引きたいのであれば最高の場所です)。
慰めとして、キャビテーション速度は、いっそう高速になります。
曳航式アレイを装備していない ASW 任務の潜水艦は、船体ソナーの範囲を最大化するため
に、しばしばこの深度帯を最微速で航行します。水面のソナー/浅深度のソナー/「Shallow」
設定のソノブイ/「Shallow」設定の吊下式ソナーは、それらの可聴範囲が下層の目標に対
して大幅にカットされていて、場合によっては全く通り抜けられないことがあるかもしれ
ません。

 The Great Deep:DSC は、ここでも幾らか影響力を持っていますが、それほど強くはあ
りません。キャビテーションは、全速力のときだけ生じます(現代の潜水艦は、緊急速度
のときでさえ、ここでは全くキャビテーションを生じません)。海底が潜水艦の定格深度よ
りも浅ければ、その潜水艦は「地形追従航行」や死んだふり(海底に着底)でさえ行って、
アクティブ・ソナーのエコーを大幅に減じる利益を得ることができます。ここは一般に、
狩りよりも A 地点から B 地点への移動に重点が置かれた「Transit」モードや、静止状態で
の待ち伏せに理想的な深度です。
水温躍層の上限と下限、同様にその「厚さ」(すなわち吸収率)は固定されていません。
緯度/局地的深度/局地的水温によって大きく異なります(推測される実効値は、マップ・
カーソルに示されます)。これらの値が変動するため、潜水艦を水温躍層の端に手動で維持
しようと試みるのは非常に退屈な作業になる可能性があります。これを自動化するために
「Depth」を予め調整します。

コマンドでの収束帯(Convergence Zone):
・CZ 検知は、その目標の下に少なくとも 600ft/200m の水深を局地的深度が提供する
 ときにだけ可能です。
・CZ 情報(推定距離)は、マップ上の水温躍層情報の横にあるマウス・カーソルに表示
 されます。
・CZ の間隔は、極地での 40nm から赤道での 20nm までの範囲で、局地的水温にも依存
 しています。
・音源が充分に強力で、聴音器の感度が充分であれば、任意の数の CZ がサポートされま
 す。ダイレクト・パスの最大距離は 20k ヤード(~9.5nm)です。
・CZ 領域の奥行(つまり、リング幅)は 5nm になると推定されるため、各 CZ 間隔での
 実際の検知範囲は+/-2.5nm になるでしょう。
・CZ がセンサーと目標の間に実際に形成されるかを確認するために、それぞれの局地的
 深度だけでなく、各 CZ 曲線の最下点の深度も確認します。そのため、例えばセンサー
 と目標の両方の下に深い淵があったとしても、それらの間に充分な高さの海底隆起が
 あると、CZ パスをかなり妨害するかも知れません。
・ソナー運用者は、ダイレクト・パス接触と CZ 接触を(音響音質と方位変化率の両方を
 調査することで)識別するのに充分熟練していると想定されます。この結果として生
 成された AOU(不確実領域)は、センサーを持つプラットフォームから始まってダイ
 レクト・パスの最大範囲まで拡張されるか、CZ 検知であれば最も内側の CZ 間隔から
 始まってセンサーの最大範囲まで拡張されます。



9. 戦闘 9.2.4 ~ 9.2.7
9.2.4 機雷戦
 第二次世界大戦以来、洋上機雷は、他のどの兵器よりも多くの船を沈めたり傷つけたり
してきました。膨大なリソースが、機雷原作成と無力化の両方に向けられてきました。
COMMAND は、徹底的にモデル化された機雷戦システムを含んでいます。

COMMAND で機雷を敷設するには 2 つの方法があります。
 1 つ目は、シナリオ・エディタの「プレハブ」方式です。リファレンス・ポイントの四角
形を作成し、それらが選択されていることを確認し、強調表示された領域の水深に注意し
て、エディタのドロップダウン・メニューの「Minefields」に移動します。「Create minefield
in designated area」を選択すると、現在のデータベース内にある洋上機雷の長いリストを
含んだメニューが現れるでしょう。これらは、名前が付いた特定の機雷から、いろいろな
種類の「一般的な機雷」のリストにまで及びます。

重要な種類は、以下の通りです:
・係維機雷(Moored mines):最もステレオタイプな洋上機雷。これらは、係留されて
 いるおかげで弾頭を危険な水位に維持できるため、かなり深いところに敷設できます。
 しかし、係留されていることは、それらの発見を容易にもします(そして、そのため
 に無力化されます)。
・沈底機雷(Bottom mines):これらは、その名の通り、海の底にうずくまっています。
 係維機雷よりも目立たないため検知が困難ですが、水面に到達する爆発波に依存して
 いるので、浅瀬にだけしか敷設できません。一部の沈底機雷は「移動式」で、うずく
 まる前にスタンドオフ距離で魚雷発射管から「泳ぎ」出て展開されます。
・浮遊機雷(Floating/drifting mines)これらは水面に留まるため、最も目立ちます。
・上昇機雷(Rising mines):恐らく最も危険な種類の機雷です。上昇機雷は、海底にう
 ずくまり、目標を検知すると搭載物を射出します。これは、非誘導ロケットや、CAPTOR
 のようなホーミング魚雷があり得ます。上昇機雷は、沈底機雷のステルス性と係維機
 雷の敷設深度を併せ持つことで、彼らを非常に危険な存在にしています。

 機雷の種類が選択されたら、展開される数を選択し(疑問があれば、さらに追加)、「Add」
を押します。エディタは、指定された数の地雷を出来るだけ不規則なパターンで展開する
でしょう。水深が浅すぎたら、指定された数より少なく展開されることがよくあるでしょ
う。

 2 番目の方法は、機雷敷設任務を通してです。「7.2.5, Mining Missions」を参照してくだ
さい。機雷を搭載した航空/海上ユニットを使用して、任務を実行します(後者では、必
要であれば、機雷兵器レコードを既存のユニットに追加できます)。
 どちらの形式の機雷敷設でも、配置が不規則となり、見かけは奇妙になるでしょう。こ
れは、機雷の幾つかが検知された後でも、対戦相手が機雷原の位置を正確には推測できな
いようにするための計画的なものです。特にプレハブ・レイアウトでは、機雷の配置が満
足いくものであることを確認してください。そうでなければ、「Remove mines from
designated area」機能を通して、機雷原を削除することが必要となるかもしれません。
 ひとたび機雷原が配置され、ユニットがその方向に向かって進めば、それが充分に接近
した時点で計算が始まります。その爆発/搭載物射出距離は、そのユニットの種類と機雷
の精巧さに依存するでしょう。竜骨直下での爆発は非常に危険であり、多くの艦船を葬る
でしょう。距離を隔てた爆発でも、累積的な損害を与える可能性があります。

 機雷に対抗するには、適切なシステムを備えた艦船と航空機が要求されます。機雷対策
は、機雷対策任務を通して行われます(「7.2.6, Mine-Clearing Missions」を参照)。
・地雷対抗策には、掃海と狩りの 2 種類があります。掃海には、掃海具(DB ビューアと、
 稼働時にはマップ上で見える)を用いて機雷を意図的に活性化して巻き添えにします。
 それらは、あまり致命的ではない距離で爆発するでしょう。多くの種類の機雷は掃海
 不可能で、より骨の折れる機雷狩り(ダイバー/ROV を用いた機雷の破壊)を通して
 一度に 1 つずつ無力化しなければなりません。
・機雷戦の艦艇は、その仕事の一部として爆発によって損害を被ると予想されます。持
 続的なシナリオでは、1/3 ルールを持った任務と、掃海艇が修理可能な港を設けること
 が強く推奨されます。必要があれば、1/3 ルールがない任務を緊急増派の目的で使用で
 きますが、これは我慢比べです。
・航空機は、機雷の検知では劣る傾向がありますが、それらの破壊では優れています。
 そして、艦船にとっては逆が真実です(したがって、彼らは互いを補完します)。低空
 を飛行する航空機は、(脆弱ではありませんが)機雷の爆発によって損傷//破壊される
 可能性は残ります。
・機雷除去任務では、狭いが安全な航路のほうが、機雷がすり抜ける広すぎる空間を残
 した幅広い場所よりも優れています。

9.2.5 陸上戦
 COMMAND での陸上戦闘は、現在は非常に基本的で、砲撃やミサイルの精度の点では海
上戦闘と同様に機能します。陸上ユニットは、独力で相互に戦える能力をもった編成とし
てよりも、航空ユニットや海上ユニットのための目標として意図されています。
 陸上ユニットは、依然として非常に重要であり得るので、これはシナリオ制作者を落胆
させないはずです。彼らは、依然として発砲して移動することができ、目標としての役割
は重要なものです。陸上ユニットの攻撃能力は、目標としての役割とは矛盾しません。や
はり、空軍基地や他の高価値ユニットを破壊する前に、AFV の「目標」グループ破壊を割
り当てられるかもしれません。(結局、俗に言うように「最も効果的な航空優勢兵器は、敵
の滑走路の端に居座っている戦車」です)。
 陸上ユニットが占める地形(データボックスに表示される)は、速度と抵抗力の両方に
大きな影響を及ぼします。沼地(Swamps)は、行動を劇的に減じます。森林(Forests)
は、行動を遅くらせ、爆弾/破片からの効果にある程度の遮蔽物を提供します。市街地
(Built-up area)は、高水準な遮蔽物を追加し、舗装道路で陸上ユニットがより速く移動
できるようにもします。

 陸上ユニットは、UNREP 対応船のように補給する能力を持っています。例えば、ミサイ
ル砲兵ユニットは、マガジンに適切なミサイルを搭載した弾薬運搬ユニットの近くにあり
ます。この砲兵が射撃を行ってミサイルがなくなったら、プレイヤーは砲兵ユニットを右
クリックし、ダイアログから「Replenish (if possible)」(可能なら補充)を選択します。そ
の選択が自動的なものか、ユニットを手動選択したかにかかわらず、処理が開始されるで
しょう。このミサイル砲兵は、弾薬トラックの傍に移動/停止/補充を行うでしょう。こ
の処理が完了すると、そのユニットは、再び発射を行うことができるでしょう。
 航空機が非誘導兵器で地上/洋上目標を攻撃するとき、命中の計算は、目標速度/兵器
特性/航空機の爆撃照準の質/航空機の高度/航空機の乗員の熟練度に依存します。高高
度で妨害爆撃を行う初心者が操縦する第二次世界大戦の年代遅れな戦闘機は、高性能な弾
道コンピューターを装備して低空を飛ぶエース機よりも、正確さで著しく劣るでしょう。


9.2.6 電子戦
COMMAND には、防御(DECM)と攻撃(OECM)の 2 種類の電子的対策があります。
 DECM は、非常に単純に機能します。適当な種類のシーカーを装備した兵器が DECM を
装備したユニットに接近してくると、その兵器の終盤計算の一部として機能します。その
DECM が接近してくる兵器を欺けるかどうかは、ランダムなチャンスと、DECM 装置/攻
撃兵器シーカーの世代、の両方に依存します。旧式な DECM ジャマーが新型のシーカーを
装備した兵器を止められる可能性は低く、逆もまた同様でしょう。

 OECM は「ノイズ」を放出する電子妨害です。これは、焦点を絞った DECM と比較し
て、それなりの長所を持っています。マップ上の複数のユニットに影響を及ぼして、捜索
レーダーを混乱させることができます。しかしながら、弱点も持っています。第一に、こ
の ESM は自身を放射源として電子妨害を行うので、しばしば妨害者の位置を与えて検知さ
れます。第二に、妨害者と目標の両方の技術レベルに加えて、ジオメトリと位置取りに大
きく依存します。
 そのため、ある妨害機が攻撃機隊を支援していたら、できる限りその位置の近くに留ま
らせるコース/任務で、彼らの直ぐ後方に置くことは非常に賢明です。それは、比較的「安
全」な状態を保ちつつも、可能な限り目標近くにするべきです。
 現在、OECM は(DECM が行うように)終盤計算に直接影響を及ぼしません。しかし、
(これも、妨害機の精巧さや強度/敵レーダー・システムの精巧さや強度/両者の位置関
係に依存しますが)レーダーを粉砕して無力化するための SARH ミサイル攻撃を行うか、
敵が最初からミサイルを発射できないように目標の位置を非常に不正確にすることができ
ます。


9.2.7 損害と修理
 損害を受けたが即時に撃破/撃沈されなかったユニットは、性能低下/火災発生/(艦
船では)浸水するでしょう。
 それらの一つが活性化すると、そのユニットの損害ステータスは増加し続け、どれかが
最高レベルに達すると(損害ステータスに関係なく)そのユニットは自動的に撃破/沈没
するでしょう(消火不能で燃え尽きるか、水没して転覆するかのどちらかです)。

 乗員は、その能力の及ぶ限り損害を制御して修復しようと試みますが、実際にこれを行
う能力は、以下のような状況に大きく依存します:
・乗員の熟練度:歴史的な証拠が示すように、艦船が打撃から生き残れるか否かに大き
 な影響を与えます。
・ユニットの移動速度:全速や緊急速で走行していると負担がかかり、より脆弱になる
 でしょう。


9. 戦闘 9.2.8 ~
9.2.8 私の@#%^ @#%兵器が発射できない!!!

 COMMAND は、武器の到達に影響を与えている様々な要因/それらの目標への効果/加え
てそれらの行使についても、妥協を(あっても極わずかしか)行いません。その結果とし
て、「いま敵と交戦するようユニットに命じたが、それでも発砲しない」という、理由が直
ぐには判らない状況にいることに気付くかもしれません。
 武器の制限について良いフィードバックを得るための非常に効果的な方法は、武器を手
動で割り当てることです。仮想乗組員は、手元の武器が発射される前に(兵器と目標に応
じて)満たされなければならない条件の徹底的なチェックリストを通してから、使用可能
な兵器を動かします。

 以下は、発射しない理由の要約/意味するもの/克服するためにプレイヤーとして出来
ることです:
・Weapon mount is not operational:当該武器を保持している武器マウント(砲/ミサ
 イル発射装置/魚雷発射管など)が動作していないため発射できない(恐らく損傷/
 破壊されている)。
 解決策:(完全に破壊されているのでなければ)このマウントが修理されるまで我慢し
 てください。他に適切なマウントが存在するのであれば、それに移送できるように(可
 能であれば)このマウントから武器を抜き取ります。
・Unit is not authorized to use nuclear weapons:このユニットは、核兵器を発射しよ
 うとしていますが、これを使用する権限を持っていません。
 解決策:可能であれば(通常は許可されません)、このユニットのドクトリンで「Use
 nukes」設定を「Yes」に設定します。
・Target speed [target speed in knots] is much higher than the weapon’s maximum
 target speed ([weapon maximum target speed in knots]):
これは、ほとんどの SAM
 と ABM に適用されます。そのような武器のほとんどは、「運動学的な制限」か「シー
 カーと誘導システムが、武器対目標の終末速度程度にだけ対処できる」かのどちらか
 の理由で、目標を迎撃できる速度に制限があります。例えば、Patriot 地対空ミサイル
 のほとんどの型式が戦術弾道ミサイルを迎撃でき、最新の PAC-3 型は中距離弾道ミサ
 イルに対処できますが、ICBM には対処できません。
 解決策:まったくありません。何らかの方法で目標の速度を低下させない限り。可能
 であれば、他の武器を使用します。
・Target altitude ([target altitude in meters]) is higher than the weapon’s ceiling
 ([weapon maximum target altitude in meters]):
簡単に言えば、その武器が到達して
 迎撃するには高過ぎる高度を目標が飛んでいます。
 解決策:ありません。目標が後で降下しない限り。可能であれば、他の武器を使用し
 ます(より進歩した低高度向けの防空が急増したことが、攻撃機が高高度で飛行し始
 めた理由です)。
・Target altitude ([target altitude in meters]) is lower than the weapon’s minimum
 engagement altitude ([weapon minimum target altitude in meters]):
ほとんどの
 SAM は、(それ以下では、地上からの乱反射や他の要因によって誘導システムが不安
 定になる)最低交戦高度を持っています。目標がその高度より低いと、その武器は交
 戦できません。
 解決策:目標がより高く上昇するのを待つか、可能なら、他の武器を使用します(有
 効高度が低い初期の SAM の使われている間は、低空飛行が重要であると考えられた理
 由です)。
・Weapon is not BOL-capable:このユニットは、BOL(方位のみでの発射)射撃を試み
 ていますが、この武器は BOL をサポートしていません。
 解決策:直接(非 BOL)射撃を実行するか、その能力を持った他の武器を使用します。
・Weapon needs a precise target location:BOL 能力の有無に関連して、この武器が目
 標を撃破する正当な機会を得るためには、曖昧な推定ではなく正確な目標位置が必要
 です。通常、砲は(ASW ロケット射出器のような他の武器と同様に)このカテゴリに
 分類されます。
 解決策:正確な目標位置を取得して武器を使用するか、目標の曖昧さにより寛容な他
 の武器を使用します。
・Weapon is not loaded on mount:この武器は、このユニットに存在しますが、どのマ
 ウントにも装填されていません(例、マガジンの 1 つに保管されている)。
 解決策:マウントに武器が装填されるのを待ちます。必要なら、装填優先順位を割り
 当てます。
・Weapon is not suitable for this target:この武器は、一般的にこの種類の目標には適
 していません(例、航空機に対して魚雷)。
 解決策:ありません。可能であれば、他の武器を使用します。
・Altitude too high (Valid: [weapon minimum launch altitude] to [weapon maximum
 launch altitude]):
航空機で頻繁に発生しますが、潜水艦にも適用できます。このユニ
 ットが、この武器の発射限界より高い位置にあります。
 解決策:発射パラメータの範囲内になるまで降下/潜降します。
・Altitude too low (Valid: [weapon minimum launch altitude] to [weapon maximum
 launch altitude]):
上記の反対。このユニットが、この武器の使用には低高度/深深度
 すぎる。
 解決策:発射パラメータの範囲内になるまで上昇/浮上します。
 (注意! 通常は、敵のセンサー/武器の圏外に留まるという理由で低高度/深深度
 に向かいます。上昇/浮上することは、どちらかと言えば悪い注意を引き付けること
 になるかもしれません。)
・Target is outside weapon boresight limits:これは通常、航空機の前方発射武器(機
 関砲、ロケットなど)の問題ですが、固定射角(砲塔のない砲)でも現れることがあ
 ります。
 解決策:その目標が照準線の限界内となるように、そのユニットを操縦します(一般
 的には、そのユニットの正面、進行方向です)。
・Target aspect ([target aspect in degrees]) is out of envelope for a stern-chase
 weapon:
ほとんどの場合、初期の AAM の問題ですが、特定の旧式魚雷でもあります。
 この武器は、あまり機動性がなく、目標のほぼ真後ろで接発射される必要があります。
 解決策:この武器の代わりに、このユニットが機動を行わなければならないでしょう。
 可能な限り目標の真後ろに位置取りします。
・Target aspect ([target aspect in degrees]) is out of envelope for a rear-aspect
 weapon:
上記と似ていますが、制限の厳しさが緩和されています。
 解決策:上記の通り。可能であれば、目標の背後(または側方寄り)で武器を発射し
 ます。
・Weapon cannot engage this target for another [time value in sec] (OODA loop
 limitation):
各ユニットは、最初に接触を検知し(あるいは他所からデータが提供され)
 て/目標に設定して/交戦するまでに、一定の遅延を持っています(いわゆる「OODA
 ループ」。そう、ジョン「40 秒」ボイドからの教え)。予期しない脅威では、多くの場
 合、この遅延が致命的になります。
 解決策:まったくありません。目標が切迫した脅威となる前にカウントダウンが過ぎ
 ることを祈るだけです。既に切迫した脅威(例、対艦ミサイルの襲来)で、間に合わ
 ないように見えたら、このユニットが OODA カウントダウンを無視して交戦できる自
 動拠点防御システムを備えていることを祈ります。無ければ・・・衝撃に備えよ!
 注:シナリオの設計者としては、この問題は、ユニット/サイド(陣営)の熟練度を
 高めることで軽減できます。高い熟練度のユニットは、より短い OODA クロックを持
 っています。
・ASW torpedo must be dropped within 0.5nm of contact/aimpoint:ASW 魚雷は、燃
 料切れになる前に追いつく見込みが高まるように、目標潜水艦の推定位置近くで投下
 されなければなりません。
 解決策:その潜水艦の推定位置に接近してから、投下します。
・Target is out of weapon’s range:簡単に言えば、この目標は、この武器の最大射程範
 囲外です。
 解決策:接近します(「言うは易く行うは難し」かもしれませんが)。もしくは、より
 長射程の武器を使用します。
・Target is within weapon’s minimum range:上記の反対です。この武器は、重要な最
 小射程距離を持っていて、目標はその範囲内です。
 解決策:距離を開くか、最小射程距離の制限を持たない他の武器を使用します。
・Horizontal range to target ([range to target in nm]) is greater than the weapon’s
 downrange at this altitude ([weapon downrange in nm]):
これは、航空機発射型の弾
 道兵器(機関砲/ロケット/非誘導爆弾など)で最もよく起こります。搭載機の高度
 が高いほど、文字通り武器を目標に向かって投げ込める距離が長くなります。より高
 い高度では、この距離(訳注:高度比で延長される距離?)は劇的に縮小します。
 解決策:投げ込める距離を拡大するために、接近するか、より高い高度まで上昇しま
 す。これらのオプションは両方とも被検知/交戦のリスクを伴うため、慎重に選択し
 ます(または、より良いスタンドオフ能力を備えた他の武器を使用します)。
・Target is within 5 nm and outside the weapon mount’s engagement arc:これは一般
 的には、砲塔/発射台に適用します。現在 COMMAND は、5nm を超える距離での交
 戦における砲塔の射撃方位制限を無視します。暗黙の仮定は、そのような距離では、
 武器の射撃方位を確保するために、艦長が必要に応じて艦を微調整しますし、しばし
 ば誘導兵器での「肩越し」射撃さえ行います。
 しかしながら、5 海里未満の距離では、操艦や曲撃ちの時間や空間がありません。艦
 船は、脅威が襲来する方位角の制圧に持ち込める武器だけで脅威と交戦します。これ
 は、(小型で機敏な敵や、洋上を極低空で飛来する対艦ミサイルのような)突発的な脅
 威と交戦しようとしている大型艦船の生存を困難にします。
 解決策:使用したい武器が射撃方位制限を受けないように、転向を試みてください。
 目標が高速で襲来する脅威(魚雷、ミサイルなど)なら、ほとんど時間がないので、
 これは機能しないかもしれません。
・Cannot fire weapon through ice:氷山を通して目標との交戦を試みようとしています
 (例、空中投下兵器で潜水艦を撃つ)。
 解決策:ありません。可能なら、再度の交戦を試みる前に、この目標が氷の下から移
 動するまで待ちます。
・Cannot fire missile while under ice:氷の下に潜航した潜水艦から、ミサイルの発射
 を試みようとしています。
 解決策:ありません。可能なら、この潜水艦を氷の外に移動します。
・Cannot use torpedo on ice:航空機/ヘリコプターから氷の下の潜水艦に向けて、魚雷
 の投下を試みようとしています。
 解決策:ありません。
・Gun has no local control and no available directors:この砲は、同じユニットの(損
 傷/破壊/被妨害/目標が検知できないなど、様々な理由で現在稼働していない)FC
 センサーと共に機能するよう設計されています。そして、この砲はバックアップとし
 ての独自/手動制御装置を持っていません。これは、基本的に「盲目」です。
 注:この制限は、「Detailed gun fire control」リアリズム設定を有効にしているときに
 だけ現れます。
 解決策:この砲に適した FC 指示装置が機能しているのに目標を検知できなかったら、
 それを可能にするために必要なことを行います(対抗妨害や、指示装置を暴露するた
 めの進路変更など)。さもなければ、可能であれば他の武器を使用します。
・Weapon must detect target prior to firing:この武器は、発射より前に目標に「ロッ
 クオン」しなければならず、発射後のロックを期待して「無暗に」発射することはで
 きません。ほとんどの IR 誘導 AAM は、このカテゴリに分類されます。
 解決策:この武器が目標を検知するのに最適な位置に、射撃するユニットを配置し
 ます(例、ドッグファイトでは、できるだけ目標の背後を獲ることを試みます)。こ
 の武器が残りを仕上げるでしょう。
・No weapons director available to illuminate the target:この誘導兵器(通常はミサ
 イル)は、互換性のある FC 指示装置が(この兵器を誘導するために)目標への照明を
 提供する必要があり、そのようなセンサーが作動状態では見当たらないということで
 す。射撃制御の制限に似ています。
 解決策:この砲に適した FC 指示装置は機能しているが目標が検知できないのであれば、
 それを可能にするために必要なことを行います(対抗妨害や、照準線を獲得するため
 の位置変更など)。さもなければ、他の兵器を使用します。
・All illumination channels suitable for this weapon are in use:前述に関連していま
 す。この兵器に適した FC 照射は見つかりましたが、利用可能な全ての照射/誘導チャ
 ネルが使用中です(つまり、このシステムは既に最大数の目標にロックされていて、
 これ以上は交戦できません)。
 解決策:これは、1 つ以上の交戦が現在進行中なのを示しています。照射/誘導のチャ
 ネルが解放されるまで、交戦が完結するのを待ちます。
・All directors are unable to illuminate this target (insufficient reflection, no LOS
 etc):
この誘導兵器(通常はミサイル)は、互換性のある FC 指示装置が(この兵器を
 誘導するために)目標への照明を提供する必要があり、そのようなセンサーが作動状
 態では見当たらないということです。射撃制御の制限に似ています。これは、低視認
 性目標に対する誘導レーダーで頻繁に観察されます(実際、F-117 は、第 1 に誘導レー
 ダーに対して、第 2 に探索レーダーに対して耐性を持つように作成されました)。
 解決策:この砲に適した FC 指示装置は機能しているが目標が検知できないのであれば、
 それを可能にするために必要なことを行います(対抗妨害や視線を獲得するための位
 置変更など)。さもなければ、他の兵器を使用するか、目標が接近するかどうか確認し
 ます。
・No datalink channel available to guide this weapon:この兵器は、(TOW 対戦車ミサ
 イルの誘導線などのような)必須のデータリンクを持っていて、現在利用できるチャ
 ネルがありません。
 解決策:これは、1 つ以上の交戦が現在進行中なのを示しています。データリンクのチ
 ャネルが解放されるまで、交戦が完結するのを待ちます。
・Target is out of weapon’s DLZ:その目標は、この武器の動的発射領域(DLZ)の外に
 います(DLZ:このマニュアルの最後にある「Appendix」(付録)で「DLZ and why it’s
 important(DLZ とそれが重要な理由)」を参照)。(訳注:この章の次項目「9.2.9 DLZ
 and Why it matters」を差していると思われる)
 解決策:その目標に接近するか、武器の DLZ 内に収まるようにその目標の方向/速度
 /高度が変化するのを待ちます。


9. 戦闘 9.2.8 ~ 9.2.10
・The target’s downrange ambiguity ([weapon downrange ambiguity in nm]) is
 larger than [some percentage] the weapon’s acceptable limit ([weapon acceptable
 downrange ambiguity in nm]):
これは、「Shooting ambiguous targets」ドクトリン
 設定に直接関係しています。目標の不確実領域が、この射撃ユニットに対する曖昧さ
 の範囲としてあまりに大きすぎるようなら武器を発砲しないでしょう。例えば、目標
 の距離は+/-10nm の誤差を持っていて、武器は 2nm の許容限度(シーカー限界/弾
 頭破砕範囲など)を持っていたら、このユニットは射撃を拒むでしょう。
 解決策:可能であれば(許可されていないかもしれません)、この射撃ユニットの
 「Shooting ambiguous targets」ドクトリン設定を「Optimistic」か「Ignore」に設定
 します。これは、大きな誤差範囲を持った目標に対する武器使用に関して、このユニ
 ットをあまりにも幸福にするでしょう(訳注:トリガーハッピー?)。これは、この武
 器が完全に外れる可能性が大きいことを意味することに注意してください。「Ignore」
 (無視)は、目に見えて移動した目標に対しては、まったく推奨されません。
・The target’s downrange ambiguity ([weapon downrange ambiguity in nm]) is larger
 than [some percentage] the weapon’s acceptable limit ([weapon acceptable
 downrange ambiguity in nm]):
前述と同様ですが、今回は距離の曖昧さの代わりに、
 目標との交差範囲に関するものです。
 解決策:可能であれば(許可されていないかもしれません)、この射撃ユニットの
 「Shooting ambiguous targets」ドクトリン設定を「Optimistic」か「Ignore」に設定
 します。これは、大きな誤差範囲を持った目標に対する武器使用に関して、このユニ
 ットをあまりにも幸福にするでしょう。
 警告:大きな角度誤差は、「命中を得るには、本当に幸運でなければならない」ことを
 意味します。


9.2.9 DLZ とそれが重要な理由
 我々は、目標に対して誘導兵器を発射するとき、その兵器が目標に到達するであろう合
理的な確率(確実でなかったら)を得たいと欲しました。静止目標や低速な目標に対して
は、これは簡単な仕事です。しかし、高速な目標や機敏な目標に対しては、物事がより複
雑になる可能性があります。
 動いている目標に対する兵器の到達を推定する最も簡単な概念の 1 つは、いわゆる
「No-Escape Zone」または NEZ です。これは、兵器を発射した瞬間に目標が尻を向けて、
発射点から真っ直ぐに、現在知られている速度で逃走すると仮定しています。その時には、
この兵器は直線的に目標を追わなければなりません。
 NEZ の単純さは、初期のミサイル射撃制御コンピューターにとっては魅力的であり、実
際、AAM/SAM/魚雷などのような兵器の運動性能を比較するときに広く使用されている
尺度です。しかし、実際の戦闘ユニットは、発射直後の兵器の襲来を検知することは稀で、
尻を向けて逃げることも滅多にありません。少なくとも、彼らにやるべき仕事があるなら
ば。NEZ は、巡航ミサイルや UAV などのような自然には逃走しない目標(そして、非常
に頻繁に魚雷攻撃を受ける船舶のような、あらゆる種類の警告を受けない目標)に対して
も無意味です。
 NEZ だけに頼ることは、「隠された」戦術的不利を表すことでもあります。高速で襲来す
る MiG-25 に対して Sparrow AAM の射撃準備をしている F-15 戦闘機を考えてみましょう。
NEZ のロジックに従えば、MiG の高い速度は、(NEZ が構築した仮想の追跡を首尾よく演
じるためには)F-15 のミサイルが至近距離で発射されなければならないことを意味します。
しかし我々は、このロジックに欠陥があることを直感的に理解しています。F-15 のパイロ
ットは、その代わりに MiG の高速な襲来速度を利用して(それに対してそれを使用して)
公称値よりも遠距離で Sparrow を発射するべきです。
必要なのは、現在の進行方向や高度など、目標に関して知り得た追加パラメータを考慮
する交戦領域のコンセプトです。この概念が「Dynamic Launch Zone」または DLZ です。

 NEZ と DLZ の基本的な概念の違いは明らかです。
NEZ が答える質問は:いま直ちに発射して、目標が直ちに反転して逃走したら何が起きる
か?
DLZ が答える質問は:いま直ちに発射して、目標が現状のまま移動し続けると何が起きる
か?

 DLZ は、2 つの理由のために計算するのが困難です。
 1 番目は、かなり明白です:目標が真っ直ぐ対向してこない限り、交戦ジオメトリが著し
く複雑になります。2 番目の理由は(質問に誠実に答えるために)そのアルゴリズムは、問
題の兵器の運動性と誘導の特異性を考慮しなければならないからです。一部の兵器は、ほ
ぼ一定の速度で目標に向かって直進します。他のものは、放物線状のロフトを故意に選択
します。さらに他のものは、その兵器の役割と、その公称目標(この兵器はこのために設
計された)特性の両方の性質に合わせた微妙な誘導トリックを使用します。これらの隅々
の全てが考慮されなければなりません。さもなければ、DLZ の計算が上手く行えないでし
ょう。
 COMMAND は、忠実な DLZ 計算のために幾つかのアルゴリズムを採用しています。一
部は、(巡航ミサイルのような、非操縦目標向けの特別な選択肢を持った)飛翔目標に合わ
せて調整され、その他は(弾道ミサイル/再突入弾頭/衛星のような)軌道/弾道目標に
最適化されています。通常、AI の乗員は、射程範囲のギリギリ外縁では武器を発射しない
よう非常に注意していて、確実に命中させるためには隔離距離の幾らかを犠牲にしてもよ
しとしていることに気付くでしょう。まだ外れ値は存在していますが、チャンスを掴めれ
ば、損害を与えることができる長距離「狙撃」になるでしょう。
 機動性のある目標に関しては、「目標が DLZ の中にいることが、その兵器が目標に到達
するであろうことを保証するものではない」ということが強調されるべきです。何といっ
ても、警告を受けた敵は(恐らく)協力してくれないでしょう。しかし、たとえ射撃が回
避されたとしても、その目標は守勢に置かれます。コソボ紛争で、セルビアの MiG-29 トッ
プ・パイロットは、1 回の交戦で AMRAAM を 3 回連続で回避した後、最終的に撃墜され
ました。


9.2.10 損失に関する注記
 破壊できないユニットはありません。運用計画が、そのユニットの正確な優良性よりも
はるかに問題であることがよくあります。痛打を与えれば、MiG-21 が F-15 を撃墜するこ
とは充分に可能です。
 空中戦での「旋回中/加速中」部分の多くは、命中率と乗員の熟練度によって抽象化さ
れています。プレイヤーが制御できる人的要素の一部は、適切な時に適切な場所で「利点」
を獲得することです。戦術的な弱さと作戦的な強さの二分法の例は、ベトナム戦争での
「Easter Offensive」を撃退した 1972 年の空軍作戦です。
この時点で、USAF 機の撃墜/被撃墜率は、新しい最低値に達し、様々な視点からの彼
ら自身の自認でも否定的な評価となりました(つまり、真の合計値は、ほぼ確実に、より
悪かったことを意味します)。しかし、これは主に北ベトナムの MiG が外縁の護衛を齧り
取ったことで成立しました。彼らの弱さにもかかわらず、彼らは攻撃機を安全に保つ任務
を果たしました。Command でも、同じことを行うことができます。
歴史的な戦闘や戦争の再現を意図したシナリオでさえ、その結果が頻繁に実際の結果と
大きく異なります。これは想定内のことです。歴史的な結果が一度も得られなければ、バ
グ報告(「1.2 Support」参照)を行うのが適切なこともありますが、変化は正常で良いこと
です。
 COMMAND のエンジンは、1940 年代の片舷斉射の決闘から、未来的な衛星による弾道
ミサイル攻撃まで、まずまずな出来具合(どのような紛争も信じられないほど不確実)で、
全てをシミュレートできるように意図されています。ベトナムの類推による説明に戻ると、
類似した(しばしば全く同じもの)航空機と兵器の性能は、紛争によって大きく異なりま
した。同時期に、ベトナム戦争/インド-パキスタン戦争/アラブ-イスラエル戦争があ
りました。
 これらの紛争のどれかを 100%の高精度で正確にモデル化しようと試みると、他の全てが
事実ではなくなるでしょう。1 つのために意図された厳格なモデルが、他のために使用され
たなら、歴史的に強いエジプト/シリア空軍や歴史的に弱い北ベトナム空軍のいずれかに
直面するでしょう。
 さらに、実際のイベントは一度しか起こりませんが、シミュレータは何度でも実行でき
ます。実際の結果が 100 分の 1 の「外れ値」であったかもしれず、最も一般的な結果は全
く違っていたのかもしれません。


9. 戦闘 9.3
9.3 建設と破壊

9.3.1 空軍基地の建設と破壊
 空軍基地は、COMMAND で重要なユニットです。それは、単一のユニットもしくは空軍
基地グループとしてシナリオに追加することができます。基本的には航空機を収容します
が、シミュレーションの高度な兵站/出撃モデルもサポートし、高価値目標としても機能
します。このセクションでは、これらのユニットの構築方法と破壊方法について説明しま
す。
 現在、空軍基地は、1 つの非常に包括的な単機能ユニット(Single-Unit Airfield)として、
または数百の独立した施設を含む空軍基地グループのいずれかとしてゲームに実装されて
います。設計者として、あなたは使用したい形式を選択できますが、ユニット数は(ゲー
ムの)パフォーマンスに影響を与えるため、空軍基地が目標になる可能性がない限り、単
一ユニットの飛行場を使用するのが最善です。2 つの間に機能の差はありません。
COMMAND のデータベースは、様々なサイズ(4000 m の複数滑走路に至るまで)の、こ
のような基地の選択肢を既に提供しているので、あなたの要望に最も近いものを選択でき
ます。
 COMMAND の空軍基地は、航空機の交通をモデル化します。これは、航空機の出撃率を
正確にモデル化したシミュレーションを維持するのに役立ちます。出撃命令が与えられる
と、航空機は、駐機場/格納庫/防護シェルタなどの収容施設で起動し、滑走路への接続
路や誘導路(または艦内エレベーター)などの接続/通行施設に移動して、彼らが出撃す
る滑走路に移動するでしょう。着陸すると、彼らはフローから外れて収容施設に戻り、補
充用の燃料と弾薬を受け取ってプロセスを再開します。これは、現代航空戦のモデル化に
不可欠だと思われる現実的な出撃率を生成するのに役立ちます。また、空軍基地の運用維
持を少数の重要ノードに危険なほど依存させます。他の視点から見れば、敵が特定の施設
を損傷/破壊したら(現実世界のように)極めて少ない労力で空軍基地を壊滅できます。
 現在、空軍基地は、ゲーム内の航空兵站モデルを維持しています。全ての空軍基地は、
航空機が種々の搭載物を上手く収容するために必要な装備/兵器/ポッド/タンクをプレ
イヤーが格納できる弾薬マガジンを含んでいます。現在、燃料は追跡されていませんので、
航空機が着陸すると自動的に提供されます。そのため、航空機の飛行時間を超えるシナリ
オでは、航空機を収容する能力を持った空軍基地や艦船を含めなければなりません。さも
ないと、その航空機は、燃料を使い切ると墜落する(そして破壊される)でしょう。
 弾薬マガジンの設置方法の詳細については、このマニュアルの 5.3.1 節を参照してくださ
い。「Add Weapons」ダイアログの「Show only weapons compatible with aircraft hosted
by parent」フィルタを使用して正確な兵器レコードの検索を行うことで、追加の支援をす
ることが強く推奨されます。

空軍基地の建設
空軍基地グループの構築は、ゲーム内の他のグループの構築と類似の方法で達成されます。
個々の施設を追加し、それらを全て選択して「g」キーを押すことでグループ化します。
 「Custom Overlay」機能を使用して、ゲーム・マップ上に追加する施設の適切な大きさ
と敷地イメージを得ることが強く推奨されます。これは、そのイメージで確認した場所に、
必要なユニットを簡単に(かつ非常に正確に)追加することを可能にします。
 基地を構築したら、将来の利用に備えて「Import/Export unit」機能を使用して保存でき
ます。ゲームにインポートできる数千の飛行場/空軍基地/空港が既に構築されているた
め、自分で構築して多大な時間を費やす前に、最初に確認するのが最善です。
 このデータベースは、多数の空軍基地の施設を持っていますが、機能的な空軍基地グル
ープに必要な最小単位は以下の通りです:
・滑走路 1 本:ここに拠点を置く航空機を維持するのに充分な長さ。滑走路の名前に記
 載の滑走路長と(データベース・ビューアに登録された)その航空機の離陸/着陸距
 離フィールドを比較することで取得できます。
・接続路か誘導路 1 本:ここで使用されるであろう航空機を維持するのに充分な大きさ。
・収容施設 1 基:ここに収容したい航空機を保持できるユニット(駐機場/露天駐機場
 /格納庫/シェルタなど)。このユニットは、その名前に航空機の大きさと収容能力を
 持っています。データベース・ビューアで、航空機の「Size」フィールドに一覧表示さ
 れたものと比較できます。
・弾薬マガジン 1 個:弾薬庫/弾薬置場/弾薬掩蔽豪などを装備したユニット。
・燃料貯蔵施設 1 基:燃料の兵站は追跡していないので、これは要求していません。し
 かし、将来的には(燃料を)追跡するかもしれません。

単一ユニット飛行場の追加は、(ゲーム内の他のユニットで行うのと同様に)飛行場を直接
追加するだけです。これらは、機能するために必要な全ての要素を含んでいて、(あなたの
望みのままに)ユニットの名前を変更する必要があるだけです。これらは、エクスポート・
ファイルに保存でき、同様にインポートして再開できます。
単一ユニットの飛行場は、目標となることを意図されておらず、攻撃されないであろう
シナリオにだけ含まれるべきであることに注意してください。したがって、戦いの最中の
前線滑走路は、複数ユニットの空軍基地としてモデル化されるべきです。一方、(あらゆる
敵の兵器から遠く離れた)長距離爆撃機を収容している基地は、単一ユニットの空軍基地
としてモデル化されるべきです。


空軍基地の破壊
COMMAND の空軍基地の機能と、それらを構築する方法について学んだ全てを結びつける
ことで、それらを破壊するかミッション・キルする方法を確認することができます。
現代の空軍基地をミッション・キル、さもなければ無力化する方法:
・航空機の収容施設を破壊する:恐らく最も効率が悪いのですが、航空機を収容した建
 物/サイトを破壊することで、その施設にいる全ての航空機を除去できます。ほとん
 どの国々では、これらの施設を強化したり航空機を分散させたりして、この仕事を困
 難にしています。目標に対する兵器の有効性を評価するには、データベース・ビュー
 アの「Aircraft Stores」欄で兵器の法的目標値(訳注:「Description」列の対象目標の
 こと?)と「Damage Point(DP)」値(訳注:各兵器の「Warheads」欄にしか無い)
 を確認し、目標の「Armor」および「Damage Points」値と比較してください。
・その空軍基地が充分に小さいか、それを簡単に噛み殺せるほど攻撃機が強力でない限
 り、個々の航空機の所在を決定することは非常に重要です。露天駐機の航空機に対し
 ては、光学センサーを備えたユニットを、それらを検知/識別するのに充分近い距離
 まで移動すればよいので簡単です。検知された航空機は、「Contact reports」ウィンド
 ウの「Spotted Hosted Units」タブの下に現れるでしょう。それらが検知/識別される
 と、メッセージ・ログとマップ上に現れます。内部に黒色三角形を持つ黄色い四角形
 が、内部に収納されたユニットを持つ全ての施設を目立たせるでしょう。
・囲まれているシェルタでは、事態はより複雑です。その航空機を識別するには、航空
 作戦の過程で彼らが出入りするのが発見されなければなりません。これは、(地上偵察
 チームのような)根気強い監視か、幸運な機会のどちらかが必要です。
ここでは、友軍機がユニット・ビュー・モードで敵飛行場の上を飛行します。良好な視界
を得て、駐機中の航空機が占める多数の露天駐機場を特定しています。この駐機場ユニッ
トの 1 つを選択して、右側のバーの「Contact Report」に移動すると、F-15SG Eagle とし
て識別できます。

・マガジンを破壊する:弾薬貯蔵施設を破壊すると、航空機が必要な弾薬を受け取るこ
 とを妨げます。兵器のない戦闘用航空機は、破壊されたものより、ほんの少しだけ役
 に立ちます。航空機収容施設と同様に、ほとんどの国々は、損失を最小化するために
 施設を強化するか、弾薬を分散させます。シナリオ設定で「弾薬無制限」が有効にさ
 れていたら、この状況は生じないでしょう。空軍基地のマガジン破壊が重要であれば、
 シナリオ設計者は、このオプションをオフにするべきです。
・接続路/誘導路/エレベーターを無力化する:これらの「通過」点を無力化すること
 は、航空機が滑走路や他の離陸施設に到達することを防ぎます(これらの施設は恒久
 的に破壊されることはなく、充分な時間を与えればやがて修理されるでしょう)。通常、
 基地または艦船に数か所だけしかないので、それらを破壊することは基地を閉鎖する
 のに最適な方法です。
・滑走路を無力化する:これらを無力化すると、航空機の出撃ができなくなります。こ
 れはしばしば、最も効率的な方法です。各国は、この仕事を少々難しくするために、2
 本目の滑走路や予備滑走路を追加しがちです。COMMAND は、多数の滑走路専用兵器
 をサポートしています。歴史的に、滑走路攻撃は、空軍基地の「一時的な」ノックア
 ウトにだけ役立ったことに注意すべきです。特に、滑走路が専用兵器以外で攻撃され
 たら、それを元に戻すだけで素早く修復されます。そのため、多くの設計者は、滑走
 路以外の目標は、より永続的な損害を生じることを目指しています。


9.3.2 海軍基地の建設と破壊
 海軍基地は、空軍基地と似ていますが、最小限の機能グループのために 2 つの施設だけ
を要求します。少なくとも 1 か所の桟橋と軍需品貯蔵施設です。広大な施設が、リアリズ
ムのために奨励されています。そして、大きな艦船目標は、大きな港を要求します。
 港に入港した洋上ユニットは、空軍基地の航空機のように検知/識別されます。これら
を監視する基準も、現在のユニットを示す黒色と黄色のシンボルも同様です。


9.3.3 防空網の構築(および破壊)
 COMMAND の防空施設は、最も重要な陸上ユニットの一部です。対空砲と(Powers の
U-2 撃墜以来の)地対空ミサイルは、航空作戦の大勢を形作りました。

 センサー:防空網は、目標を攻撃する前に、その襲来する目標を「見る」ことができる
必要があります。これには最も理解し易い構成要素としての検索レーダーが含まれますが、
真に効果的な IADS は ESM センサーや視覚観測者さえも与えられているでしょう。捜索レ
ーダーは、発射地点とは別の相当に離れた場所に設置されることがよくあります。

 武器:対空兵器は、低高度/中高度/高々度の 3 つの主要カテゴリから構成されます。
適切に引用されると、それらは個々の合計よりも効果的になるために組み合わされます。
最も有名な例は、それ自体ではあまり多くの撃墜を記録しなかった北ベトナムの SAM です。
なぜなら、それらはアメリカ人を低く飛ばせることで、最多の勝利を獲得した AAA の猛威
の只中に放り込んだからです。
 低高度/短射程 :ほぼ全ての対空砲、および Stinger/SA-7 のような MANPADS。
 中高度/中射程 :SA-6/Aspide のような中型ミサイル。
 高々高度/長射程:初期(SA-2/Nike)か現代(Patriot/S-300 family)かに関わらず、
          大型ミサイル。

 防空施設は、可能な限り多くの高度と方位をカバーするべきです。それらは相互に支え
合い、守備地域と互いの施設の両方をカバーするべきです。特に、敵が Tomahawk のよう
なスタンドオフ兵器を持っていたら、長射程の発射台と捜索レーダーの両方の周辺に、短
射程の拠点防御システムを設置することをお勧めします。レーダーは、絶対に必要でない
限り、放射すべきではありません。
 防空網の破壊には、2 つの選択肢があります。1 つ目は、単純に、他の全ての目標と同じ
ように扱って、従来型の攻撃や哨戒で交戦することです。2 つ目は、レーダー放射に焦点を
当てた専門の SEAD 哨戒です。防空網への対処に関して、全てを解決できる汎用的な対策
は存在しません。


10. 付録 10.1 ~ 10.3
10.1 キーボード・コマンド

翻訳予定なし。


10.2 カスタム・オーバーレイ 101
翻訳予定なし。


10.3 シナリオ・エディタのデータベース編集機能
翻訳予定なし。
10. 付録 10.4 ~ 10.5
10.4 一般的な航空ユニット
これは、COMMAND を通して見られる一般的な航空ユニットのリストです。


10.4.1 冷戦初期~中期
これらは、「第一世代」(Meteor/F-80)から「第三世代」(F-4/MiG-23)の航空機です。
CWDB を使用するシナリオの大黒柱です。
・Meteor: 第一世代のイギリスの戦闘機
・F-80: 第一世代のアメリカの戦闘機
・MiG-15: 初期のソビエト戦闘機、朝鮮半島上空での米国空軍の悩みの種。
・F-4:アメリカの戦闘機。1945~1960 年の血迷った「ジェット機のムーアの法則」期
 間を終了させたマルチロール機。 非常に多目的に使用できる。
・MiG-21: 地上攻撃能力が限られたソビエトの局地防空戦闘機。
・MiG-23:レーダー誘導ミサイルを発射する能力を持つソビエトの可変翼戦闘機。
 MiG-23BN は対地攻撃機版です。
・F-5:軽量で飾り気のない西側の戦闘機。
・Su-17 / 22:ソビエトの高速な対地攻撃機。
・F-105:「Thud」は、-ベトナム時代の原始的な対地攻撃機。
・F-104:高速な局地防空戦闘機。西側の MiG-21 類似物と考えられる。


10.4.2 冷戦後期~現代
これらは、冷戦後期から現代までの「第四世代」の航空機で、世界中で広く使用されてい
ます。似たように見えるかもしれませんが、これらの多くは全く異なる役割のために設計
されています。
・F-15A/C:航空優勢の獲得を目的とした戦闘機。「対地攻撃用ではありません」
・Su-27:F-15A に似ていますが、小さな対地攻撃能力を持っています。
・Su-30/35:Su-27 のアップグレード版。Su-35 は最新版です。
・F-15E:F-15A/C と同じ形状ですが、多量の対地兵器を搭載できる、非常に有能な攻撃
 戦闘機です。
・F-16:軽量のマルチロール戦闘機。大量に製造して展開できる「よろず屋」として意
 図されました。短射程の Sidewinder/汎用爆弾からレーダー誘導の AMRAAM/高度
 な目標指示ポッドで支援された精密兵器に移行しますが、「High-Low」ミックスの
 「Low」としての役割は維持しています。
・F/A-18:F-16 とほぼ同等、艦載機のみ(訳注:そんなことはない)。レーダー誘導ミサ
 イルを発射する初期の機能があります。
・MiG-29:局地防空戦闘機。西側のマルチロール機よりも、外見的には MiG-21 の継承
 者と言えます。統合防空システム内で運用するように作られています。対地攻撃能力
 は小さいです。
・F-14:後には対地攻撃能力を付与された艦載迎撃機。
・Tornado IDS/GR:長距離対地攻撃機。
・Tornado F/ADV:爆撃機向けの迎撃機。他の戦闘機との交戦は意図していません。
・A-10:アメリカの近接支援用の対地攻撃機。
・Su-25:ソビエトの対地攻撃機も近接支援用に調整されました。
・Su-24:長距離対地攻撃機。
・E-3:AWACS。
・A-50:E-3 に似た AWACS。
・Harrier:V/STOL 機。低性能だが展開能力は高い。「盲人の国にいる片目の男」とし
 て、小型空母や揚陸艦から頻繁に展開されました。
・Yak-38:ソビエトの Harrier 対抗者。さらに低性能。
・Rafale:マルチロール「4.5」世代戦闘機。Rafale M 派生型は、空母から運用できます。
・Typhoon:他の「4.5」世代戦闘機。Rafale よりも空対空に最適化されている。一部の
 ユーザの中では、まだマルチロール能力を維持しています。
・Gripen:素晴らしい荒地能力を備えたスウェーデンの軽量マルチロール戦闘機(訳注:
 長さ 800m/幅 17m の直線道路があれば離発着可能)。


10.4.3 航空機の編成
戦闘機の飛行中隊の平均サイズは、12 機から 24 機(書類上の完全編成における USAF
飛行中隊)の範囲です。複数の飛行中隊で「Wing」(西側)/「Regiment」(ソビエト)を
形成し、複数の Wing/Regiment で Group/Air Division を形成します。


10.5 一般的な海上ユニット
前述の航空ユニット一覧表と同じ流れの、一般的な現代海軍ユニットの一覧表です。
・Nimitz:アメリカの超大型空母。
・Kirov:ソビエト/ロシアのミサイル巡洋戦艦。艦隊旗艦や重ミサイル発射台として意
 図されています。
・Kuznetsov:ソビエト/ロシアの空母。アメリカの超大型空母よりも、S-300 の代わり
 に航空隊を備えた Kirov の方が似ています。
・Arleigh Burke:アメリカの多目的駆逐艦。
・Perry:アメリカのローエンド対潜フリゲート。
・Ticonderoga:アメリカの対空巡洋艦。
・Slava:ソビエト/ロシアのミサイル巡洋艦。
・Udaloy:ソビエト/ロシアの対潜駆逐艦。
・Spruance:アメリカのハイエンド対潜駆逐艦。


10. 付録 10.6 ~ 10.8
10.6 一般的な海軍戦術
 冷戦の敵同士における海軍システムの重要な違いは、アメリカ/NATO システムは戦術
的には防御だが戦略的には攻撃に向かう傾向なのに対して、ソビエト/ロシアのものはど
ちらかと言えば反対だということです。
 例えば、アメリカの巡洋艦や駆逐艦は、通常(常にではない)対艦兵器として軽量な
Harpoon だけを持ち、SAM は地平線を限界とする対艦任務を押し付けられていて、主な仕
事は空母/揚陸艦を護衛することです。一方で高価値ユニットは、世界中に軍事力を投射
する役割を担っています。これは、長距離ミサイルで敵艦隊を攻撃する航空部隊で形成さ
れた対艦戦力や、敵ユニットを爆撃/水陸両用部隊の上陸をカバーする航空部隊で形成さ
れた対地戦力を意味します。
 同様の時期/排水量のソビエト艦は、多量の重量級の対艦兵器と(一般的に)やや弱体
の対空兵装を持つ傾向があります。これは、空母の不足を補うためです。ソビエト海軍の
ドクトリンは非常に防御的で、基本理念は単に「核ミサイルを発射するのに足る時間だけ、
彼らの潜水艦を守る」ことでした。
 大型の高価値ユニットでさえ、この目標に指向されていました。Kiev や Kuznetsov/
Ulyanovsk 空母でさえ、大型対潜艦として建造されています。ある程度まで手を抜かれた
「攻撃」の大部分は、Tu-16/Tu-22 のようなソビエト海軍航空隊の大型陸上機の艦隊によ
って取り込まれました。これらは、途方もなく大きな ASM を運搬し、長い航続距離を持っ
ています。
 冷戦の超大国よりも弱い派閥は、(彼らの装備によって)より厳しく制限されています。
それは、フォークランド紛争を観察するだけで充分です。そこでは、イギリスの Invincible
(ヘリコプター空母から生じて、当初は哨戒機を追い払うためだけに Harrier を運搬した。
当時は AEW が欠けていた)が、アルゼンチン空軍(イギリスの作戦に広範囲な影響を与え
た空中発射型 Exocet と、空中給油機の両方が非常に不足していた)と対戦しました。大規
模な(精密誘導兵器を使用可能な)艦隊を持った地方の軍事力は、一握りの小型艦艇や旧
式機を持った国には出来ないことを実行することができます。
 攻撃者が何から構成されるかに関係なく、海軍の戦闘は、その目標に対して可能な限り
多くの攻撃者を集中させることに基づいています。これは、常に極めて決定論的な形式の
戦争でした。
これは 3 つの単純な格言に煮詰めることができます:
・見ても、見られないようにしろ。最初に目標を発見した者が誰であっても、最初に目
 標を攻撃するだろう。
・最初に目標を攻撃した者が誰であっても、ほぼ常に勝つだろう。
・不十分な策は、ほぼ常に何も得られない結果となるだろう。力の集中が必要。


10.7 通信途絶とサイバー攻撃
 大部分のウォーゲームとシミュレーションは、通信がどこでも/いつでも/簡単につなが
るという概念にユーザを慣れさせます。戦闘は失わされる可能性があります。あなたの部
隊と資産は混乱しているかもしれませんが、あなたは常に彼らをコントロールしていて、
彼らの居場所/行動/状態を認識しています。あなたは常に事情に通じていて、権力の中
にいます。チェス盤上の駒は、いつでも思い通りにできます。
 しかし、照明が消えたらどうなりますか?/ラジオからの唯一の音が止まったら?/デ
ータリンクが死んだときは?
 これは、途端に(かつてないほど)重要な問題になります。なぜなら、西側の軍隊は、
分散したハイパーコネクテッド・フォースの概念(F-35 と米海軍の NIFC-CA が良い例で
す)への依存を高めているからです。そして、潜在的な対抗者が、この傾向を完全に認識
していて、電子攻撃とサイバー戦争の能力を急速に向上させているからです。この進化し
続けている電子戦のチェス・ゲームが、レーダー帯域に制限をかけたことはありませんで
したが、最近は通信とデータリンクが、ますます魅力的な目標となりつつあります。
 COMMAND は、作戦のこの側面をハッキリと取り扱います。プレイヤーに、通信回線が
切断される「方法」と「理由」の両方を、そして親サイド(陣営)の共通画像から孤立さ
せられているユニットに対しての実際的な影響を見せたいと思います。

原因…
この機能を有効にするには、シナリオ作成者が「Scenario Features and Settings」で
「Communications Disruption」ボックスがチェックされていることを確認しなければな
りません。
ユニットは、幾つかの方法で通信を切断できます:
・搭載している全ての通信デバイスとデータリンクが不作動(「Damaged」か
 「Destroyed」)になった:




このフリゲートは、
非常に孤独になりそうです。




・Lua スクリプト API を使用:
 例:ScenEdit_SetUnit({Name =”USS Vigilant”, OutOfComms =”True”})
 これは、非常に多目的に使用できる手法で、(ユニットの「孤立」を引き起こすこと
 ができる)人工的/自然的の両方の数多くの要素をモデル化するのに使用できます。
・潜水艦は、潜望鏡深度に達すると HF や衛星通信に接続し、潜航すると再び接続を解
 除します。
・人工衛星は、収集情報を降ろしたり新しい仕事の指示を受けたりするために、一時的
 に限って地上局と交信します。それから、再び宇宙で孤立します。世間一般の小説と
 は対照的に、現代の情報収集衛星でさえ、地上管制局と常に交信していることは(も
 しあっても)極めて稀です。
・目標プラットフォームの内部通信基盤に対する直接的なサイバー攻撃。(通信デバイ
 スは、物理的に触れられていないかもしれませんが、通信交換の核となるサーバーが
 まさしく引き抜かれます。キビシイ世界だ!)
・重要な C3I ノードの物理的な無力化(損傷/破壊)は、それに依存している他のユニ
 ットをオフラインにすることに至ります(Desert Storm 初夜の目標の多くが、司令
 部/C3 バンカー/通信ビルだったことを思い出してください。あなたは、これが重
 要な行動だった理由を再現できます)。
・シナリオ・エディタの GUI を通してユニットを選択し、「Out of comms」(通信不能)
 としてマークする。
 これは、Lua API を使用するほど強力ではありませんが、迅速なセットアップのため
 のより単純で素早い方法です。例えば、これを使用してシナリオの開始時にユニット
 を「孤立」するように構成しておいて、(このユニットの通信状況を変更する)後の
 何らかのアクションに応じて Lua スクリプトでフォローアップします。
 既存の OECM システムに似た通信妨害装置を使用して、この通信デバイスを妨害
 します。
 注:統合通信妨害は、「Professional Edition」専用の機能です。しかしながら、創
 造的な作業を少し行うことで、Lua API を使用して、商用版 Command でこれに近
 いことができます。

…そして、効果
 では、ユニットが「孤立」した結果、どうなるでしょうか?
 最も明らかな効果は、そのユニットが、もはや完全な管理下にはないということです。
もはや現在どこに居るのかさえ判らなくなります(最後に確認されたときの位置だけが判
ります。まだ接続されていて管理下にある他の資産のどれがが、そのユニットと連絡を取
ると、この「最終データ」が更新されます)。あなたは、それが何をしているのか/燃料は
/武器は/損傷状態はどうなっているのか判りません。世間を気にせずに平和的にうろつ
いているのか、それとも命を懸けて戦っているのか判りません。基地に戻ったとき、また
は最初に破壊されたら、その運命を確実に知ることができるでしょう。





「最後に Garry から聞いたのは、彼
はそこら辺に居た・・・これが、私た
ちが知る全てだ。」




 そのため、切り離されたユニットは、「Side-wide common picture」(陣営共有画面)の
利益の全てを失います。現在の状況認識は自らのセンサーの限界までで、それ以上には及
びません。「外の世界」で何が起こっているのか見当がつきません。接触を独自に検知/調
査/追及し、割り当てられた任務があればそれを続行できますが、相互支援の利益は全て
なくなります。
広大な領域を協力して哨戒するために領域を分割しますか? それはないでしょう。
効率的な火力調整?(「あなたは Bandit #1 を撃って、私は#2 を撃つ」)忘れてください。
さらに悪いことに、スコープに表示される「何か」には、現在では本当に注意しなければ
なりません。新しい接触は友軍・・・それとも敵? 希望はあります、RoE とドクトリン
設定が、このような状況を考慮に入れる・・・あるいは同士討ちに備える!

通信接続を失ったユニットは、オフラインになる前に利用可能であった接触の位置情報
を記憶します。本質的には、切断時点での親サイド(陣営)の戦域画像のスナップショッ
トを継承します。しかしながら、親ネットワークとの情報交換の利益がなければ、このス
ナップショットは直ちに通貨を失い始め、そのユニット自身のセンサーによって更新され
ない限り、ほとんどの接触は間もなく消えてしまうでしょう。(これは、賑やかな通りを歩
いて、最後に周囲を見回してから目を閉じるようなものです。目を閉じている状態が長く
なるほど、最後の記憶の妥当性と有用性は低下するでしょう。)

一方、現在 Garry は孤立しており、
近くの AWACS からの SA(訳注:?)
の突然の喪失に順応しようとしてい
ます。まだ「新しい」接触だけが、
F-15 自身が実際に検知している接
触です。これまで E-3 によって提供
されていた他の接触は、現在急速に
劣化しています。

なんとか「孤立」を切り抜けて彼らのサイド(陣営)の通信ネットワークに再参加したユ
ニットは、彼らの接触情報を共有します。これを利用して、フィルム偵察衛星(ロシア人
はまだ使っています!)や、戦闘集団に再参加した後で情報を共有する潜水艦のようなも
のをモデル化できます。親サイド(陣営)が既にこれらの接触を得ていたら、更新された
情報(BDA を含む。-非常に役に立つ!)は、接触情報に磨きをかけるためにマージされて
利用されます。


 既に述べたように、プレイヤーは「切断された」ユニ ッ ト を 制 御 で き ま せ ん 。 し か し 、 シ ナ リ オ をScenEdit モードでプレイすれば(本質的に「チート」ですが、分析のためにも非常に役立ちます)追加の能力が提供されます。文字通り孤立したユニットのコックピット/CIC に飛び込み、その「孤独」を直接体験します(「Editor」>「Isolated POV view」)。これは、通信から隔離されたユニットが、その環境をどのように認知して反応するかを理解するための優れた方法です(通常、統合ネットワークの一部として仕事をしているときとは全く異なります)。「Side-wide common picture」(陣営共有画面)と「Isolated POV view」(隔離された拠点の視界)を素早く切り替えることは、申し分なく接続された戦闘力の価値と「通信途絶」の危険と課題について、本当に目を開かせることができます。「発信しないので、悪党共が我々を嗅ぎ当てることはできない」と言うのは簡単です。しかし、暗闇でどれほど上手く戦えますか?












脆弱な通信との共存
 この機能を使用するプレイヤーは、異なった考え方に順応すると同時に、それらが提供す
る新しいオプションを吸収する必要があるでしょう。幾つかの一貫性のない思いつきがあ
ります:
・非動的オプションが大幅に拡張されました。レーダー妨害を忘れてください。いまや、
 本当に卑劣なトリックを幾つか行えます。重要なノードのいずれかを選択的にオフラ
 インにできると、どれほど IADS が不安定で無能になるかは注目に値します(Michael
 Scofield は、脱走/仕込みのためのとっぴな行動中は、守衛の携帯電話をレンガで囲っ
 ておくことを好むでしょう)。
 (訳注:TV ドラマ「プリズン・ブレイク」かららしい (/・ω・)/ )
 別の言い方をすれば、あらゆるレーダー/SAM サイトを叩き潰すのに超ステルス/巡
 航ミサイルの大群を使用することは、もはや唯一/最良の選択肢ではありません。
・最初の魅力的な考えは、既存の全シナリオに対する標準組込み機能として。通信途絶
 を自由に使用することでした。この要素を念頭に置いて設計されなかったシナリオを
 これがどのように破滅できるのか、大笑いを誘う方法で間もなく発見されました。例
 えば、何が起こるのかを確認するために、スタンドアロン・シナリオの「Duelists」で
 ソビエトの水上グループの「スイッチ反転」をしました。このグループには、侵入者
 を自動的に敵としてマークする「禁止ゾーン」が確立されていて、非常に気前のよい
 「Shoot first」ROE と組み合わさることで、このグループの艦船は、(遠くの Oscar
 級潜水艦でさえ、その残忍な対艦ミサイルでこの行動に参加して)ほぼ即座に正義の
 怒りでお互いを水上から吹き飛ばし続けました。本当に純粋な原初的な形での同士討
 ちでした。
・この新しい機能をオプションにする明白な手順とは別に、既存のシナリオが以前のよ
 うに機能できるように、AI の乗員に多数の「合理的な賢さ」も追加して、上記のソビ
 エトの砲撃戦のようなイベントが発生し難いようにしました。例えば、友好的な孤立
 ユニットが最後に認識/報告された場所の近くで新しい接触を検知したときは(新し
 い接触が禁止ゾーンへの侵入者であっても)サイド(陣営)全体の AI は、少しばかり
 慎重になります(「引き金を引くのは簡単だが・・・多分それは Garry だろう」)。同様
 に、切り離されたユニットは、新しい接触を既知の味方の最新のデータと比較して、
 相棒と最後に話をしたときに居た場所の直ぐ上にあると思われる接触を無視するでし
 ょう。このような改良点をまとめ上げ、「ソビエトのユニットは、分離後にどのように
 突発的な新しい接触の調査を遂行するか」について「Duelists」を再テストしたところ、
 孤立した彼らは厳しく抑制されていました。
 (逆に、あなたが混沌としたモノを作成していたら、これはそれを悪用するための素
 晴らしい「False フラグ」の機会を作ります。例えば、敵の分遣隊の一部として(訳注:
 偽装して?)迅速かつ観察されずに通信的に孤立したユニットを派遣できるなら、敵
 の定常位置に長く居れば居るほど、敵陣営があなたを疑うまでに時間がかかる可能性
 があります。「Cloak and Dagge」ファンは大喜びです!(訳注:米国のスーパーヒー
 ロー物の TV ドラマらしい (^_^メ) ))
・通信の脆弱性は、多くのネットワークを基盤とした CONOPS(作戦構想)の知られた
 くない秘密を実際に理解させてくれます。人々は、Swarms(群攻撃)/Distributed
 Lethality(武器分散)/その他のあらゆる現代の専門用語について語りますが、この
 全ては信頼性が高い通信が前提となっています。これはまた、十分な個々の能力の重
 要性を強化します。現代の軍艦は、たとえ通信が途絶していても、依然として強力な
 ユニットです。仲間と協力するという明白な利益がなくても、その使命を達成する充
 分な見込みを持っています。その一方で、「我が強さは群れること」(訳注:キプリン
 グのジャングルブックからの引用らしい)という原則に依存する「Swarm」ユニット
 (小型高速艇/ドローンなど)はどうでしょう? 通信を遮断すると、その力は急激
 に低下します(通信妨害の方がむしろハード・キルによる処置よりも、対ドローン防
 御に向いているのは偶然ではありません)。
 この機能の長所を利用するためのシナリオ編集のアイデアが、他にも幾つかあります:
・Special actions:ユニットに「Opposing side getting their comms knocked out」を含
 ませる。これは、コンピューターネットワーク攻撃をシミュレートするために使用さ
 れますが、通信ネットワークを物理的に遮断する破壊活動も意味します。
・Unit enters area トリガ:電子妨害を象徴する味方ユニット(EA-6B Prowler など)
 が、持ち場に到着したことを現わします。このスクリプトが起動されると、その電子
 妨害能力が発揮され、敵対側のユニットが通信を取り除かれます。
・Unit enters area トリガ:友軍ユニットが退去することで、通信の途絶を現わします。
 これは、彼らに事前に設定された任務を継続するか、燃料が切れて基地に戻るまで目
 的もなく周回することを強要します。特に古い時代のシナリオで、ユニット退去中に
 おける通信回線をシミュレートします。潜水艦の運用をシミュレートするのにも使用
 できます。


10.8 Tacview

導入したくなったら翻訳する可能性はある。
時期未定。
11. 用語集 A ~ H
訳注:あまりにもオマケ的なので、訳者が個人的に育てているものを展示しておく。
   前のモノより若干成長している。

A-
AAA:Anti-Aircraft Artillery
対空砲。ヘリコプターを含む航空機と交戦し破壊する能力がある全て。
通常これらは小口径で、航空機やミサイルを迎撃するための速射兵器。
航空機とミサイルの速度向上によって手動によるものは現在では時代
遅れとなっているが、CIWS(後述参照)のような自動システムは
役に立つと証明されている。
AAM:Air-to-Air Missile
空対空ミサイル。戦闘機の主要な武器。
航空機で運用されて他の航空機を撃墜する目的で設計されたミサイル。
AAR:Air-to-Air Refueling
空中給油。空中給油機(タンカー)と呼ばれる空中給油を行うために
特化した航空機から、戦闘機へ給油する場合が圧倒的に多い。
バディポッドと呼ばれる装備を使えば戦闘機などの小型機同士で
プローブアンドドローグ方式の給油を行うこともできる。
AAW:Anti-Air-Warfare
対空戦闘。
空中目標との戦闘(探知や破壊を含む)の全ての面の総称。
AGM:Air-to-Ground Missile
対地ミサイル。
航空機で運用されて地上目標を攻撃する目的で設計されたミサイル。
Active:
海上戦闘における、何らかの装置による信号送信のこと。
この用語は通常、通信装置が作動中であるセンサーに適用される。
Actual Course:
船舶が実際に航行している方向。
Zigzagging 戦術によって、この方向は「Base Course」と異なる
かもしれない。
AEW:Airborne Early Warning
空中早期警戒。
一群の船団の上空に強力なレーダーを搭載した航空機を配置する戦術、
および当該任務のために設計された航空機。AEW プラットフォームは、
空中および海上の潜在的脅威に対する遠距離警戒能力を提供する。
一般的に、この任務は E2-C ホークアイによって果たされる。
AIP:Air-Independent Propulsion
非大気依存推進。内燃機関(ディーゼル機関)の作動に必要な大気中
の酸素を取り込むために浮上もしくはシュノーケル航走をせずに潜水
艦を潜航させることを可能にする技術の総称。ただし、通常は原子力
潜水艦で利用される核動力を含まず、非核動力艦のディーゼル・エレ
クトリック機関を補助・補完する技術を指す。
AIR:Air Inflatable Retarder
空気膨張式制動装置。爆弾の尾部から展開するボール型のエアバッグ
(ballute)が急速に爆弾を減速させ、航空機を自分の投下した爆弾の
爆風から守るための装置。
Air Defense Envelope:
基地または船舶周囲の対空兵器有効圏。
言い換えると、基地または船舶の周囲で敵機が攻撃にさらされる地域。
Anechoic Coating:
ソナー探知の効果を減少させるために潜水艦の外殻や他の部分(例えば
内装の床材)に適用されるゴムや他の音波吸収材からなる複合材。
Annulus:
Convergence Zone において探査が可能なドーナツ形の水域。
AOR:area of responsibility
責任(担任)地域。
AOU:Area Of Uncertainty
不確実領域。位置や方位が不確定な状態での索敵対象の存在範囲(推定)。
ASMD:Anti Ship Missile Defense
水上艦に対するミサイル攻撃を防御すること。
飛来する対艦ミサイル本体をミサイルや艦砲で直接撃破するハードキルと
シーカーに対する電波妨害 (ジャマー) 、電波欺まん (デコイ) をかける
ことによりミサイルを無能化するソフトキルとがある。
ASM:Air-to-Surface Missile
空対艦ミサイル。
航空機で運搬され、艦艇などを攻撃する目的で設計されたミサイル。
ASROC:Anti-Submarine Rocket
対潜ロケット。ロケットの先端に搭載された魚雷。
確立された教義では、潜水艦をこの武器の射程距離以遠としておくことを
要求していることから、最後の手段と考えられている。
ASW:Anti-Submarine Warfare
対潜戦闘。洋上哨戒機と多くの艦艇の仕事である、潜水艦の探知と破壊に
関するする策略や科学。
ASuW:Anti-Surface Warfare
対艦/対地戦闘。爆撃機パイロットと多数の海軍士官の仕事である、
水上船や陸上目標を破壊する策略や科学。
AWAC:Airborne Warning and Control
空中警戒管制。
基本的には AEW と同様だが、対空戦闘部隊の指揮も任務に含む。
これはホークアイでも行えるが、一般的には E3 セントリーで果たされる。
-B-
Base Course:
その船舶の本来の目的方向。戦術的な目的によって逸れる可能性はある。
Battle Space:
この領域内で指揮官は働くことになる。これは、構成、配備、索敵、戦術
についての決定を含む多くの戦闘要素に影響を及ぼす。
BDA:Bomb Damage Assessment
爆撃効果判定。爆撃によって与えた敵の損害状況を把握すること。
昔は爆撃終了後に偵察機が撮影した写真を元に行われたが、近年では
火器管制装置のセンサー(FLIR など)の映像を元に行われる。
歴史的にみて、パイロットはほとんど常に目標に与えた損害を過大評価
する。写真偵察機の行動時でも、目標は煙や炎で覆われていて、本当の
効果は隠蔽されている。
BDA は、普通は常に塩の一粒程であると考えるべきである。
Bearing Rate:ベアリング・レート
方位変化率。
目標へのコンパス方位が時間の経過とともに変化する速さの尺度。
一般に、1 分あたりの度数で測定される。
BINGO/BINGO FUEL:
一般的に航空機向け。ビンゴは、航空機が(標準的な巡航速度と高度で)
自らの基地に戻るのに足るだけの燃料を持っている瞬間か状態。
パイロット用語で、基地へ帰投するだけの燃料となったことを示す。
BOL:Bearing Only Launch
BOL 能力がある兵器は方位だけで目標に向かって発射できるかもしれない。
多くの BOL 兵器は、それらの内部センサーが有効化される起動ポイントを
持っている。起動ポイントは、発射を命令するときに設定される。
Blip Enhancement:
敵レーダーを欺瞞する EW で使用される技術。
この装置は多数のヘリコプターに搭載されて、そのヘリコプターが通常より
遥かに大きなレーダー『画像』を返すようにする。
これにより、ヘリコプターを艦艇のように高価値目標であるかのように
敵ミサイルまたはレーダーオペレータに誤認させることができる。
Blue-Water:
深水域もしくは大洋の同義語。
「Blue-Water NAVY」は、海洋を越え、世界の多くの異なる地域で
作戦が可能な軍事力の一つ。米国海軍は「Blue-Water NAVY」である。
Bogie:
(発音は BOH-gee) 未知の航空接触。
Brown-Water:
浅水域もしくは沿岸海の同義語。
「Brown-Water NAVY」は、通常は自国の近海、もしくは沿岸近くの水域で
作戦を行う。アルゼンチン海軍は「Brown-Water NAVY」の一例。
BVR:Beyond Visual Range
対象物を肉眼では捉えることが出来ない距離のこと。
現代航空戦では、中長距離の空対空ミサイルや地対空ミサイルを用いて、
この射程で対象を撃墜することが前提となっている。
-C-
CAP:Combat Air Patrol
戦闘空中哨戒:艦隊を敵機やミサイルから保護するために、
その近くに戦闘機を配置すること。
また、この用語は当該任務に割り当てられた航空機を示すこともある。
Cavitation:
高速(船の種類によって異なる)でスクリューを回転させると気泡が生成
されること。これらの気泡は大量の雑音を発生し、その船舶をより騒々しく
して発見を容易にさせる。
CEP:Circular Error Probability
ミサイルや爆弾などの射弾散布を測る指標であり、広義の命中精度をあら
わす用語。主に弾道ミサイルや誘導爆弾に対して使われる。
CEP は 50%確率円の半径のことである。平均弾着点を中心とし、弾着点が円
形正規分布するとしたとき、円内に着弾する確率が 50%になる半径の円のこ
とを 50%確率円という。
CG:
誘導ミサイル巡洋艦の略名。
Chaff:
アルミニウムもしくはプラスチックの薄い細片で、航空機から投下されるか
艦載の迫撃砲で散布される。それらは、金属薄の“雲”を形成し(主に誘導
ミサイルのレーダーを混乱させる目的で)レーダーに大きな反射波を返す。
CIS:
独立国家共同体。旧ソビエト連邦。
CIWS:Close-In Weapon System
近接防御システム。船舶に接近するミサイルを迎撃するために設計された
小直径で極度の速射性をもった自動兵器システムのこと。
良い例として、米国海軍のファランクス 20mm ガトリング・ガン
(通称“Sea Whiz”)がある。初期の CIWS システムは大きくて扱い難く、
皮肉な頭字語として“Christ, It Won't Shoot”と呼ばれた。
COIN:Counter Insurgency Operations
対暴動機。不正規戦のために使用される軽攻撃機の一種。
CONOPS:concept of operations
作戦構想。
CV:
航空母艦の略名。
CVBG:
空母戦闘群の略名。米国海軍の基本的な洋上部隊編成。
CZ:Convergence Zone
水深 5000m 以上の海域において発生する音波の遠距離伝播現象。
音波は水深の深い方に潜っていく性質があるが、深深度では水圧の壁に
より跳ね返され、再度浅深度に音波伝播路が現れる。これを CZ といい、
発音源から半径約 33 海里、幅 4~5 海里の区域に発現する。さらに 2~3 倍の
距離でも発現を繰り返す場合がある。
収束帯とも呼ばれるアクティブおよびパッシブソナーにおける影響のこと。
音響は、海洋の表面下で長大な円弧となって伝播する。
水面に上昇した弧と下方へ反射した弧は、ドーナツ型の探知可能範囲
「Annulus」を形成する。
-D-
DDG:
誘導ミサイル駆逐艦の略名。
DECM:D Electronic Counter Measures
レーダーに対する電子対抗策の一種。詳細不明。チャフ的なもの?
Distributed Lethality:
武器分散コンセプト。
巡洋艦、駆逐艦、沿海域戦闘艦(LCS)、水陸両用艦艇、補給艦等すべての
水上艦艇に攻撃能力を付与させ、各艦を分散させる。
そして、任務に応じて必要時に最適な部隊を構成する。
そうすれば、敵も分散せざるを得なくなり、相互の連携のためには、
各艦が有するミサイルやネットワークといったシステムの重要性がより
高まることになる。
DLZ:Dynamic Launch Zone
動的発射区域
DSC:Deep Sound Channel
(または SOFAR channel(Sound Fixing and Ranging channel))
水深 1000m 付近にできる水圧と水温のバランスにより形成される音波伝播
層。音波は上層に向かうと温度上昇によって屈折し深部に向かうと圧力に
よって屈折するので、ある幅の深度の海中を蛇行しながら長距離伝播する。
まれに浅深度でも発生するが、発生のメカニズムは研究中である。
-E-
ECM:Electric Counter Measures
電子的報復策あるいは電子的対抗手段。
敵が、EMCON や AEW での高密度通信や非電子通信(例えば手旗信号)などを
傍受することで友軍位置を特定することを防ぐ目的で開発された装置や戦術。
Jamming も ECM に含まれる。
ECCM:Electric Counter-Counter Measures
電子的報復対抗策。敵の ECM に干渉するために開発された装置や戦術。
通常、多くの努力によって、敵の位置は彼らが使用する信号の種類を確認
することによって断定できる。ECCM は、それを失敗させる目的で、
収集情報からの位置特定を防止するため敵の信号に干渉しようと試みる。
Electronic Warfare (EW):
電子信号を用いて敵の情報を収集する、あるいは
同様の機会を彼らに与えないようにすることに関係する装置や戦術のこと。
EMCON:Emissions Control
放射制御。敵に情報を与えないために、
船舶や船団から発生する電子信号を制限する戦術。
また、無信号状態から無制限放射状態まで、
様々な範囲の Emissions Control 状態がある。
EORSAT:Electronic Ocean Reconnaissance SAT
「ELINT 海洋偵察衛星」ロシア/ソ連の ELINT(電子諜報)衛星システム。
ESM:Electric Signal Measures
電子信号対策あるいは電子支援対策。
敵の信号を傍受して、敵に関する情報を収集する行動に関する装置や戦術。
通常 ESM は、敵艦艇の方位(武器を送り込むための正確な位置)を割り出す
ために複数地点での信号比較が必要。
脅威をすみやかに確認するため,放射電磁波を捜索し,傍受し,標定し,
直ちにそれを分析識別する活動。
-F-
FFG:
誘導ミサイルフリゲートの略称。
Flares:
攻撃してくるミサイルから離脱するため、航空機によって投下され
パラシュートに吊り下げられた極めて熱い物体。
FOD:Foreign Object Damage
エンジンのエアインテークに異物が混入し、エンジンにダメージを与える事故。
-G-
GCI:Ground-controlled intercept
地上要撃管制。各レーダーサイトにて監視される航跡情報を元に、
要撃機パイロットなどに目標のコース及びスピード等戦術情報を提供する。
GMT:
グリニッジ標準時
Goblin:
未知の潜水艦接触。
Guided Weapon:
それを届けた航空機、もしくは他の航空機(または地上部隊)によって
目標へ誘導される短距離武器。
これらの武器は「Iron Bomb」と「Standoff Weapon」の中間的位置にある。
-H-
Hard Kill:
突入してくるミサイルを砲火やミサイルによって破壊すること。
Soft Kill と対照的。また、侵攻してくる航空機を破壊することも含む。
(Mission Kill;後述参照)
HF:High Frequency
高周波。通信機器の一種。その信号は広域に放散される傾向があり、
一般に最も危険で最も探知され易いとされる。
HIMAD:High-to-Medium-Altitude Air Defense
最大射高 10,000m 以上の防空システム。射程にすると 30 キロメートル前後
ないしそれ以上。
野戦においては、軍団や方面隊直轄の防空火力として運用される。
HOJ:Home on Jam
対電子妨害手段の一種で、妨害電波源を目標位置として逆用すること。
HUMINT:human intelligence
人的情報。人的情報収集技術。スパイによる情報収集活動。
情報源となる人物に接触して必要な情報を入手したり、
さまざまな情報収集活動に利用すること。
Hunter-Killer:
敵潜水艦を発見し破壊する任務を帯びた潜水艦。
この用語は、同じ任務の水上艦あるいはグループのことも含む。
HVU:High Value Unit(s)
高価値目標(大型艦船など)。
保護および護衛するために結成された船団内に存在している特定ユニットのこと。
例えば、船団内の航空母艦や揚陸艦や商船が含まれる。
通常、HVUs は船団の中心となる。(Inner Screen および Outer Screen を参照)。



11. 用語集 I ~ T
-I-
IADS:Integrated Air Defense System(s)
統合防空システム。侵攻してくる敵航空機やミサイルに対して、
国家防衛を構成するレーダー、ミサイル、火砲、管制機構の複合体で、
強力な防御を提供するために集中制御されている。
Inner Screen:
船舶の護衛で、HVU(s)に最も近接しているもの。
彼らの第一の任務は防空能力を提供することで、
第二の任務は接近してくる敵の潜水艦を破壊するか追い払うこと。
IRCM:Infra-Red Counter Measure
赤外線(波長領域)妨害技術。
従来型のフレアのように単純なものから、レーザー照射を行なうものまである。
Iron Bombs:
推進力も無く誘導もされない空中投下兵器。
これらは爆弾の中でも最古のもの。
それらを運んでいる航空機は防御側兵器からの攻撃を受けやすくなる。
-J-
Jamming:
敵の探知信号を妨害することに関係する装置や戦術。
ジャミングは、敵センサーの効果を削ぐ。
適切に実施されるならば完全に無力化される。
JASSM:Joint Air-to-Surface Standoff Missile
空対地巡航誘導弾。「ジャズム」と発音されるステルス巡航ミサイル。
敵防空網の射程外から発射されて、強固な構造を持つバンカーや、
ミサイル発射機などの攻撃を行う。
JDAM:Joint Direct Attack Munition
ジェイダム(統合直接攻撃弾)は、無誘導爆弾に精密誘導能力を付加する
装置のシリーズ名である。JDAM シリーズの誘導装置キットを取り付けるこ
とで、無誘導の自由落下爆弾を全天候型の精密誘導爆弾(スマート爆弾)
に変身させることができる。
Jumping Jacks:
ヘリコプターで使用される索敵パターン。
探査レーダーを停止した状態で数マイルを低空飛行し、次いで、
高高度に跳ね上がって探査レーダーを作動させることで構成される。
-L-
LD:Layer depth
サーモクラインとも呼ばれる海中の温度境界層の深さ。サーモクラインは
水深 200m までの深さで発生し、季節変動や、気温の日較差でも発生深度に
変化が見られる。気温の日較差は、正午頃に海面温度が急上昇することに
より顕著な温度境界が生じ、浅深度で発信するアクティブ・ソナーの探知
能力が極端に低下してしまう。この現象は「アフタヌーンエフェクト」
(午後の効果)とよばれているアクティブ・ソナー独特の特性である。
潜水艦はこの温度境界層下 200ft で艦艇襲撃の機会を窺っている。
温度境界層には内部波が存在し、最大波長数 10km、波高数 10m から最大 100m、
周期は数分から 4~5 日。発生メカニズムは潮汐と海底地形の相互作用や大気
中の風の変動など。音波伝播路を不規則に歪ませる作用を持つ。
LORCAP:Long Range Combat Air Patrol
長距離戦闘空中哨戒。戦闘機が遠隔地域(多くの場合、友軍の展開地域、
もしくは敵の侵攻が予想される地域)に配備される CAP の変形。
通常 LORCAP は、戦闘機により少ないミサイルとより多くの燃料を運搬する
ことを強制する。
LOS:Line Of Sight
視程線
LUA:Lua(ポルトガル語の「月」)
スクリプト言語およびその処理系の実装。
C 言語のホストプログラムに組み込まれることを目的に設計されており、
高速な動作と、高い移植性、組み込みの容易さが特徴である。
-M-
MALD:Miniature Air-Launched Decoy
小型空中発射型デコイ。航空機から発射して相手を攪乱するデコイ。
電子妨害機能を搭載したり、役割を終えた後は搭載した弾頭で攻撃したり
できる。
Mission Kill:
侵入して来た敵航空機が攻撃を行う以前に撤退させられること。
この場合、敵機は生存できるが、任務は達成できない。船舶でも同様。
(例えば、撤退させられれば、航空母艦は航空機を発進させられない)。
-N-
NEZ:No escape zone
空対空ミサイルにおいて、高確率で標的に命中させる事ができる射程範囲。
標的がこの範囲内に存在する状況で自機が空対空ミサイルを発射した場合、
標的が回避機動を行ってもほぼ確実に命中を見込むことができる。
NIFC-CA:Naval Integrated Fire Control-Counter Air
「海軍統合火器管制-対空」は、アメリカ海軍の防空戦コンセプト。
対空センサ・防空火力を柔軟に統合運用することで防空戦を効率化し、
また水平線の向こうにある目標をリモート交戦(EOR)によって撃破する
ことを可能にするものである。
nm:Nautical Mile
海里。海上の距離のための標準的な計測単位。
1 海里は、それぞれ 2,000 ヤード/6,000 フィート/1.14 標準マイル。
O-
OECM:
攻撃的な電子対抗手段
OOB:Order of Battle
戦闘序列。指揮官が利用できる部隊(艦船、航空機、兵員)。
場合によっては、国家の全軍を象徴。
陣営側の目録における詳細なユニットと装置のリスト。
OPFOR:OPposing FORrce
軍事演習において敵軍を演じる為に編成される部隊。
「対抗部隊」と呼ばれ、米豪で使われる事が多い。
空軍では同様の部隊をアグレッサー部隊(aggressor squadron)と呼ぶ。
OTH:Over The Horizon
超水平線。索敵と攻撃方法のこと。
水上部隊はレーダーあるいは他の部隊(例えば、通常は航空機)を通して、
水平線を越えて探知することが可能である。
一旦敵部隊が探知されたならば、幾つかの適切な武器(例えば、ハープーンや
トマホークミサイル)によって超水平線攻撃を開始することができる。
Outer Screen:
船舶の護衛で HVU(s)から最も遠いもの。
彼らの第一の任務は接近する敵潜水艦を破壊することで、
第二の任務は防空能力を提供すること。
P-
Passive:
敵部隊によって発生する雑音や信号を検知することに依存した探知方式。
この方式は、敵部隊を探知するために Active 方式(例えば、能動的に
探針音響を放つ)を使用しない。
他の部隊によって自分自身が発見されることを容易にするからである。
結果、Passive 探知方式は Active 方式よりも非常に好まれる。
PGMS:Precision Guided Munition System
精密誘導兵器システム。
弾道を誘導し、目標に正確に命中させる爆弾、ミサイル、砲弾、魚雷等の総称。
PIM:Path of Intended Motion
既定行動航路。
艦艇の計画航路で、基本的には将来的に航行されるであろう Actual Course。
PK:Probability of Kill
抹殺確立。武器が目標に到達する可能性。
この要素は、ミサイル防衛システムの効果や攻撃開始に関する決定を行う
計算に利用される。
PLAN:People's Liberation Army Navy
中国人民解放軍 海軍。中国共産党が指導する人民解放軍の海軍部門。
「人民解放海軍」と表記されることがあるが「人民解放軍 海軍」が正式。
PoH:Probability of Hit
命中の可能性。命中率。
R-
Racket:
未知の ESM(Electric Signal Measures)接触。
RCS:Radar Cross Section
レーダーに対する露出の度合いを表す。単位は平方メートル。
この数字が大きいほど遠距離からレーダーで捕らえられやすいことになる。
F-15 クラスの戦闘機でおおよそ 10 平方メートル。
F-117 などステルス機は 0.001~0.01 平方メートルといわれている。
レーダー反射面積と被探知距離は 4 乗根に反比例し、
被探知距離を 1/2 にするにはレーダー反射面積を 1/16 に、
1/10 にするには 1/10000 まで低減しなければならない。
ROE:Rules of Engagement
交戦規定。ある制限規定の下に、指揮官と彼の部隊が作戦行動を
行わねばならないことを示す。例えば、指揮官は彼の部隊に、平和時には
最初に敵の攻撃が行われるまで潜在的な敵への攻撃命令が出せないが、
戦時においては先制攻撃を行うことができる。
RORSAT:Radar Ocean Reconnaissance SATellite
ソビエト連邦の「レーダー海洋偵察衛星」シリーズにつけられた西側の名称。
1967 年から 1988 年までの間、17K114 レゲンダ・システムの一環として、
西側諸国の艦船の監視を目的として打ち上げられた。
RTB:Return to Base
基地に帰投すること。
-S-
SAG:Surface Action Group
種々の水上艦艇から構成されるが航空母艦は含まない水上戦闘群。
アメリカ海軍のタスクフォースの一種。
いろいろな任務に用いられるが、その主要な任務は戦力展開か示威行動である。
通常、ミサイル巡洋艦を中核とした 3 隻の水上戦闘艦により編制される。
SAM:Surface-to-Air Missile
地対空ミサイル。
航空機を破壊するために艦船または基地から発射されるミサイルのこと。
それはパイロットにとって最悪の敵。
SARH:Semi Active Radar Homing
発射母体の電波によってミサイルを自動誘導する方式。
発射母体が目標に電波を照射し、目標からの反射波をミサイルに搭載された
シーカーで検知することで、目標である反射波放射源を追跡する。
SD:Surface duct
水中音波が海面反射と LD(レイヤーディプス)反射を繰り返し、浅深度に
おいて遠距離伝播する現象。
SDB:Small Diameter Bomb
小直径爆弾は、アメリカ合衆国製の航空爆弾の一種である。
細長い弾体に展張式の翼を備えた滑空式の誘導爆弾である。
SEAD:Suppression of Enemy Air Defence
敵防空網制圧は、特定地域の敵防空システムを物理的、電子的な手段によって無力化、
撃破する活動である。敵の地対空ミサイルや対空火器 (AAA) 射撃統制システム
のような地上電磁波放射装置を探知し「HARM」のような対レーダーミサイル、
または精密誘導爆弾などによって攻撃を加える。
SHORAD:Short Range Air Defense
最大射程が 10 キロメートル程度の防空システム。師団あるいは旅団の野戦防空に
用いられるほか、海空軍でも、地上の重要施設の防衛に用いる。
SIGINT:signals intelligence
通信、電磁波、信号等の、主として傍受を利用した諜報活動のこと。
Skunk:
未確認水上接触。
Slant Range:直距離
砲、ミサイル、レーダーなどにおける発射[発信]点から目標までの直線距離。
SLAR:Side-Looking Airborne RADAR
航空機搭載レーダーの一種。主として地形観測や偵察などに用いられる。
日本語では「側方監視機上レーダー」などと呼ばれる。
Soft Kill:
侵攻してくる敵のミサイルを(多くは「Chaff」か「Soids」によって)
友軍艦艇から逸れるべく誘導することに成功した行為。
Soid:
熱追跡ミサイルを引きつけるために水面で浮いている「Flare」。
SSM:Surface-to-Surface Missile
地対地ミサイル/艦対艦ミサイル。
艦船または基地から発射され、他の艦船または地上目標を攻撃するためのミサイル。
一般に、SSM は SAM より大きく、航空機搭載型のミサイルよりかなり大きい。
SSNDS:
水上戦力を直接支援する目的で設計された原子力攻撃型潜水艦。
通常、遠距離の対潜前哨艦として使用される。
Standoff Weapons:
目標の「Air Defense Envelope」の外側に、それを送り込む航空機を留められる武器。
これらは、通常はミサイル(例えばハープーン)。
STOP:Simultaneous Time On Top
同時交差攻撃。
全ての攻撃立案者の目標であり、ある目標が多様な要素の攻撃
(艦船発射ミサイル、異なる速度の航空機、その他)の全てを同時に受けること。
STOVL:Short take-off and Vertical Landing
短距離離陸垂直着陸機。
短い距離で離陸でき、かつ、ヘリコプターと同じように垂直に着陸できる飛行機。
通常、STOVL 機は垂直離陸機能を持っているが、実際に垂直離陸での運用を行うと
ペイロードが大幅に減少してしまううえ、垂直離陸には多量の燃料を消費するため、
離陸時には短距離の滑走を行い、着陸時は垂直着陸を行う。
SURTASS:Surface Towed Array Sonar System
表層曳航アレイソナーシステム。
長大な曳航アレイは、海洋盆地(基本的な戦略要衝)をパトロールするのに用いら
れる。
Swarming:
ターゲットの飽和度を最大化するように設計された戦術。
主要なターゲットまたは目標の防御を圧倒または飽和させる。
-T-
Tarmac:tarmacadam
骨材にタールをしみ込ませて固めた舗装、あるいはその舗装路面。
Tarmac は商標で、一般名称はタールマカダムである。マカダムとは、砕石を
ロードローラーで踏み固めるだけの舗装である。
TASM:Tomahawk Anti-Ship Missile
トマホーク対艦ミサイル。
艦船を攻撃するように設計されたトマホーク巡航ミサイルの派生型。
米国海軍の SSM 兵器の主力であり、大型航空機、水上艦、潜水艦に搭載することが
できる。
核搭載型トマホークは 1992 年に退役したが、通常弾頭型は 1990 年代以降に提供さ
れた。
TEL:Transporter Erector Launcher
輸送起立発射機とは、システムを輸送でき、発射位置へとミサイルを起立さ
せ、一発ないしそれ以上の発射が可能なよう装置の統合がなされた牽引車を
用いる車輌のこと。
Threat Axis:
ユニットまたはグループへの攻撃が予想される方向。
3種類の脅威軸 AAW、ASuW、ASW が存在する。
TLAM:Tomahawk Land Attack Missile
トマホーク対地攻撃ミサイル。
地上目標を攻撃するように設計されたトマホーク巡航ミサイルの派生型。
海軍最初の巡航ミサイルで、大型航空機、水上艦、潜水艦に搭載することができる。
Topography, Surface:
海面上領域の特徴。Battle Space と適切な戦術の決定に大きな影響を与える。
Topography, Bottom
海面下領域の特徴。潜水艦と捜索する部隊の戦術の決定に大きな影響を与える。




11. 用語集 U ~ Z
-U-
UHF:Ultra High Frequency
極超短波。
拡散しないので、様々な通信信号の中で最も安全で探知され難い。
UUV:Unmanned Underwater Vehicles
  水中で活動するロボット。
  自律型無人潜水機 (autonomous underwater vehicle、AUV)ともよばれる。
  蓄電池や燃料電池や閉鎖型内燃機関を動力として深度6000mで活動する物もある。

-V-
VHF:Very High Frequency
超短波。
この種の信号は、秘匿性と安全性に関して UHF と HF の中間に位置する。
VLS:Vertical Launch System
垂直発射システム。多数のミサイルを最も高速に発射する方法。
この兵器システムは、イージスシステムを装備した巡洋艦と駆逐艦で見られる。
同様に、幾つかの他のプラットフォーム上にも搭載される予定。
VLF:Very Low Frequency
超長波。
この種の信号は、数フィート以上の水面下に居る潜水艦と通信する唯一の方法。
この信号は、文字通りマイル規模で構築された送信アレイを必要とする。
さらに、1分間に僅か数語しか送信できない程の非常に遅い通信でもある。
UHF 通信のために浮上してくることは、警報を発しようとする潜水艦では良く
使われる手段。
VSHORAD:Very Short Range Air Defense
最大射程が 5 キロメートル程度の防空システム。
SHORAD システムを補完して師団あるいは旅団の野戦防空システムに参加する他、
大隊以下の階梯で自衛防空手段としても用いられる。

-W-
WCMD:Wind Corrected Munitions Dispenser
風向修正弾薬ディスペンサー。自由落下型クラスター爆弾に慣性誘導装置を
取り付けた誘導爆弾。命中精度に影響を与える母機の姿勢の乱れ、風向/風
速などの影響を慣性誘導により補正して目標に命中する。
Winchester:
その役割や任務に関連する主要兵器の全てを消費したユニット(普通は航空
機)。例えば、全ての爆弾を投下し終えた攻撃機。
航空機の全武装を使い尽くしたことを示すパイロット用語。
WMD:Weapon of Mass Destruction
核兵器,化学兵器,生物兵器,放射線兵器など,破壊効果がきわめて強大で、
効果を一定の対象に限定できない兵器。
WRA:Weapons Release Authority
武器使用権限。
WVR:Within Visual Range
対象物を肉眼で捉える事が可能な距離の事。
空戦においてはドッグファイトが必要な「間合い」に入った事を意味する。
レーダーなどセンサー機器の信頼性が相対的に低下するため、
肉眼で相手を追う事が重要になる。
必然的に単純な人間の注意力や技術に負う部分も多くなるため、
兵装システム士官や副機長と警戒を分担できる複座の航空機が有利だと
言われている。

-Z-
Zigzagging:
敵を混乱させ、攻撃(特に潜水艦から)をより困難とさせるために、
一見ランダムな基調でコースを変える戦術。
12. COMMAND更新履歴
翻訳予定なし。
13. クレジット
翻訳予定なし。
댓글 7
aki8700 2021년 7월 9일 오전 2시 57분 
ありがとうございます(まだゲーム買ってないけど)
George  [작성자] 2020년 6월 3일 오후 8시 20분 
喜んでいただけると、私もうれしいです。
schwarze_regen 2020년 5월 31일 오전 6시 59분 
翻訳ありがとうございます!挫折しかけていたので本当に助かります!!
George  [작성자] 2020년 1월 24일 오후 4시 05분 
リリース遅くて恐縮です。
Nerunocki 2020년 1월 23일 오후 5시 03분 
翻訳感謝です!
George  [작성자] 2020년 1월 17일 오전 2시 09분 
お役に立てれば幸いです。
popolon 2020년 1월 12일 오전 7시 54분 
翻訳ありがとうございます!